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cardrivegogoの日記

2017-01-11

安全なクルマとは・・・輸入車大好きなバブル世代に教えてあげよう!!

  アメリカで発売されている数多くのモデルの中で、「最も安全な23車種」というのがIIHSから発表されました。そのモデルとは・・・

「シボレー・ボルト」「マツダ・アクセラ」「ヒュンダイ・エラントラ」
「トヨタ・カローラ」「トヨタ・プリウス」「ホンダ・アコード」
「マツダ・アテンザ」「日産ティアナ」「スバル・レガシィ」
スバル・レガシィアウトバック」「レクサスES」「ジェネシスG80」
ジェネシスG90」「マツダCX3」「日産エクストレイル」
「三菱アウトランダー」「スバルフォレスター」「トヨタRAV4」
「ヒュンダイ・サンタフェ」「レクサスRX」「メルセデスGLE」
クライスラー・パシフィカ」「ホンダリッジライン」

圧倒的な日本車と韓国車のオンパレードに対してドイツ車がなんと1台とアメ車が2台だけという、予想こそしていましたけども、なかなか衝撃的な結果です。やたらとドイツ車が大好きな自動車ライターの連中は「アメリカ向けの日本車は全く別の仕様」だとか「欧州車にとってはアメリカは衝突の基準が違うから全く意味がないテスト」だとか、必死に「言い訳」を考えてくれるわけですが、どんな基準だからといっても、一定のテストで良好なスコアを残せないドイツ車を「安全」と言い切るのはだいぶ無理があるような気がします。まあこれに関してはあまり断定的なことは言いたくないですけどね・・・。

この中で日本未発売モデルは、アメ車2台とヒュンダイ4台にホンダリッジライン、レクサスES、トヨタ・カローラ(日本とは別のクルマ)の9台で、残りは14台は日本でも絶賛発売中です。スバル、マツダ、トヨタ(レクサス)が3台ずつ、日産が2台、ホンダ、三菱、メルセデスが1台。事故で死にたくない人やバカだと思われるクルマに乗りたくない人は、黙ってこの14台から選んでおくのが無難かもしれないです。クルマもファッションと同じで、「攻める」要素と「合理的な」要素が合わさって「センス」になるわけですから、「VWは乗っても大丈夫かな?」なんて後ろ指さされることにビビっているような人は、とりあえずプリウスにしておけばいいと思うんですけどね。「プリウスなんて怖くて乗れないからゴルフ乗ってます!!」みたいなバブル世代の生き残りに遭遇することもあるかもしれないですが、もはやプリウスはゴルフを完全に凌駕している!!という事実を知っていれば「ドヤ顔」ゴルフユーザーが哀れに見えてきますよね・・・。

選ばれた23台を見てみるとDセグの日本車の異常なまでに衝突安全の高さが目立ちます。やっぱり選ぶなら「日本車」「Dセグ」「FF」がもっとも合理的な選択なのは全く変わってないです。カーグラフィックなどの日本のクルマ雑誌では完全に雑魚扱いのFFセダンですが、アコード、アテンザ、ティアナ、レクサスES(カムリベース)に加えてAWDのレガシィが、ドイツ勢(BMW3er、アウディA4、メルセデスCクラス)を圧倒しているのは5年前から全く同じです。もっとも5年前のドイツ勢はアメリカの新しいテストの前に大惨敗を喫してCクラスやA4など「POOR」評価が連発しました。これだけ安全なFFセダンなんですけども、日本ではセダンはやっぱりFRという固定観念が強いみたいでどれも販売台数はイマイチです。

日本では根強い人気のクラウン、Cクラス、3er。それにすっかり高級車として定着したレクサスISとスカイラインですが、北米で発売されていないクラウンは別としても今回も全部ダメみたいです。安全なFRセダンジェネシスブランドのヒュンダイ車だけ!?確かにラグジュアリーセダンとしては最後発なのがこのジェネシスで、もちろん設計も一番新しいですから有利です。ヒュンダイはレクサスやアウディに対抗するラグジュアリーブランドとして「ジェネシス」を立ち上げましたが、ブランド開設に際して相当に気合いが入っていたようです。27年前にトヨタが「レクサス」を立ち上げる時も当時の常識を根本的に塗り替えるような画期的な「LS」(セルシオ)を作って世界を驚かせましたが、その再現を狙ったようですね。

