December 14(Tue), 2010
■[映画]孤独の表現@『トニー滝谷』
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: DVD
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一目置いている友人のN君が、「夜中の三時から見返したりする映画」なんて批評をしたから、「村上春樹本の映画化」としてなんとなく避けていたこの作品を観てみた。
『トニー滝谷』は、悲しい物語である。幼少期からずっと孤独だった少年がやがて大人になり、ひとりの女性と出逢って孤独でない状態を知り、しかし交通事故によって彼女を失い、また孤独に戻る。そのような大筋に、「洋服に対する異様な執着」という一風変わった設定を付随させるところがいかにも村上春樹作品らしい。
この映画、まず、あらゆるカットのガカクがぴしっとキマっていて、カメラワークもとても丁寧だし、撮影監督のその心意気に胸がうたれた。色合いもとてもよいし、アート写真の集合体のような、映像美というものにこだわった映画であった。写真好きなN君が好んで観るのもわかる気がした。
そんな一方で、ひとつの映画として観た時に、いま1歩もの足りなさが残って、それがなぜなのかと考えた結果自分なりにひとつ思うのが、この映画は、すこし「孤独」がうるさすぎるような気がした。
村上春樹は、「孤独」を多弁しないことによって「孤独」を表す作家だ。孤独な状況そのものを最小限の言葉で適切に記述することによって、作中人物の孤独を表現する。
一方でこの映画は、色や音楽や淡々と語られるナレーションで「孤独」がすでに表明されていて、そこからさらに妻を失ったトニーが泣いたり、服のない部屋でトニーがひとり虚無ったり、といったシーンは、観ていてちょっと孤独がうるさすぎた。おそらく僕はそこに乗り切れないなにかを感じたのだと思う。
小説は状況を言葉によって直線的にひとつひとつ語っていくけれど、映画/映像において、状況は視覚的(並列的)に把握される。
小説とは違う、映像というものの表現量の多さを統御しきれないままに詰め込んだ結果、少なくとも僕にとっては、しつこさの感じられる映画になってしまったのではないかなぁと思う。
とはいえ、2時間という映画の規制時間内で、物語のとてもよくまとめられた映画だった。そこにはなにより、それぞれの短い挿話の中での、イッセー尾方と宮沢りえの演技力がおおいに貢献している。幸福な日々を送っている時の「トニー」の、本映画に出てくる数少ない笑顔は、本物だった。ああいうのを「演技」というのだなぁ。
今夜の一枚
- アーティスト: Norah Jones
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
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November 15(Mon), 2010
■[日々の泡]久々の休日
久しぶりに部屋でゆっくりと音楽を聴く。
窓をあければ曇り空だ。
今日は昼から東京に住む友人と飯を食べてくる。なぜか彼女の母親同伴で。
自分がいまどこにいるのか、どこに向かうのか。
来年あたり、転職してどこか街の片隅で1人暮らしをはじめよう。
今朝の一枚
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November 05(Fri), 2010
■[日々の泡]給料やすいぜ
今日、正社員になってから初めての給与明細をポンと手渡されたはいいけど、保険やなんやでなにかとひかれ、想像以上に給料が安くて唖然としてしまった。
僕はいまの会社の社長を裏で「守銭奴」と呼んでいるのだけれど、守銭奴もさ、もちっと申し訳なさそうに明細渡してくれればいいのに。。
うーん、お金に捕らわれたくはないけれど、やはりないよりあった方がいいわけで、(や、下品なテーマでごめんなさいね)、なんだかなぁという思いで今日も風呂に浸かっていた。
しかし、、「給料が安い」なんて悩みはあまりに世俗的過ぎてなんですね。
『海辺のカフカ』の「大島さん」(←僕の憧れ)の給料はいくらか、とか、あんな小さな図書館勤務でそんな給料出ないだろうし、大島さんもクールに節約してんのかな、とか、ついつい考えちゃうのも、、なんなんですかね。。
今夜の一枚
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June 17(Thu), 2010
■[日々の泡]キャメラ購入
SONY デジタルHDビデオカメラレコーダー XR550V ブラック HDR-XR550V/B
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先日、↑これと、リモコン付き三脚を買った。
友人に自主制作音楽のPV作成を(なぜか)依頼されるもカメラがなく、こうなりゃ買ってまえ!と勢いこんで買ってみたものの、朝から夜まで仕事なので素材を撮る時間がない。
1、ゴダール『気狂いピエロ』を観るたびに画面に溢れる光や色や情感やに心動かされ、こんな作品を自分も撮ってみたいと思った。
2、映像関係の会社に勤め、給料をためて映画の専門学校に行く予定。
と、自分のいまの状況を他者に説明するときはこんな風にストーリー(というものもないけれど…)立てて語るけれど、正直なところ、仕事を始めて以降自分の脳内を主に占拠しているのは仕事とエロス(彼女)なわけで、5ヶ月経ったいまでもいまだ正社員になれず給料激安浪費多しで金はまったくたまらず、こんなんで自分はやっていけるのかなぁそもそも撮りたいもの、語りたいストーリーが自分のなかから出てくるのかなぁ、と、根本的なところに疑念が蝕みつつある今日このごろ。。
まぁ、なんとかなるやろ。なるようになるやろ。
高校・大学時代ならまだしも、この歳(20代半ば)になると、「オレ、こんなんがしたいんや!」てな具合に熱く語ることがなくなる。
というのも、すでに行動しているから。
20代半ばをすぎた友人らは、行動しているそのポーズで語る。
私はうまく行動できているのだろうか、できていない気がするなぁ。
やみくもに高いハードル設定してそこに至らない自分を嘆くのはバカだけど、。
人はそれぞれのストーリーを持ってる。
人はみずからのフィクションの強度を、世間に委ねたり、好きな対象に委ねたり、自らに委ねたり、する。
世間に委ねちゃいけない、なんて、学生時代は思っていたけれど、いま思うのは、その3者へ委ねる割りあいをうまいことつけていく、ということ。
(でも、世間なんてクソくらえだぜ、的なスタンスはいつまでも忘れないでいきたいと思ってんだけどね。。)

