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    北米発のアニメ・マンガニュースを紹介するブログです。


OTAKU UNITE!
実はマンガ専門の出版エージェントをやってます。


自分のクライアントさんのマンガだけでなく
色々な海外マンガを紹介していきたいです。



『メガトーキョー』(講談社BOX刊)
海外マンガの翻訳もしています。


海外マンガ事情についても調べています。
情報歓迎です!



米アニメファンを描いたドキュメンタリー映画 『OTAKU UNITE!』の字幕も担当しました。
監督からこのブログへの独占メッセージ。

2006-03-28

ショート・ドキュメンタリー「アニメ in アメリカ」:昔アメリカで日本アニメはどうやって手に入れられていたか?

インディペンデント系フィルム専門のデジタル・ケーブルチャンネル「インディペンデント・フィルム・チャンネル Independent Film Channel」のHPで、「アニメ in アメリカ」というショート・ドキュメンタリーを見ることができる。

アニメ in アメリカ」は「アンダーグランドからのテープ」と「エイゼンシュタイン先生」からなる2部構成。

アンダーグランドからのテープ」では、今ほどテレビでアニメを見れなかった時代にファンがどうやってアニメを見ていたか、「エイゼンシュタイン先生」では、日本アニメアメリカアニメと違って実写映画的であることについて語る業界の人々のインタビューで構成されている。

見る時はこのページの「Anime in the USA」の下にある「Watch it now」をクリック。

今回のエントリーでは3つのパートからなる「アンダーグラウンドからのテープ」だけ、ざっと紹介。(個人のセリフは長くなるので要約)

<1976年>

アメリカが生誕200年を祝おうとしていたその時、一つの革命が起ころうとしていた。

全国のSFファンたちが、著作権の法律に戦いを挑み、利益追求の意志を捨て、地方UHF局が放送する日本産のアニメ番組の番組を録音し、他の地域のファンとテープを交換し始めたのだ。

この行動は結局最初の「ジャパニメーションファンクラブの結成へと結実した。ロスアンジェルスの「カートゥーン・ファンタジー・オーガニゼーション(CFO)」である。そしてアメリカに新しい“種族”を生み出すもとになった。日本アニメの普及を目指し、デジタル時代にも活躍するその無私無欲を基本とした一族の名は「テープ・トレーダー」と言う。

ジェフリー・ベック(Streamline Pictures*1 共同創設者)

違法であろうと合法であろうと、日本アニメディストリビュートする会社はどこにもなくて、日本の会社はアメリカアニメを売ることはできなかった。

ロスアンジェルスなどの日本人コミュニティー向け専門UHFチャンネルなどが発端になって、アニメ人気が広まったんだと思う。幸運なことに日本とアメリカのビデオテープには互換性があったので、70年代の終わりには日米のビデオの交換が始まった。

1977年の最初のCFOのミーティング参加者は16人。1987年には、会員数が全国で400人。

フレッド・パッテン(CFO創設者)

最初の頃のコンベンションではファンは手紙を出し、お互いの持っているビデオを確認してコンベンション会場にレコーダーを持ち込みダビングし合った。

<1995年頃>

アメリカアニメ販売は行われるようになったが、それによってアメリカで手に入れられない作品を求めるファンを止めることはできなかった。

1995年、ニューヨークに「Anime Crash」登場。ニューヨークでの非アジア人向け初のアニメショップ。

アイザック・ルーDigital Manga オペレーション・マネージャー*2

日本アニメなんだから日本人のいるところにあるだろうと、闇雲に車を運転して日本アニメを探しまわった。まるで宝探しみたいだった。

<現在>

デジタル技術のおかげでケーブルやDVDで簡単にアニメを見ることができるようになったが、このこともアメリカで手に入らない作品を求めるファンを止めることはできなかった。

ファンサブ・グループLive-Evilでは、ファンサブの付いた1作品につき20万回ダウンロードされている。

トーフ先生(ファンサブ・グループLive-Evil)

自分のいるファンサブ・グループでは、アメリカで発売されそうもない作品だけを流している。以前は日本で放送されてから、アメリカで見るのに数週間、1ヶ月かかったが、今では12時間後にファンサブの付いたアニメがネット上にアップされる。

自分のしていることは、日本アニメの普及という崇高な動機から。止めるつもりはない。

*1:管理人注:日本のテレビ番組をアメリカに輸入する会社。もう存在しない。

*2:管理人注:アイザック・ルーはDigital Mangaを既に退社している。

trolltroll 2006/03/29 08:14 うーん。どこのレジスタンスですかってな内容ですね。(^-^;
日本は、ある意味恵まれているというのかなんだか…。
ところで、録音という訳は適当ではないのでは?
録画ってのも変なので、ダビングで良いと思うのですが。
音声だけって事はないですよね。

ceenaceena 2006/03/29 13:11 70年代のデオテープを交換する様子については、私が応援する『Otaku Unite!』でも詳しく語られていますが、本当にみんな手を尽くしてアニメビデオを手に入れていたようです。