ヒュンダイはかなり広範に渡って「ジェネシス」専用の装備を開発したようで、独自の設計でLクラスセダン(これはキアと共有)を作り、さらにメルセデスやトヨタに勝つために縦置きミッションも傘下のヒュンダイパワーテック製を投入してきました。BMWの置かれているヒドい有様を見ていて汎用のZF製ミッションを使っていては逆立ちしてもメルセデスやレクサスには絶対に勝てない!!と判断したようで、「本物の高級車ブランド」としての道を歩み始めました。Sクラス、LS、キャデラックCT6といった1000万円クラスのLセグセダンに堂々の仲間入りを果たしています。

  衝突安全基準(IIHS)に話を戻すと、この手のテストでは上位の常連であったはずのボルボが今回は1台も無いなんて・・・5年前は日本勢と並んでトップ評価だったのに!!! ボルボは日本市場においても「最先端」のセーフティを謳っていますが、北米のテストから一気に消えたのはとても気掛かりです(ホントに大丈夫!?)。たしかに一時期のボルボはアメリカからの全面撤退も視野に入っていたようですが、新しく中国資本をオーナーに迎え、再び北米を狙う大型モデルを次々と発売していて、日本にもいよいよXC90に続いてS90/V90が投入されるようですけど、「安全のボルボ」というお墨付きがあれば日本でもチャンスがあると思っていたんですけどね。ちょっとがっかりです。マツダの旧型シャシーを使っている時分は世界最強だったのですけどね。

  この結果を見ると、やっぱりなんだかんだいっても、自動車メーカーの力というよりも、製鉄業の発達した日本や韓国が圧倒的に有利なんだなーと思います。欧州では高級車を中心にスチールに変わりアルミボデーが大流行していて、メルセデスもジャガーも軽量化による燃費の向上と、ラグジュアリーカーに必須のエキップメントを充実させても車重が1600kg程度に収まるくらいのクルマを作っています。良く言えば経済性や環境性能とクルマの性能を両立させるバランスの取れたクルマなんでしょうけども、逆に言えば10年くらい前のやたらと軽い日本の高級車みたいな設計だと言えます。BMW、メルセデス、ジャガーがどんどん軽くなっていって、欧州の衝突安全基準(ユーロNCAP)でもVWの新型SUVティグアンにジャガーXFやEクラスといった高級セダンが負けるなんてことが起こっています。

  もうアルミで勝負するしかない!!という欧州勢に対して、日本や韓国ではアルミ化を検討している自動車メーカーに、スチールの会社がアルミよりも軽くて丈夫な設計の持ち込みで提案してくるんだとか!!日本車や韓国車がなかなかアルミ化しない理由がコレみたいです。オッサンライターは日本車はアルミ化が遅れている!!みたいなことを書いたりしますけども、日本のアルミ精錬技術が低い!!なんて事実はないです。ホンダは初代NSXを作るためにアルミ精錬所を併設した工場を仕立てたりしましたし、富山県で作られるアルミホイールがイタリアスーパーカーで使われているので、富山で大災害が起こった場合は世界中のフェラーリの納車がストップするとか言われています。

  その気になればアルミを採用することもできるんですけども、衝突安全基準のシュミレーションをすると、日本メーかーが望む数値が出るのはスチールなんだと思います。BMW、メルセデス、ジャガーに加えてボルボもアルミ化が進んでいますが、いずれも衝突安全基準で苦戦するようになりました。もちろんこれらのメーカーにもアルミを採用する「理由」ってのがあって、沢村さんが言うには、衝突安全基準は下がるけども、捻れ剛性などはスチールよりも優れているんだとか・・・。とにかく素材ってのは奥が深いんだってさ。だから断定的なことは言ってはダメなんだってさ。さて2017年はこの問題を掘り下げてある程度の結論を出したいと思います!!今年もよろしくお願いします。


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2016-12-21

自動運転の時代が来る!!だからどうした・・・?

