わたしが猫に蹴っとばされる理由 〜雑食系中年男子の加齢なる読書日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2013-05-20

[]高橋源一郎インタビュー「『恋する原発』ーー処女作への回帰と小説家の本能」

 処分しようと思って手にした「群像」2012年1月号をペラペラめくっていたら、これ読んでないじゃん、ということで読みはじめてしまった。

 このインタビューが掲載されてから1年半が過ぎたわけだが、すでに日本社会の状況が大きく変わっていることに驚く。いや、変わったのは状況というより大衆心理か。

群像 2012年 01月号 [雑誌]

群像 2012年 01月号 [雑誌]

恋する原発

恋する原発

高橋源一郎の作品はこちら。

2013-05-19

[]池澤夏樹×高橋源一郎「死者たちと小説の運命」

新潮」6月号掲載。震災後の、被災者などを乗せた船が陸地になってしまうまで(?)を描いた『双頭の船』、そして、うーん、なんと紹介したらいいかわからないが、消えゆくものへの愛の小説、とでも言っておこうか…おそらく高橋源一郎の最高傑作といえる『さよならクリストファー・ロビン』、それから今世紀最大の問題作と呼ばれそうな『恋する原発』、などを絡めながら、震災後の小説のあり方、あるいは震災そのものとの向き合い方、などについて、お二人が語っている。『双頭の船』、ちょっと読む気になってきた…。

新潮 2013年 06月号 [雑誌]

新潮 2013年 06月号 [雑誌]

双頭の船

双頭の船

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

恋する原発

恋する原発

池澤夏樹の作品はこちら。

高橋源一郎の作品はこちら。

2012-12-31

[]2012年

文学

 前半は金井美恵子の『ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ』に打ちのめされた。『古井由吉自撰作品』のシリーズで初期の傑作を読めたのもよかったが、いくつかの作品は古本屋でボロボロの状態のものを100円で買っていたりしていたので(あまりにボロボロすぎて読む気になれず、という状態だった)、気持ちはちょっと複雑。福永信の『一一一一一』は超実験的作品(発行は2011年だけど読んだのは2012年だから入れちゃう)。こういう人が文学の幅を広げてくれる。高橋源一郎の『さよならクリストファー・ロビン』は原点回帰的でありながら新しさも感じさせた傑作。泣ける。

単行本化はまだだが、「群像」に掲載された小野正嗣の「獅子渡り鼻」は、小野さんの新たな方向性を読ませてもらえたような気がした。ちょっと堀江敏幸っぽいけど。

ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ

ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ

一一一一一(イチイチイチイチイチ)

一一一一一(イチイチイチイチイチ)

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

獅子渡り鼻

獅子渡り鼻

【評論/思想】

 吉本隆明氏、逝去。いろんな意味でショックだった。

 中沢新一の『野生の科学』は、震災後の日本の、そして世界のあり方を変えるヒントになるかもしれない傑作。

野生の科学

野生の科学

【漫画】

週刊モーニング」以外、読んでないんだよねえ…。『ReMember』打ち切りはショックだったなあ…確かに途中から急にパワーダウンしたのだけれど。『グラゼニ』はどんどんおもしろくなってきている。『ガラスの仮面』が順調に物語を進めてくれているのもうれしい。「009完結編」の萬画化には驚いた。絵柄は石ノ森にそっくりだが、コマ割とか微妙なところが違っていて、違和感あるといえばあるのだが…。

ReMember(7) (モーニング KC)

ReMember(7) (モーニング KC)

グラゼニ(7) (モーニング KC)

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ガラスの仮面 49 (花とゆめCOMICS)

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【音楽】

 例によって、あまり音楽を聴かなかった…。ミック・カーンが残した最後の作品となったDalis Carの新譜が、異様な完成度の高さとドラマティックな展開で泣ける。David Sylvianのベスト盤は、新鮮味は薄かったけれど一時期よく聴いたかな。CANの未発表曲BOXは度胆を抜かれた。やっぱりスゲエや。

 ジャズでは、大好きな三輪洋子さんの新譜が出たのがうれしかった。

InGladAloneness

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Victim of Stars 1982-2012

Victim of Stars 1982-2012

Lost Tapes

Lost Tapes

【ドラマ】

 意外におもしろかったのが「悪夢ちゃん」。「孤独のグルメ」「花のズボラ飯」はドラマとしては超反則だが、とにかく画面に引き込まれた。2時間ものだけど「SPEC:翔」もよかった。♪さとりんさといもすいすいすい さとっておさとがさとぽっぽ

