スラウェシ地域研究メモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

京都大学東南アジア研究所:スラウェシ科研のサイトへ
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2007-04-16/Monday

celebes2007-04-16

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Siapa nama kita?

スラウェシでこのように質問されたら、どのように答えるべきでしょう?一般的なインドネシア語の辞書的意味に従って頭の中で翻訳すれば、一瞬、とまどうはずです。この質問の意味は、「わたしたちのお名前はなんですか?」となります。えっ?、誰のことをきかれているのだろう?と、あたりをきょろきょろと見回すことになるでしょう。

スラウェシで聞かれた場合は、素直に、「はい、わたしの名前は、ダエン・ケボです」と答えます。スラウェシではkitaは、「あなた」という意味で使われています。しかも適度に丁寧な意味合いが込められていますので、Andaと同義語といっても差し支えないでしょう。日本で少しインドネシア語を勉強してきた人たちは、大抵、この質問に面食らいます。この人には、自分の背後に別の人影がみえるのだろうか?と思うこともあるでしょう。

スラウェシのほぼ全域、東カリマンタン沿岸部、そしてマレーシアはサバ州のあたりまで、二人称単数としてのkitaの使い方がみられます。

さて、そのような環境でインドネシア語を勉強してきたわたしは、ジョグジャカルタではたいへんな苦労をしました。Kitaはとても便利なことばで、適度な丁寧さが込められているため、初対面の人で名前がよくわからない場合などに重宝できました。またタクシーの運転手、店員さん、郵便局の窓口のひとに、普通に問題なく使える人称代名詞です。しかしこの法則は、ジャワではなりたたない。??なに??、だれのことを聞いているの?と問い返されたときに初めて、ああ、ここはスラウェシではない、そんなことを実感したものです。