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リンクリーディング〜本が教えてくれたもの

本の中で紹介された本や映画・音楽などを紹介していくブログです。

2012-01-26

それでもなお、人を愛しなさい>>>木を植えた男

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条

 ジャン・ジオノが書いた『木を植えた男』という素敵な物語があります。主人公はフランス人で、二十世紀はじめにフランスの南東部に住んでいた人です。彼は荒地に住んでいましたが、そこはかつては森林で、村落もあったところです。彼の生活は単純そのものでした。毎日木を植える、それが彼の生活でした。来る年も来る年も、種を一つずつまきつづけました。やがて、彼が植えた木は成長して森となり、森のおかげで土の中に水が保持されるようになり、他の植物も育ちはじめ、鳥も巣をつくるようになり、小川ができ、人も戻ってきて家を建て住み始めます。彼が晩年を迎えるころには、かつての荒地はがらりと変貌を遂げ、自然が完全に復活したのです。

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条|ケント・M・キース|早川書房



木を植えた男|ジャン・ジオノ(著) フレデリック・バック(絵)

木を植えた男

木を植えた男

愛は下剋上>>>時雨の記

愛は下剋上 (ちくま文庫)

愛は下剋上 (ちくま文庫)

 私の家には常時四冊の『時雨の記』が置いてある。一冊は、友人が古本屋で見つけてきてくれた青山二郎装幀のハードカバー。残り三冊は文庫本で、一冊は湿気てぷくっとふくらんだお風呂用、一冊は旅行用、一冊はいつでも人にさしあげられるような新品である。
 誰かが恋でクタッとめげている時、私は親戚のおばさんのようにこの本を差し出して、ぎゅっとその手に握らせてしまう。恋といったら『時雨の記』、この中には人が人を愛した時に湧いてくる美しい気持ちや、心がふるふるするような出来事がいっぱい詰まっているのだ。

(中略)

 人を大切に思う心が蘇ってくるような、この恋愛小説を中里恒子が書いたのは六八歳の時のこと。全篇を貫いているのは、小賢しい恋の処世術から最も遠く離れた彼女の高潔なまなざしである。
 誰かを恋い慕うかぎり、一人荒野で飢え渇き、土埃をかぶるような時もありましょう。そんな時は一杯の清水であるこの本をゴクゴクと読んでいただきたい。そうして英気を養ったら、再びそれぞれの恋の現場に戻り、精一杯健闘していただきたいと思うのである。

愛は下剋上|藤田千恵子(ちくま文庫)



時雨の記|中里恒子(文春文庫)

時雨の記 (文春文庫)

時雨の記 (文春文庫)

みのり伝説(1)>>>愛は下剋上

みのり伝説 1 (ビッグコミックス)

みのり伝説 1 (ビッグコミックス)


 この「みのり伝説」は、多くのアイデア、エピソードを、フリーライター藤田千恵子のエッセイ集「愛は下剋上」(NTT出版刊)から引用して描いています。
 このさわやかなエッセイ集は、仕事のこと、恋愛のこと、両親のことなど、若い女性が抱える様々な問題を独自の感性で、ユーモラスに、知的に描いており、一読して私は魅了されました。
 「魅力もあるけれど、欠点もいっぱいある等身大の、普通の女性を描きたい。」と思っていた私は、エッセイをヒントにしてドラマを構築するというきわめて困難な、しかしとても楽しい創作にのめりこんでしまいました。
 描き進めていくうちに私は、昔から言われている余りにも当然のことにあらためて気づかされました。それは「欠点も魅力のうち」ということです。おそらく「愛は下剋上」を読んで創作意欲に駆られたのは、そのあたりにあった気がします。

みのり伝説(1)|尾瀬あきら (ビッグコミックス)



愛は下剋上|藤田千恵子(ちくま文庫

愛は下剋上 (ちくま文庫)

愛は下剋上 (ちくま文庫)

神々の山嶺>>>栄光の岩壁

神々の山嶺(下) (集英社文庫)

神々の山嶺(下) (集英社文庫)

 私が興奮したのは、山岳小説の新しい書き手が登場したのかもしれないという予感にとらわれたからである。新田次郎の『孤高の人』だったか他の作品だったかもう記憶も定かでないが、いや思い出した。『栄光の岩壁』だ。その中に、雪壁にとりついた主人公が足もとを確保するためにがつんがつんと靴の先で雪壁を蹴るくだりで、傷口が破れて爪先から血が吹き出るシーンがあった。その瞬間、私の足もまた生暖かいものに包まれたような気がして、あんな経験は小説を読んで初めてだったが、それ以来、山岳小説の熱狂的中毒者になったという事情がある。
(「解説」(北上次郎氏)より引用)

神々の山嶺(下)|夢枕獏 (集英社文庫)

≫≫≫栄光の岩壁|新田次郎(新潮文庫)

栄光の岩壁〈上〉 (新潮文庫)

栄光の岩壁〈上〉 (新潮文庫)