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リンクリーディング〜本が教えてくれたもの

本の中で紹介された本や映画・音楽などを紹介していくブログです。

2012-02-11

三月は深き紅の淵を ⇒⇒⇒ チョコレート工場の秘密

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

 初めての強烈な読書体験といえば、ロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」である。文字通り、夕飯を食べるのも忘れて読み耽った。(中略)しかも、訳は田村隆一である。今読み返してもぞくぞくするような、ものすごい名訳なのだ。


三月は深き紅の淵を|恩田陸 (講談社文庫)



チョコレート工場の秘密|ロアルド・ダール (てのり文庫 (566C008))

2012-02-07

ノルウェイの森 ⇒⇒⇒ グレート・ギャツビー

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

 そして「グレート・ギャツビー」はその後ずっと僕にとっては最高の小説でありつづけた。僕は気が向くと書棚から「グレート・ギャツビイ」をとりだし、出鱈目にページを開き、その部分をひとしきり読むことを習慣にしていたが、ただの一度も失望させられることはなかった。一ページとしてつまらないページはなかった。なんて素晴らしいんだろうと僕は思った。


ノルウェイの森|村上春樹 (講談社文庫)



グレート・ギャツビー|フィッツジェラルド (新潮文庫)

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

2012-02-02

確かに生きる --->>> 青春を山に賭けて

確かに生きる 落ちこぼれたら這い上がればいい (集英社文庫)

確かに生きる 落ちこぼれたら這い上がればいい (集英社文庫)

 停学中に旅をして、そのとき入った本屋で、植村直己さんの『青春を山に賭けて』に出会った。植村さんの名前も当時はほとんど知らなかった。小学校のときに、教科書に出てきたのをなんとなく覚えているという程度だ。
 別に山の本を探していたわけじゃない。小学校のときから冒険ものは好きで『ドリトル先生航海記』や上温湯隆さんの一生を追った長尾三郎さんのノンフィクション『サハラに死す』などをよく読んでいた。
 植村さんの本を読んで驚いたのは、彼も落ちこぼれだったということ。決してスーパースターじゃない。日本を脱出してアメリカで不法労働でつかまり、小心者のくせにフランスでスキーもできないのにできると嘘をつく。自分がエベレストに登ったときは、同じチームでアタックできなかった他の人たちに申し訳ないと悩んだり、とても繊細な人だということが分かる。
 植村さんは、決して強い人じゃなかった。それなのに、なんだかんだと言いながら夢を実現していく強さ。世界中を旅しながら、必死で生きている姿があった。
 完全に「植村直己」という個人の名前で生きている。
 僕はこの本の影響をとても強く受けた。こういう人もいるのかと新鮮だった。


確かに生きる 落ちこぼれたら這い上がればいい|野口健 (集英社文庫)



青春を山に賭けて|植村直己 (文春文庫)

青春を山に賭けて (文春文庫)

青春を山に賭けて (文春文庫)

2012-01-28

本のある生活>>>白昼堂々

本のある生活 ―本活のすすめ

本のある生活 ―本活のすすめ

 文庫本を選ぶときに、僕がよくやるのが本の最後にある「奥付」を見る方法だ。ここを見て多くの版を重ねていて、なおかつ「照明焼け」していないものを選ぶのだ。「照明焼け」をチェックするのは、よく回転しているかどうかを確認するためである。
 僕がこの方法でたどりついたのは『白昼堂々』(結城昌治 著 光文社文庫)。
 いわゆる悪漢小説だが、面白くて、笑いがあって、スリルもある。一九六六年とかなり前に書かれた作品だが、今売れているベストセラー作品と比べてみても、まったく見劣りしない。

本のある生活 ―本活のすすめ|財津正人(コスモの本)



白昼堂々|結城昌治 (光文社文庫)

白昼堂々 (光文社文庫)

白昼堂々 (光文社文庫)

2012-01-26

それでもなお、人を愛しなさい>>>木を植えた男

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条

 ジャン・ジオノが書いた『木を植えた男』という素敵な物語があります。主人公はフランス人で、二十世紀はじめにフランスの南東部に住んでいた人です。彼は荒地に住んでいましたが、そこはかつては森林で、村落もあったところです。彼の生活は単純そのものでした。毎日木を植える、それが彼の生活でした。来る年も来る年も、種を一つずつまきつづけました。やがて、彼が植えた木は成長して森となり、森のおかげで土の中に水が保持されるようになり、他の植物も育ちはじめ、鳥も巣をつくるようになり、小川ができ、人も戻ってきて家を建て住み始めます。彼が晩年を迎えるころには、かつての荒地はがらりと変貌を遂げ、自然が完全に復活したのです。

