わたしが猫に蹴っとばされる理由 〜雑食系中年男子の加齢なる読書日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-12-01

[]鳥ちゃんが妙にいとおしく

 五時五十五分、デジタル表示の目覚まし時計がゾロメになったところで起床。冬至前は日の出前の起床ということになる。一日のうちで最も冷え込む時間なのだろうが、まだ冬は本番ではなく序の口、吐く息もさほど白くはならない程度だから身を縮めると言うことはないのだけれど、わが家の場合、猫たちだけは別で、明け方はいつも、人で言えばぎゅっと手を握りしめ肩をすぼめているような状態なのだろう、寒そうにくるりと身を丸め、そこに顔を埋めて寝ている。

 早朝から仕事。某生命保険会社企画など。Twitterという存在を急に思い出し、これは話題になっているし自分も試してみたことはあるが、さっぱり価値がわからない、と思っていた。だが、仕事中に何か気づいたことをメモする、という使い方にしてみたら、ようやくわかってきた。おそらくこれはコミュニケーションツールではあるが、リアルタイムな自分を伝えるという役割よりも、ふとした気づきを共有するためのプラットフォームとして捉えるべきなのではないか。そう思ったら、Twitterのマスコットキャラの鳥ちゃんが妙にいとおしく見えてきた。

 カミサンは個展会場「ギャルリカプリス」http://galeriecaprice.blog72.fc2.com/へ。ぼくは残って仕事をつづける。

 カミサンが遅くなったので、夕食はぼくがちょっとだけつくった。残り物の野菜でスープと炒め物。これに冷凍食品シューマイ陳健一のヤツ。ベラボウにうまい)をつけて完成。残り物を思い付きでちゃっちゃと料理しただけなのになかかなおいしく仕上がった。満足。

[]エイモス・チュツオーラ/土屋哲訳『やし酒飲み』読了

 アフリカ文学の巨匠の代表作。読んでいると心地よくなりすぎてしまうのかアフリカ精霊たちの世界に呼び込まれてしまうのかよくわからないが、すぐに眠くなる。作品世界は強くぼくを引き込み魅了し、そのままどこかに連れ去ろうとしているらしい。困ったもんだ。

 呪術的かつ非現実的なできごとに主人公は最初から最後まで延々と翻弄されっぱなしなのだが、それはぼくたち現代人の目の前に突然妖怪が現れて非現実的な体験に驚きっぱなし、というのとはまったく違う。逆に、主人公は自分に降りかかるすべての非現実的なアクシデントを現実としてすんなりと受け止めてしまう。そして時には、自ら非現実な呪術などを用いてそれに立ち向かう。読みすすめるほどに、現代の科学至上的な価値観にいかに自分が毒されているのかがわかってしまい、少々つらくもある……。

 既存のモノの見方なんぞ捨てなければ、作品の本質は見えてこないのだと思う。世界は知る方法は決してひとつだけではない。そして、世界を動かす方法も世界と対峙する方法も、ひとつしかないわけではない。ぼくらは、あらゆることを受け入れるべきなのだ。そのほうが、はるかに豊かになれる。そう痛感した一冊でした。

やし酒飲み (晶文社クラシックス)

やし酒飲み (晶文社クラシックス)

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