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2005-12-02 勝手に本屋ミシュラン #48

chakichaki2005-12-02

[]ふるほん文庫やさん ふるほん文庫やさんを含むブックマーク ふるほん文庫やさんのブックマークコメント

北九州小倉に、世界最大の文庫の専門店があるという話は前から知っていたのですが、先月たまたま「行ってきましたよ!あそこは本好きのための魔窟ですよ!」という興奮の体験レポートメールをいただき、私も無性に行きたくなってしまいました。たまたま九州に行く用事があったので小倉に寄ることにします。

このふるほん文庫やさんですが、もともとはネットの専門店でバーチャル店舗でしかなかったのですが、品揃えを極めていくうちについに在庫50万冊となり「50万冊という在庫量をぜひこの目で見てみたい」という人が増えてきたので一般客に公開することにしたのだとか。

小倉駅からバスにゆられて20分、バス停からちょっと路地に入ったところに世界最大の文庫やさんがひっそりとたっていました。元パナソニックの工場だったところをそのまま使用しているので、見た目はどこからどうみても倉庫です。引き戸を開けて中に入ると、受付のスタッフの方に「初めての方ですか?」とたずねられ、ふるほん文庫やさんの値付けルールを書かれた紙を渡されます。価格は、流通品か絶版か、出版社などによって細かく規定されていて12段階に分類されていますが、どんな稀少本でも最高設定価格が1280円までなので、良心的といえば良心的です。それにしてもブックオフと違って、相当な商品知識がないと値づけは難しそうです。

売場(というか倉庫)に通していただきました。普段は照明がついていないらしく、私のために電気をつけてもらいます。倉庫は2階建てになっていて、書架が延々と並んでいます。総段数8300段!「このへんが新潮文庫、このへんが角川、2階に旺文社とか岩波があるよー」と教えてくれたのですが、在庫が膨大で整理しきれていないため、大体このへんにかたまっている、というレベルの整理状況です。お目当ての本を初めての人が探し出すのは、難しいかもしれません。私も欲しかった本を自力で探し出すことは不可能で、スタッフの方に探していただくことになりました。タイトルを言うと即座に「あぁ新潮文庫のやつだね。」と言って新潮文庫の棚を探してくれたのですが、そこには存在せず、5分ほどかけてどこかの未整理棚から引っ張り出してくれました。すげー。諦めかけてたのでうれしくて涙が出そうになりました。

f:id:chakichaki:20051127125006j:image

ちなみにこの倉庫ですが、冷暖房は全くないので、夏と冬は結構つらいかもしれません。385坪もあって、奥の方に行くといくつも小部屋があり、照明すらついてないところもあって、確かに魔窟。一般客には開放されていない場所もあるのですが、そこには巻数ものの未揃いものや、上下巻の下しかないものばかり集まった部屋があるのだそうです。1時間半ほど倉庫内をうろうろして絶版本を2冊購入しました。

私のように訪問してくる人はあまりいないらしく、オーナーの谷口代表からいろんなお話をお聞きすることが出来ました。非常にエネルギッシュな方です。

「年間1000万円の家賃が発生するリスクをとってでも、在庫50万冊を全部開架するという夢を実現したくて、ここに引っ越してきましたんですよ」

「従業員は今8人でやってます。年中無休です。お正月も今ここにいる3人はいますよ」

「とにかく在庫量が膨大で人手が足らないんです。でもただ人手がいてもいいっていうわけじゃなくてね。知識がないとやっていけないんです。この世界に10年はいないとここじゃ通用しないかな。1年2年じゃ話にならない。新刊書店の人はいいですよ。たかが、と言っては失礼ですが、市場流通在庫の3万点を覚えるだけでいいのですから。」

うひー。すみません、そんなに覚えてません。

「今はホット在庫化に注力しています。おかげさまで東京堂書店や紀伊国屋書店と提携することができ、とても好評です。」

ああ、そういえば紀伊国屋の札幌本店でふるほん文庫やさんフェアやってましたね。常設もやってるんですか。新刊書店で古本売るといろいろなところがうるさくないんですか?

「うちは絶版かどうかすべて管理していますから、絶版本だけであれば何の問題もありません」

そっか。問題視されているのは新古書店のほうでした。これは愚問でしたね。すみません。

勝手が異なる古本業界のことはよくわからないのですが、アマゾンが参入したりネットでの競合が大きくなってきて大変なようです。

http://www.bunkoyasan.jp/column/index2.html#3

に谷口代表のふるほん文庫やさんにかける情熱というか「魂」を感じることができます。給料3万って・・・、頭が下がる思いです。がんばっていただきたいし、何か私でも貢献できることがあればいいのですが、と思いながら筆をおきます。

hakatahakata 2005/12/05 15:02 いつも楽しく見ています。

chakichakichakichaki 2005/12/06 09:26 どうもありがとうございます!