>録音という訳は適当ではないのでは?
ご指摘ありがとうございます!trollさんのアドバイスに従って変えておきますね。

elseelse 2006/03/29 17:08 崇高な動機ねー。
はっきりいえば、犯罪を正当化する言い訳にしかきこえんけど、
いろんな背景(合法的に手に入れる手段がないなど)から考えると、かわいそうだよなぁと言う思いもするな。
ほんの一部のファンにしか受けない商品をローカライズして売り出しても多くが買わねば終わり。
こういうもどかしい、空洞的な構造が改善できれば、日本のアニメーターたちのひさんな給料もあがるんじゃないのかなーとおもったりして。

お茶妖精お茶妖精 2006/03/29 19:58 ネットがない時代は大変だったでしょうね。日米を頻繁に行き来する
軍人さんが橋渡しをしていたとも聞きます。
今はアニメに限らず、いろんな分野で夢のような時代になりましたね。

ヒマジンヒマジン 2006/03/29 22:46 テープとレーダーって…
もう二十年近く前ですが、日本にもこういう活動ありましたよ
NHK2局民放2局しか視聴できない地方出身者は
都会のブルジョアジーから地方では放送されないアニメ特撮番組をもらって
地方では頻繁に再放送される過去の名作を綺麗なテープにのせて交換するといったような

今はケーブル、衛星、ネットにいろいろ手段はあるものなぁ

通りすがり通りすがり 2006/03/30 01:44 熊本では放送されたその週にファンが集まって鑑賞会をしていたって話もありますね。

通りすがり2通りすがり2 2006/03/30 02:36 同様の記事ですが
http://cruel.org/other/animeprogress.html

 2006/03/30 05:23 「ジャパニメーションの起源はアメリカだ!」とトンデモ発言をしていた「アニマトリックス」の特典映像でも、これらを示唆する発言がちょっとありましたね。こういった活動のメインとなった作品は「うろつき童子」とかのアダルトOVAアニメがメインだったと思うんだけどそのあたりはこのドキュメンタリーで扱っているのだろうか?(笑

通りすがり3通りすがり3 2006/03/30 06:10 うろつき童子はコンベンションか何かの上映会で性的表現が話題になり、今なお根強い「ジャパニメーション=エロ」という概念のきっかけだったと聴いた事があります。(その後、PTAから「日本アニメを子供に見せるのは良くない」と糾弾を受けてしまった)
実際には鉄腕アトムも1年経たずに米国でテレビ放映されていますが、その後の70年代後半〜80年代初頭の暗黒時代を支えていたのは、こういったアンダーグラウンドの活動なんでしょうね。

通りすがり4通りすがり4 2006/03/30 06:34 血や暴力、死の直接描写がいけないとか、
色んな理由(日本アニメが下等だとの認識も含め)で、
昔、アメリカに輸出されていたアニメ作品は、
ズタズタに切り刻まれ、編集されて、全く違う作品にされてしまっていた、
という話も聞きますね。
ヤマトなんかスタートレックみたいな、
「今日もヤマトは地球をパトロール、そこへガミラス艦がやって来て・・・」
なんて話だったらしいですし、
マクロス・オーガス・モスピーダを、切り刻んで1つに直したロボテックなんて、
その際たるものですし。

ceenaceena 2006/04/01 15:59 elseさん。
ファンサブに対しては現地のライセンス保有会社が、若干以前より厳しく対応するようになってきた気がします。

お茶妖精さん。
>日米を頻繁に行き来する軍人さんが橋渡しをしていたとも聞きます。
それは私も聞きました。私のいた大学の日本語クラスでは、日本の基地にいたお父さんの影響で日本アニメとマンガが好きになったという生徒がいつも2、3人いましたね。

ヒマジンさん。
>もう二十年近く前ですが、日本にもこういう活動ありましたよ
面白いですねー。そういう活動ってちゃんと記録に残っているのかな?

通りすがり さん。
鑑賞会ですか。国が違ってもやることは同じですね。

通りすがり2さん。
このドキュメンタリーではアダルト系には触れてません。結構大きい流れとしてあるとは思うんですけど。

通りすがり3さん。
『うろつき童子』はアメリカである世代以上のアニメファンの間では超有名タイトルですね。以前もコメント欄で書いた覚えがありますけど、『うろつき童子』と『妖獣都市』がエロ・バイオレンスアニメの有名2大巨頭(?)です。

>その後の70年代後半〜80年代初頭の暗黒時代
70年は少しマシだったみたいですが。

通りすがり4さん。
>編集されて、全く違う作品にされてしまっていた、
『ロボテック』はあらすじを読んだくらいで見たことないので、どうなっているのかちょっと興味あります。全然話は違いますが、『初代 ゴジラ』のアメリカ編集版をお土産にアメリカから買ってきたところ、『ゴジラ』ファンの知人はその編集版の内容に怒りまくって「二度と見たくない!」と言ってました。やっぱり『ロボテック』もそういうモノになってるんでしょうか?

   2006/04/04 07:13 って、これただの犯罪者じゃん(汗