悪夢ちゃん Blu-ray BOX

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悪夢ちゃん DVD-BOX

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孤独のグルメ Season2 Blu-ray BOX

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孤独のグルメ Season2 DVD-BOX

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花のズボラ飯 [DVD]

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【映画】

 忙しすぎて「ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q」は観にいけなかった。「009」は観たけど、引っ掛かる点が多すぎたなあ。「SPEC:天」は期待通りの内容。続編も制作中とのこと。気になる。

劇場版 SPEC~天~ Blu-ray プレミアム・エディション

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【舞台】

 土田英生演出「燕のいる駅」を観た。震災と内容がオーバーラップして、妙に感慨深かった…。

【美術】

 確認したら、美術館やギャラリーの足を運んだのはカミサン以外では3回。大きな企画モノは皆無…。年初に観た「紙上の技法学」は池田満寿夫の作品がいろいろ観られてよかったなあ。夏に行った「FUTURE BEAUTY 日本ファッションの未来展」は、むしろファッションの回顧展として観てしまった。もっとも80年代を席捲したYohji Yamamotoは、自分にとっては現在進行形だけれど。

【その他】

最新モデル 第5世代 Apple iPod touch 32GB ホワイト&シルバー MD720J/A

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  • ラジオ版学問ノススメPodcast
学問ノススメ. 学校では教えてくれない達人の知恵

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2012-11-02

[]奇襲の冬

 六時起床。秋の終わりを感じることなく、いきなり冬のはじまりを感じている。季節は少しずつ変わるものではなく、予告なしに奇襲をしかけられてくるようになってしまった。ゆっくりとやって来るのは、春くらいか。

 身支度しながら、iPodで「ラジオ版 学問ノススメ」のポッドキャストを聴く。朝のポッドキャストはウィークデーの習慣なのだが、そのうち二日くらいはこの番組を選ぶ。今朝は高橋源一郎が初めてゲストとして登場した回。傑作『「悪」と戦う』を上梓した直後の収録だ。作品にこめられた思いや「事実が小説に追いつく」という体験……。中沢新一の回や最新の源一郎さんの回、大江さんの回もおもしろかったが、この回も傑作だなあ。

http://www.jfn.co.jp/susume/

「悪」と戦う

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さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

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さよならクリストファー・ロビン

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学問ノススメ. 学校では教えてくれない達人の知恵

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高橋源一郎の作品はこちら。

 書斎にこもって今日も仕事。考えれば考えるほどデスクの上に散らかした鉛筆書きのメモは増え、そしてメモが増えるほど、Macの画面に打ち込んだ言葉や図表は少なくなっていく。われわれの仕事は、中間生成物がきわめて多い。

 夕方、店頭視察のために荻窪駅前を小一時間ほどうろついた。ユニクロだろうか、ライトダウンジャケットを着込んだ人をあちこちで見かけた。ぼくも昨冬に一着買ったが、ユニクロじゃないんだよねえ。

2012-09-20

[]高橋源一郎を二冊。

『恋する原発』は、かなり話題になった問題作。初出の「群像」で一度読んでるので、古本で安く買って2回目を読もう、ということでamazonで注文したら今日届いた。古書店の住所、よく見たら福島県福島市だった。この作品、福島ではよく読まれているのかもしれない。

『非常時のことば』は、ポッドキャストでも配信されている「ラジオ版学問ノススメ」で源一郎氏が出演したときに詳しく語られていて、興味を持った。

恋する原発

恋する原発

非常時のことば 震災の後で

非常時のことば 震災の後で

高橋源一郎の作品はこちら。

2012-05-19

[]高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」(最終回)

群像」6月号掲載。最後に引用されたのは、古井由吉だった。古井さんは戦中生まれで時折疎開中や終戦直後の記憶を小説に取り入れたりする。しかし思想にまみれたり国の先行きを案じたり個人のアイデンティティの崩壊に危機を感じたり、ということがない。意識はひたすら個人の生(あるいは性)、狂気、魂、そして言葉自体に向かう。その姿勢は戦後文学の終わりの象徴といってもいいのかもしれない。

 評論という形態を模した小説の傑作、といっていいかも。源一郎さんには「おつかれさま」と言いたい。長く、たいへんな仕事だったと思う。戦後文学の定義づけには成功したように思える。個人的には、評論という形態そのものをブッ壊すくらいのことをしてほしかたけれど。

