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失われた可能性

2011-03-26

失われた20年で、まず失われたもの

一応リフレ推進派の1人である私は、一方でHALTAN的な考え方(※)に結構同意するところがあるんだけど、失われた20年の主原因を「90年代以降の日本のTVジャーナリズム」に求めるのは、ちょっと違うと思ってる。

デフレ日銀霞ヶ関政治家による陰謀ではなく、彼らが大衆のニーズ(インフレフォビア)に答えていることによって引き起こされているという考え方(参照id:HALTAN:20110325:p1)

というのも、TVジャーナリズムがアホバカ極まりないのは、別に日本に限ったことじゃないし、アホバカジャーナリズムの影響が非常に大きいのも日本だけじゃないから。例えばアメリカだって、あのFOXニュースがもっとも信頼できるというアンケート結果があったりする。

ただ、アメリカ(及びヨーロッパ)と日本とで致命的に違うことがあって、それはインテリ層の厚み。アホバカジャーナリズムがいくらアホな政策提言を行おうとも、各種専門家及び政治家の専門秘書によって却下されて、実際の政策に反映されることは少ないし、反映されることがあってもインテリ層からは容赦ない罵倒が行われる。

日本の問題は、アホなやつがアホな提言を行ったときに、「アホは黙ってろ」と罵倒されないことだと思ってる。素人意見があまりにも幅を利かせすぎている。罵倒されないどころか、「庶民感覚」とかいって持て囃されたりする地獄絵図。

結局日本は、インテリ層の厚みが弱いのよ。インテリ層ってのは、id:HALTANがいうような「中間層」じゃないし、その主力は上位層でもない、アッパーミドルなのよ。

で、アッパーミドルが失われたのは、90年代以降にどうちゃらこうちゃらじゃなくて、むしろ戦後〜1980年代において経済が拡大し、「中間層」が拡大したタイミングじゃないのかと思ってる。まずインテリ層としてのアッパーミドルが没落し、それによってインテリ層全体の権威というか、バカなやつをバカと切り捨てられない状況が生まれた。