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菅野康太Blog 輪るPh.D戦略

2011-08-13

科学が、科学たるための、流儀

| 00:53 | 科学が、科学たるための、流儀 - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

twitterからの転載ですけど。

実は、とある晩の、どこぞの方面の方々の、

僕がくだらないと思ったTL上の議論に関して、そのときはメンドクサイからクビを突っ込まなかったけども、そのとき思っていたことも含めて、なんとなく、まとめる。




科学者教育の初期においてもっともしつけるべきものは、「結果と考察を明確に分ける」ことだと、改めて思いますね。結果が素朴に示すものは何で、それは自身の仮説を支持するのか、否定するのか、予期せぬ発見があったのかを、まずは狭い範囲で考察したうえで、夢のある考察である妄想を未来に繋ぐ。

論文に使えるのは、狭い考察くらいだけど。 総説とか書く機会あれば、妄想を仮説というカタチでぶち上げも可能か。 モデルの提唱。 そのモデルじゃダメなら、更新すればいい。 Articleで新仮説まで言えれば、そうとうな実験・研究。 将来的には、僕もそこを目指す。

経験的に、修士や博士の予備審査などで、結構すごそうな発見してて実験量もあるのに、他の可能性に留意せず自分の結果を過度に評価しすぎると「そこまで攻め込まなくても・・・」ってくらい先生たちがカチンと来てる感じの質問する。 


(さすがに先生たちは、意識的にか無意識的にか、結果と考察を明確に分けているのだろう。まともなひとなら。昔の科学者は、けっこうその辺うるさかったんじゃないかとおもう)


そこそこ結果があって、示せたことは少なくても的確な考察と、今後の展望を示せると、まぁまぁの反応が返ってくる。 もちろん全て完璧に出来れば良いけど、そうもいかないから、今後独り立ちするのに必要な能力としては、得られた結果に適切な考察をあたえつつ、次の夢を追うための計画を練る力、だろうと思う。テーマを捨てる、とうい選択肢も含めて。捨てる前には、コンパクトでも、まとめられるとこはまとめる。

しかし、最初からコンパクトにまとめることばかりしてると、諦め癖が付くから、ある程度期限決めて、粘る。 どこで粘るかは、センスと、運かな。あとは、自分がやりたいことに正直に。その方が、前向きに、諦めもつく。



*予備審が間近に迫った院生の、戯言であるっw 功を急いで大事なものを見落とさないように。



結果と考察を分けるというものは、科学を科学足り得るものとしている、もっとも重要な点な筈。 極論すれば、考察には誰もが同意出来なくとも、結果は誰もが重要だと判断することも、あり得る。

ぼくなんかも、ダン性ホルモンであるアンドロゲンに注目してるから、前立腺癌の研究は勉強になる。アンドロゲン受容体の分子特性に関する結果は、僕の実験にも即応用可能である。 でも、僕は脳の研究しているので、機能に関する考察は、ほとんど飛ばし読み。(前立腺と脳では、その分子周囲のマシーナリーが違うので、要注意)



考察まで含めて、広く広まるのは、とてもいことだけど、むしろ、結果が「一人歩き」することが、科学における参照可能性を上げるだろう。技術的問題がない限り、理論は時代とともに更新されても、結果は何かを示し続ける。

イントロと考察には、科学も人の営みなので、主観やイデオロギーが入り込む。 なので、結果はむしろ、結果だけ一人で歩かせて、様々な研究者に引用され、ヒントを与え、共有されればよい。 それによって、実験をおこなった研究者のバイアスを排して、次の結果や考察が行われるから、科学の客観性は、コミュニティとして担保されうる。 だからこそ、書く側も読む側も、結果と考察を明確に分けるべき。 

nature型、PNAS型の論文は、字数の関係でソコの線引きは不明瞭。

最近は、若い研究者の採用期間も短く、競争も激しく、必要とされる業績も多きので、そりゃ。nature, cell、Neuron、Nature neuroscience、PNASなどに、論文を出したい。

でも、だからと言って、そういうジャーナルの論文ばかり読むことは、科学者に必要な姿勢を身につけさせると言う教育的側面からは、良くないと思う。



ところで、

考察が寧ろ一人歩きしたのは、「脳科学自由意志を否定する」という論拠にされる、リベットの実験とか? さらっと見た感じ、僕は、あの結果が自由意志を否定するとは、必ずしも、思わなかった。

