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菅野康太Blog 輪るPh.D戦略

2015-08-19 『狂気の科学』を正気で読んでいる このエントリーを含むブックマーク

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狂気の科学 真面目な科学者たちの奇態な実験』を読んでいる。

というのも、翻訳者の一人が大学院時代の指導教員である石浦章一先生なのである。とはいえ、タイトル自体にも魅かれ、手にしたのだが。「狂気の科学」と聞いた時、なんとなく、池上高志先生を思い出し「読んでます」と伝えてしまった。彼は、石浦先生のことを「男気のある人」と慕う。

さておき、この本は、石浦先生が英国を旅行中に書店でみつけ、企画を出版社に持ち込んだそうだ(訳者 前書き による)。さすが、そのへんの嗅覚が鋭い。

ちなみに、この本にまつわる石浦先生のトークイベントが八重洲ブックセンター開催される #とのこと 。私は合わす顔がないので、いかないが、行ってみたい気もする。

2015年9/10(木) 八重洲ブックセンター

石浦章一先生講演会 〜本当にあった狂気の科学〜

東京化学同人刊『狂気の科学』刊行記念

http://www.yaesu-book.co.jp/events/talk/7187/

本書は、1600年から2002年までの「狂気の科学」実験を紹介しているもので(現在、1950年くらいまで読んだところ)、ある種、科学史上のエポックメイキングな実験を紹介していることになり、様々な分野のターニングポイントが描かれている格好になる。面白いのは、先の実験に触発されて行われた後の実験が違う章で登場し、裏話や科学者為人までも、あの手この手で取材して書かれた本であるため、非常に臨場感がある。古い時代のものほど、時代背景として、人種差別的な社会風土なども描かれており、様々な形で科学が社会に影響されていることも、ジワっと伝わってくる。

ネタバレになるのであまり書かないが、一つ触れると、ドップラー効果実証実験は、狂気というよりも「お疲れ様」としか言いようがなく、実験者たちに一杯おごってやりたくなる感じで面白かった。

恥ずかしながら、ドップラー効果が元々は「星の光が様々な色に見える理由」の説明として提唱されたということは知らなかった。詳細は省くが、簡単に言うと「高速運動をする天体から発せられる光は、地球に近づいてくるときと遠ざかるときでは違う色に見える」という仮説である。当時の技術では天体に関してこの仮説を実験的に調べることは難しかったのだが、光と同じく「波」である音でも、理論的には同様の現象(近づいたり遠ざかったりすれば違う音に感じる)が観察されるはずである。とすれば、移動する蒸気機関車からトランペットを吹き、それを線路脇から聞けば、機関車の移動に伴い一定であるはずの音が違う音に感じられるに違いない(救急車のサイレン音のアレである)。そう思い立ち、1845年、28歳の物理学者クリストフ・ボイス・バロットは実験を行ったのであった。しかし、現実には、機関車の音がうるさくてトランペットの音が聞こえづらい、奏者が一定の音を上手に出せないなど、鈍臭い苦労が重なるのである。苦労の末、仮説は(なんとか?なんとなく?)定性的に実証されたのであった。のちにボイス・バロットは科学雑誌上で、実験を再現したい人たちに対し「よく訓練された人」を使うように、とアドバイスした #とのこと 。

現在では、このドップラー効果は音に関しては上述の仮説通りであるとわかっているが、光に関しては間違えであったことも分かっている。間違えではあったのだが、その理論の発表によって触発された若き科学者が、これを見事実証したことになる。近年は、実験系が精緻化したので、あまり不用意で杜撰な発表を行うべきではないが、理論や仮説に関しては、現代でも、もうちょっと大胆なものがあった方が、いろいろ萌芽するのではないかと思った。実際、ドップラー効果はその後、様々な医療機器や航空システムに用いられているのであるし。

ただし、実験を成功させたボイス・バロット自身は「いつの日かより良い楽器を作るのに役立つかもしれない」としか言わなかったそうだが…(この章のオチ、各章にいちいち皮肉っぽいオチがあって面白い)。

わたし自身は、マウスを用いた性の研究、雌雄間コミュニケーション脳科学的研究を行う生物学領域の人間なのだが、性に関するきわどい実験も数多く、読み進めるのが楽しみである。

行動神経科学心理学を学んだ人なら誰でも知っているパブロフの犬スキナー箱、アイアンマザー、チンパンジーと共に育てられた子供の話など、そこに関わった人たちのドラマも描かれており、教科書では味わえないリアルな姿を思い浮かべることができる。