  今年も「間違いだらけのクルマ選び」が発売される季節になりました。故人となられた徳大寺さんから、このシリーズをバトンタッチした島下泰久さんですが、相変わらず「ひたすら真面目」に書いておられます。素人が上から目線で恐縮ですが、自動車評論家というお仕事は、「ユーザーの変わりに厳しい眼で市販車をチェックして伝える」という極々当たり前のものから、「メーカーからお金を受け取って、そのメーカーに有利な情報を流す」というちょっとグレーなものまであると一般に思われてますが、読者のほとんどはいわゆる「カーキチ」なので、そんなもの読まずともスペック表(諸元表)から大まかな特徴は掴めますし、メーカーに有利な情報(プロパガンダ)を単純鵜呑みにする人も年々少なくなってきたように思います。

  結局のところ、多くの読者が望んでいるのはクルマに関する「深い洞察」であったり「ウンチク」であったり「業界情報」であったりなので、島下さんのような仕事をたくさん貰っているライターはその点を踏まえた書き方をしているように思いますが、一冊の単行本に自動車業界を詰め込むという仕事はやはり想像を絶するものらしく、島下さん自身が書くのに飽きてんじゃねーか?と見受けられる箇所もあったりします。1モデルに充てられる紙面も僅かなので深いウンチクを披露する場所も少なく期待していた読み応えとは程遠い内容でした(来年にまた期待します)。

  それともう一つ、自動車ライターの仕事の優劣を決定付けるのが、ライター自身の「ライフスタイル観」でしょうか。どのクルマも本来の「機能」に加えて「文化的側面」が合わさって「商品」を形成しているものですが、それらをまったく無視して書かれているレビューを見ると、まるで素人の「アウディA3に感激です!!もう日本車には戻れません!!」みたいなごくごく主観的な感想と大して変わらないわけです。島下さんもこの本の序盤で「自動運転の時代」がやってくる状況に対して「2040年の『間違いだかけのクルマ選び』はどうなってしまうのだろう?」と、なんとも呑気に「突っ込みどころが満載」なことを書いておられます。

  まずは島下さんは2040年までには完全自動運転が実現していると本気で思っているのか? どう考えても無理だろ・・・。20年以上前から飛行機の自動操縦は実現しているわけなので、技術的には可能なのでしょうけども、「可能」と「普及」では全く意味合いが違いますし。100万歩譲って2040年に市販車の多くが自動運転になったとしましょう。だから何だって?島下さんが言うには「そうなったらBMWやマツダは買わないだろうな・・・」って。たとえ自動運転が普及したとしても運転を愉しむ趣味が完全に奪われるとは思えないのですけどね。むしろスポーツカーという一定のマーケットはおそらくかなりの確率で残るんじゃないでしょうか。もしスポーツカーが2040年に全く売られなくなる!とするならば、そりゃ島下さんのおっしゃる通りだと思うんですけどね。

  そもそも「間違いだらけのクルマ選び」を2040年まで続けるんだ!!ってことにビックリです。もちろん頑張って欲しいですけども、このシリーズの本当の「転換点」は2040年ではなくて、まさに今現在だと思うんですよ。「完全自動運転」が到来しようがしまいが、すでに現段階で「走りの良さ」で勝負しているモデルと、「そうではない」モデルとではハッキリと立ち位置が分かれていてそれぞれに別のユーザーを囲いこんでいます。もはや完全自動運転のクルマと同じように、運転の楽しさなどは不問にしていいようなザ・「ファミリーカー」は、HV&CVTの普及とともに着実に増えています。それなのに国産の大部分のモデルを列挙して島下さんの主観で走りの良し悪しをベースにクルマを採点するわけですから、読んでいる側はシラけますよ!! すでにこのシリーズのフォーマットに無理があるんじゃねーの!?走りにキレが無いファミリーカーを片っ端から切り捨てて何か楽しいですか!? マツダ、レクサスの高性能なステップATを配したモデルが圧倒的に優勢になるのは当然じゃないですか? そりゃCVTでエコ運転するトヨタやホンダのファミリーカー相手に負けるはずがないじゃん・・・。

  「完全自動運転」によってシリーズが危機に立たされる未来を憂いてる場合じゃなくて、現段階で「走り」自慢のクルマの性能がどれほどのもので、運転を愉しむ為に買っても後悔しないクルマがどれなのかハッキリさせるべきだと思うんです。CVTのエコカーに「走りがイマイチ」なんて下劣なコメントは一体?誰得なんだ!! そんなムダなエネルギーを使うくらいなら、走り自慢のクルマばかりを集めて、誰もが納得するような強烈な筆致でもって「走りのチャンピオン」を独断と偏見で認定!!してほしいものですね。失礼ですが、それくらいの企画力が無いと「完全自動運転」がやって来る前にお仕事無くなっちゃうんじゃないでしょうか?

