かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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釜山ショートトリップ二日目・海と山で自然を満喫

太宗台遊覧船と貝焼き

この日は少し足を延ばして、釜山の海と山を堪能してきましょう。一日で釜山の自然の魅力を両方楽しんでくる、というと聞こえが良いで須賀、要はどちらに行くかについて家族間で合意を得られなかった、ということでもあります。
10時に宿を出て、まずは影島の先端にある太宗台に向かいます。遊覧船もあるそうなので、乗られるといいですね。

昨日タワーから見た影島大橋のたもとでバスに乗ります。30分ほどでバスターミナルへ。

降りたところで「あれ?この先どっちだ?」ときょろきょろしていると、オロナミンCの箱を持った乗客のおじさん2人が「太宗台に行くの?来なさい」と声をかけてきました。乗ったバスで行き先を確認したのを聞いていてくれのでしょうか。ありがたく付いていくことにしました。
…しかし、おじさんたちはいきなり右手側の狭い脇道に入り、どんどん先に進んでいきます。息子の手を引く細君は、既に遅れ始めています。そして道の突き当たりで「ここを左に行きなさい」と言い残し、自分たちは右側へ。もうどっちに曲がっても車はすれ違えないような道幅で、「これ本当に大丈夫なのかな」と言いながら進んでいきます。
10分弱歩いたでしょうか。やっと開けた浜が見えてきました。

そしてそこには遊覧船乗り場も。

ちょうどどこからか送迎されてきたワゴン車の一行と同乗させてもらうことになったので須賀、日本語もできる案内のおじさんが、突然現れた私達を見て一言。「どうやってここに来るのかわからないとよく言われるんですけど、よく辿りつけましたね」
船は11時発。腹ペコなカモメたちも同行します。




これが太宗台の灯台です。新羅の太宗にちなんだ名で、晴れていれば海の向こうに対馬が…


見えませんねorz


さらに進むと、ビーチリゾートとしても名高い海雲台も見えてきました。
船はこの辺で引き返しましたが、同乗の皆さんはみんなで歌を歌ったり、長男にお菓子をくれたりとご機嫌な皆さんでした。歌と言えば、周辺は「釜山港へ帰れ」に歌われた風景だったりもするそうで須賀、彼女らが歌っていたのはその曲ではなかった気がします。
戻ったら昼食です。船着き場近くにテントの食堂街があります。

非常に熱心に売り込みをしてくるおばさんがいたので須賀、「どこに行くの」とかしつこく聞かれると、そのこと自体で嫌になってきてしまうんですよね…。結局写真の一番手前の店にしました。その名も「遊覧船」。
頼んだ「貝焼きセット」はコースになっていて、



最後の写真の左側は、貝のリゾットっぽい料理に変身。海の幸のコクとほどよい辛さが混ざってとても美味でした。
息子にも小さなおにぎり*1や話題の(?)イチゴ、パイナップル味の炭酸ジュース*2をサービスしてくれたりと、みんなお腹いっぱいになるまで食べて44000ウォン。この辺は観光地価格と聞いていたので須賀、非常に満足のお昼ご飯でした。
食後は来た道を戻り、バス停周辺を散策します。この時初めて気づいたので須賀、最初におじさんについて行って曲がったところをそのまま直進していれば、太宗台公園の入口があったのですね。


広い公園内はこの「タヌビ列車」で移動するのだそうで、後から調べたところでは、さっき来た遊覧船乗り場にもここから向かうことができたのだそうです。近道を教えてもらったということなんですね。

文禄の役古戦場へ

ここから取って返します。バスと地下鉄を乗り継いで、東莱駅へ。バス乗り場が分かりにくかったのでタクシーをお願いしてしまい、東莱邑城址へ向かいます。
東莱は釜山市内のやや北寄りに位置するエリアで、ハイキングコースや温泉地が人気の行楽地として知られているそうです。歴史的には釜山地域の中心地だったといい、この地に築かれた東莱邑城は、豊臣秀吉朝鮮出兵の戦場にもなりました。文禄の役の序盤、こにたん小西行長らが攻め寄せて比較的短期間で城を制圧しているので須賀、朝鮮側では文官だった宗象賢という人物が徹底抗戦の末戦死し、敵味方問わず称賛を受けたのだそうです。
私がここに来てみたかったのは、そういう歴史を感じてみたかったからです。




…なんで須賀、最後の写真の歴史館が休館*3だったこともあってか、復元された城壁などがあるとはいえ、この高台の広場を古戦場に脳内変換するのはちょっと難儀でした。

ちなみにこの旗に書かれているのは、こにたん小西行長が投げ入れた「戦うなら戦え、戦わないなら(明に攻め入るための)道を貸せ」という木片(メッセージ)への宗象賢による返事だそうで、「命を懸けて通さない」ことを宣言していますね。
ここから先、韓国最大級という城壁を巡るコースもあるので須賀、陽も傾いてきましたので、今日はこのくらいにしておきましょう。

再び南浦洞で食べ歩き

宿に戻ったのが午後5時ごろ。夕食時まで1時間ほど休憩し、家族でカルタ遊びなどに興じておりました。息子はこの時間が一番楽しそうで、親の都合で海へ山へと連れ回してしまったのはちょっと申し訳なかったです。カルタは日本でもできるんですけど、こういう楽しみ方も家族旅行なのかなと感じつつ、3歳児相手に本気で戦っておりました。
午後6時ごろから再び外へ。夜の南浦洞を散策します。

ちょっと見えにくいですけど、たこ焼き屋です。

ホットックの有名店だそうです。左の写真はチェジウではないでしょうか?はるな愛の写真もあった気がします。確かにとてもおいしくて、3人家族で結局4つも食べてしまいました。


夕食はその間近にある店で豚クッパ。これは釜山、特に西面*4のものが有名だそうです。「九州のとんこつラーメンのような臭さがあって、韓国人でも苦手な人は苦手」という前評判を聞いていたので須賀、そもそも九州のとんこつラーメンを臭いと思ったことがないどころか、ラーメン二郎も好物だったからなあ…(笑)
あ、二郎とは比べ物にならないくらい食べやすかったですのでご心配なく。それにしても、この釜山と九州の名物料理の共通性には、どんな歴史的経緯があるのでしょうか。
その後、スーパーで決め手がないと唸りながら土産物を買って、同じく午後9時ごろに宿へ。もう明日には日本に帰りますよ!

*1:一口サイズのものが10個くらい並んでいました

*2:炭酸飲料を口にしたのは生まれて初めてと思われま須賀、さすがにほとんど飲みませんでした

*3:この日は月曜日でした

*4:南浦洞」「東莱」などと同じレイヤーの地域名です