半分くらいは、マジで狂気でしかないものもあるのだが、少なからず、これら実験は、証明するための妥当な方法を論理的に考えたらこうなった、と感じられるものも多い。倫理的にも感情面での生理的にも、現代ではやりたくないものも多いのではあるが。

ところで、ふと、思う。今のアカデミア、もしくは社会にこのような「狂気」を受け入れる寛容さと自由、クリエイティビティみたいなものは、どれくらいあるのだろうか。

二十歳になる直前だった私が研究の世界に足を踏み入れることを後押しし、駆り立てるように知的好奇心を刺激した、そんな研究があったことを、いま思い出している。そんな研究が詰まった本。

2014-11-16

【越境する理科教育がくるのか!?】おじいちゃん達はこれからの理科教育をマジで考えていた

00:01 | 【越境する理科教育がくるのか!?】おじいちゃん達はこれからの理科教育をマジで考えていた - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

今日は、(財)理数教育研究所主宰の

シンポジウム 小・中・高の理科カリキュラムを考える」(PDF)に行ってきました。

というのも、この団体が次期学習指導要領の改訂に向けて、かなり具体的な理科教育に関する提言をまとめており、その委員会委員長が僕の博士課程の指導教員だった石浦章一先生(東京大学大学院総合文化研究科)だったからです。残暑伺いを送った折りに、その返事に「これからの理科教育に一石を投じたい」旨、仰って、興味がありました。最近関わってることが、理科教育と無縁ではないため、勉強の意味も兼ねて。

*ちなみに、大学が法人化されてからは 指導"教官" ではなく 指導"教員" と呼ぶべきであるというのは、石浦先生のがよく仰ってることでした。

会場に行ってみると、休日のシンポジウムなのに8割5分の人がスーツだし、スタッフの人達もスゲー腰低いし、「え、政治色強いの??恐いの???」と思いながら席について、場違いだったかなぁと思いつつ開始を待ちました。始まってみると、やっぱり司会の人の喋りもお役所っぽいし、最初のお話は文科省審議官の方で、スライド文字多いし、

「ああ、やっぱり教育系って、こういうことなのかしら」

と思ってしまいました。

しかし、実際にカリキュラム案の提言をつくった先生方のお話が始まると、先生達がマジで提言を作ったのだということが分かりました。

この委員会は、小中高の先生達と大学の先生達から構成され、あたらしい物理・化学・生物・地学のカリキュラムについて、かなりの回数の会合を開いて策定が進められたようです。

まずは石浦先生から全体の説明がありました。

よく言われることですが、小学生くらいでは理科は割と「好きな科目」に分類されるですが、学年が上がるにつれて児童・学生から重要視されなくなっていきます。その理由は、学年が上がると抽象概念が増え、自分の生活や社会との結びつき、繋がりを感じにくくなること。難しくてとりあえず点を取るために暗記科目になり、つまらなくなること。そして、理系に進むことが就職に有利ではないこと、が挙げられます。ここ、かなり僕の言葉で言い換えてます。実際には様々なアンケート結果をもとに議論してました。

地学のパートの先生が仰っていたのですが、化石燃料などの資源が豊富な国では、地学を専攻していると給料の良い省庁のポジションや企業に就職しやすいことも多いそうで、このへんは日本特有の事情もありそうです。

そういうことがあり、全ての先生が強調していたのは、自分や社会、人間との繋がりを感じられるカリキュラムにしようということでした。

具体的にどの項目を教え、どれを削るか、というのは非常に複雑なので、ここでは割愛します。写真のような資料にまとめられ、かなり具体的に提言が作られていることが分かります。作成過程では、大学側から一方的に押し付けるのではなく、現場の小中高の教員の方々も委員に入って作られた、というのが好感が持てます。

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*配られた資料の一部。かなり作り込まれている。


さて、その「繋がり」を感じるカリキュラム、先生方の言葉から印象的だったものをいくつか。

例えば、生物であれば、もうちょっと医学領域のものも入れたり、物理であれば放射線についても項目を増やそうということらしいです。

さらに、地学は、高校になるとかなり軽んじられているのはご承知の通りかと思いますが、よくよく考えてみると、科学を最初に考える上では、非常に良い題材であるといえます。

とくに、日本では、地震津波、火山、台風など、自然災害との関係が強いですし、宇宙からミクロの物質まで、物理・化学・生物との繋がりを、大きなスケールで俯瞰することが出来ます。

