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2006-11-12

[]著作権法は創造性のためにあるんじゃない、お金のためにあるんだ!

以前どこかで話した内容なのだけど、結構重要なことかもしれないのでメモ

著作権法は、作成した著作物からどれだけの金銭的利益を得ることができるか、を目的とした法律です。著作権法の存在はあくまで経済的なものであって、著作物の芸術性云々は実際のところ著作権法の範疇ではありません(もちろん芸術で飯を食うためにそれが必要、という議論も勿論あるけど、今は割愛)。

そして、オリジナリティインセンティブといった概念は著作権法の存在を正当化させるために存在しています。そもそも芸術の営みにオリジナリティやインセンティブが明確に言語化できるかたちで存在しているかはわかりません。オリジナリティやインセンティブといった概念は著作権法がそれを必要としたから要請された概念です。また、著作権法の存在と、創造性は関係がありません。これにマーケティングの話が混ざるとますます面倒な事態になっていくけれど、これは著作権法とはまた違うフィールドでの問題なのでこれまた割愛。

面倒なのは、日本の著作権法には財産権人格権の二つの側面があるところ。前者は経済的側面から論じることができるけど、後者経済的利益とは違う、倫理的なものです。これは人によって感じ方が違うから、標準化しようにもやり方がそもそも存在しません。あと、隣接権という問題もありますね。

で、もし著作権法が金銭的利益のために存在し、著作権法の存在と創造性に関係が無いのであれば、著作権期間の延長を阻止する理由は無いのではないか、という疑問も当然出てきます。

著作権法が作成した著作物からどれだけの金銭的利益を得ることができるかを目的とした法律とするなら、その適用範囲は商用利用を目的とする著作物に限るべきです。現行の著作権の問題点の一つは無 方式主義にあります。商用だろうが何だろうが、著作物とされるものは問答無用で著作権法の保護下に置かれてしまうことが、さまざまな弊害を生み出しています。インターネットの登場により著作物の利用が容易になった今も、無方式主義が蔓延っていることが問題なのです。Creative Commonsは無方式主義が前提となっている著作権法の下で、著作権法の改正を行わなくても著作物の自由な利用が促進できる仕組み、でした。

ロージナ茶会が提唱している二階建て方式(←この記事はバーチャルネット法律娘 真紀奈17歳さん執筆されてます)や、レッシグ教授が彼の著作、Code: And Other Laws of Cyberspaceで提唱していた著作権の定期更新は、作成した著作物から金銭的利益を得たい人がきちんと保護を受けられ、且つ、それを目的としない人々が自由にコンテンツの利用ができるための仕組みです。二階建て方式は日経にも解説記事が出るなど、現在注目されている制度です。興味のある方は真紀奈さんの記事を是非読んでみてください。

著作権延長の議論と、無方式主義による弊害の議論をきちんと分けて議論する必要があるように思います。

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