スカートの中は宇宙/さめざめ

ぶちまけられた赤裸々な”叫び”を聴け!

スカートの中は宇宙

スカートの中は宇宙


さめざめは、ボーカルの笛田さおりを中心にこれまでに3枚の自主制作盤をリリースしているほか、音楽関係者などの間で早くも話題を集めているバンド。









まず、とてつもないビジュアルのアルバムジャケット。
そして並んでいる曲のタイトルの異様さ。(コンドーム、SEX、呑んだくれ)

近年のガールズバンドといえば、FLiPやSCANDALのようにかなり強い女性像が目立ってくるようになった。
もちろん男が草食系とか言われる時代だからこそだろう。


だがそうだからといってこのような曲タイトルの並びのアーティストがいただろうか。
いや、いない。
(実際は同じ日に「スカートの中」というガールズバンドが「ちこたん」というアルバムを出していた・・・ややこしい)














しかし、さめざめは強くてカッコいい女性像ではない。むしろ逆。
だからと言って、会いたくて震えてるわけではないが。

さめざめの曲では、ひたすらにあきらめの要素も見える。
それは恋愛のあきらめであったり、肉体的な関係だけのあきらめであったり…それでも生きるという意志。
アーティスト名「さめざめ」がさめざめと泣く様子を表しているだろうだけに、痛々しい切なさが伝わってくる。



生生しい心情の吐露が楽曲の中でぶちまけられているわけだ。
これは良い意味で問題作。まあAmazarashiがありならコレもありだろう。



















基本はオルタナティブロック。



ボーカルの声も相まって、どこかムーディな要素を持つロックとして成り立っている。
しみじみ聴き入ることもできるというのは中々面白い。


タワレコでは東京事変の視聴機の中に置かれていただけあって、椎名林檎的な要素もあり。
歌詞ではあれだけぶちあけちゃってるのに、音楽・ボーカルは上品に仕上げてあったりする。

最初にこのアルバムを視聴しようとしたときは、これは最近流行の奇をてらって一発狙った感じか?と思いつつ再生したものだが、
実際は違う。サウンド面はあまりにも洗練されている。歌詞のザラザラ感とこのサウンド面のギャップがたまらない。

















オススメ曲は、
2,3,4,6、10








衝撃的な、<コンドームをつけないほど恋をしてるのに><コンドームをつけないこの気持ちをわかってよ>
という出だしから始まる曲は、2.「コンドームをつけないこの勇気を愛してよ」だ。

イロモノ曲のようでありながらも、「そうなのか…」と思えてしまう説得力。それにポップさ。



コンドームをつけないこの勇気を愛してよ はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=koQyiIuqkgs












ポップさで言えば、3.「ぐるぐる禁断ラブ」のサビ<ぐるぐるぐる 大好き大嫌いで>部分は、
その歌詞の通り、頭の中でぐるぐると残る。


4.「愛とか夢とか恋とかSEX」では、スローテンポでもじっくり聴かせられる事を証明する。
さらに10.「あたしがいなくなれば」では、ヒリヒリするほど悲痛なバラードを披露。
単に勢いだけではない多彩さを実感する。



↓愛とか夢とか恋とかSEXとか はここから↓
http://www.youtube.com/watch?v=MnOVc0BYT9M


アルバム曲ダイジェスト(2.3.10.)
http://www.youtube.com/watch?v=YDE1VzOPxZA



とんでもなく異色なテーマ性を持った音楽なのに、一瞬で惹きつけてしまう音楽の完成度…
今後も注目すべきアーティストなのは間違いない。





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1. 午前一時、スカートを脱ぐ

2. コンドームをつけないこの勇気を愛してよ

3. ぐるぐる禁断ラブ

4. 愛とか夢とか恋とかSEXとか

5. 恋人みたいに。

6. あたしの女の子

7. 呑んだくれガール

8. いま、中学生

9. きみまみれ

10. あたしがいなくなれば

11. 午前四時、恋にハマる