スラウェシ地域研究メモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

京都大学東南アジア研究所:スラウェシ科研のサイトへ
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2006-06-04/Sunday

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去る5月27日、スラウェシ科研の今年度の活動内容についての打ち合わせ会が、京都大学東南アジア研究所において、開催されました。

出席者は、田中(研究代表者:京都大学地域研究統合情報センター)、水野、岡本、浜元(以上、京都大学東南アジア研究所)、松井(日本貿易振興機構アジア経済研究所)、山田(立命館アジア太平洋大学)、遅沢、Aziz(愛媛大学)、市川(総合地球環境学研究所)、長津(東洋大学)、小野(国立民族学博物館)、島上(京都大学地域研究統合情報センター/あいあいねっと)。

主として、今年度の活動予定、またスラウェシ科研の成果出版について話し合いをおこないました。

今年度、スラウェシ科研では、大きなワークショップを2回、開催する予定です。1回目は、2006年8月12-14日に、スプルモンデ諸島バランロンポ島にて開催します。これは今年3月に、トラジャ・サンガラ村において、トラジャ班のワークショップを開催したことを受けて、スプルモンデ班でも地域研究の現場で、地元の人々も交えた双方向的な意見交換を兼ねた場を持とうと考えて、企画されました。日本からは、田中、浜元、Aziz、遅沢(予定)が出席します。バランロンポ島には、ハサヌディン大学海洋学部および水産学部のマリンステーションがあります。この施設を会場として、バランロンポ島民はもちろんのこと、スプルモンデ諸島南部地域の島民および島役場の人々の参加を呼びかけることにしています。ワークショップのテーマは、「スプルモンデ諸島における地方分権と自然資源管理」。関心のある方は、ご連絡ください。

また今年は、マカッサル・フィールド・ステーションの活動を支援してきた「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成 ASAFAS/CSEAS 21世紀COEプログラム」の最終年度にあたります。11月11日〜12日には、過去5年間の総括を報告する国際シンポジウムが開催されます。スラウェシ科研と共同研究をおこなってきたマカッサル・フィールド・ステーションでは、11月9日に、Kyoto Symposiumに連動して企画されるサテライト・ワークショップを開催します。

ここでもまた、スラウェシ科研が過去3年間にわたり調査研究活動をおこなってきた成果を発表します。

こちらも、スラウェシやインドネシアの地方分権に関心をお持ちの方の多数のご出席をお待ちしております。

より詳細な報告スケジュールが決まりましたら、随時、こちらでもお知らせしていく予定です。

21COE 京都シンポジウム

Kyoto Symposium "Aiming for COE of Integrated Area Studies" KYOTO UNIVERSITY Graduate School of Asian and African Area Studies

マカッサル・フィールド・ステーション:サテライト・ワークショップ

Satellites

2005-10-07/Friday

チンタラウト号に乗って

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今年度最初の活動報告を、スラウェシ科研のサイトにアップロードしました。

研究分担者:遅沢克也の洋上臨地研究の現場です。

Osozawa Katsuya:遅沢克也:チンタラウト号

遅沢は、スプルモンデ班(海の自然資源利用と地方分権)の日本側班長として、日本人とインドネシア人の両方の若い世代を巻き込んで、熱気溢れるフィールドワークを展開しています。船上から眺める島影を手がかりとした島のプロフィール作成や、島の植生の違いから考える島の個性の研究など、おもしろそうなアイディアが出されています。

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  • スプルモンデ班日本側班長の遅沢克也が、今年の夏の活動を振り返って書いています。

9月末に研究室の藤田(M1)と本多(4回生*1が調査を終えて無事帰国、今後研究室の体勢を整えてアジス君*2ともども全力でスラウェシ研究に取り組みます。以下のことお伝えします。

1)マンダールのタンガタンガ村で制作していたサンデック*3は、Cinta Bahari と名づけられました。7月中旬に命を授かり(進水)ました。2)この船は、松山の有志の資金支援によって完成。所有者はタンガタンガ村のハルナ氏ですが、日イ双方の若者の帆走トレーニングに使用することが主目的になっています。帆走トレーニングに使用しない期間は、ハルナ達が漁に使います。皆様の学生の帆走訓練・海洋実習などの際にも利用できるようにしておりますので、どうぞご利用下さい。連絡はLembaga Perahuの方へ。

3)本多はこの船に同乗し、今年度のサンデックレースに参加。好成績を収めたそうです。本多はこのCinta Bahari 乗組員8名にほぼ2ヶ月間密着し、この8世帯を足がかりにタンガタンガ村の生活と生業を描きます。これが彼の卒論です。彼は愛媛大学農学部大学院へ進学し、来年度はこの8名の猛者達と本格的な帆走航海に挑みます。本多はものすごく成長しました、というよりも、違う人間になって帰ってきました。ぶちゃむくれの白けたピンとのずれた学生が、マンダールの漁師の顔つきになったのです。精悍そのもの。顔がまったく変わりました。海に特化したマンダールの猛者達にそしてマンダールの海に感謝、感謝です。

4)藤田は、シンジャイのロンポン漁の網元にアプローチし、上手く、彼等の懐に入ることに成功しました。今、Labuhanbajoを中継港として、その南方海域では、国際的な回遊魚の争奪戦が繰り広げられているのだといいます。主戦は、シンジャイ漁民とフィリピン漁民との争い。そうした動きの詳細を聞き取りで把握してきました。彼は、今M1ですので、来年度は彼等に同行して調査を展開する予定です。実は、この網元の住んでいるのがなんとAmriさん*4の調査地トンケトンケ。藤田曰く、「トンケトンケの住民の大半は漁師で、その8割までがロンポン漁に従事。フローレス海やその南方海域を視座に入れないと、シンジャイの自然資源管理の把握は無意味だ」。

以上近況をお伝えしました。調査概要、今後の調査予定、成果物への意見等は、次回に譲ります。

*1:遅沢の学生。どちらも愛媛大学に所属。

*2:スラウェシ科研の研究協力者。

*3:sande': 西スラウェシ州の主要民族マンダール人の伝統的木造帆船のこと。

*4:スラウェシ科研の研究協力者。2005年3月に京都大学で学位を取得して帰国。