閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

2006年の映画生活

今年劇場で見た映画は43本,レンタルDVDやTV等で見た映画は21本だった.
劇場公開映画ベスト10は以下の通り

1.ハネケ映画祭
渋谷のユーロスペースで4月に行われたハネケの旧作の連続上映企画.強烈なインパクトの作品ばかり.「セブンコンチネント」と「かふかの「城」」がとりわけ印象に残る.
2.ゆれる
兄弟間の心理のゆらぎを繊細にとらえた優れた脚本・演出だった.作品内容とは関係ないが監督の西川美和の理知的な美貌も驚異的.
3.虹の女神
岩井俊二的なあざとい設定のドラマ.片思いの恋愛の切なさを美しく描く叙情的作品.上野樹里の好演が光る.
4.グエムル:漢江の怪物
韓国の奇才ポン・ジュノによる知的な風刺劇.ソン・ガンホペ・ドゥナなどの名優が持ち味を発揮する.怪獣映画の娯楽大作と捉えられたため日本では不当に低い評価が多かったのは残念.
5.はつこい
ポツドール三浦大輔が撮った映画.自主制作映画風のチープなつくりながら,醜悪で惨めな恋愛風景を直視させる姿勢は三浦ならでは.
6.パプリカ
華麗な映像表現と音楽のコラボに酔いしれる.
7.カーズ
ピクサーアニメは期待を裏切らない.正統的・定型的なストーリーながら表現のディテイルへのこだわりで大人の観客も魅了する.
8.インサイド・マン
スパイク・リーの取った娯楽作.仕掛けのおもしろさで観客を楽しませつつも,社会風刺的パースペクティブをほどよく感じさせることで,作品に奥行きをもたらした.
9.春の日のクマは好きですか?
良質のラブコメ.ペ・ドゥナのコケットリーのすばらしさに死にそうになる.
10.うつせみ
ギドク独特の奇形的恋愛のエピソードだが,この作品では幻想譚が奇妙なユーモアを生み出している.後味の悪くないギドク作品.


2006年に見た映画
■劇場(43本)


■レンタル,TV(21本)