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条|ケント・M・キース|早川書房



木を植えた男|ジャン・ジオノ(著) フレデリック・バック(絵)

木を植えた男

木を植えた男

愛は下剋上>>>時雨の記

愛は下剋上 (ちくま文庫)

愛は下剋上 (ちくま文庫)

 私の家には常時四冊の『時雨の記』が置いてある。一冊は、友人が古本屋で見つけてきてくれた青山二郎装幀のハードカバー。残り三冊は文庫本で、一冊は湿気てぷくっとふくらんだお風呂用、一冊は旅行用、一冊はいつでも人にさしあげられるような新品である。
 誰かが恋でクタッとめげている時、私は親戚のおばさんのようにこの本を差し出して、ぎゅっとその手に握らせてしまう。恋といったら『時雨の記』、この中には人が人を愛した時に湧いてくる美しい気持ちや、心がふるふるするような出来事がいっぱい詰まっているのだ。

(中略)

 人を大切に思う心が蘇ってくるような、この恋愛小説を中里恒子が書いたのは六八歳の時のこと。全篇を貫いているのは、小賢しい恋の処世術から最も遠く離れた彼女の高潔なまなざしである。
 誰かを恋い慕うかぎり、一人荒野で飢え渇き、土埃をかぶるような時もありましょう。そんな時は一杯の清水であるこの本をゴクゴクと読んでいただきたい。そうして英気を養ったら、再びそれぞれの恋の現場に戻り、精一杯健闘していただきたいと思うのである。

愛は下剋上|藤田千恵子(ちくま文庫)



時雨の記|中里恒子(文春文庫)

時雨の記 (文春文庫)

時雨の記 (文春文庫)

みのり伝説(1)>>>愛は下剋上

みのり伝説 1 (ビッグコミックス)

みのり伝説 1 (ビッグコミックス)


 この「みのり伝説」は、多くのアイデア、エピソードを、フリーライター藤田千恵子のエッセイ集「愛は下剋上」(NTT出版刊)から引用して描いています。
 このさわやかなエッセイ集は、仕事のこと、恋愛のこと、両親のことなど、若い女性が抱える様々な問題を独自の感性で、ユーモラスに、知的に描いており、一読して私は魅了されました。
 「魅力もあるけれど、欠点もいっぱいある等身大の、普通の女性を描きたい。」と思っていた私は、エッセイをヒントにしてドラマを構築するというきわめて困難な、しかしとても楽しい創作にのめりこんでしまいました。
 描き進めていくうちに私は、昔から言われている余りにも当然のことにあらためて気づかされました。それは「欠点も魅力のうち」ということです。おそらく「愛は下剋上」を読んで創作意欲に駆られたのは、そのあたりにあった気がします。

みのり伝説(1)|尾瀬あきら (ビッグコミックス)



愛は下剋上|藤田千恵子(ちくま文庫

愛は下剋上 (ちくま文庫)

愛は下剋上 (ちくま文庫)

神々の山嶺>>>栄光の岩壁

神々の山嶺(下) (集英社文庫)

神々の山嶺(下) (集英社文庫)

 私が興奮したのは、山岳小説の新しい書き手が登場したのかもしれないという予感にとらわれたからである。新田次郎の『孤高の人』だったか他の作品だったかもう記憶も定かでないが、いや思い出した。『栄光の岩壁』だ。その中に、雪壁にとりついた主人公が足もとを確保するためにがつんがつんと靴の先で雪壁を蹴るくだりで、傷口が破れて爪先から血が吹き出るシーンがあった。その瞬間、私の足もまた生暖かいものに包まれたような気がして、あんな経験は小説を読んで初めてだったが、それ以来、山岳小説の熱狂的中毒者になったという事情がある。
(「解説」(北上次郎氏)より引用)

神々の山嶺(下)|夢枕獏 (集英社文庫)

≫≫≫栄光の岩壁|新田次郎(新潮文庫)

栄光の岩壁 (上巻) (新潮文庫)

栄光の岩壁 (上巻) (新潮文庫)