2007-09-21
A Scanner Darkly
http://wwws.warnerbros.co.jp/ascannerdarkly/
未見。次世代DVD2種で販売開始とか。
俳優の実写からアニメ化とか。たしかに、実写からアニメまでの幅でどのレゾリューションを選ぶか、ということで、実現できる世界があると思うのだけど、どうも予告編を見るとそこまでの迫力に欠けるかなと。やっぱり、こういう予算を制約しながら、イマジネーションを拡大させるのは、日本向きだろうし。この映画ほど大物俳優つかわなくても、あとで顔のほうを修正して、日本のたとえば小劇団の優秀なひととかを素材にしつつ、アニメCG技術を重ねていくという方向性がおもしろいかもしれないなあ。しかし、レゾリューションを粗くした表現が時代を超えて生き抜けるかどうか。すくなくとも、この作品は、2年後、価値があると思えるかどうか、あやうそうな表現手法だな。なぜだか、おなじレゾリューションでも、その時代時代で極限までやりきったものとそうでないものとでは、表現の一過性なのか永続性があるのかが変わってくる。
本3種
夜中にいらいらして深夜喫茶に車をとばし、朝方ちかく24時間やってる本屋さんで3冊ほど本を買ってくる。
と、かなり雑そうなラインナップだが、ぜんぶおもしろかった。
すべて関心が連携し合う。昨日の本でもそう言ってたが。実はそのまえに読みなおしていた、ガイジンさんの書いた日本のヤクザ史みたいなのも連携していたりする。
あまりにも異なるものが連携し合う場合、それをひとはシゾフレニーと呼ぶわけだが、わたしはシゾ領域的連携能力が異常発達しているところが売りだと思っている。
「格差社会」を書いた方は、同志社大学を卒業して地方の役所に勤務したあとキャリア(国家I種)として旧労働省に入省、その後公立大学の助教(旧来の助教授と間違えそうだが、どうも講師よりも下の位階らしい)になったという、ちょっと泥臭い1.5流くらいのエリートのひと。失礼ながら、頭のスマートさには明らかにかけるので、スマートなひとを寄せ集めているわたしの友人たちには物足りないかもしれない。
しかし、不思議なキャッチーさとしたたかさに近いしなやかさも持っている感じがする。文章に表れたものだけ見ると、あなどりがちかもしれないけど、いろいろ面白いツボはある。
「ボナンザvs勝負脳」は、本の存在は知っていたのだが、新書という形態もあって、ライターが希釈しててそれほどおもしろくはないのじゃないかなあと思ったが、実はボナンザの作者と、対局したトップ棋士の渡辺明氏がそれぞれ書いているので、おそらく新書としては最高水準ではないかなと思えるほど意外とよくできていた。
旧来の将棋ソフトはプログラマー自体がアマ高段者だったりすることが多いのだが、ボナンザの作者は5級程度らしく、そのため、かえって大胆なアルゴリズムを採用し、ボナンザの登場は、将棋ソフト界のエポックとなったようだ。
ボナンザでは、選択的探索ではなく全幅探索を使い、評価関数は10000種ほどのパラメータをベクトルラーニングで学習させた、というのが基本らしい。そこまで大胆につくったソフトがボナンザの登場まではなかったそうだ。
作者と棋士が交互の章立てで、それぞれの視点から将棋を語る。それが、ちゃんとしている。
いままで、米長氏とか内藤氏みたいに中高年の棋士がコンピュータ将棋について語ったものを読んだことがあるが、このひとたちは、コンピュータ将棋の理解に関しては凡人という感じ。渡辺氏は批判もふくめながらだけど、比較的真摯にとらえている。が、もちろん、あまりコンピュータ将棋についてはリアルな期待感は持ってないようだ。しかし、ボナンザの作者の素人の大胆さの中にも結構哲学がにじんでると思う。
そういえば、芥川賞作家の保坂和志が羽生の思考について思考した「羽生」という本も読んでいた。これも、素人の切り込みだが、いかにも保坂氏らしい念のいった言語にしにくい部分を言語化するこころみだった。
わたしの予想だが、大胆な数値化した集約知は、けっこうイケるのじゃないかと思う。
たとえ、トッププロ棋士には勝てなくても、奨励会3段といい勝負になるというのだから、コストあたりに集約された威力がすごいわけだ。ちょうど、Googleがページの価値づけを大胆にやって、それで商売できているのと同じだ。
もちろん、自分の掛け金の判断を任せるためではなくて、そのソフトを売るためだ。
ここで、ちょっと、ずれたエピソードを。
たまたま、1月ほどまえ、ある先輩が京都にやってきて、chameちゃん、やりたい事業にいくら金欲しい、とか言ってきたことがあった。おれ、ある程度だったら、出すよ、とか。
わたしに金はらっても、全額使い倒して儲からないですよ、といったら。
いや、仮にあぶく銭があるとしたら・・・・。
とか言い出すので、ぎょっとしたら、その内容はかわいい話だった。
なんか、chameちゃんに似たやつで、東大中退したのにぷらぷらしているやつがいて、そいつが競馬予想ソフトをつくった、と。わたしみたいに自信過剰なやつで、大きいことばっかり言ってるのだが、その予想ソフト通りかけていて10中8勝なのだそうだ。10開催中なのか、10レース中なのかよくわかんなかったが、開催という意味かもしれない。ちょっとしばらくずっと買っていて、ほくほくというニュアンスだった。
で、さっきの話は、この調子でずっと続くなら、化けそうなchameちゃんに投資したい、というつながりだったわけだ。はは(^_^;)。
投資話は、最初からぜんぜん興味なかったが、そのソフトの作者は、たしかに、わたしとウマが合いそうだ(競馬ソフトだけに)。東京在住らしいけど、今度紹介して、と言ってある。
ちなみに、競馬ソフトについては、この話のまえから構想していたので、たしかに、「似ている」と感じる。
学問的にけっこうやってたひとなら、意外と、ベクトルラーニングをやってるのかもしれない、それは、将棋界のボナンザにちかい革新性かもしれない。
さて、最後の本は、また、あとで。











ベクトルラーニングってサポートベクターマシン(SVM)ですか? コホーネンマップ(SOM)を使っていた関係上、興味はありつつ、SOMで痛い眼にあったので、実用性は認めつつもブレイクスルー的なものはないんじゃないかと実は思っています。
本は、「新書」としては最上じゃないでしょうか。やっぱり、場としての制約があるので、おさまっている内容には制約あるんですが、それでも、いろいろ発想がひろがるという感じでしょうか。