2012-05-26
2012年5月くらいに読んだ本の軽い感想
- 作者: 青木淳悟
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/06/14
- メディア: 単行本
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ほんとうに「私のいない高校」でした。タイトルが全てではないでしょうか。
ところどころに挟まれる小ネタに笑いました。もう超痛い。盲腸痛い。
- 作者: T S ストリブリング,倉阪鬼一郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/08/04
- メディア: 文庫
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ちょw
- 作者: 若島正
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2003/07/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ナボコフ研究で有名な若島正さんの雑誌連載をまとめた一冊。英米の短篇を講義してくれているけど講義というより個人的なつぶやきというか。以前読んだ佐藤亜紀さんの「小説のストラテジー」を思い出しました。御ふたりともストーリーよりも描写派である点が似てるかなと。そして、どちらの本でも引用されている箇所にどうもピンとこないのが共通点。わたしがアホであるがゆえ…。どちらもストーリーではなく、言葉から生まれるイメージや奥行、遊びが感じられる箇所を引っ張っていて、そして説明されないと「?」って感想しかないっていうね…。説明されても「?」ってこともあったり…。勉強します。
各短篇講義のそこかしこに若島さん専門のナボコフに関する記述があってそれが楽しいです。
わたしが専門の研究対象にしているウラジーミル・ナボコフは、読者が細部を気にもかけずに読み飛ばしていく傾向があるのをよく知っていた。そして、そのような粗雑な読者が、自分がいかに作品を読んでいなかったかを痛切に思い知るような小説を書いた(当然ながら、もっと粗雑な読者は、ついになにも気がつかないままである)。
おうふっ…
ナボコフについては、短篇全集の中の「ヴェイン姉妹」「初恋」が取り上げられています。特に初恋のAnd now〜から始まる一節はナボコフが書きえた最も美しい文章のひとつだそうな。しかもそこから「ナボコフを読みすぎた幻聴」として仕組まれた手品かはたまた偶然か?というモチーフが見えてきたり…この章は「ふえぇ」と思いながら読みました。
あと、カポーティはわたしも好きなので結構ほめられてて嬉しかったです。「誕生日の子供たち」を超ひさびさに読もう。
ところで、ギャスのところで若島さんの文学への興味というような話がされているのですが、英文科の学生の頃に読んだ新しい小説(ピンチョンとか修士論文で選んだバースの「フローティング・オペラ」とか)は熱中したけどその後冷めてしまって今後また読むことはよっぽどじゃないとない。代わりに評価があがったのがジョン・ホークスとウイリアム・ギャス。それは、当時は「とんでもない物語」を求めていたけど(メタとか)、しかし「ナボコフを経由すると、恐ろしいことに小説の読み方がずいぶん変わってしまった。簡単にいえば、なによりもまず文章に惹かれるようになってしまったのである。」だそうです。ふえぇ…
- 作者: ウィリアム・トレヴァー,栩木伸明
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2010/08/27
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アイルランドというと豊かな緑とウイスキーなどを想像するけど、それよりはもっと鬱屈とした、そして宗教と歴史を少なからず背負った普通の人々のようす。どれも味わい深いですが「哀悼」と「パラダイスラウンジ」が特に好きです。どれも主人公らしき中心人物についてメインに語りながらも、その人を通じてその周辺の人々の人生まで活き活きと描かれているのがすごいと思いました。
女洋裁師の子供
キャスリーンの牧草地
第三者
ミス・スミス
トラモアへの新婚旅行
アトラクタ
秋の日射し
哀悼−アイルランドからイングランドへ働きに出た青年の話。高村薫の「リヴィエラを撃て」を思い出しました。すべてのテロリストが確固たる信念に突き動かされているわけではない。
パラダイスラウンジ−うらぶれたホテルのバーでの不倫カップルと、そこに通っている老女の話。渋くてすごい。これは良かった。
音楽
見込み薄
聖人たち
これを読む前に「乱視読者の〜」でトレヴァーのことも読んでいたので、そこで紹介されていた「美文に流れることのない淡々として抑制のきいた語り口」がよくわかりました。かっこつけたりとか何かこれぞ真理!とか、すぐに引用しちゃおうと思えるような教訓的な、まとめ的な文章があまりない。だからこそ若島さんの言ってるような、文章とかある一節から醸し出されるイメージや、視点とか、そういうのがちょっとわかったような気ががががが。
- 作者: クレールヌヴィアン
- 出版社/メーカー: 晋遊舎
- 発売日: 2008/09/26
- メディア: 大型本
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イカ最高
