2009-10-12
■「遊べる本屋」は今

- 作者: 菊地敬一
- 出版社/メーカー: リブリオ出版
- 発売日: 1997/09
- メディア: 単行本
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「ちょっと予定が入っちゃって行けなくなっちゃったから、代理で株主総会に出席してきてくれない?」と言われ、わけもわからずヴィレッジヴァンガードの株主総会に出席することになってしまいました。
いやそもそもヴィレヴァンって上場してたんですか、へー全然知らなかった、というこの私が、株主総会なんかに行っていいもんなんですかと思うのですが、「別に、話を聞いてくるだけだから」だそうでして、あ、そんなもんなんですかと軽く引き受けてしまって、もう後の祭り。
渡された資料見ると、グループの店舗数がいつのまにか300店舗超えてるという事実にまず驚き。確かにどこのショッピングセンターに行ってもほぼ必ずテナントインしてるもんなぁ。出店も全然とまっていないし、利益率は高いし好調に見える。
ただし最近の業績を見ると、既存店の前年比は2009年の2月以降、一度も100%を超えていなくて、どう見ても右肩下がり(http://www.village-v.co.jp/ir/chart.php?y=5)。ヴィレヴァンは過去5年間一度も前年比100を割ることがなかったため、ヴィレヴァン成長神話と言われておりましたが、それも過去の話になってしまった模様。それを反映してか株価はずっと低調で、配当も小さく、株主総会ではそのへんが突っこまれるんだろうなと想像。
さて当日、株主総会に出席されてたのは、約30名ほどでした。「ハゲタカ」とかのドラマに出てくるような大規模な株主総会を想像してたのでちょっと面食らう。でも資料をよく見たら、そもそもの株主が全部あわせても1100人ぐらいしかいないということなので、当然といえば当然なのか。株主総会でのやりとりは、まあ想像していた通りの展開で、普通に議案は可決されて終了。でもその中でちょっと気になる話を聞いたので、ここで触れておきたいと思います。それは、ヴィレッジヴァンガードの書籍の売上構成比が、13.5%にまで低下してしまったというお話。
これは、ウェブ上でも公開されている第21期決算説明会資料(http://www.village-v.co.jp/ir/pdfs/21.5%204q%20irkessannsetumeikai.pdf)ですが、その20ページ目にその数字が記載されています。この表にある「SPICE」というのは雑貨のことで、「NM」はCDやDVDのことなんですが、「書籍」の部分を見ると、2007年度には、20%近くあった書籍の売上構成比が、2009年時には13.5%になってしまっているのがわかります。実はこの書籍売上、1999年時は29.4%と3割ぐらいあったので、そのときに比べるともう半分以下になっていて、しかもその減少ペースも加速してきているということがわかります。
「書籍の売上構成比に関しては、経営陣も大きな課題だと認識しています。なぜなら、書籍はリピーターを獲得するアイテムという位置づけだと考えているからです。それが減ってきているということは、リピーター客数にも影響がでると考えています」
では、どのようにしようとお考えなのでしょうか。
「まず、こうなってしまった原因ですが、最近当社に入社してくる人材の変化があります。かつて、ヴィレッジヴァンガードには「本が好きな人」が入社してきていました。今、当社に入社してくる人は「雑貨が好きな人」になっているのです。2年前から対策中ですが、こういう人に本を重視しろといってもなかなか難しいのが現状です。継続して取り組んでいきます」
ではヴィレッジヴァンガードの教育はどのようにしておこなっているのでしょうか。
「店舗においては、お金じゃない、どうしてもヴィレッジヴァンガードで働きたいんだという人を選別するため、まず最低賃金で採用しています。実力のあるものがアルバイト店長となり、社員に登用されていくなかで「ヴィレッジヴァンガード」らしさを学んでいきます。われわれは、店舗の個性がブームを作り出すと考えておりますので、商品の選定や売場づくりは全部現場の判断にゆだねています。本部でやっていることといえば、250社の取引先の選定と価格の設定ぐらいなんです」
なるほど。でも、教育において現場主義が徹底していて店舗で完結できているというのはすごいことだけれど、それは逆に言うと本部の方針がうまく現場に浸透しづらい組織でもあるということの裏返しなんじゃないのか、という気もします。現場主導の雑貨拡大路線でうまくやっていけたこれまでは、それで問題もなかったかもしれないけど、現在のようなマイナス局面だと、なんらかの方向性を修正しなくてはならないのは明らかです。でも聞いた感じだと今の教育スキームで、そんな大掛かりな修正がはたして出来るものなのでしょうか、という質問をしたかったのですが、残念ながら株主総会は時間切れで終了してしまいました。
個人的に、ヴィレッジヴァンガードで本を買わなくなって、もう何年もたちます。かつてのヴィレッジは確かに「遊べる本屋」であり、私は行く度に5000円以上本を購入していたものですが、雑貨屋化が進行してから足が遠のきました。かつての一ファンとして、これからのヴィレッジヴァンガードが完全に雑貨屋化してしまうのか、「遊べる本屋」に戻っていくのか、注目していきたいと思いました。
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ヴィレヴァン、私の地元でもじわーっと増えてます。
前は「他のどの店にも無い品揃え!」と思ってワクワクしていたのですが、
店舗数が増えるにつれて判を押したようにどの店舗も同じような品揃え・・・
「『解る人』が好きそうな個性的アイテム」で画一化されたというか・・・
無印と言いつつブランドになってしまった無印良品と同じ感覚を抱いてしまうのでした。
とか言いつつ、出先でヴィレヴァンを見つけるとフラフラと入ってしまうのですがw
最近は末端店などは顧客側からみると実質的に図書カードで本以外を買う
ロンダリング店になりつつあるような。
本の比率低下に関しては以前から耳にはしていたし、店舗でも目に見えてわかります。
上の方がいわれるように、雑貨商品には差異化がたてづらいのか、
旗艦店はともかく、小規模店舗は内容が普通になってしまったような…
あと本の構成比が減ったことは、そこいらの書店でサブカルチャー棚数が
減ったことも一因じゃないですかね(サブカル商品力の低下)。
ここにだけターゲットを絞ってものすごく売れる本もあったわけで、
そういう戦略も1割切ったら通じなくなるんだろうなというのが残念でもあり、
何かしら積極的な施策をとってほしいものです。
株主総会に代理で出席ですって?!
コメントありがとうございます。その感覚、わかります。私も来店頻度でいえばかなり高いんですよ。何も買わないけど。
コメントありがとうございます。ブログのほうも毎日拝見させていただいており、大変勉強になっております。
サブカル本の力自体の低下というご指摘は、私には欠けていたので、なるほどと思いました。それは一因としてあるかもしれません。
個人的には、郊外のイオン系SCに出店し、ファミリー向の品揃えになりはじめたところから、変質が始まったような気がしています。
通販のほうはわかりませんが、店舗のほうは、今でも「ExcitingBookstore」という看板なので、やはり本屋という意識はお持ちのようですよ。
ご教示ありがとうございます。手続き系のことは、私に依頼してきた方のほうで全部されてましたので、その辺は大丈夫だと思いますよ(多分)。