2008-07-31
■洋販の倒産

YOHANに対する銀行の融資がストップ、7月末で破産予定という情報を入手したのは、わずか2日前だった。なすすべがなかった。
賀川氏が去り、ランダムウォークが次々と閉店し、倉庫が移転縮小し、スタッフがどんどん辞め、という状況だったので、ああついに来たか、というのが業界の大方の感想だろう。
今回の事件の影響はかなり大きい。日本の洋書販売は、実は大部分をYOHANに頼っていたからである。洋書で有名な丸善も、かつては自前で洋書を仕入れていた時期もあったが、今ではすっかりYOHANに頼っている現状だ。もちろん影響は丸善だけにとどまらない。洋書取次の最大手が倒産したのだ。下手をすると、日本の書店から洋書が消え、洋書はアマゾンでしか買えない、なんて最悪の事態が発生する可能性だってあったわけだ。幸いなことに日貿や嶋田洋書、UPS、タッシェン、ベイカーなど、洋書の他卸が健在であり、仕入れ先を使い分けることで最悪の事態は回避できそうである。東京ブックランドもICG資本だと聞いていたので心配していたが、どうやら存続するようでよかった。ただし、残念ながらYOHANの事業自体を引き継ぐところは今のところは無いようだ。まあこうなった以上、実質引き継ぐのは不可能に近い。
今回一番問題になるのが洋雑誌だ。洋雑誌に関しては、日本ではほとんどYOHANしか取り扱っていなかったため代替がきかない。基本的に洋雑誌は水曜と土曜に入荷するのだが、今週の土曜日の週刊誌などは、もはや手配が絶望的だ。当分入荷手配が難しいことを考えると、かなりの顧客離れが進むだろう。日本の洋雑誌市場はこれをきっかけに壊滅するかもしれない。丸善はどうするんだろうか?直仕入とかにするしか方法が無いのか?タワーから仲間卸してもらうことってできるのか?いい方法が思いつかなくて困っているので、どなたかご教示いただきたい。
ところで今回洋販の破綻よりも傘下であるABCの支援をブックオフが名乗りでたという話のほうが話題になっている。ICGは、ABCの支援を最初日販に持ちかけたらしいが、それが断られ、結局ブックオフに依頼することになったらしいという噂を聞いた。去年からブックオフは裏ではABCを買収しようとしていたので、ブックオフにとってはこの話は渡りに舟だったはずである。
ブックオフがABCの支援をする狙いは2つあると思われる。
1つ目は佐藤社長が公言している通りで、ブックオフのノウハウにこれまで無視してきたマーチャンダイズという考え方を導入したいというものである。現在のブックオフ本部はMD能力がゼロである。したがって、膨らんでしまった在庫を店舗や本部のMD提案で売り切っていくというノウハウが無い。要は何千冊と持ち込まれてしまい、105円棚でも動かなくなってしまった「五体不満足」やシドニィ・シェルダンは、今のブックオフは結局廃棄するしかない現状なのだが、MD提案力を身につければ、そうした在庫を何とかできると考えているのだ。ABCに人を投入して「提案して売る」ノウハウを三年計画ぐらいで回収するつもりなのだろう。伸び悩むブックオフの既存店を救う柱の一つとして位置づけているに違いない。
2つ目は、ブックオフ側からの出版業界とのコネクションを強化したい、つまり出版社と仲良くなりたいという意図だ。出版業界のブックオフへの嫌悪感は異常ともいえるもので、すでに感情論の話になってしまっている。例の一億円寄付の話もそうであるが、ブックオフ側としては歩み寄りたいのに、出版社側ではシャットアウトしているという現状に、ブックオフは困っているのだ。ブックオフとしては、出版社に対して、返品で戻ってきてしまった倉庫の死に在庫を断裁処分するぐらいなら、買い取るので新古本としてブックオフの流通網にのせませんか?という提案をしたいはずなのだが、現状では出版社側がなかなか交渉テーブルについてくれないという歯がゆさがあるのだろう。実際はゴマブックスなど、そうしたスキームにのってきている出版社もあるのだが、今回のABCの件を突破口にしてそうした出版社を増やしたいと考えているのだと思う。
いずれにせよ、ABCをブックオフが支援するからといって、新刊と中古本がぐちゃぐちゃになるとか返品が混じるみたいなことは、起こりえないだろう。考えるべきは、そうしたセコイ話ではなく、顧客目線で今回の倒産をどう未来に生かしていくか、ということだ。日本の出版業界は、はっきりと衰退期に入っていると私は認識している。なかなか体質が改善されない古い業界であるが、さすがにこの事件はカンフル剤になりうるのではないか。
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ここまで、50年以上の歴史を積み重ねて全国の書店に<わけのわからない>英語本を広めていった功績は大きかったと思います。