2012-04-22 オースターのブルックリン・フォリーズ
オースターの『ブルックリン・フォリーズ』が出るようです。
わーわー
- 作者: ポール・オースター,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/05/31
- メディア: 単行本
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2011-08-31
囚人のジレンマ/リチャード・パワーズ
- 作者: リチャードパワーズ,柴田元幸/前山佳朱彦
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2007/05/24
- メディア: 単行本
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PRISONER'S DILEMMA/Richard powers
柴田元幸・前山佳朱彦訳
自分が歴史の中の、いつにも増して危機的で重大な瞬間に生きていることをはじめて実感した。自分たちの誰ひとりとして放棄してはならないんだ、ささやかでも自分がいることの意義を捨ててはいけないんだ、そう感じた。
リチャード・パワーズの1988年に書かれた2作目である「囚人のジレンマ」を読みました。パワーズを読むのは「舞踏会へ向かう三人の農夫」に続き2作目でしたが、期待に違わず面白かった!一度は途中でやめてしまったし(三人の農夫の時もそうだった)、読み終わるのに時間は掛かるし、読み終わってもいくつか頭の中に???が浮かぶところもあるけれど、ああこれぞ読書!と思える読み応えで大満足な一冊でした。いやあ、ほんと読書っていいものですね(水野晴郎風に)。
父さんはいつもこう主張した。人間にとって唯一の救済の望みは、歴史が自分をどこに生み落したかを知ることからうまれる、と。
※以下、物語の内容に触れていますので未読の方はご注意ください。
本書は三つに分けられた章がランダムに現れる形式で語られる。
1.「なぞなぞ」「主要時制」などのように文言だけがタイトルになっている章。子どもの誰かが今は亡き父親との思い出を回想しているらしき部分。
2.「1」「2」などのように数字になっている章。父が生きている間のホブソン一家のとある年の秋と冬の時期が描かれている部分。
3.「1940−41年」「1942年秋」など年号がタイトルになっている章。第二次世界大戦中のアメリカを軸に主に表紙にもなっている耳のついた「あの人」について語られる部分。
最後まで読んで、このそれぞれの流れがどのように繋がっているのかが朧気ながらわかってくる。
ホブズタウン1939年以降の年号で書かれたきた章は、エディシニアが長年テープに録音してきた物語でありそうなこと。
「なぞなぞ」などの文言だけがタイトルになっている章は、アーティら子どもたちが父の人生を思い返して録音した物語でありそうなこと。
ゼロからもう一度はじめよう。小さな世界を作ろう、ミニチュアのミニチュアを。そう、人口半ダースくらいの。それより大きなものは、僕たちはすべて駄目にしてしまうのだから。何の変哲もない、普通の大きさの家族の日々の営みを模倣して、それでうまく行くかどうかやってみよう。ある六人家族。十五年前の夏、彼らは太平洋の岸辺で、そこそこに幸福な夏休みを過ごした。
そしてホブズタウンの中のエディシニア(子ども時代)は、ウォルトが語るメッセージをテープから聞き、そこに自らの声を重ねて録音する。
それは五月なかばの、二度とくり返しようのない日で、まだ家に残っている者たちはみな夕食の席につく。
とテープに吹きこむ。これははっきりとは言えないけれど、もしかしたらこのホブスタウン内でエディシニアが語る話は1、2などの数字の章の物語の元になっているのかな、と想像。
細部に細部を重ねていくうちに、家族自身がいつしか物語を引き継ぐ。
つまり、
こうしてみんなでぐるぐる回っていった―みんな一列に。
という言葉の通り、全ての物語は円環しているのかなと思いました。
でもこれにあてはまらないのが最後近くの「カラマイン」の章。ここを踏まえて「なぞなぞ」を読み返すとそこにも同じ記載があるように感じる。ここだけが別の「パワーズワールド」になっている。これは、この世界はまた別の次元でこれらの物語を外から見ている、という形になってるのかなと思いました。というかそう思わないとさらに混乱する( ;∀;)…。どういうことなのかはっきりとは正直わかりませんでした。
とまあ、語られ方はこのような感じですが、全体のテーマとしては、「一個人と世界」について語られているのかなと思います。
勉強のことは心配しなくていい。成績なんて気にするな。紳士は何もしなくたって及第点がもらえるんだ。おまえはただ、歴史がおまえをどこに据えたのかを理解しようとすればいいんだ。
最初のほうに出てくる選挙権の話もそうだし、また、アニメ映画で「アメリカ人家庭の今に歴史を持ち込むすべ」を見出そうとする一人の世界的影響力を持ったネズミ耳男さんももちろんそう。そして「過去を終わったと考えることを拒む北半球最後の人間」であり家族に多大な影響を与える父さん。それぞれのレベルで一個人と世界の関係が語られている。
要するに彼らはみな、共有されたシナリオの恐ろしさを減じるために一市民に何ができるのか―何かできることがあるとして―という抜き差しならぬ問題と格闘する自由を手に入れる。