20世紀の科学は要素還元主義により成功をおさめたわけですが、これからの科学はそれだけではいけないことは、全ての科学者が感じているところです。複雑系、システム論、それらのシミュレーション、こういったものは、気候変動や環境問題、もしくは人の移動や通信など、都市の動態とも関わる現代的な問題です。

地学を通して、なぜこれら理科の科目を学ぶ必要があるのか、それぞれの学問は何を解き明かそうとしているのかが良くわかります。地学担当の先生のスライドで

「我々はどこから来て、どこへ行くのか」

とありました。

なんだか、イームズのPowers of Tenを思い出しました。

D


物理担当の先生は、実は高校の教科書にもグラショウのウロボロスが載っているのだが、このことは、どれくらい伝えられているのだろうか、と心配していました。

http://legacy.kek.jp/newskek/2006/novdec/Satointerview.html

KEKHPから)

最後に、月の地平線上に見える小さな地球の写真を出して、

この一つの小さな星の中で、人々が争うことのナンセンスさ、そういったことも、科学を俯瞰することで感じられる筈であると。


各論では、色々な意見が出されたのですが、色んな科目に共通して重要なことがあります。

たとえばDNAタンパク質は生物で習いますが、これらは化学の対象でもある、物質です。

実際、最近のノーベル化学賞には生命科学に貢献したものも増えている印象もありますね。

こういった、領域を横断して教えた方が良いものを、各科目が有機的に結びつくようなカリキュラムにすることで教えていきたいとのことで、とても好感が持てました。

今回の提言では見送ったが、国語と科学の領域横断だってありえると。

偉いおじいちゃん先生が多かったので、カタくて保守的な提言になるのでは、と、数パーセント懸念をしていましたが、大変失礼しました。とてもチャレンジグで魅力的。近年のキーワードである領域横断や越境、繋がりということがキーワードに。

社会活動の分野では、もはや使い古された感もありつつ、まだまだ実現していない越境性。

これらが、理科教育、教科書で実現されるとしたら、それは素晴らしいことだなぁと思います。


質問タイムでは、これらの理念を実現するための教材はどのようなものを考えているか、聞いてみたかったのですが、会場のおじいちゃん達が元気過ぎて、僕があてられることはなく終りました。

それに気を使った財団関係の方が、わざわざ僕のとこまで来て話しを聞いて下さって、ありがとうございました。

個人的には、教科書や資料集がもっと楽しくなれば良いなぁと思います。

インフォグラフィックでデータや抽象概念を分かりやすくするとか、物質の動態や、数学や物理に関わる関数も、3Dのムービーにする、気候変動のシミュレーションをするアプリを使って、社会のどの要素が環境に負荷を与えるのか、グループディスカッションして仮説を立て、それをアプリの変数を変えて、出力される結果を確かめるとか、色々やれることがあると思います。想定される100年後の地球が自分たちの思ったように改善されているかなど、インタラクティブな電子教材を使うことで、児童・学生が主体的に学ぶ姿勢が身に付くかなと。

このへんの話しになると、最近我々がやっていた連続レクチャー

写真とサイエンス −視野を拡張するビジュアル表現−

の企画主旨とも繋がってくるなぁと、思っています。

こういった教材造りに関しては、プログラマーデザイナー達が参画して行く必要性があるように思います。その辺のことも、考えてもらえたら良いなーと思いました。


最近、お年を召されて定年が近くなり、ちょっと元気がなくなったかなぁと思っていた元ボスですが、今日は昔と変わらずなお話ぶりでした。是非、こういったカリキュラムを実現して欲しいと、心から思います。


*色々な政治的な動き、やはり、2020年東京オリンピックに照準を合わせている印象を受けました。どんな風に変わっていくでしょうか。

2010-08-02

『SYNAPSE Vol. 1』 by Academic Groove 発行! 東大オープンキャンパスで配布!!

| 02:35 | 『SYNAPSE Vol. 1』 by Academic Groove 発行! 東大オープンキャンパスで配布!! - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

 *2010.08.18追記*

 下記のフリーペーパーが全国発送出来るようになりました!

 (送料のみご負担)

 http://bit.ly/bMFbZd



ここ数ヶ月、仲間達と編集してきた新しい大学広報誌が完成しました。

まずは8/4-8/5の東大オープンキャンパスで配布します!

