花見川の日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-09-18

[]アーティストを「鑑賞する」時代から、アーティストを「創る」時代へ

前にid:furukatsuさんがこういう記事を書いていた。

初音ミクは中田ヤスタカの夢を見るか - furukatsuの日記 - 断片部

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このエレクトロ・ワールドを初音ミクに唄わせ、アイドルマスターの映像と合成させたムービーを見てみよう。恐ろしいことに、これは全て人間がコンピュータで作り出した完全にバーチャルなフィクションの世界なのである。

(中略)

このVOCALOIDは、確かに人間に比べれば歌は上手くないかもしれないが、しかしそれでも音楽シーンに単なるツールとしてではなくて、それ以上の波紋を投げかける存在になるかもしれない。

参照動画がニコニコで削除されてるので同じやつをYoutubeで拝借。

重要なのは黒字の部分で、上の動画は踊っている人間は「アイドルマスター」の3DCGで、歌っているのは「初音ミク」という完全合成音声ソフトという完全デジタルPVなんですね。直接的に生身の人間が介入していない、というのが重要。


アイドルマスター(通常版) - Xbox360

アイドルマスター(通常版) - Xbox360

VOCALOID2 HATSUNE MIKU

VOCALOID2 HATSUNE MIKU


上の動画自体は「人ではない完全なデジタルアーティストが出てくるんじゃないか?」という期待が持てるような動画だったわけだ。


んで、今日も呑気にニコニコ動画を見ていたら、とんでもない動画が出てきた。

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これは「くまうた」という作詞をプレイヤーが行うと自動的に編曲して演歌として出力し、白くまが熱唱してくれる、という風変わりなゲームソフトで「完全なデジタルアーティスト」と言えばそうはなるのだが、重要なのはそれではない。白くまの横に動画作成者が作った3DCGの初音ミクが一緒に歌っているのだ


つまり、完全デジタルかつ、オリジナルなユニットを動画作成者は作ったことになる。

2つの全く別々のソフトから音楽ユニットが創られたのだ。これはすごいことである。


アイドルマスター」も確かにアイドルユニットを作成するということは出来るが、声は生身の人間であるし、あくまでゲームの内側である。

furukatsuさんが引用した動画も完全デジタルで、「アイドルマスター」内には無い曲が用いられているが、あくまで「動画」「PV」であり、ユニット構成としてはバンダイナムコの想定内である。


しかし、今回の「白熊カオス+初音ミク」のユニットは完全に製作側の手を離れたオリジナルなユニットであり、プロではなくアマチュアが「完全なデジタルユニット」を実際に創ってしまった

furukatsuさんが紹介した動画で皆が「完全なデジタルユニット」を夢見ていたら、その夢がたった8日後に現実になったわけである。




おそらくこのテの動画はどんどんニコニコ動画にupされるわけで、人気が出れば出るほどソフト製作側はそれに順じたモノを市場に投入⇒さらにニコニコでマッシュアップ⇒製作側がさらに応じたモノを投入⇒以下エンドレス、という文化スパイラルが形成されると予想される。アイマスMADの例などを考えると、そのスピードも驚異的なものになるだろう。


これからは「お気に入りのアーティストがいなければ創ればいいじゃない」という言葉が出てきてもおかしくは無さそうだ。


参考

VOCALOID2「初音ミク」が始まりすぎな件について | なつみかん。


くまうた(31) 『我は萌えに屈せず』 唄:白熊カオス - ニコニコ動画

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追記:ニコニコの本体を見もせずに批判する人がいそうなので、Youtubeの動画も掲載。