リアルショップの良さをもっと主張して、アマゾンとは一線を画して欲しかったのですが、返品をとる問屋さんという商売は、もう難しい時代なのでは、と感じました。
TOWERも最近は、YOHAN仕入れが多かったようにおもいます。なので、仲間卸するのであれば、紀伊国屋のほうがアイテム数は相当充実しているかと。今回の件、弊社にとっても多少影響あるので、対応を検討しなくてはというところです。
現にアカデミック書の大半は直仕入です。
日本の洋書業界が洋販だけに頼っていたわけではありません。
その辺はお間違いなく。
洋販の破綻はむべなるかなではあって
ABCを救っているどころではなかった。
やはり理念倒れに終わった賀川氏の罪でしょう。
タトル商会をつぶしておいて洋販の社長におさまった
のがそもそも不可解でした。
YOHANのような便利なところが無くなってしまうと、弊社のように直仕入に切り替える能力がないところは、現実問題としては縮小せざるを得ないですが、今後の洋書の日本の書店における展開の問題点については、今までスルーしてましたが、ようやく私もビットが立ちました。現状に不満を漏らしても無意味なだけですので、私がこの業界に対して何ができるかを考えて、今後につなげていきたいと思います。
店の前では携帯電話で誰かにメールする外国人もいました。常々、関西には東京オアゾにある丸善のような洋書コーナーや洋書専門店が殆どない状態だったので、この書店の存在は大きいものだったと思います。
確かにアマゾンの方が価格が安い場合が多く、田舎在住者などには大変便利なSYSTEMであったのですが、購入時にパラパラッと
読むことのできないデメリットがあります。洋書の価格決定の仕方はわからないのですが、洋販の企業努力としてはアマゾン価格とほぼ合わせていなかったことで、割安感・手軽感のある方に顧客を取られてしまったのではないでしょうか。正直、小生も丸善でPRICE CHECKをし、アマゾンなどのネット販売価格と比べて安いほうを選択したりしてました。勝手なことを言いますが、これ以上洋書に接する環境が悪くならないように業界の方へお願い申しあげます。
書店が売る気のないものを配りまくるという配本制を導入していた洋販も洋販ではあるが、書店が売る気のあるものをちゃんと注文し、ちゃんと売ることでお互いの責任を果たせたはずではないか?それぞれのタイトルごとに適正な返品率が決められ、各書店が適正数を注文するようなシステムになっていればまだ洋販は機硲?していたはずだ。洋書業界の人間が自ら洋書業界を潰してしまうような怠慢。他取次ぎでは同じことが起きないように・・・。洋販は半ば独占企業であったため、傲慢になりすぎた。日本の業界のために反省すべき。
2004年11月に多くのELT版元がYOHANとの取引をやめたのもさらなるディスカウントをYOHANが版元に要求したためです。
合併前のYOHANの魅力「総合卸」の看板が崩れた2004年11月以降、商品の偏りが目立つようになりました。
そもそも新刊配本は「ばらまき」の要素が強く、LWDさんご指摘の通り「配本制」の悪影響が出ていました。
また、版元から言わしてもらうと、
新刊配本の情報を公開しない
仕入制限額が予め決定されており月末になると、客注といえども翌月始に注文が先送りされる。
新刊が発売から1ヶ月以内に即返品される。
新刊情報を書店に対して一切連絡しない。
など、さんざんな目にあいました。
この状況をマスコミが大きく取り上げている風でもなく、洋書に興味があるのはやっぱりマイノリティーなのでしょうか。
・・・「洋書は通販」の時代なのでしょうか。
損害は1万円もないですが、雑誌が届くのを楽しみにしていたのでとても残念です。
とりあえず破産管財人(弁護士さん)の事務所に電話してみましたが、担当者の方が不在
でまだ連絡はとれていません。
連絡したところでお金が戻ってくるとは思っていませんが、とりあえず自分で事実を確認できれば少しは気持がおさまるかなあと思って。
定期購読というと、ある程度の金額になるじゃないですか。
困ってる人、きっと多いですよね。
なんだかとっても残念です。
会社が破産したのを今日知りました・・・
小生は洋版の定期購読を利用していたわけではありませんが
丸善や八重洲ブックセンター等の店でドイツのフットボール関連の
雑誌を購入していました。
それが、取次ぎであった洋版が倒産したいう事で
入荷の目処が立たないと言われたので、止むを得ず
版元のサイトで申し込みましたが、注文してから3週間経っても
現物が届きません。
金がかかってもいいから、直接購入出来た方がまだマシです・・・。