下部にある「入手方法」をご覧ください。


我々の冊子はAcademic Grooveの続編、

ミニ・アカデミックグルーブとして作られました。

ACADEMIC GROOVE―東京大学アカデミックグルーヴ

ACADEMIC GROOVE―東京大学アカデミックグルーヴ



大学の広報に留まらず、幅広い関心層の方に見ていただけるものにできたと思います。

僕らが普段感じでいる、学問の世界観、わくわく感、

美しさを、少ないページ数の中で

溢れんばかりに詰め込みました。


昨年から始めた僕の活動ですが、活動を進めるうちに

増えていった仲間と作くりあげられたのが嬉しいです。

色んな思いや、ここからはじまる展望もありますが、

制作意図や経緯などは長くなるので、また別の機会に。





以下、写真と、入手方法、内容詳細です。

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(蛇腹になってます!)





『SYNAPSE: ACADEMIC GROOVE』1 ほか「ミニ・アカデミックグルーヴ」

3冊の入手方法

・ オープンキャンパス(8月4日(水)本郷、8月5日(木)駒場)で配布。

http://www.u-tokyo.ac.jp/event/opencampus2010/index_j.html


*参加登録をされている方(しめきり済み):

 本郷では「総合受付」(3か所)、駒場では正門前受付でほかの

 資料とともにお受け取りください(高校生の方限定)。

 http://www.u-tokyo.ac.jp/event/opencampus2010/pdf/map_h22.pdf

*参加登録をされていない方:

 4日(水)9時45分から安田講堂内にてほかの資料とともに

 お受け取りください(部数限定、高校生以外の方も受け取れます!)。

 http://www.u-tokyo.ac.jp/event/opencampus2010/notjoin_j.html

**8/3 23:10 追記**

オープンキャンパス受付で資料を受け取れるのは、

予約の有無を問わず、高校生の方のみだそうです(保護者の方も基本受け取れないそうです)。

大変申し訳ございません。

しかし、二転三転してしまいましたが、上記の通り、

高校生以外の方にも安田講堂で配布出来る運びとなりました!




5日(木)に駒場キャンパス5号館515(科学技術インタープリター養成部門主催)にてお受け取りください(部数限定、もちろん大人OKです!)。

 ・ その他の配布方法については、現在調整しています。

 ・ 関係者と直接会える方はご相談ください。

駒場キャンパス5号館京王井の頭線駒場東大前(渋谷から各停2駅)