群像 2012年 06月号 [雑誌]

群像 2012年 06月号 [雑誌]

高橋源一郎の作品はこちら。

↓最新作。

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

↓書店で軽く立ち読みしただけだけど面白そうな、震災原発をテーマにしたエッセイ。

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について

問題作

恋する原発

恋する原発

2012-05-05

[]高橋源一郎『さよならクリストファー・ロビン』読了

 文体が軽くて改行も多いので、あっという間に読了してしまった。前作『悪と戦う』よりテーマを読み取りにくいのだが、小説とはテーマが問題というわけではないからそこにはこだわらない。連作短編だが各作品に流れる現在という時間や自分という存在などを否定したいという悲しい気持ち、そしてそこから生まれる逆説的な、勇気のような感情。デビュー作『さようなら ギャングたち』、そして個人的に気に入っている『ゴーストバスターズ』を超える、不思議な魅力に満ちた作品に仕上がっていると思う。これらの作品が好きな人にはおすすめ。

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

高橋源一郎の作品はこちら。

2012-05-04

[]高橋源一郎『さよならクリストファー・ロビン』

「星降る夜に」「お伽草紙」「ダウンタウンに繰り出そう」と立てつづけに読んだ。『虹の彼方に』『ゴーストバスターズ』『ペンギン村に陽は落ちて』などで未消化だった部分をこの作品にぶちこんでいる。そんな感じ。ときどき猛烈に胸を締めつけられる。

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

高橋源一郎の作品はこちら。

2012-05-02

[]高橋源一郎『さよならクリストファー・ロビン』

 源一郎さんの最新刊。長編、というより連作短編かな。巻頭の表題作と、二作目の「峠のわが家」を読んだ。どちらも初出時に「新潮」で読んでいたので新鮮味はなかったが、デビュー作『さようなら、ギャングたち』に回帰したような作風に成熟した大人の視線と無邪気な子どもの感情とが入り交じり、そのアンバランスさが時折不思議と涙を誘う。二人の子どもと暮らす今の源一郎さんの姿がかなり投影されているようだ。

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン

高橋源一郎の作品はこちら。

2012-04-29

[]油断ならない/おさんどんおっさん

 4.29。歯肉の日、なのだろうか。昭和の日、ではある。

 六時三十分、目覚ましが鳴るより前に、猫に起こされた。わが家の猫目覚ましは正確さに欠ける。そして大抵、セットした時間より早く鳴る。しかし、時にまったく鳴らなかったりもする。油断ならない。

「仮面ライダーフォーゼ」。コスミックエナジーが陰陽道や風水と重なりはじめた。おまけに今回は明らかに演出のノリが違う。暴走気味にお笑いの方向に走る。昭和仮面ライダーやゴレンジャーの頃に時折あったような記憶がある。石ノ森テイストというよりは、東映特撮テイスト、なのだろう。

 風邪の治りかけなのでランニングはお休み。水曜あたりから再開する予定。

 掃除。残してしまっていたベランダの北側半分をしっかり清めた。その後、買い出し。GW中はカミサンの個展開催時期と重なるので、家事ばっかりすることになる。おさんどんおっさんだ。

 午後、カミサンは個展会場の「猫の額」へ。ぼくは吉祥寺へ。猫ゴハンの買い出し。ついでに井の頭公園に足を伸ばしてみたが、原宿の竹下通りのような混雑ぶりに辟易し、早々に退散した。

 ↓人の写らないアングルからパチリ。

f:id:catkicker001:20120429053647j:image

 帰りは西荻窪駅前をフラフラと。西荻のアイドル猫・しまちゃんを見かけた。いつもの寝床ではなく、そこから数メートル離れた道の反対側にいた。

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 帰宅後はみっちりとストレッチ。義父母がお赤飯を持ってきてくれた。結婚記念日だそうだ。おめでとうございます。

 夕食は、新聞に載っていたレシピ「鶏モモひき肉とエノキダケのつみれ照り焼き」をやってみた。笑えるくらい簡単。丸めた肉団子の整形が一番難しい。これは慣れの問題なのだろうな。

 Amazonから、高橋源一郎の最新作『さよならクリストファー・ロビン』が届いた。タイトルからして、もう初期のテイストがプンプン。しかし源一郎さんのことだ、そんなはずはない。激動する時代をどう反映しているのだろうか。古井由吉『行隠れ』を読み終えたら、こっちに取り掛かろう。

さよならクリストファー・ロビン

さよならクリストファー・ロビン