  せめて日本市場でよく売れている輸入車に関しても取り上げて同じような採点をすべきだと思います。少なくともゴルフ、MINI、Cクラス、CLA、Aクラス、3er、2erアクティブツアラー、ポロ、X1、Bクラス、500X、V40、1er、208、308といった販売台数上位のモデルは入れるべきじゃないですか? 確かに日本車と輸入車の比較はいろいろとリスクはあると思いますよ・・・。某有名ライターF氏のように、レクサスISがBMW3erに完全勝利した!!と宣言して輸入車好きからの支持を失ったり、ゴルフ7を絶賛したはいいものの、多くの読者から執拗にツッコミが入れられ、事あるごとに連載でその言い訳を書き続けたものの、最終的にはVWに関する様々な疑惑が持ち上がって窮地に追い込まれる・・・という悲しい結末になったりするかもしれません。

  それでも誰が何と言おうとも、勇気を持ってゴルフvsアクセラやレクサスISvsBMW3erを徹底的に分析した有名ライターF氏は讃えられるべきだと思います。VW、マツダ、レクサス、BMWのいずれもが「走り」を良くしようと奮闘して世界の最前線で戦っているという自負を持って開発を行っているのに、燃費やラゲッジの広さやインパネの質感で優劣を決めちゃおうとするなんてクズのやる事です。「走りの質」という数値化できない「主観的」な領域だからこそ、専門のライターが必要になってくるんじゃないですか? 素人がブログを書いてるだけでも、内容が気に入らない連中が「何とでも言えるよな(笑)」とか書き込んできますが、クルマの走りなんて「エゴ」剥き出しで判断することに意義があるんじゃねーの?って思うんですけど、それを全く理解しない「つまらない人々」もいるみたいですね、そういうアホはブログなんて読まないでブランドHPのスペック表でも見てればいいじゃん!!

  さて一冊を通して読んで島下さんが多少なりとも熱くなっていると感じるモデルは、「ノートe-POWER」「アコードHV」「シトロエンC4カクタス」「86/BRZ」「マークX」の5台ですね。いやー!これは一般のクルマ好きとかなりシンクロした面々じゃないですか、さすがは売れっ子ライターですね、すばらしいバランス感覚です。ぜひこの5台を熱く語った島下泰久の「裏・間違いだらけのクルマ選び」も発行してほしいなと思います。

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2016-11-08

輸入車ブランドはつらいね・・・。

 何かを仕掛けなければこのまま敗退。しかし付け刃のパッケージのクルマで仕掛けても成功の見込みはわずか・・・いや絶望的なレベル。そんなタフな状況の中でも日本市場に踏みとどまる輸入ブランドには素直に敬意を払うべきだ!・・・そんなようなことをずっと前から超カリスマライターの小沢コージさんは言ってましたっけね。今となっては誰の眼にもハッキリした状況でしたが、世間が「新型ゴルフはいい!!」とかバカ盛り上がりしていた頃から、今日の事態を見抜いていたわけですから、その素晴らしい洞察には恐れ入ります。

  輸入車に立ちはだかる「日本車の壁」が確実に一段と高くなったのが、昨年(2015年)末に発売された4代目プリウスだと思います。今年は1月から販売台数で軽自動車をも圧倒する売れ行きです。今年は完全にプリウスの1年になり、来年は新たにC-HRの年になるのではないかと予測されています。これまで良くも悪くも日本車のガラパゴスな特色を最も良く体現していたシリーズが、いきなり輸入車を蹴散らすような強烈なダイナミクスのシャシーを履くようになったのには驚くです。いくらなんでも「ロックオン」し過ぎじゃないのか。これでは輸入車が日本で販売される理由が無くなってしまうよ(10年以上前から無かった!?)。いよいよトヨタもグローバルモデルで国内も展開するようになったから仕方の無いことではありますが・・・。

  改めて輸入車の魅力ってなんなのだろう? 評論家はそれぞれに語るわけですが、どうも決定力不足な感が否めません。「日本車の圧倒的な機能性の前に押され気味」という暗黙の了解が根底に横たわっていて、どうもこうも文章が縮み上がっているように感じます。輸入車の価値をしっかりと定義ができる能力のある評論家が足りてないという深刻な問題があります。「輸入車擁護論」がそれなりに展開されないことには、クルマに詳しくないユーザーは購入にはなかなか踏み切れないと思います(知らぬが仏という言葉もありますが)。もっとも一般ピープルがなかなか手が出せないところに「位置」しているのが、輸入車の価値なのかもしれないですけども・・・。カリスマのオザーさんも「輸入車がピンチ」なことは的確に予測しているのに、クルマの中身については到底「輸入車を救う」どころか全く頼りにならないです(失礼)。

