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2009-09-08

「スカイハイ2」第八死「予言」、最終死「宿命」

出演

  • 渡辺えり子(久米島かの子、門に来た女、占い師)
  • 沢村一樹(川村翔、絵本作家)
  • デビット伊東(安藤保、川村翔の旧友)
  • 山田辰夫(神田、刑事)

感想

  • 未来が透けて見える強力な霊感を持つ久米島かの子は、天野そらの死を予知した。本人や周囲に危険を告げるが相手にされず、気になってあとをつけている時に彼女を襲おうとする安藤保を見つけ、止めに入ったところを刺される。まだ死んでいないのに異能を持つ彼女は怨みの門にきてしまう。そらを助けたいかの子は、再びそらを襲いかけた安藤を呪い殺し、そらを救う。
  • そらを救いたいかの子が「あんた、殺される」と触れて回って自身が厄介者扱いされたり、死んでいないのに何度も怨みの門にやってきたりする渡辺えり子のコミカルな演技がすべて。存在感のある役者だ。本当に救いたいなら、もう少し説明の仕方を工夫すればいいのに、ただ「殺される」だけじゃあねえ……。それに、もしその予知が本当に正しいのなら、どのみち回避できないのでは? でも、せめて一度くらい誰かの役に立ちたいと、見知らぬ他人(そら)のために地獄へ行くことも厭わないかの子の心根には打たれる。
  • 冒頭で異形の者が現われ、それを見たかの子が卒倒するシーンがあるが、この異形はこれまでにない独特の演出で目をひかれた。
  • 死ぬ前に怨みの門に来た人は初めて。死ぬ前に選択をし、「呪い殺す」力を使ったのも初めて。
  • もっとも、そこまでしてそらを救ったのに、結局そらは怨みの門にきてしまう……。
  • タイトルが別々だったため別の話かと思ったら、2回で一話の構成。「予言」ではなぜそらが襲われるのかの謎ときが一切なされない。それは最終話で明かされる。
  • そらは幼い頃、家を襲った4人組の強盗に両親を殺され、自身も殺されかけた過去を持つ。幼児も殺そうとした犯人のうち二人が、なぜか突然炎上。残りの二人は遁走した。彼女を殺そうとした安藤保はこの時の強盗の生き残りだった。安藤の手からは逃れるたものの、結局、最後の一人に殺されることになる。
  • 強盗殺人事件は15年前の出来事。放送時(2004年)では、死刑に相当する罪は15年で時効だから、既に時効か、間もなく時効を迎えるはず*1。そんな過去の事件のために、新たな殺人を犯すのは全く納得がいかない。彼らには余罪がいろいろあって、つかまったらすべてが終わりと思っていた?
  • かの子に呪い殺された安藤と、幼い頃のそらを襲い突如炎上した強盗と、死に方が同じだったために、ああこれは、先に殺された彼女の両親が呪い殺したんだなあとはすぐに気づいた*2。が、そらが「叫び声をあげると目の前の人が炎上する」という異能を持っていると思い込み、両親を殺され、自身も殺されかけたこと以上にそのことにショックを受けた、という設定は見事。だから広田大地に、他の人が見えないものが見えても、そのことを口にしてはダメ……ととってつけたようなことを言ったりしたのか(このセリフが第八死ではなくもっと早くから何度も口に出ていたら、うまい伏線になったのだが)。
  • 園長先生には、あああの占い師の言っていたことは本当だった、もっとちゃんと耳を傾けていれば回避できたかも……とチラとでも思ってほしかった。そらが殺されたあと、かの子のことを全く思い出さなかったのはちょっとかわいそう。
  • そらが殺される直前、最後に会っていたのは絵本作家の川村翔だった。が、警察は彼に対して事情聴取を全く行なっていない。園長先生が必死で食い下がり、連絡先を教えたがらない出版社に最後は警察の力を利用して会いに行くが、刑事は同行しない。どうなっているの?
  • イズコは、この世に生を受ける前に殺されここにきた……と漏らす。これはシーズン1と同じ設定。シーズン1のイズコは再生への道を歩んだはず。何度かの再生を繰り返し、また不幸にして殺されるか事故に遭って再びここへきた、だからシーズン1とは門の形も門番の衣装も違うのだと理解していたが、そうではなかったのだろうか?
  • 長いお付き合いだったが、これでドラマ「スカイハイ」ともお別れ。少々疲れた。仮にシーズン3、もしくはSP版が製作されるなら、イズコは釈由美子以外の人でお願いしたい。

*1:2005年1月1日から死刑に相当する罪の時効は25年に延びた。もっとも、これは2005年以降に発生した事件に対して、ということだろうから、いずれにしてもこの事件は最長でも15年で時効を迎えることになる。

*2:考えてみたら、たとえ死んでも、事件として発覚しないと怨みの門には来られないのではなかったか? 誰かが知っていればいいのか? それがたとえ犯人グループであっても?

