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2014-04-30

そうじゃないんだよなぁー「テルマエ・ロマエII」

題名テルマエ・ロマエII 【TCX】
原作ヤマザキマリ
監督武内英樹
出演■前作に引き続いての出演/阿部寛(ルシウス)、市村正親(ハドリアヌス、第14代ローマ皇帝)、北村一輝(ケイオニウス、次期皇帝候補)、宍戸開(アントニヌス、ハドリアヌスの側近)、勝矢(マルクス、ルシウスの友人)、上戸彩(山越真実)、キムラ緑子(真実の母)、笹野高史(真実の父)、竹内力(湯治客)、いか八朗(銭湯の客)、他

■本作初登場/松島トモ子(草津温泉の湯もみ役)、白木みのる(ラーメン屋店主)、菅登未男(浪越徳治郎、指圧師【実在の人物】)、曙太郎、琴欧洲勝紀、栃東大裕、他

公式サイト映画『テルマエ・ロマエII』公式サイト
制作日本(2014年4月26日公開)
時間113分
劇場TOHOシネマズ日本橋(スクリーン7)

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内容

古代ローマに理想の温泉郷を築くことに命を賭けるルシウス。なぜかしばしばタイムスリップしてしまうが、それを利用して現代日本のテクノロジーを古代ローマに持ち込もうと奮闘する……

雑感

確かに楽しく観た。ただ、何も残らない。ひとことで言うと、「そうじゃないんだよなぁー」。

原作はギャグ的な要素もあるが、ギャグ漫画ではない。タイムスリップというSF的要素もあるが、SFでもない。本来のテーマは比較文化論である。原作者は海外生活が長く、イタリア人の夫を持ち、外国文化の理解が付け焼刃ではないからこそできた話である。ルシウスが日本の風呂文化(風呂だけではないが)に驚いたように、読者のわれわれも、古代ローマの文化、世界観に興味を感じるのである。

しかし、前半は現代日本の文化を中途半端に理解し、頓珍漢な行動を取るルシウスがギャグになっているだけ。しかも、主要なギャグはすべて予告編で見せられてしまっているので、新鮮さもない。これは予告編の問題だが、オチのギャグ以外に何もないというのも残念だ。後半は危篤になるケイオニウスと、その間に暗躍する偽ケイオニウスの話と多少緊迫したシーンがあり、ストーリー性もあったが、原作の、さつきが地上げ屋に捕えられ、ルシウスが命懸けて追いかけるシーンの盛り上がりに比べるとだいぶトーンダウンする。真実にさつき役も負わせるなら、このエピソードをなぜ使わなかったのか(それともそれは三作目で使うのか)。

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原作と比較して映像を批判すべきではないというなら、映画の話だけ。これ、前作を知らない人は話がわからないのではないだろうか。突然日本にやってきて、知らない物を見て驚くシーンはあっても、突然の「移動」に戸惑うシーンがない。日本人を「平たい顔族」と呼ぶことも、涙を流すとタイムスリップから戻る設定も、真実が流暢にラテン語を話せることも、説明なし。前作を見てない人だけでなく、前作は観たけど二年も前なので細かいことは忘れてしまった、という人に対しても不親切だ(最初、真実が玉ねぎを隠す理由がわからなかった)。

タイムスリップが起きる時はオペラが歌われるが、そのオペラ歌手の寸劇(コント)は、悪乗りのし過ぎ。

剣闘士(グラディエーター)役に相撲取りを起用して迫力を出したり、実物大のコロッセオのセットをブルガリアの映画スタジオ内に建設した、とかの話を聞くと、こだわるべきはそこじゃないんだよな〜と思ってしまう。

前作では、原作者のヤマザキマリさんはほとんどお金をもらえなかったようだが、本作ではせめて十分な原作料が支払われることを期待する。

配役

  • 元老院役をやった外国人はジョン・オーエンズかなと思うけど、ネットにはどこにも情報が転がっていないのでわからん。

ポスター

思えば、最初のポスターが(T2という省略の仕方を含めて)「ターミネーター2」のパクリであり、その後に出てきたポスターは(世紀のSF(すごい風呂)超大作、というキャッチも含めて)スターウォーズのパクリであった。こういう悪ふざけにイヤな予感がしていたのだが、残念ながら当たってしまったことになる。制作陣は、このポスターでいったい何を表現したかったんだろうな?