加えて、1作目でも読み終わって感じたことなのですが、科学理論だったり過去の文学史における膨大な引用を組み込んだり、一文一文が一筋縄ではないかないパワーズですが、最終的にどことなく「優しさ」が漂うのがなんとも言えません。これはパワーズが人間の良き部分を信じているからなのかどうなのか、それが甘いとかって言われちゃったりするのかわかりませんが、私はそこが好きですと大声で言いたい。人を信頼することの大事さ、なんて書くとアホに聞こえるようなことをだがしかし真っ向から信じている感じにぐっときます。
家族の誰にとってもあまりに明白な事実を。長年、彼らはそれを否定しつづけてきた―家族みんなが、互いのことを、どうしようもなく気にかけていることを。
それにしても、数年来積ん読だったのですが、よし、読もう!と思ったのが寄りによって「今年の」「日本」であったことに何か意味を感じてしまいました。
光は明るい、暖かい、欲望の網目をつくり出す。こうなったらもう、この早すぎる日の出を本物の日の出と思うことにしよう。兵舎に戻って顔を洗って仕事を始め、いつもより長い一日に一歩先んじよう、と父は決める。何もかもが変わってしまった―変わっていないのは、父が物事に違いを生じさせる力だけ。この火の玉は、一個の光として、父の顔を打つ砂漠の灼熱として、ただ宙に浮かんでいる。父にとって、その明るさはそのままいつまでも浮かびつづける。僕の父さんにとって、その光は永久に明るいままなのだ。
※囚人のジレンマとは(本書76ページの図をパクって書いてみました。ゲーム理論とかわからないのでわたし的勉強メモです。)
ゲーム理論や経済学において「個々の最適な選択が全体として最適な選択とはならない状況の例」としてあげられる理論のこと。
2011-08-24
オラクル・ナイト/ポール・オースター
- 作者: ポールオースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/09
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「言葉は現実なんだ。人間に属すものすべてが現実であって、私たちは時に物事が起きる前からそれがわかっていたりする。かならずしもその自覚はなくてもね。人は現在に生きているが、未来はあらゆる瞬間、人のなかにあるんだ。書くというのも実はそういうことかもしれないよ。過去の出来事を記録するのではなく、未来に物事を起こらせることなのかもしれない」
『幻影の書』に続く作品であり、2011年8月現在で最も新しいオースター小説の翻訳である『オラクル・ナイト』を読みました。良かったです!柴田さんが後書きでオースターの言葉として記したように、『幻影の書』が「交響曲」だったのに対し本書は「弦楽四重奏」だという指摘には納得しました。そうそう。幻影のほうが壮大な空気を帯びているけどでもこちらのこじんまりとした、しかし奥が深いというか「奥が見えない」感じもとてもよかった。
オースターの特徴とも言える「小説内小説」がいくつも登場する。シドニーとグレースの物語、ニックとイーヴァの物語、レミュエル・フラッグの物語、過去と未来の交わるタイムマシンの物語、グレースの見た夢、それが全て入れ子構造のようになっているのもとても面白かった。幻影では「小説内完成された映画」だったのに対し、本編ではほとんどが「執筆中で未完成」の小説であることで、ある意味小説家が小説を書く時の過程や気持ちを垣間見ているようで楽しかった。当然だけど執筆中に多くの他者と関わり出来事が起こり、実際の人生そのものも書いている小説の内容も変化していくことがわかる。小説内小説によって「全くの偶然が人の運命を形作る」というオースターの多くの作品に底流する思想もより感じることができた。
さらに小説中重要なイメージを担うのが「ポルトガルの青いノート」であり、当然のことながら本書の装丁はその青を再現したようになっていてぐっときます。また、オースター作品には珍しい長い注釈の多用があり新鮮でした。オスカーワオかと思いましたw
ところで、オースター作品の特徴としてあたかも「アメリカ文学史」の授業を受けてるような気がするという点があるように思います(時にアメリカだけではないですが)。なんとなく本書に出てきた書籍名をピックアップしてみました。
- 作者: ダシールハメット,小鷹信光
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1988/06
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- 作者: ヘンリー・D.ソロー,Henry D. Thoreau,今泉吉晴
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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- 作者: ディケンズ,中野好夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1967/01/30
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<メモ> オースター読むぞ月間はちょっとここで打ち止めになりそうです。諸事情でちょっと図書館に当分行けなくなるため。
打ち止めの間にここ数年の分も翻訳しておいてくださいませ>柴田先生