2009-09-05

「スカイハイ2」第七死「タイムカプセル」

出演

  • 柊留美〔柊瑠美〕(芳沢遥、門に来た女、中学生)
  • 津田寛治(時田幸生、遥が憧れていた野球部員)
  • 寺門ジモン(児玉太朗、遥、時田の同級生、野球部員)
  • 早見優(厚木陽子、遥、時田の同級生)
  • 氏家恵(今井里美、遥、時田の同級生)
  • 田中要次(水島、遥、時田の同級生)

感想

  • シーズン2も後半に入って、新たな設定が登場。殺されるか、不慮の死で亡くなった人が怨みの門にくることになるが、死体が発見されないとダメなのだ! 今回は中学2年生の時に穴に落ちて死に、21年後に発見されたため、ようやく怨みの門にくることができた。むしろ、発見されない時ほど救済の必要があるだろうに……
  • 中学生に理解しろといっても難しいだろうが、20年も経てば世の中も変わるし人の心も変わる。変わって当然なのだ。それを20年前の手形を持ち出して怨むのは逆恨みでしかない。いや、手形すらなく、一方的な思いに過ぎなかったわけだから、ちょっと理不尽な話だ。
  • 存在感が薄く、親からも見放され、親しい友人と手なく、誰からも忘れ去られていた……死体を発見した同級生が、「そんな子がいたことすら忘れていた」という辺りが今回の出発点だが、謎の失踪を遂げた同級生を、そんなに簡単に忘れたりするものだろうか。それまでは存在感が希薄でも、その事件以降は誰にとっても忘れられない存在だったと考える方が普通だと思うが。
  • 頼る親戚がいるわけでもなく、身の回りの物を何も持ち出していない制服姿のままで家出をするとは考えられないから、事故に遭ったんだろう、制服で行く範囲で行方不明になりそうなところ、といえば裏山くらいしかないから、すぐに発見されそうなものだが……このオミヤ入りも解せない。落とし穴を掘った人が、「穴を掘ったことすら忘れてた」というが、「まさかあの穴に落ちたんでは?」とチラとても思い浮かべなかったのか。
  • 目標を見失って、ヒステリックになっていた(瑣末な校則違反を盾に生徒を怒鳴りつけてばかりいる教師だった)時田が、「野球部復活」という目標を見つける、というラストはちょっと良かった。
  • それにしても、幼稚園のシーンや、最後にイズコが門の主をかわす言葉などは余分で興を削ぐ。45分が長過ぎて間延びしている感は否めない。同じ話をあと5分縮めたら、かなりスピーディーで面白い話になっただろうに。
  • 「現世にとどまる」選択をしたのは久しぶり。シーズン2では初めてか?

配役

  • 柊留美は中学生に見えない(当時16歳)。35歳の設定の陽子を演じる早見優が38歳、というのはさしたる問題ではないが、若いころの一年は大きい。ちゃんと中学生の役者を使ってほしかったなあ。水島役の田中要次って、前作のスポーツ新聞の記者役もそうではなかったか?

2009-09-03

「スカイハイ2」第六死「拳」

出演

  • 須藤元気(金坂大樹、門に来た男、ボクサー)
  • 高杉瑞穂(川田正晴、大樹を死に至らしめてしまった対戦相手)
  • 小林滋央(千堂鋭吉、大樹が挑戦するはずだったチャンピオン)
  • 高橋かおり(麻木真知子、大樹の婚約者)
  • 浅茅陽子(金坂貴代美、大樹の母)

感想

  • ボクシングの試合中の出来事だから、まさに「不慮の事故」なわけで、お気の毒だとは思うが、各自がそれを受け止めるしかなかろう。人間ドラマはあるが、こうした事件で本当はイズコにあまり関わってほしくはない。
  • 当初は、千堂と門の前で再戦するために千堂を呪い殺す、などとバカなことを言って、さすがにそれは思いとどまったが、そんな理由で殺された千堂やその家族はたまったものではなく、本人が希望しさえすればそれが通ってしまうこの門の仕組みはちょっとヘンだ。
  • 最後、どうしても千堂と闘いたいという大樹の希望をかなえるため、イズコは千堂と練習試合をする川田の身体に3分間だけ乗り移らせてあげるのだが、この練習試合は川田にとっても再起を賭けた大事な一戦。それを無にされてしまった川田の今後の人生はどうなるのか。ちょっとひどいやり方だ。
  • その上、大樹は人生を……いや、既に死んでいるんで人生ではないけど、魂を賭けて千堂に向かっていくが、千堂にとっては格下の川田とのただの練習試合。意気込みも真剣さの度合いも違うわけで、これで千堂に勝ったからといってなにか意味があるのか。このストーリー展開とイズコの措置はいろいろと解せない。

配役

須藤元気クンの表情が実に豊かで、彼を追いかけているだけで楽しめた。ストーリーが役者に救われた感じ。ちょっとイチローに似ているよね。(須藤元気はK1にも参戦したことのある、本物の格闘家だとのこと。びっくり。)

