パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉


仲間のギブスを絞首台から救うべく、ロンドンに足を踏み入れたジャック・スパロウジョニー・デップ)。
ロンドンでは、「ジャックが"生命の泉"を目指すため乗組員を集めている」という噂が流れていた。偽のジャックを辿っていくと、かつて彼が愛した女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)がそこにいた。

ジャックが気付いたときには、彼はアンジェリカと共に残忍で知られる海賊・黒ひげ(イアン・マクシェーン)の船に乗り、"生命の泉"を目指すたびに出ていたのだった。
一方、泉を目指して進むジャックたちを追うイギリス船があった。そこにはジャックの敵とも味方ともなってきたバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)の姿があった…




観賞日






2011年5月30日






【70点】













ジャック・スパロウは最高だ!」
それが全ての映画である。

そう、彼さえいればいい。彼がいれば救ってくれる。
「He is a pirates」が流れた瞬間、すでに私達は大海原にいる気分になれる。

(もちろんバルボッサやギブスとの掛け合いも面白いわけで、ジャックだけでなく彼らの絡みが話を支えているわけだが)














次の瞬間に何をしているか分からない。

何でも計算しているかのようで行き当たりばったり。

そしてやたら仕草がナヨナヨしている(笑)

一瞬一瞬を切り取っても全てが画になってしまう。
ハマり役どころではない。


「ジョニーデップが演じているジャックスパロウ」ではなく、
「ジャックはジャックだ」というくらいにもはや"存在"と化している。



ある意味、記号化されているレベル。
楽しくて、楽しくてしょうがない。































いや、前作までの1〜3の流れでどんどんスケールが大きくなっていたにもかかわらず今作で新展開になるっていうから不安ではあったんだけれども…




すさまじい勢いだった前作までと比べると、
やはりスケールダウンした感は否めない。


というかまた「1」に戻った感じになっている。
どうせまた3部作やるんでしょうけれども。









舞台が海よりもジャングルといった陸上が多く、まるでインディジョーンズじゃんかとつっこみたくなるほどだ。

後半は特にジャングル場面が多いため、展開がダレてしまう。

中盤の人魚のくだりはディズニーランドのアトラクションで取り入れてほしいくらいかなりワクワクすんだけどねー。











だが、そこは我らがキャプテン・ジャックだ。

どんなにだるい展開であっても、彼のキャラクターと動きが面白いが故にストーリーはスペクタクルに。
+10点してしまうほどの出来。




























新キャラクターは、
アンジェリカと黒ひげの2人はキャラが濃く、既存のキャラと比べても負けない仕上がりだ。





ペネロペ・クルスは、スペイン生まれのセクシーさでジャックを魅了する。ジャックを諫めたりする前作までのエリザベスの役割をきっちりと踏襲しながら、海賊としてのワイルドな魅力も兼ね備えている。











マンガのワンピースでも登場する黒ひげは、ワンピースの黒ひげよろしくな特殊能力を持っている。割と地味だけど。



だが、最凶というわりには…前作のディヴィ・ジョーンズに比べると地味だ。

いっそのことヤミヤミの能力ちっくの強力なモノを装備していれば、もっと目立ったに違いないのだが。








うん、地味でした。

けっこう雰囲気とか言動とか格好は好きなんだけどねー。

1のバルボッサみたいな。
















問題は他の、なんだかとってつけたような新キャラ。
尺の問題か、どうしてもあっさりとしすぎていてう〜んとなってしまう。




こうやって考えてみると、
やはり過去のキャラクターが屋台骨として作品を支えていたのは明白だろう。






















にしても予告編が完璧すぎる。
上手く編集されていて、全く違う文脈のシーンも予告編ではまとまっている。

しかも、日本映画の大作映画のような(昨年の「相棒」とか)ネタバレはなしだ。

予告編で想像していたストーリーラインと全く違ったのはある意味驚きだった。

あらためて「編集」というものの凄さと恐ろしさを知った…







予告編はコチラから↓
http://www.youtube.com/watch?v=qMJG1ucR5SA