孤独の発明 (The Invention of Solitude 1982)
空腹の技法 (The Art of Hunger 1982)
シティ・オブ・グラス/ガラスの街 (City of Glass 1985)
幽霊たち (Ghosts 1986)
鍵のかかった部屋 (The Locked Room 1986)
最後の物たちの国で (In The Country of Last Things 1987)
ムーン・パレス (Moon Palace 1989)
偶然の音楽 (The Music of Chance 1990)
リヴァイアサン (Leviathan 1992)
ミスター・ヴァーティゴ (Mr. Vertigo 1994)
ティンブクトゥ (Timbuktu 1999)
幻影の書 (The Book of Illusions 2002)
オラクルナイト(The Oracle Night 2003)
モンキービジネス ポール・オースター号
The Brooklyn Follies (2005)
Travels in the Scriptorium (2006)
Man in the Dark (2008)
Invisible (2009)
Sunset Park (2010)
2011-08-22
村上春樹と柴田元幸のもうひとつのアメリカ/三浦雅士
- 作者: 三浦雅士
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2003/07/10
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重要な変化は、たぶんアメリカの外部にあるよりは内部にあったのだ。アメリカが全世界の面倒をみる姿勢をはっきり示すようになって、アメリカという国家連合の不思議な成り立ちが文学者の深部を暗く強く揺すぶりはじめていた。面倒をみるもなにも、アメリカははじめから世界の別名だったのである。
評論家の三浦雅士さんが、村上春樹と柴田元幸について、そしてアメリカ文学について論じた本を読みました。正直に言うと、村上春樹作品に関する分析にはどうもいまひとつピンと来ませんでした。どうしても、どうしてもこういう感じの評論が「とってつけた」もののように感じてしまうのが原因です。もちろん納得する部分もたくさんありました、彼岸と此岸のところとか。
でもそれより楽しめたのは柴田さんへのインタビュー。ミーハー的に楽しんでしまいました。全10章のうち4章もインタビューがあり読み応えあり。生い立ちから、村上春樹、アメリカ、翻訳について、と人生全体について語っています。気になったところ箇条書き:
・柴田先生は次男であり、その次男気質の影響が大きい。
・イギリスに放浪の旅に出て野宿とかしていた。その後アメリカに留学。
・東大のアメリカ文学大橋健三郎先生に多大な影響を受けた。「文学ってこんなに真剣に話せるものなんだ」と思った。
・大学の卒論はヴォネガット、大学院ではマラマッド。ヴォネガットは、「弟が兄よりちょっとマイナーなものを見つけるという精神構造」で選んだ。タイトルは「How to Love the Unlovable」大学院の頃「日本にヴォネガットみたいな作家が出てきた」と沼野充義さんに村上春樹のことを聞いた。
・大学院で関心を持った作家は、ポー、ホーソーン、メルヴィル、トウェインの四人。ヘンリー・ジェイムズはさっぱりわからなかった。いまでもわからない。ヘンリー・ジェイムズを読むと、なんで僕が東大の教師やっていられるんだって思いますね。ベロー歯が立たない、メイラーはマッチョくさくていや、オコナーはすごいけどわからない。
・普通は誤訳を指摘されると傷つく。傷ついて自己弁明するのに時間をかけてこっちがくたびれる。でも村上春樹はそういうことがない。教わり上手である。お稽古事が好きなんじゃんないかな。そしてなんでもセミプロになってしまう。
・三浦氏は村上春樹とオースターの類似性について結構語ってるんですが、柴田さんはパワーズと村上春樹の類似について語る。どちらも、個人の物語の小さい弧と歴史の大きな弧の交差を扱っている。オースターみたいに、遡っていける個人史のルーツがない。
・エリクソンは、フォークナーがラテン・アメリカに行ってガルシア=マルケスに会って帰りの飛行機のなかでフィリップ・K・ディックを読んでロサンゼルスに帰ってきたみたいな感じ。
柴田さんをミーハー的に好きなので、大学や大学院で何を読んで卒論書いてきたのか、なんてあたりは読んでてwktkでした。ふむふむと。そして先日オースターも絶賛していたけど、ここでもホーソーンが…!トウェインについては何か他の本で「いつかハックルベリー・フィンを訳したい」と柴田さんが言っていたので、そちらを楽しみにしています。
「アメリカの父は自分で発明するものなんです。現実にいる父は否定すべきものであって、本物の父は自分で発明しないといけない」
他に気になったこと:
- 作者: ウラジミール・ナボコフ,富士川義之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/07/09
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「オースターのニューヨーク三部作はこのナボコフにそっくりだと言われる。」
※三浦雅士さんて名前を存じ上げてませんでしたが、もともとユリイカなどの雑誌の編集者で紫綬褒章とかとっちゃうすごい方なのですね。