http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_04_j.html



以下、冊子の詳細です。

『SYNAPSE: ACADEMIC GROOVE』1

<執筆者>

坂井克之 東京大学医学研究科 脳神経医学専攻 准教授

池谷裕二 東京大学薬学系研究科 生命薬学専攻 准教授

市川裕 東京大学人文社会系研究科 基礎文化研究専攻 教授

伊藤啓 東京大学分子細胞生物学研究所 細胞・機能情報研究センター 准教授

遠藤秀紀 東京大学総合研究博物館 キュラトリアル・ワーク研究系 教授

隈研吾 東京大学工学系研究科 建築学専攻 教授

武田洋幸 東京大学理学系研究科 生物科学専攻 教授

舘知宏 東京大学総合文化研究科 広域科学専攻 助教

橋本毅彦 東京大学総合文化研究科 広域科学専攻 教授

三河内岳 東京大学理学系研究科 地球惑星科学専攻 助教

村田純一 東京大学総合文化研究科 広域科学専攻 教授

池上高志 東京大学総合文化研究科 広域科学専攻 教授

<インタビュー協力>

高木正勝 映像作家・音楽家 http://www.takagimasakatsu.com/

<編集者>

菅野康太 東京大学大学院 理学系研究科博士課程 http://web.me.com/canno.mac/synapse.world/home.html

飯島和樹 東京大学大学院 総合文化研究科博士課程 

住田朋久 東京大学大学院 総合文化研究科博士課程 http://researchmap.jp/sumidatomohisa/

塚田有那 +81Creatives 

<アートディレクター>

NOSIGNER http://www.nosigner.com/

<デザイン・プロデュース>

  1. 81Creatives http://www.plus81creatives.com/

<スーパーバイザー>

江川雅子 東京大学 理事

武田洋幸 東京大学 広報室長

本郷恵子 東京大学 広報室副室長

<コーディネーター>

清水修 東京大学 特任専門員

<スペシャルサンクス>

濱田純一 東京大学 総長


編集・発行

東京大学

〒113-8654

電話 03-5841-1046 FAX 03-3816-3913

印刷・製本 プライズコミュニケーション

2010年7月31日

ⓒThe University of Tokyo, 2010

Printed in Japan


<目次>

Pattern, Form and Rhythm in the Academic Groove

世界を記述する「わたし」たち 高木正勝×坂井克之

一千億個のニューロンの繋がりから見えてくる、パターン・カタチ・リズム 池谷裕二

学問のカタチ

太陽系最古の火成岩 三河内岳

折り紙のかたち 舘知宏

学問的文化伝統としてのタルムード 市川裕

遺体科学、死のかたちを追う 遠藤秀紀

ウォーターブロック 隈研吾

寺田寅彦が覗いた顕微鏡の中の美 橋本毅彦

神経のかたち 伊藤啓

節がかたちづくる動物 武田洋幸

形はどこにあるのか? 村田純一

生きることの科学 - パターンから脱パターンへ 池上高志

can-nocan-no 2010/08/03 23:07 高校生の方はもちろん、大人の方にも、もちろん高校生以下の方にも、
お配り出来る運びとなり、ほっとしております。

can-nocan-no 2010/08/04 23:28 同士のブログ
http://d.hatena.ne.jp/sumidatomohisa/20100803/1280805327
http://d.hatena.ne.jp/shokou5/20100803

can-nocan-no 2010/08/12 02:14 一緒に編集した飯島さんのブログから補足をいただきます。
http://d.hatena.ne.jp/shokou5/20100803/1280842549

*1:Academic Groove とは,「学問はワクワクするほどおもしろい」をコンセプトに,一見閉鎖的な学問の世界を先鋭的なビジュアル・デザインと斬新な編集企画から紐解いた東大出版部発行の書籍(2008年発行)のタイトルであり,同様のコンセプトに基づく活動体の名称でもあります.東大広報部の清水修を主軸に展開.

*2:参考:学生による「タフな学生養成企画」優秀賞「東京大学を編集して魅せる!」

*3:撮影:古戎道典 東京大学大学院 総合文化研究科修士過程

*4:Academic Groove の理念の下,ぼくたち以外にも 2 つのチームが『LIFE』『PARK』の 2 誌を制作しました

金子忠政金子忠政 2010/10/11 09:21 田口君からこちらへ来ました。懐かしいかぎり。冊子注文しました。読ませていただきます。

can-nocan-no 2010/10/12 01:36 いや〜、先生お懐かしい!ご無沙汰しております。
我々の冊子を注文していただいたとのこと、光栄です!
ありがとうございます。

2010-01-25

レポート:科学と芸術の集い 『宇宙とヒトをつなぐもの』

| 16:37 | レポート:科学と芸術の集い  『宇宙とヒトをつなぐもの』 - 菅野康太Blog 輪るPh.D戦略 を含むブックマーク

先日お伝えした、

科学と芸術の集い 『宇宙とヒトをつなぐもの』

http://www.epiphanyworks.net/saa/

は大変多くの方にご参加頂き、盛会となりました。ありがとうございました。

僕は国立天文台の皆さんと一緒にロビー展示でお手伝いさせていただきました。


第一部は「一家に一枚宇宙図」のディレクションをなさった芸術家の小坂さんの講演。芸術家とは思えない程の小坂のさん宇宙の知識の深さには圧倒されます。科学に関する「一家に一枚シリーズ」としては宇宙図が三枚目だそうですが、企画・制作の段階からアートディレクターが参加したのは初めてだったそうで、とてもかっこいいできばえになっています。

多くの人に手に取ってもらうためには重要なことだと思います。

小坂さんもこれを作る時は相当集中されて、勢力的になさったそうで、科学者ともかなりのディスカッションをなさったそうです。

第一部のもう一人の講演者は国立天文台の小久保先生。小久保先生は国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト、4D2U(フォーディートゥーユー)に関わっておられ、4次元デジタル宇宙ビューアーのMitakaを使って最新の宇宙の姿を見せてくださいました。宇宙の中をどんどん進んでいる感じだったり、宇宙を外側から眺めたりするような感覚で見ることができるのですが、小久保せんせの解説がとても生き生きとしていて、情熱が伝わってきました。

途中小久保先生と小坂さんのクロストークがあったのですが、科学を行い伝える人間と、科学を楽しむ芸術家の姿を見せていただき、会場の皆さんもその清々しい対話の影響で、科学を楽しむ対象の一つとして観てくれるようになるかなぁと、期待をしています。

