『トワイライト』

 試写会。


 全米で大ヒットの青春吸血鬼小説『トワイライト』の映画化。
 孤独を愛する偏屈な転校生ベラは、転校先の高校で、謎めいた同級生と出会う。透き通るような肌と、色の変わる瞳の持ち主である彼に、密かに惹かれていくベラ。だが、彼と彼の一族には、思いもかけぬ秘密があったのだった……。


 あっちの国の萌え小説、ということで、まあ内容はベッタベタ。超美形の吸血鬼と、孤独な美少女の許されぬ恋……。通り一遍の内容にならないためには、どこかしら新味を加えていかねば……ならん……はずだけど……あれかな、全米の読者はこんな通り一遍のまんまで良いのか?
 太陽浴びても肌が透き通って光るだけ、とか、一切眠りません、とか、血は動物のでも大丈夫です、とか都合良過ぎるだろ!


 ティーンで吸血鬼になった5人(人数多いだろ……)が、普通に高校通ってるのだが、どう見ても容姿が普通じゃない。誰も突っ込まないのは、むしろリアリティがあるのかも……?
 演出が顔アップを多用しすぎでどうも稚拙なのは、ほとんど新人みたいな監督で、アクションもホラーも本格的なラブロマンスも撮ったことがないせいか。もっともっと面白くもおどろおどろしくもなりそうな作品なだけにもったいない。3700万ドルという「低予算」なこともあると思うし、ダコタ・ファニング2.0にもオファーが行ったと言うパート2には期待したいが……。


 しかしながらクリステン・スチュワートたんのアップが延々と拝めるという点ではマストな作品である。『ゴーストハウス』の頃からかわええなあ、と思っていたのだ。
 スッキリした無駄のない面差し、意志の強さと儚さを同時に感じさせる趣き……。素敵だ……。これのためだけに次回作も見てしまいそうである。