なにぬねこなにぬねこ 2005/12/19 13:54 ネット経由では、何度か利用したことありますけど、倉庫公開やってたとは知りませんでした。あそこは絶版文庫については、確かに良いですね。流通してるヤツは、あんまり安くない印象がありますけど。

きっこ2きっこ2 2008/03/13 08:52 「お知らせ お客様各位
お世話になっています。
この度、広島県三原市へ会社を移転する事にしました。
移転作業に専念の為、誠に恐縮ではございますが、営業中止とさせていただきます。
インターネットホームペイジも、営業再開迄クローズします。
おおよそ、12月中頃には、営業再開と同時に、インターネットホームペイジもオープンします。
しばらく、ご迷惑をお掛けいたします。
どうぞ、よろしくお願いします。
株式会社 ふるほん文庫やさん」

昨年、ある日突然、Webページに上記の掲載がなされ、以後、一切の連絡がありません。
債権を持っているものにも、株主に対しても。
腹だたしい限りです。

ぽちぽち 2008/03/29 15:34 広島で営業してますよ

(株)ふるほん文庫やさん

TEL : 0847-32-5130
FAX : 0847-32-5131

住所 : 〒 722-1413 広島県三原市久井町羽倉1455−1

連絡ないのはひどいですね
一回連絡してみたらどうですか?

きっこ2きっこ2 2008/05/04 07:05 ぽちさま

ご連絡ありがとうございました。
本当に営業しているのでしょうか?
だったらすぐにでも、ホームペイジも再開すべきではないでしょうかね?

リンク先として張られている”ふるほん文庫やさん”をクリックすると、あいかわらず前回紹介したような移転の文書しか現れません。
この会社(特に谷口なる人物)の社会的責任はどうなっているの?
現状がどうなっているのか、少なくとも「株主」・「債権者」には連絡ぐらいしてもいいのでは、と思うのは私だけ?
(これまでいろいろ持ち上げてきたマスコミも、実態を少しフォローしてくれるとありがたいのですが)

shizukaamshizukaam 2008/08/31 23:56 以前に、蔵書をみかん箱に詰めて提供し、せどりリストの文庫本を
地元の古本屋で買ったり、自分の蔵書から文庫やさんに提供
しましたが、現金ではなく、クーポンによる買入れで、クーポン残高は
増えたものの、欲しい文庫、特にシリーズ物の端本を注文しても
相手にしてもらえず、蔵書をだまし取られたも同然です。
同様な状況の方は、他にもおられるでしょうが、皆が騒ぎ立てしても
大量な文庫本の山はあっても、金は無いと思われ、、、

2ちゃんねらー2ちゃんねらー 2008/09/13 07:58 この店についてもう少し活発に情報交換ができないかと、かの悪名高い
「2ちゃんねる」にスレッドを立てておきました。はい。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1221087046/l50

MarsMars 2009/02/12 00:37 2009年2月11日の日経MJ新聞の9面に紹介記事が掲載されています。
大幅値下げ断行でネット通販に挑戦状をたたきつけ、勝負に出た!というような記事内容。
「金もうけのための商売はもうやらない」とのことで広島県三原市の倉庫に住み込みで月給3万円だそうです。修行僧のような人なのかしら。
北九州のNPO法人文庫専門図書館も運営費不足で休館中とか、けっこういろいろツラそう…。

tarotaro 2009/10/24 23:19 ふるほん文庫やさんのHPが再開しているようですよ。
これからはネット販売に注力していくそうです。
大変みたいですけど頑張ってほしいですね。

kntknt 2012/07/14 06:57 潰れたみたいですね。

ひろぽんひろぽん 2012/08/31 00:52 (株)ふるほん文庫やさん
TEL : 0847-32-5130
FAX : 0847-32-5131
サイトのドメインが売却されて閉鎖されているので変だと思い
電話して見ました。
電話FAXとも番号は使われていませんとの由。
潰れたとみて間違いないでしょうね。

えれぽんえれぽん 2013/10/16 22:37 本日、派遣の仕事でここに行ってきました。
図書館のように、ぎっしりと文庫本の山、でした。
で、興味を持って社名で検索したら、真っ先にここのブログが出ましたので書かせていただきます。

バイトの内容は「強制執行」の立ち退きによる店内全備品の廃棄処分の運搬。
文庫本だけで四トンコンテナ四台分・・・・・・
全て廃棄されました。
正直、好きな人にはたまらない光景だったでしょうね・・・・・・