僕はちょっとしか哲学などの人文系の論文を読んだことがないので、よくわからないというのが本音なんだけど、科学論文程は明確に章の区別とかがない様な気もするし、レトリックも駆使して議論をしていくので、まるっと考察やその他の表現も含めた思索をひとまとめにして、読み取るのだろう、な。

can-nocan-no 2011/08/14 01:01 ちなみに、僕は人文、社会系学問の考え方、記述の仕方が悪いとは、言ってません。政治的立ち位置を含まない議論は、科学であっても科学技術政策などでは、ありえないので、寧ろ、思想やイデオロギーも含まれる考察まで含めた評価がなされて当然と思います。

しかし、科学が特徴である客観性の担保のためには、結果と考察をきちんと分けることが重要でり、この作法的な流儀を維持することは、科学の本質を守るためのものである、ということで、担うべきものが違うだけの話です。です。

2011-07-21

『専門家』の責務としての科学コミュニケーション 山口浩

| 11:39 | 『専門家』の責務としての科学コミュニケーション 山口浩 - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

WEBRONZAシノドスの記事(表題に同じタイトル)で

SYNAPSE projectが目指していることが書いてあったので、

備忘録的に、リンク。

http://webronza.asahi.com/synodos/2011072100002.html

2011-02-20

SYNAPSE Workshop Vol.2 「知のメタモルフォーゼ」

| 00:57 | SYNAPSE Workshop Vol.2 「知のメタモルフォーゼ」 - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

本年度最後のイベント、および

東京大学学生支援事業・第3回学生企画コンテスト<学生による「タフな学生養成企画」

の、最後のイベントでもあるワークショップ、月末開催です。

受賞企画タイトルが「東京大学を編集して魅せる!」ということもあり、

最後のテーマは、編集、です。



以下、概要です。

もうすぐ完成のSYNAPSE Vol. 2も配布予定です

(事故でも起きない限り)。




SYNAPSE Workshop Vol.2 「知のメタモルフォーゼ」

学術は編集されるべきなのか?

2011年2月27日(日)17:00〜19:00

学術と世界を繋ぐSYNAPSE Workshop 第二回のテーマは「編集」

東京大学広報室の清水修氏をファシリテーターに迎え、ゲストには雑誌『BRUTUS』元副編集長の鈴木芳雄氏と、メディア論を専門する水越伸氏をお招きします。

またワークショップには、BNN新社 古賀一孝(『QUOTATION』編集担当)が参加します。



「編集」とは何か?

何かが生み出されたとき、そこにワクワク感、臨場感といったグルーヴが伴うと、ものごとを伝えるときの説得力が増します。そこで重要なのは、本、雑誌、WEB、テレビ、そのほか様々なメディアを介して、ものごとを伝播させるために必要な「編集」という作業です。

実は、これまで学術内容を「編集」することは、その本質を損ねるとして多くの学者たちから敬遠されてきた傾向にあるのですが、学術の魅力をもっと多くの人へ伝えるためにも、大胆かつ真摯に、学術を「編集」し、メディア化していくのがこのSYNAPSE Projectの醍醐味です。

今回は、「学問はワクワクするほど面白い」をテーマとする"Academic Groove"運動の発起人である東京大学本部広報室の清水修氏をファシリテーターに迎えます。同名の書籍『Academic Groove』では、清水氏が自ら編集ディレクターとなり、東京大学のさまざまな研究者やその研究テーマをコンテンツに、学術を魅力あふれるエンタテイメントとして描いています。

またゲストには、雑誌『BRUTUS』元副編集長の鈴木芳雄氏と、メディア論を専門とし、『メディア・ビオトープ - メディアの生態系をデザインする』の著者でもある水越伸氏をお招きして、様々な角度から「編集」、そして現状を取り巻く「メディアの変遷」について考えていきます。

雑誌『BRUTUS』では、時代の先を行く数々の特集を生み出していますが、中でも『大学特集』や『博物館特集』『経済学入門』など、一見扱いにくそうな学術的なテーマもBRUTUS流に大胆に編集してしまう、この編集の手法に迫ります。また、水越氏の研究活動には「小さいコミュニティからのメディア発信」という観点の中に、現在のネットワークメディアに通じるヒントが隠されているかもしれません。

膨大な知の保管庫である大学は、いわば宝の山。さまざまな学問や研究をコンテンツに編集することは、一見閉鎖的なアカデミズムの世界から「大学そのものを開く」ことにも繋がります。ここでは、様々な文化や事象の中でも「学術」をコンテンツ事例に、編集作業の初歩ともいえるワークショップを実践。いま、「知」と「大学」を編集する面白さに触れてみましょう。

【内容】

・清水修氏 × 鈴木芳雄氏 × 水越伸氏によるプレゼンテーション

・ワークショップ(5、6人のチームに分かれて行っていただきます)

・発表&講評

・ディスカッション

【ファシリテーター】

清水修(東京大学本部広報室)

【ゲスト】

鈴木芳雄(編集者、元BRUTUS副編集長)

水越伸(東京大学情報学環教授)

【参加費】無料

【会場】amu


お申し込みは会場のamu siteから

http://www.a-m-u.jp/seminar/2011/02/synapse-workshop-2.html




SYNAPSEとは...

