恋愛におけるセックスの遍在とは

casa_kyojin2008-12-22


……なんてタイトルにすると、ものすんごく難しい話になっちゃいそうだけど、要は、遠距離恋愛は成り立つのか? セックス抜きの恋愛は可能か? なんて下世話な話。

結論から言うと、僕は遠距離恋愛というものは、総じて自己満足、自己欺瞞だと思っている。

だって、思いっきり“近距離”の恋愛でも、元カレと5年も関係性を引っぱってる人がいたり、いつのまにかマイミクさんと結婚しちゃった人までいたのに(悲しいことに全部実話)、ましてや物理的な距離があったら、上手くいくものもいかなくなっちゃうでしょ?


そんなことをひさしぶりに考えたのは、人力検索はてなで、こんな質問を見つけたからだった。

■付き合って4ヶ月になる7歳年下の彼女がいます。
とある会で出会い私の一目惚れで告白しました。私は関東、彼女は関西在住です。まだ5回しか会ってませんが、メールや電話は週1ぐらいでしてました(略)

電話をしてるときは仲むつまじいと感じるのですが、実際に会ってるときは手も握ったこともなく、どこかよそよそしい感じです。何もなかったですが、彼女が関東に来たとき、泊まってるホテルの客室に入れてもらったことがあります(略)

このケースについていえば“4ヶ月で5回しか会ってない”って時点で、つきあってすらいないと思う。
しかも、中高生同士のカップルならともかく、7歳年下の社会人の“彼女”に対して手も握ってない、って時点でこれは“ファンタジー”だ。

だけど、どこか“うらやましい”だなんてことも思ってしまう。


僕自身は、自分自身の選択として遠距離恋愛を受け入れることは決してない。
継続中の恋愛が遠距離になりそうだったら、そうならないように最大限の努力をするし、最初から距離の存在がわかっているのなら、その恋は選ばない。

ここまで計量化して考えるようになったのは、もちろん経験率の存在が大きい。

僕の中に存在する恋愛に対するエネルギーは無尽蔵ではないし、その“限られた資源”を物理的、時間的な距離でスポイルもされたくない。
形而下のことを持ち出せば電話代や交通費という形の浪費だってしたくはない。

こんな物の言い方をしたら、当然のように「恋愛なんていうのはそういうものじゃないよ」なんて反論や、諭す声が聞こえてきそうだ。

でも僕には、東京─大阪だなんて距離は無限に思えるし、例えば東京在勤の女性でも、内房外房に住んでいたら恋愛対象にするのは難しい、とも考えている。

そうした“距離”を我慢したり、努力して克服することの意義は、何処にどれだけあるのだろう?
主観的客観的、絶対的相対的、その他どんな座標軸でもいい。遠距離恋愛が生産的だったり、効率的になる状況が、果たしてこの世に存在するのだろうか?


だからこそ──僕はそんなふうに遠距離恋愛を忌避すればするほど、その渦中にある人のことをどこか“うらやましい”と思ってしまうのだ。

これは例えば、皇居の外周を走ってマラソンのトレーニングをしている人を見かけたときの感情に似ている。

すごいなあ、とは思うのだけれど、自分とはあまりに住む世界が違い過ぎる。
そして、彼らのランニングウェアとか、シューズみたいなディテールのことをカッコいいな、とか思ったりする。


でも一歩間違うと、その感覚がマクロビを実践している人に対するそれになってしまいそうなときもあったりする。
一人でやってもらう分にはかまわないにしても、テレビの仕事でみんなでロケ弁を食べるようなとき、「食べれるものが無いので何も食べなくていいです」なんてやられたら、空気がものすんごく悪くなってしまうのは当然だ。

となると、僕は遠距離恋愛的なファンタジーをうらやましく感じる一方で、自分には絶対に相容れないことだとも思っている、ということなんだろう。


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だって──やっぱりこういうのって、単純にカッコいいじゃないですか。

とはいえ、この質問者の状況に関しては、おそらくは高校生でも大学生でもない男性が、セックス抜きの恋愛をしている──という点において、どうにも欺瞞しか感じることはできないのだけれど。

■S.A.T.Cでも話題に アメリカ女性が男性に求めるモノとは?

歯科助手の女性M(日本人・当時26歳)がある時こんな事を言った。

「聞いてくださいよ! 彼、短小だったんですよ、まるで詐欺!」

詐欺とは聞き捨てならない。どういう事なのか、順を追って説明してもらうとこういう事だった(略)

こうした明け透けな女性の方がまだわかりやすいんじゃないか──なんて思えてしまうのだ。

ところが、このニュースに対して「やっぱ、愛でしょ、愛っ。普通は、ね」「この手のドラマの話は実際の文化ではなく、あくまで「演出」としてのセリフ」といった日記が書かれていることを思うと、価値観的に僕とは相容れない人は少なくないのだろうなあ、とも思わされた。


正味の話、付き合いかけた人で何人か、物理的に無理だった人がいたけれど、やっぱり恋愛を成立させるのは難しかった。
だって……充分に入らないとか、どうやってもイケないだなんていうのは、結構なストレスや苦痛だったんだもの(前者がお互いに辛いのに対して、後者は一方だけの問題、って違いはありますが)


とどのつまり、僕はすぐ傍にいる人と距離がマイナスになるくらいのリアルな恋愛を、メンタルにもフィジカルにも強く激しく必要としている、ってだけの話なんだろう。

そういう意味では、遠距離恋愛以上にうらやましいのは、長い間恋愛無しの人生を過ごせている人かもしれない。

春の心はのどけからまし──本当にそう思う。

■驚きの結果!! 遠距離恋愛中に浮気したことがある人約5割

「LOVE DISTANCE」制作委員会は、「遠距離恋愛」に関する意識調査を実施した。調査期間は12月15日〜16日。18歳〜35歳の男女それぞれ200名の回答を集計した。

調査結果によると、「遠距離恋愛中に浮気をしたことがあるか?」という質問に対して、全体の49%が「浮気をしたことがある」と回答。44%の男性が「遠距離恋愛中 浮気を秘密にしたことがある」と答えた一方で、74%の女性が「遠距離恋愛中 彼の浮気を許した」と回答している(略)


http://d.hatena.ne.jp/ugomemohatena/20081218/1229578200