  2012年にトヨタは新しいスポーツカー「86」を発売し、それに先立って多額の広告費を計上してスポーツドライブの魅力を徹底的に宣伝しました。トヨタが「86」に関してカーメディアには頼らずに積極的にセルフプロモーションを仕掛けたのは納得で、もともと需要の無いクルマを拡販するという「無理ゲー」なミッションを、広告媒体に丸投げしたところでカネをどぶに捨てるようなものかもしれません。市場が拡大しにくいクルマを売るには、圧倒的な「想像力」を持ったクリエーターによる特別なプロモーションが必要だと思います。トヨタが持てる資金を投入し自ら全精力を傾ければ、これまでに無いような企画が何本も立つでしょうから、今回のように見事に多数の86ユーザーを獲得することに成功しました。ある程度の成功を予期する声もありましたが、現実にもっとも上方の予想に沿った売り上げといえると思います。ただし同じようなプロモーションを輸入ブランドが単独で仕掛けるのはちょっと難しいです。ジャガーも日本人の世界的テニスプレーヤーを登用しましたが、いまいち販売は伸びていないですね・・・想像力の欠如!?

  「じゃあテメーになんかいいアイディアでもあるのか?」・・・うーん無いです。輸入車の本質はやはり合理的な設計・製造にあると思います。中国生産モデルを日本に投入して価格を徹底的に抑える!!というラディカルな決断に至ったインポーターはまだ無いようですが、今時は国産車の内部も中国製パーツで溢れていますし、トヨタやレクサスのエンジンも一部は中国組立です。さらに某ドイツプレミアムブランドも内装を中国に陸揚げして行っています(もちろん提携現地資材メーカーに丸投げ)。なのでいまさら「中国生産車」に反対するのもちょっと違うかなーという気がします。それによって価格が手頃になれば案外に売れるんじゃないかと思います。中国が完全にメーカーにとっての最大市場になっているアウディ、VW、PSAなどは利益率も販売台数も伸びるでしょうからメーカーもユーザーもWIN-WINなんでしょうけど・・・。

  マツダも技術提供してマツダ車(あるいはその兄弟車)を作る第一や長安を含めれば、かなりの台数にのぼります。なんといっても大人気で初代と二代目のアテンザの生産がまだ継続されていたりします。それを日本に持ってきて売ってくれたらいーのに。まあ経営陣とユーザーがいくらハッピーでも、安易な中国生産車の販売には、日本の自動車産業の広い裾野に関わっている人々からは大反発が出てくるのは当然ではあります。イギリスイタリアスウェーデンも国内生産衰退のタームを抜けて、政府主導の挙国体制による自動車産業保護に奔走する時代です。安易な第三国生産(南アメキシコ、タイなど)に走らない輸入車メーカー(ジャガーロータス、フィアット、ボルボ、MINIなど)がむしろ日本市場で底堅い人気を見せているようです。結論としては「中国生産車の導入」は一長一短ありですね・・・(リスク大)。

  イギリスイタリアスウェーデンの「ナショナル・カー回帰」ともいうべき、強権的な国粋化(クルマ版のクールジャパン)なんてまったく訪れそうな気配もなく、国内市場ではとりあえず輸入車は全く脅威ではなく、大した競争にさらされることもなく、日本の自動車メーカーは今後もしばらくはこの世の春を謳歌していくようです。中堅メーカーのスズキ、三菱、マツダ、スバルは収支こそ堅調なものの、将来的な開発スキームの見通しを考えて、トヨタもしくは日産(ルノー)との連帯を強めています。政府金融政策の遅れによって被害が拡大したとも言われる未曾有の円高にも耐え抜いたわけですから、いよいよ世界最強になってますね・・・。