はなしはMitakaに戻りますが、これは現在分かっている宇宙の端っこまで見ることが出来ます!宇宙の果て、137億光年先の宇宙です。

もちろん普段見上げているオリオン座やシリウスも見えます。宇宙全体から見れば地球からめっちゃ近いところにあります。

夜空を見上げるのがもっと好きになるソフトウェアです。

ダウンロードして自分のPCで使うことも出来ます!!

http://orihalcon.jp/mitakaplus/



第二部は文化人類学者で南山大学の後藤先生の講演。

後藤先生はポリネシアなどの様々な文化の宇宙図を見せてくださいました。宇宙図は航海術にとって重要だったわけですが、それらを見ると様々な文化や古代の宇宙観というものが分かります。宇宙が層構造になっていたり、その層を人々が押上て(支えて?)いたり、普段は想像もできない宇宙観を見せていただきました。その宇宙の層は新たな島を発見したりその位置に到達するごとに足されるもので、宇宙と航海というものが密接に関係し合った世界観を持っていたのだなぁということが分かりました。

ちゃんと理解出来ていないかもしれないですけど。

スタッフだったので移動したり立ちながらメモも取らずに聞いていたので。。。すみません。

現在科学で分かってきた宇宙とはだいぶ違ったものですが、それが科学的に間違っているとかあたっているとかいうことよりも、人々が宇宙を通じてどういう世界観を持っていて、どういう生活をしてきた、それを記述し残すことに意味があると思います。物語としても面白いです。

逆に現代の私たちは最先端の科学によって分かった宇宙のことやその他の事実を知ることによってどのような世界観をもっているのでしょうか??

もはやある程度科学が発展してからはむしろ科学は世界観を提供していないかも?

科学を伝える側の責任かもしれませんね。科学が発展した今の方が、科学や自然が人間の世界から遠いものになってしまったのか。


さて、最後の第三部はそんな宇宙に対して祈りや願いを捧げてきた想いを歌い繋ぐような、しま唄のライブ。

UAさんとハーニーズ佐良浜さんです。

UAさんはいわずと知れた歌手ですが、お母様が奄美大島の出身ということもあって島唄も唄われるようになったそうです。

唄の意味も合間合間で教えてくださりながらのライブだったのですが、その世界観がもう!何なんでしょうね、あの存在感。

ブログなのに言葉で伝えられないって終わってますね。聞けて良かったです。皆さんにも何かの機会に聞いていいただ来たいです。インターネットで放送もされるはずです。

最後はハーニーズ佐良浜さん。UAさんも去り際に「佐良浜さん、最高です」と言い残しました。佐良浜さんたちは伊良部島からお越しになったのですが、島で年間40回以上も行われる神行事の際に唄われる、神歌、祝い唄を披露してくださいました。近隣の島では神行事が途絶えてしまったところもあるそうで、神事を司り継承する役目を終えた彼女達が見せてくれる、世界観は大変貴重なものです。

なんといえば良いのでしょうか、どのタイミングではじまり、どのタイミングで終わるのか、全く分かりませんでした。ミニマルと言えば良いのでしょうか。あるフレーズと調子が一定時間繰り返すのですが、途中で、そういう技法なのか、単に唄い方の個人差なのか、唄うのが辛くなっただけなのか、判断が出来ませんが、途中でずれてみては戻ってきたりするような感じで、これってドローンの一種ですか?(ドローンをよくわかってませんが)という印象すら受けました。ドローンは民族音楽とか瞑想とかにも多いのかと思いますが、あんな唄を一晩中唄われたらトランスしてしまうのではなかろうかと思う程。実際前列の方ではトランスしかかってたお客さんがいたとかいないとか。

伊良部島のおばさま達に観たことの無い世界を見せていただきました。



三部すべてを通して、透き通るような声でナレーションをしてくださったのは原田知世さん。全体に一体感を持たせる効果があったと思います。


こういうイベントが増えていけばいいなぁと思います。



僕がやったロビー展示はというと・・次のブログへ↓

http://d.hatena.ne.jp/can-no/20100125/1264434780


さらにこの次の土曜日には国立天文台の見学に行き、4D2Uのシアターと観望会を楽しませていただき、僕の宇宙グルーブはまだまだ続くのでした。



科学と芸術の集いは以下の媒体様が取り扱われるそうです。

是非ご覧ください。


■JSTインターネット番組 http://sciencenews.jp/

サイエンスニュースネットワーク 」2月1日 放送予定 

■動画によるカルチャーwebzine「DEFRAG」(掲載日未定)http://www.mediadefrag.jp

■ecocolo 2月20日発売号

■SWITCH 2月20日発売号

■ソトコト 3月5日発売号