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2008-06-17

『αシノドス』vol.6にヴァンダナ・シヴァ翻訳を寄稿

at Kazuyaserizawa.com

「αシノドス」vol.6、本日配信! - 荻上式BLOG


訳者解説」からの転載です。

これは"EcoWorld"(http://www.ecoworld.com/)に掲載されている、Vandana Shivaのインタビュー記事'Vandana Shiva -In Her Own Words'の翻訳です。2003年の夏、Paolo Scopacasaを聞き手に、ミラノインタビューが行われ、イタリアラジオ局で放送されたものです。


G8洞爺湖サミット(2008年7月7日〜9日)まで一ヶ月を切り、地球環境世界経済がとりわけ大きな論点となっています。この2点で強くオルタナティブをつきつけるのが、今回紹介しているヴァンダナ・シヴァの思想と実践です。


このインタビュー記事では、農業多様性、水戦争、食糧危機、飢饉、貧困、悪しき開発主義、といったテーマがとりあげられています。環境問題というと、温暖化対策中心に議論されがちですが、それに劣らず、あるいはそれ以上に、これらが深刻な状況にあることがよくわかります。そしてシヴァは、こういった問題の背景にある、家父長制と結びついたグローバル資本主義の在り方も批判していきます。この点でシヴァに特徴的なのは、オルターナティブとして単に「多様性」を主張するだけでなく、「伝統農業」「自然」「女性」「精神性」の価値を積極的に推していることでしょう(ただ、「女性」や「自然」といっても、記事にも出てくる通り、本質主義的な生物学決定論をとっているわけではないので要注意。)。


緑の革命」の失敗、水不足に端を発する政治紛争、チプコ運動など、インド現実に根ざしつつ、自らも、多様性のための多様な女性、ナヴダーニャ、ビジャ・ヴィディヤピースといった運動を主宰するシヴァの思想と実践には迫力があります。


なお、シヴァの邦訳書はいくつかでていますが、その重要性に比して、日本での知名度はそれほど高くないと思われます。エコフェミニズム受容をめぐる、日本での特殊事情も関係しているのかもしれません。


G8が目前に迫った今こそ、オルタグローバリゼーションエコフェミニズムの遭遇を体感していただきたいと思います。またバックナンバーの『αシノドス』vol.3では、橋本努さんによる刺激的なシヴァ読解があるので、併読をおすすめします。


当初は意図していなかったのですが、マーサヌスバウムシャンタル・ムフヴァンダナ・シヴァ女性論客が続きました。

来月も女性ナオミ・クライン翻訳記事を予定しています。

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