  そんな日本車を純粋な輸入車が正面突破で蹴散らすことなんてあるのでしょうか? 携帯電話が普及し始めた1990年代の段階で、わずか10年そこいらで、アップルが世界市場を圧倒することになるとは誰も予想できていなかったわけですから、イノベーションという観点で北米のベンチャーEVメーカーあるいはグーグルがトヨタやVWを圧倒する日があっさりやってくるかもしれません。2025年にはノルウェーが、2030年にはドイツが新規登録車は「ゼロ・エミッション」(現状ではピュアEVと燃料電池車のみ)に限るという斬新な政策がすでに既定路線だそうです。トヨタも2020年からEVの量産を始めると発表しました。・・・なにやら日本メーカーの優位が一気に崩れそうな「転換点」かもしれないですね。走りにこだわる英国製ジャガーミラノ製アルファロメオ。対して日本勢はスバル、マツダ、スズキはトヨタ製EVユニットを積んだ平凡なクルマを作り始めるんじゃないか・・・欧州車はおとなしくクルマ文化に則った「イイ車」を作ってさえいれば、世界のクルマファンが支えてくれますよきっと。いよいよあのロータス(マレーシア国営企業所有)も黒字に転じるのだとか・・・聞いたかマツダ!!!スポーツカー単体でも黒字化は可能だってさ!!

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2016-09-25

 トヨタC-HR が売れると信じて疑わないライターが多過ぎじゃ・・・

  トヨタが『C-HR』という「とんでもない」世界戦略モデルを用意しているらしいです。報道されている限りでは年内にも発売されるようで、新型プリウスの大変身で一躍有名になった『TNGA』を使った、プリウス(オーリス?)のクロスオーバーモデル(SUV)だそうです。トヨタは北米でいち早く作って大ヒットさせたSUVの初代ハリアーはカムリがベースになっていましたが、現行の2代目はボデーサイズはそのままですが、オーリスなどと同じトヨタのCセグ汎用シャシーに変わりました。現行ハスラーと同じシャシーを使うCセグSUVのRAV4は既に北米では大人気です。日本ではさっぱり売れないのは日本人にはウケないデザインだから!!最新のオシャレで斬新なSUVデザインに身を包めば・・・。『ふーん。興味ないなー、どうせそこそこ売れるんでしょ!』ってシラけている人も多いとは思いますけど、近年のトヨタにとって最大の鬼門となっているCセグですから、一筋縄ではいかないのではないかなーと。

  欧州ではかなり勢いがあるオーリスと、北米では人気爆発中のRAV4が、日本で(今のところ)なぜか全く売れなかったように、3ナンバー化したCセグがなんの外部的要因無しに安易に売れる余地は、どうやら日本市場にはないのではないか?と思われています。ホンダが久々に日本市場にシビックを復活させるという噂もありますが、そんなに上手くいくとは思えません。マツダも渾身の傑作と信じて止まないアクセラがデビュー以来日本ではどうも売れ行きはイマイチで、この夏に新たに『Gコントロール』&1.5Lディーゼルを追加して仕切り直しをしましたが、過ぎ去ったブームを呼び戻すほどのものではなく反響は限定的になっています。また年内に登場する新型インプレッサもスバルが世界一を目指したシャシーが使われるようですが、これもまた一部のスバルマニアしかその価値は理解されないだろうし、買わないのだろうな・・・。

  トヨタのCセグといえばシリーズ累計販売台数世界1位の「カローラ」ですけども、オーリスやプリウスと違って国内専売向けとして、プラットフォームが切り離されていて5ナンバーに留まっているので、これは『旧Cセグ』=Bセグというやや特殊な立ち位置です。これもHVが出るまで売れませんでした。プリウスと同等の使い勝手のHVが安く買えるということでフィールダーHVは人気が出てきました。ちなみに北米カローラはオーリスと同じシャシーを使った国内カローラとは全く別のモデルが用意されていて、欧州ではオーリスがカローラとして販売されています。トヨタの新しいグローバルサイズのCセグとして売り出されたプリウスですが、1997年のデビュー以来しばらくはハイブリッドに対する抵抗感を乗り越えるのに時間が掛かり、国内でも3代目になってやっと火が付きました。しかも初代モデルからトヨタがギリギリを越えたダンピングをして、さらに国の補助金まで引っ張り出してなんとか軌道に載せた・・・そう記憶しております。

  年末に登場する『C-HR』は早くも大ヒットが既定路線のように報じられていますが、トヨタがダンピング無しに果たして上手くいくでしょうか。まだ価格は発表されていないようですが、HVならばプリウスの価格に+50万円。1.2Lターボならオーリスターボの価格の+50万円ですから、HVが292万円〜、ターボが309万円〜くらいでしょうか。もっとも1.2ターボのオーリスは内装が差別化された特別グレードのみで構成されているので279万円〜くらいが相場でしょうか。輸入ブランドと比較するとプジョー3008が349万円となってますが、プジョーのディーラーの新古車販売では未使用と思われる2016年登録の3008が270~299万円程度で何台も出品されています。

