ライアーゲーム終焉から2年後。
大学を卒業したばかりの篠宮優（多部未華子）のもとに、1億円とともにライアーゲームの招待状が届く。
困った優は大学の心理学教授、秋山深一（松田翔太）に助けを求めるが、秋山は拒否。
だが自身のもとにも招待状が届いた秋山は再びライアーゲームに参加することを決意する。今回のゲームは総額20億円の賞金を懸けた「イス取りゲーム」。20名の参加者による心理戦が始まる…
観賞日
2012年3月14日
【70点】
（前作は、実質55点ドラマありきで70点だが、今作は映画のみで70点）
ライアーゲームの続編は、原作でも人気エピソードの実写化。
前回完全にファイナルと銘打って終わらせにかかっていたので、まさか次回があるとは思わなかったが、
別ヒロインをたてるという作戦で復活した。
前回でちゃんと終わってたのに…と要らぬ心配をしてしまうが、結局観に行ってしまうのはやはり視聴者の性か。
演出の妙なチープさや人物たちの大げさなリアクションはある意味このドラマの醍醐味なので、
もはや突っ込みはしない（笑）
『カイジ』と同様に、絵面も変わらない作品では人物がオーバーリアクションをとってなんとかするしかないのだから。
原作でも人気のエピソードということもあり、ゲームの内容自体は非常に面白い。
実際、個人的には『ファイナルステージ』よりも楽しめた。
前作では異様な引っ張り方やだらだらとした展開があったせいでゲームの内容自体にイライラしたが、
今作は展開がスムーズでそんなことはない。
ひとつのゲームで2時間持たせられる脚本力には驚かされるばかりだ。
今回はメンバーが入れ替わっていることもあり、ゲームのどんでん返しのさせ方が最後まで予測しにくいのもポイント。
（物語の結末自体は見えているが）
で、等のゲームの内容はというと下のリンクから動画を見てみてほしい。
ゲームの内容紹介動画はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=sycgFI_Dgrs
ルールだけ見れば非常に単純なのだが、このゲーム奥が深い。
ネタバレになりそうなので明言は避けるが、単純に他人を蹴落として椅子に座っていくゲームではないことがわかる。
これまでのライアーゲームと違って（恐らく）、蹴落とされた弱者すらも必要になっていくのは興味深いところ。
ここまでゲームの内容の紹介ばかりしてきたが、
個人的に不満だったのは事務局との対決姿勢が無くなった点。
それもそのはず、前作で基本的に対決自体は終焉していたのだから。
しかし予告編では秋山への復讐というポイントもクローズアップしていただけに
どうやって管理側が秋山にアプローチを仕掛けるのかに期待をしていた。
しかも管理側のキャストには江角マキコ、芦田愛菜といった役者を用意していただけに。
だが実際のところ管理側の物語はまるで無かったといっても過言ではない。
意味ありげなキャストはいったいなんだったのか？もしやまたドラマor映画をやるからそこで明かすつもりなのか？
そういう伏線ならまだ何とか納得できるが、何もなかったら？ただの話題作りにしか思えず、正直納得がいきがたい。
ヒロインが変わったのも大きな特徴だ。
素直バカの直（戸田恵梨香）から、より一般的なキャラクター優（多部未華子）に変更された。
今回は今までは違って軸がブレブレのヒロインのため、感情移入がしにくい。
もちろん今までのマンネリから脱出するための手段としてはなるほどと思ったし、
観ている側から予測できなくなるのもプラスだ。
しかしいかんせん2時間では、優という人物を掴めないし、心情的に変化があってもこちらとしては感慨が湧きにくい。
むしろ連続ドラマで優の変化をみせていけばかなり面白くなったのではないか。
だが主役の秋山役の松田将太は、相変わらずのハマり役過ぎる。
クールなかっこよさもあの口調も完璧。
今作では出番が少ないが、シリーズファンにはおなじみのキノコ頭の福永も登場。
画面に出てくるたびにしっかり笑いをとってくれるのはさすがとしか言いようがない。
Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅ、capsuleの作詞・作曲を手掛ける天才・中田ヤスタカによる
音楽のキレキレっぷりはもちろん健在。
映画館の良い音響設備でこの音楽を聴けるだけでもかなりのご馳走だ。
予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=73P0BZH5Lh4
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