「参院全1人区で野党共闘実現、衆院でも一本化を」と「ホセ・ムヒカ氏インタビュー」

◎昨日22日(日)の日経新聞からです。


・7月の参院選で勝敗を左右する32の「1人区」(改選定数1)で、民進、共産、社民、生活の野党4党がすべての選挙区で候補者を一本化することが固まった。最終調整していた三重、佐賀の両選挙区でも民進党候補に一本化する見通しとなった。4党は選挙協力の具体的な方法の検討に入るが、各選挙区の共闘の度合いは共産党との距離感に寄って濃淡もある。


野党統一候補となる32の内訳は、民進党後任が15、無所属が16、共産党公認が1。香川では最終的に民進党20日、推薦を決めていた同党県議の擁立を撤回し、全国で初めて共産党の候補に一本化された。


・2013年の参院選結果を分析すると、仮に野党が候補を一本化していれば、単純計算で宮城、山形、栃木、山梨、長野、新潟、三重の7選挙区で自民党の得票率を上回る。しかし、候補を一本化した各選挙区を細かく見ると、協力の度合いには濃淡もある。


民進党岡田克也代表は21日、次期衆院選での共産、社民、生活の3党との候補者調整に関して「勝てる可能性がある選挙区は、一本化の努力をすべきだ」と述べた。夏の参院選に合わせた衆参同日選を警戒する野党4党間では今後、衆院選小選挙区で一本化調整が進む可能性がある。


(写真は日曜夜7時台のNHKニュースでの岡田代表


◎上の新聞記事の写真の左端に見出しの一部が見えますが、「沖縄女性遺棄 反基地感情に危機感 防衛相、米に相次ぎ抗議」という見出しです。
沖縄県民の中には、米兵や軍属の事件・事故は日米地位協定により捜査が制約されるとの不満もある。今回の事件は米軍族が公務外に起こした犯罪で日本側に裁判権があるが、地位協定の見直し問題が再燃することへの懸念もある」。
とにかく中谷防衛相とカーター米国防長官とは緊密に連絡を取って「日米同盟を強化する方針を確認」なさったそうです。

◎日曜日の日経紙には、時々(毎週?)、「THE NIKKEI MAGAGINE STYLE Ai[アイ]」というカラー版の小冊子が入っていることがあります。若い女性(高給取りの女性キャリアーセレブ?)向けのブランド物の広告紙(30数頁)みたいで、誰が読むの?という感じでいつもなら即お払い箱なのに、昨日はパラパラ中を覗いたら、ムヒカさんの笑顔の写真です。
◎読んでみると、「国を治める者の生活レベルはその国の平均でなければならない」国民と同じ目線に立ち続け国民から愛された前ウルグアイ大統領、ホセ・ムヒカさん。日本はどう進むべきか? 私たちは何をすればよいのか? 4月の来日時に女性誌では唯一インタビューが叶ったAi。他のメディアとは違う一歩踏み込んだ質問をしてきました。--編集長・藤谷英志」とあります。
女性問題やグローバル・ガバナンスの必要性についての後の最後の質問を書き移してみます。2か月後に参院選、あるいは衆参同日+都知事選?を控える日本人へのエールです:

藤谷変わることってとても難しいです日本は戦争に負けて、大地震でたくさんの方が犠牲になって、もっとダイナミックに変革できそうなのに、変るどころか悪しき時代に回帰する動きさえありますでも国を変えるために私たち一般市民に出来ることは、意見を言う事と、選挙で一票を投じることくらいしかありません。時に無力に苛(さいな)まれることがあります


ムヒカまず自分自身を少しずつ変えていくこと特に日本の将来を担う学生たちが自分の意識を変えていくことです私たちが犯してきた過ちを繰り返さないようにしなければいけない
ただやはり変えるということは難しいのです私たちはまるで蜘蛛の巣のような文化に囚われ動かされている。権力者はあたしたちに思考させず快楽ばかりを与えようとしています。仕事をし大量に物を買い、ローンを払い続けるような便利な人間へと導いているのです。



藤谷騙されてはいけないということですね


ムヒカ:そう、だからこういったことを真剣に懸念する政党を支持していく政治を諦めてはだめですよ。政治は唯一なんです。諦めてしまったら変革は絶対に起きないのです政治には欠点がたくさんありますが、それは人間が完璧ではないからです。それでも統治する誰かが必要です。変革を諦めず、歩み続けてください。

ホセ・ムヒカ

1935年ウルグアイ生まれ。10代から政治活動を始め、20代に当時の独裁政権に反抗する非合法政治組織トゥバマロスに加入。ゲリラ活動により4回逮捕され、最後の投獄は13年近くに及んだ出所後、再び政治活動を始め、2010年から5年間ウルグアイ第40代大統領を務める2012年国連会議でのスピーチが世界中で注目され、また大麻合法化などの功績でノーベル平和賞に2度ノミネートされた。その生き様を19年間取材した『ホセ・ムヒカ 世界で一番貧しい大統領』(角川文庫)の刊行を記念誌4月に初来日。妻はウルグアイ上院議員ルシア・トポランスキ氏