窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

これは文句なし。「ブルージャスミン」

題名ブルージャスミン(Blue Jasmine)
監督・脚本ウディ・アレン
出演ケイト・ブランシェットジャスミン)、アレック・ボールドウィン(ハル、ジャスミンの夫)、サリー・ホーキンス(ジンジャー、ジャスミンの義妹)、アンドリュー・ダイス・クレイ(オーギー、ジンジャーの元夫)、ボビー・カナヴェイル(チリ、ジンジャーのボーイフレンド)、ピーター・サースガード(ドワイト、ジャスミンの新しい彼氏)、他
公式サイト映画『ブルージャスミン』公式サイト
制作USA(2014年5月10日日本公開)
時間98分
劇場TOHOシネマズ ららぽーと横浜(スクリーン10/105席)

内容紹介

ジャスミンは大学を中退し金持ちのハルと結婚。セレブな生活を満喫していたが、実はハルは投資詐欺を行なっていた。行為が明るみに出て、ハルは逮捕され、ジャスミンは資産を押さえられ一文無しに。里親のところで一緒に育ったジンジャーを頼ってニューヨークからサンフランシスコに行く。が、セレブ時代の癖が抜けず、一文なしであるにも関わらず、飛行機はファーストクラス、鞄はヴィトン。そして妹の暮らしを「ひどい暮らし」と決めつけ、「いつまでこんな生活を続けるつもりなの!?」「私はスーパーのレジ打ちなんかやりたくない」などとぬけぬけと言い放つ……

雑感

サンドラ・ブロックが主演女優賞を逃したのは納得がいかず、オスカーを射止めたケイト・ブランシェットがどんな女優なのか見定めるつもりで鑑賞に臨んだのだが、観てみて納得。これは文句なしだ。とにかく現実を見つめない高慢なセレブっぷりと、後半の壊れっぷりがお見事! というしかない。

映画自体もよい出来で、作品賞にノミネートされていてもよかったのでは、と思ったくらい。

夫が何をやっていたか全く知らない、無邪気な(無知で世間知らずな)奥様ということになっていたけど、夫の浮気に腹を立てた挙句に通報したのはジャスミンなのだから、ハルが不正なことをしていたことは知っていたはず。それでいてジンジャーにも投資を進めたわけか。そういう女なんだな。

Academy Award

第86回アカデミー賞において、助演女優賞サリー・ホーキンス)、脚本賞ウディ・アレン)がノミネートされ、ケイト・ブランシェットが主演女優賞を受賞。

観客

10人。ちょっとさびしい。

リンク

北川景子のうまさが際立っていた。「悪夢ちゃん The 夢ovie」

題名悪夢ちゃん The 夢ovie
監督佐久間紀佳
出演明恵小学校/北川景子(武戸井彩未、明恵小学校6年2組担任)、優香(平島琴葉、明恵小学校養護教諭)、濱田マリ(貝原聡子、ベテラン教師)、キムラ緑子(甘澤龍子、教師)、木村真那月(古藤結衣子、悪夢ちゃん)、若山耀人(佐藤卓弥)、鍋本凪々美(井上あおい)、他
■その他/小日向文世(古藤万之介、帝都工科大学教授/結衣子の祖父)、GACKT(志岐貴、夢研究分室准教授/結衣子の父?)、阿南健治(中込真也)、他
■映画ゲスト/マリウス葉(渋井完司、転校生)、佐藤隆太(渋井幸介、完司の養父)、本上まなみ(斉藤美保、完司の生母)、六角精児(井上達彦、あおいの父親)、他
公式サイト映画『悪夢ちゃん The 夢ovie』公式サイト
制作日本(2014年5月3日公開)
時間119分
劇場TOHOシネマズ ららぽーと横浜(スクリーン2/126席)

雑感

2012年に放映されたテレビドラマの続編らしい。予習が間に合わないから観るのはやめようかと思ったのだが、どこぞの映画評で、テレビドラマを知らない人でもわかるように配慮されている……的なことが書いてあったため、それではと思って観ることにした。ところが!!

これまでに観たどのテレビドラマ発の映画と比べても、テレビ編を知らないとわからない作りになっているではないか。「トリック」……は僕がテレビ編を全部知っているからフェアな比較はできないが、「チームバチスタ」だって「相棒」だって「クローズ」だって、これまでの作品を全然知らずに臨んだけどちゃんとストーリーはわかったのに。

設定も世界観もわからないまま観、結局よくわからないまま終わった。

しかし、北川景子がうまいことだけはよくわかった。あんな風にきちんと「見栄を切る」ことはなかなかできない。声も凛と通るし、役者としては文句なしだ。

思い起こせば「ルームメイト」で気弱な女の子を演じ、「ジャッジ!」でコメディエンヌの才能を発揮し、「抱きしめたい」で純情な子を、本作では腹黒い役を、見事に演じ分けている。すごい役者だ(全部観ているオレもすごいな)。「真夏のオリオン」(2009)の時は全く印象に残らなかったし、「謎解きはディナーのあとで」の宝生麗子役は感心せず、北川にコメディは無理だと思ったのだが……

小学生の子の「お習字」で書かせた言葉にギャグを仕込む、というのは「トリック」の追従だなあ。そういう風に受け継がれているのに気付いたのは面白かったなあ。

井上達彦のパン屋の経営がうまくいかなかったのは、小学生に店の手伝いをさせたこと。完全に労働基準法児童福祉法違反だろう。だからこういう事故も起きるのだ。

配役

  • 眼鏡っ子優香たんカワイイ。
  • 濱田マリがオバサンになっていた。オバサンの年齢か。
  • 松寿……ではなく若山耀人クンの存在が小さくて不満。でもちゃんとわかったゾ。

観客

たった3人!