学問の魅力をより多くの人へ届けるために、社会、環境、アート、デザイン、建築、メディアなど専門領域の枠組みを飛び越えたイベントやメディア発信を研究者自らが関わり編集・企画・運営するプロジェクト。異分野との交流を通じて、一見閉鎖的な空間であるアカデミズムを、文理の垣根を越えて編集し、新たな魅力を引き出していく。学問を様々な領域と融けあわせることにより、既存のヒエラルキー構造を壊し、新しい文脈を創り出し、学術の新しい社会的循環を産み出す。

研究者、編集者、デザイナーが構想画段階から一丸となってハイ・クオリティかつデザイン・コンシャスな制作物を実現する。また、プロジェクトのメンバーがこれまでサイエンス・コミュニケーションの世界で培ってきたノウハウをもとに、単なる学術紹介ではなく、事物や世界の本質に迫る「Sense of Wonder」をテーマに、さまざまなコラボレーションや自主企画を展開する。

※2010 年度は東京大学学生企画コンテストの優秀賞企画「東京大学を編集して魅せる!」の支援を受けて運営。


仮サイト

http://synapse-ag.tumblr.com/


作成中の本サイト

http://synapse-academicgroove.com/

2011-02-11

SYNAPSE Vol. 2 完成!

| 01:09 | SYNAPSE Vol. 2 完成! - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

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フリーペーパー『SYNAPSE vol.02 - LIGHT - 』2月25日 発行!

前号の「パターン、カタチ、リズム」から、今号のテーマは「光」。

詳細は下記のどちらかのHPで追ってお知らせいたします。お楽しみに!

http://synapse-ag.tumblr.com/

http://synapse-academicgroove.com/




『SYNAPSE vol.02 -LIGHT-』




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[目次]

「ファーストライト 宇宙の暗黒と光」吉田直紀

「色彩科学のあゆみ ゲーテとニュートンの色彩論の対立から神経科学へ」飯島和樹

「生物の視覚世界」菅野康太

光のアートをめぐる考察 オラファー・エリアソン作品を紐解く

「光に満ちた日常の色地図へ」住田朋久

「世界に再び驚くために」飯島和樹

「新しい自然? —オラファー・エリアソンによる自然の模倣—」星野太

「作品と自然を結ぶ鑑賞者」野田裕美子

光にまつわる7つの探求 研究者、アーティストが求めるそれぞれの光

「光で人間の実体にせまる」坪井貴司

「博物学としての天文」八木雅文

「UROBOROS: 関係のメビウス」大庭大介

「fade out」真鍋大度

「NONAGON PHOTON 1」小山泰介

「昼が先か夜が先か」筒井賢治

「光—インドの神秘思想と合理精神」丸井浩

光の本性


[Staff]

編集:SYNAPSE LAB

アートディレクション:NOSIGNER

can-nocan-no 2011/02/12 14:09 SYNAPSE Vol. 2プチ編集後記:ニーチェは言った「未だ光を放たざる、いと数多の曙光あり」。飯島さんは言った「思え、曙光の時を!」。住田さんは言った「全人類のために国会図書館へ!」。菅野は言った「分かりやすいものが面白いわけじゃない」。しかし塚田は「やや難、きゃんの」と。

2010-11-27

学術を世界と結ぶ “SYNPASE” イベント: SYNAPTOGENESIS phase.1

| 00:38 | 学術を世界と結ぶ “SYNPASE” イベント: SYNAPTOGENESIS phase.1 - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

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現在HP(仮)

http://synapse-ag.tumblr.com/

の、私どものSYNAPSE projectのイベント第一弾、

情報公開しまっす

イベント会場では『SYNAPSE vol.01』を配布いたします。




学術を世界と結ぶ “SYNPASE” イベント

SYNAPTOGENESIS phase.1

<詳細・申し込み>

http://synapse-ag.tumblr.com/post/1421695927/synapse-event


2010年12月26日(日)OPEN 16:00 / START 16:30 / CLOSE: 20:00

会場:東京大学本郷キャンパス 福武ホール http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/

出演:Orist Workshop Directed by 舘知宏

渋谷慶一郎 × 池上高志

坂口恭平 × 中村雄祐

料金:入場料無料