過去記事

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相棒は健在なり「相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」

題名相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ
監督和泉聖治
出演■テレビ編のレギュラー(たぶん)/水谷豊(杉下右京、警視庁特命係係長)、成宮寛貴(甲斐亨、警視庁特命係)、川原和久(伊丹憲一、トリオ・ザ・捜一)、大谷亮介(三浦信輔、トリオ・ザ・捜一)、山中崇史(芹沢慶二、トリオ・ザ・捜一)、山西惇(角田六郎、警視庁組織犯罪対策部)、六角精児(米沢守、鑑識課)、片桐竜次(内村完爾、警視庁刑事部長/特命を目の仇に)、小野了(中園照生、警視庁刑事部参事官/内村の腰巾着)、神保悟志(大河内春樹、警視庁警務部人事第一課)、及川光博(神戸尊、警察庁長官官房付)、石坂浩二(甲斐峯秋、警察庁次長・警視監)、鈴木杏樹(月本幸子、小料理屋「花の里」女将)、真飛聖(笛吹悦子、甲斐の彼女)、他

■本作ゲスト(たぶん)/伊原剛志(神室司、鳳凰島民兵)、釈由美子(高野志摩子、鳳凰島民兵)、神尾佑(丹波元史、鳳凰島民兵?)、瀬川亮(岩代純也、即応予備自衛官/不審死)、島かおり(岩代純也の母親)、宅麻伸(若狭道彦、若狭産業社長)、嶋田久作(松坂、防衛省陸将補)、風間トオル(綿貫孝雄、防衛省防衛政策局)、渡辺大(多賀周治、陸上自衛隊特殊作戦群)、吉田鋼太郎(栗山朔太郎、参議院議員)、六平直政(桂浜泰三、八丈島警察署)、他

公式サイト相棒-劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ
制作日本(2014年4月26日公開)
時間114分
劇場TOHOシネマズ日本橋(スクリーン6)

内容

八丈島からボートで40分、鳳凰島はすべて個人による私有地であり、そこに住むのは元陸上自衛隊員により組織された民兵であった。当初は事業家の若狭、参議院議員の栗山らが支援していたが、非合法な生物兵器を作っている過激なテロリストではないかという疑惑が浮上。そんな矢先に訓練生が事故で亡くなるという事件が起きたため、死亡原因の調査を装い、生物兵器を隠し持っていないか調べることになり、特命係の二人に白羽の矢が立った。

ところが事故死のはずの事件自体に不審な点が出てきて、殺人事件の疑いが濃厚になる……

雑感

「相棒」はプレシーズンとシーズン1を途中まで見ただけだから、その後の話は全然知らない。一応初代相棒の亀山薫はとっくにいなくなっていて、現在は三代目であること、二代目の相棒役は及川光博だったことぐらいは知識としてあったが、現在の相棒役が成宮寛貴だとは知らなかったし、だから甲斐亨が警察庁次長の息子だなんてことも初めて知った。

しかし「相棒」節は健在。というか、12シーズンまで重ねても、別に何も変わっていないんだなあと思った。ただトリオ・ザ・捜一が特命係の二人に絡んだり邪魔したりすることなく、むしろ協力的だったのは、映画の設定ゆえと思っているのだけど、まさか最近はいつもこんな風に協力的というわけではないよな?

八丈島(実際の撮影は沖縄?)という場所も悪くない。このあたりは映画ならではだろう。ミステリーとして、ちょっと気を持たせ過ぎの感がなくもないが、よくできていたと思う。またサスペンス性も加味されており、このあたりはさすがの相棒クオリティだ。

強いて言えば、殺人事件の動機が全くわからなかった。別に殺す必要ないじゃん! と思うけど、これを言うとドラマが成立しない(殺人が行なわれないことには事件が始まらない)から、ふたをしておく。

甲斐亨カッコいいじゃん。ドジで間抜けな(でも彼女は美人だという)薫チャンとはえらい違いやなー。

配役

  • 伊原剛志の神室は、最高に渋くてカッコいい役のはずなのに、最後まで「顔が老ける病気にかかった高校生」にしか見えなくて困った。三池監督、恨むぜ……(「愛と誠」のことを言っている)
  • 釈由美子が過激なアクションシーンを見事にこなしていてびっくり。こんなこともできるのか。でも一人だけ背が低くて変だった(今調べてみたら、女性の自衛隊員の身長制限は150cm以上、釈は165cmだから余裕でクリアしている。え、165cmもあるの? 背が低く見えたけど……。伊原剛志、184cm、神尾佑、185cm、金児憲史、188cm。こんな人たちに囲まれたら、そら背が低く見えるな)。
  • 吉田鋼太郎は「トリック劇場版 ラストステージ」で村上商事ムッシュム・ラー村支社長を務めた人。リリー・フランキーそっくりなんだよなあ。

過去記事

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