  200万円台後半となるとノアやセレナといった中型ミニバンと競合するのでユーザーのボリュームはかなりありそうですが、やはり「3列ありき」の保守的なクルマ選びをする人がまだまだ多いとは思います。ワンクラス上のSUVでもエクストレイルなどは3列グレードがあったりします。さてトヨタは「2列」から動かせないCセグSUVをどう売りさばくのですかね・・・。元々日本向けじゃなくて、RAV4がそこそこ売れている市場向けに新型SUVとして投入するわけですから、日本でコケても全く影響はないですし、北米中国ではほぼ成功が約束されていて、いよいよCセグSUV市場のブームが始まったとされるフランスへ攻勢をかけることになりそうです。

  フランスでSUVブームを牽引したのが、ほかでもないトヨタにとっての永遠のライバルである日産です。フランスでは「キャッシュカイ」という名で売られていたデュアリスは、日本車の魅力を自動車先進国の市場で認めさせた素晴らしい業績を築いていて、アメリカでSUVブームを作ったハリアーと並ぶ「殿堂入りの日本車」です。ランクル、セルシオ、スカイラインGT-R、ロードスター(初代)、シビック、プリメーラ(初代)、ランエボ、アテンザ(初代)・・・Cセグ以上で先進市場に認められた日本車の系譜に、トヨタは「C-HR」を並べるべく徹底した作り込みをしているという噂です。TNGAなのでリアはダブルウィッシュボーン(DWB)になり、トーションビームを使うVW(下位グレード)やホンダに対して走行安定性がアドバンテージがあるとされますが、今回はTNGA車で始めてドイツザックス社製ダンパーを採用するのだとか(全グレード)。

  DWBはマツダ、スバルBMW、メルセデスでは当然に使われてますが、今回はダンパーで走りに差をつける狙いがあるようです。ちなみにザックスはVWゴルフでの採用で、大衆車においてもかなり有名な存在になりました。どんなアンチVWでもザックスの効果には一定の評価を与えたくなります。ゴルフ7GTIのフラット感はとてもよかった!!!ただしどっかの国沢という人がザックスザックス!うるせー感じですけども、結局はダンバーなんてコスト次第ですよ。日本メーカーのショウワやKYBだって高コストなダンパーの注文が来れば、スポーツ用のザックス(4本50万円とかする!!!)に匹敵するダンパーを仕上げられる!!って技術系の雑誌にハッキリ書いてありました。なので試乗してない段階で「これは最高!!」とは言えないですね。

  さて話が紆余曲折しましたけども、トヨタは必勝を期して「C-HR」を設計しているようですが、肝心の『中身』は、単細胞の自動車ライターがウキウキしちゃうくらいにわかりやすい、『既存モデルのいいとこ取り』をした最後発のCセグSUVってことです。これで勝てるならば、どのジャンルでも、既存の人気モデルの実績から徹底的に「いいとこ取り」してK沢さんに褒めてもらえるような解り易いクルマを作ればいいわけです。・・・なんだか『C-HR』の末路がちょっと見えて来たような気がしませんか? アメリカ中国はまだしも、日本でヴェゼルを駆逐し、フランスでジューク&キャッシュカイを絞め上げる!!!なんて野望はちょっと無謀だと思うのですがね。

2016-07-18

カーグラとMFIが同時に「燃費」特集ってマジか・・・

  7月1日発売のCAR GRAPHIC8月号は「特集:本当の燃費」。7月15日発売のMOTOR FAN illustrated vo.118のテーマは「決定版!燃費」。これは一体どうしたことでしょうか。どちらも世間を騒がせた三菱の一件を受けて企画がスタートしたら同じタイミングになっちゃいました!というところか!?双方の編集部にしてみたら普段からネタが無くて困っているところに『天佑』だったんですかね。

  熱心な福野ファンならば、「ちょっとつまんないなー・・・」とか思いつつも習慣で毎月買ってしまいがちな両誌です。毎回とりあえず福野コーナーで代金の半分は取り返せるかな?というくらいに微妙なコスパ感しかないです。もっとも輸入車転がすセレブ派向けですから、内容よりも装丁にカネかけちゃうようです。

