ぶちまけられた赤裸々な”叫び”を聴け!
- アーティスト: さめざめ
- 出版社/メーカー: samezame RECORDS
- 発売日: 2012/01/18
- メディア: CD
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さめざめは、ボーカルの笛田さおりを中心にこれまでに3枚の自主制作盤をリリースしているほか、音楽関係者などの間で早くも話題を集めているバンド。
まず、とてつもないビジュアルのアルバムジャケット。
そして並んでいる曲のタイトルの異様さ。(コンドーム、SEX、呑んだくれ)
近年のガールズバンドといえば、FLiPやSCANDALのようにかなり強い女性像が目立ってくるようになった。
もちろん男が草食系とか言われる時代だからこそだろう。
だがそうだからといってこのような曲タイトルの並びのアーティストがいただろうか。
いや、いない。
(実際は同じ日に「スカートの中」というガールズバンドが「ちこたん」というアルバムを出していた・・・ややこしい)
しかし、さめざめは強くてカッコいい女性像ではない。むしろ逆。
だからと言って、会いたくて震えてるわけではないが。
さめざめの曲では、ひたすらにあきらめの要素も見える。
それは恋愛のあきらめであったり、肉体的な関係だけのあきらめであったり…それでも生きるという意志。
アーティスト名「さめざめ」がさめざめと泣く様子を表しているだろうだけに、痛々しい切なさが伝わってくる。
生生しい心情の吐露が楽曲の中でぶちまけられているわけだ。
これは良い意味で問題作。まあAmazarashiがありならコレもありだろう。
基本はオルタナティブロック。
ボーカルの声も相まって、どこかムーディな要素を持つロックとして成り立っている。
しみじみ聴き入ることもできるというのは中々面白い。
タワレコでは東京事変の視聴機の中に置かれていただけあって、椎名林檎的な要素もあり。
歌詞ではあれだけぶちあけちゃってるのに、音楽・ボーカルは上品に仕上げてあったりする。
最初にこのアルバムを視聴しようとしたときは、これは最近流行の奇をてらって一発狙った感じか?と思いつつ再生したものだが、
実際は違う。サウンド面はあまりにも洗練されている。歌詞のザラザラ感とこのサウンド面のギャップがたまらない。
オススメ曲は、
2,3,4,6、10
衝撃的な、<コンドームをつけないほど恋をしてるのに><コンドームをつけないこの気持ちをわかってよ>
という出だしから始まる曲は、2.「コンドームをつけないこの勇気を愛してよ」だ。
イロモノ曲のようでありながらも、「そうなのか…」と思えてしまう説得力。それにポップさ。
コンドームをつけないこの勇気を愛してよ はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=koQyiIuqkgs
ポップさで言えば、3.「ぐるぐる禁断ラブ」のサビ<ぐるぐるぐる 大好き大嫌いで>部分は、
その歌詞の通り、頭の中でぐるぐると残る。
4.「愛とか夢とか恋とかSEX」では、スローテンポでもじっくり聴かせられる事を証明する。
さらに10.「あたしがいなくなれば」では、ヒリヒリするほど悲痛なバラードを披露。
単に勢いだけではない多彩さを実感する。
↓愛とか夢とか恋とかSEXとか はここから↓
http://www.youtube.com/watch?v=MnOVc0BYT9M
アルバム曲ダイジェスト(2.3.10.)
http://www.youtube.com/watch?v=YDE1VzOPxZA
とんでもなく異色なテーマ性を持った音楽なのに、一瞬で惹きつけてしまう音楽の完成度…
今後も注目すべきアーティストなのは間違いない。
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1. 午前一時、スカートを脱ぐ
2. コンドームをつけないこの勇気を愛してよ
3. ぐるぐる禁断ラブ
4. 愛とか夢とか恋とかSEXとか
5. 恋人みたいに。
6. あたしの女の子
7. 呑んだくれガール
8. いま、中学生
9. きみまみれ
10. あたしがいなくなれば
11. 午前四時、恋にハマる