  さて『モロ被り』の様相を呈してますが、もちろん切り口がまったく違う特集なので、タイトルこそ似ているものの、内容は全くの別物ですのでご安心を!!!どっちが良かったか?というとどっちも想像の範囲を出ない内容なので、双方ともに『湿気た』内容ではあります。カーグラフィックがこれまで測ってきた現行モデルの実燃費をプリウス(24.2km/L)からアヴェンタドール(4.8km/L)までぎっしりと『ランキング表』にしているのは見応えがありましたので無理やりにオススメするとCG。

  ズラリと並んだ『表』ですけども、カーグラフィックが興味を持って測ったクルマですから、新型プリウスこそありますが、燃費競争の先頭を走っていたはずのアクアやフィットHVが無いです(意図的に抜いた?)。そして燃費が優秀な上位の方にはディーゼルがズラリと並んでます。これは騙されますね〜。デミオXD、218d、MINIクロスオーバーDといったモデルが超優良燃費車に見えてきます。そしてレクサスのHVよりもジャガーBMWディーゼルの方が断然に経済的ですよ!とでも言いたいのかなー。街中だけで計測したら結果は全く別だと思うけど・・・。

  よく見ていると、『マツダ・レガシィ』といったありえない誤植が結構あります。これは完全に邪推ですが、『表』をわざわざ人為的に『編集』したために細かいチェックが行き届かかなかったのでは!? それほど不自然じゃないですけども、やはりディーゼルの燃費が全体的に良く見えます。ジャガーXE20dなんて軽自動車やコンパクトカーがひしめく17.4km/LにDセグが突入していてちょっとびっくりです。ちょっと不可解なのが「アテンザXD・Lパケ16.1km/L」「アルピナD3ビターボ15.6km/L」「BMW320d 15.0km/L」「アテンザXD14.6km/L」という位置関係です。パワーシートなど電装品が多いLパケの方が燃費はいいのか!? BMWに至っては4気筒より6気筒の方が良好らしい・・・。

  さらに細かく見て行くと、いろいろな燃費自慢のクルマが『晒もの』になっていて、まずは「レクサスIS300h 13.0km/L」と「BMW320i 12.9km/L」が隣接しています。ライバル関係にある2台ですけども、トヨタ陣営が燃費でハッキリと差をつけるために、プライドを捨てて直4ハイブリッド&電気式CVTで投入したはず。その戦略モデルといえるIS300hが3erのもっともベーシックな320iと「全く違いはない!」「同等だ!」とされています。これはちょっと悪意を感じるな〜・・・。

  さらに「マスタング(2.3L直4ターボ) 11.3km/L」「アルファードHV 11.2km/L」という結果もなかなか衝撃的です。300ps以上を捻り出すフォードのスポーティなユニットに負けてしまうトヨタ自慢のエコHV・・・。もっとも車重1700kgのマスタングと2000kgのアルファードというハンデはあるわけですし、ハイオクレギュラーの違いもあるのですが、素人にはわかりにくいです。以前にゴルフを激推ししてくるコメント者が「オーリスはゴルフに燃費で負けてる!」とかやたらと言ってましたけども、ハイオクレギュラーの差とか全く頭に入っていない様子でしたよ。ちなみに2000kg以上ある「ボルボXV90T6 11.2km/L」はダブル過給でやはり300ps越えていますが、これでもアルファードHVと同等の燃費らしい・・・。

  2L直4ガソリンターボでもその特性に大きな違いがあるようで、「BMW523i 11.6km/L」と「キャデラックCTS 8.3km/L」ではかなり差があります。最先端のBMWと最後発のキャデラックではこれくらい差がつく!?欧州北米ガソリン価格の違いが作り手の意識に影響する!?という理由もあるでしょうけども、燃費重視のロングストロークを使うBMWと、フィール重視のスクエアを使うキャデラック。もちろん捻り出す出力も184psと280psと大きく違います。

  しかしこのクラス以上のセダンで日常に使ってランニングコストを気にするならば、「メルセデスS300h 16.3km/L」「レクサスGS300h 14.4km/L」「メルセデスSロング300h 13.1km/L」 くらいの『数字』が普通になっているようです。あれれーーー!!!気がつきました!?IS300hが13.0km/Lなのに、それと同じユニットで車体が一回り大きくなるGS300hは14.4km/Lになるんですね。うーん『疑惑』は深まるばかり・・・。


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