2009-09-01

「スカイハイ2」第五死「最後の恋」

出演

  • 東ちづる(南條理恵、門に来た女、主婦)
  • 冨家規政(南條賢一、理恵の夫、同性愛者)
  • 須賀貴匡(合田竜也、理恵の愛人(?))
  • 榊英雄(喜多嶋、刑事)

感想

  • 出会い系ストーリー。いまどきこんなバカな女がいるのかと思うが、まあ、似たようなのがいるんだろうな。だからこそ、出会い系が賑わっているんだろうし。
  • 結婚して8年、子供がほしいと本人たちは望み、双方の親もそう期待しているが、夫が同性愛者のため、子供ができない、だから私のせいじゃないと義母に訴えると、あの子は中学生のころからそれで悩んでいたんだと言い、人工授精でもなんでもすればいいじゃないかと冷たく告げる。結婚前の実家の借金を清算してもらい、今も相当に贅沢な暮しをさせてもらっている専業主婦の理恵は、別れたくても別れられない。そんな矢先に出会い系で大学生の合田と知り合い、ハマっていくが、合田は完全に遊びだった……
  • 夫が同性愛者だから子供ができない、というのは、つまり、一切の性行為がなかったということか? だとしたら、結婚して8年も経つ今ごろなんでその問題が顕在化するのだろう。夫婦の間では一度は割り切ったが、子供の問題が浮上したということだろうか? 愛情云々のことをいうなら、理恵にしても、夫を愛して一緒になったのではなく、経済力に惹かれて嫁いできただけのように思えるので、どっちもどっちな気がする。
  • 実家の借金云々というが、それがいくらだったのか知らないが、少なくとも南條家にとってはポンと出せる程度の額だったのだろう。同性愛であることを本人はもちろん、親も知っていながらそれを隠して結婚に臨んだのだから、相手方にも非はある。慰謝料と思ってありがたくもらってしまえばよい。問題はそこじゃなくて、結局、離婚したら日々の生活が成り立たないということなんだろう。子供もいないのだから、働くのにさほど障害があるとは思えないが。男のお金を当てにして生きていれば、自分のやりたいことができないのは当然であるよ。それがイヤなら働け、だ。
  • 最初、この合田はプロのジゴロかなにかで、深い関係になったあと、お金をせびったりするのかと思った。お金に困っているふりをして、あるいは浮気をバラすと脅して。でもそんなことをしている様子はない。デートの費用くらいは彼女が払ったのだろうが、お小遣いをあげている風でもない。だとしたら、合田にとっては単なる遊びで、one of themだとしても、一応は真面目に付き合っているんだともいえる。
  • 理恵の方は、いくら冷え切っているとはいえ、既婚者なわけだから、彼に嫉妬するのは筋違いだ。それなのにナイフを持って彼につっかかっていったわけで、合田にしてみたら、いわば正当防衛だ。ま、即座に通報せず逃げている点で、彼もあまり良心的ではないが、これで理恵は天国へ行くことを選択出来て、合田はいずれ地獄へ行く、というのは解せない。

配役

理恵は35歳らしいが、演じる東ちづるは44歳。ちょっと無理がないか?

2009-08-29

スカイハイ劇場版

一応独立した作品だが、順序としては、テレビ版のシーズン1とシーズン2の間になる。その順で見たかったのだが、ツタヤで見つけられなかったため、シーズン2を先に見ることになった。見た限りでは、シーズン1の最終話とゆるいリンクがあるようだ。

題名スカイハイ劇場版
監督北村龍平
原作高橋ツトム
出演釈由美子(斉木美奈:第四の被害者)、谷原章介(神崎耕平:刑事)、大沢たかお(工藤達也:遺伝子工学の研究者)、戸田菜穂(青山響子:検視医)、山田麻衣子(伊藤摩耶:第三の被害者)、田口浩正(岸一雄:カメラマン、青山の友人)、岡本綾(遠山小百合:雑誌記者)、魚谷佳苗(レイ:工藤の秘書)、椎名英姫(イズコ)、菊池由美(上伊那秀芳:霊能者)、北村一輝(情報屋)、他
制作日本(2003年11月8日公開)

感想

門のセットはテレビ版よりずっといい。せっかく作ったのだから、このセットはシーズン2で流用すればよかったのに……。イズコの衣装も、シンプルでシックで、素敵だったが、なぜテレビ版ではああなってしまうのか。

魂は、恐らく本来は不定形なのだろうが、怨みの門に来る時には死んだ時の姿をしているお約束である。が、今回、斉木美奈は死んだ時と服が全然違っていた。ウエディングドレスでは動きにくいので却下になったのだろうか。インパクトはかなりあったと思うが。また、服装その他は魂がそのように見えるというだけで、服そのものを持ち込んでいるわけではなかろう。つまり、物を持ち込むことはできないはずだと思うが、今回は銃やら刀やら指輪やら、やたらにいろいろなものが持ち込まれた。おまけに、一度門にきた人間が現世へ戻る(息を吹き返す)といった「掟破り」も見られた。

テレビ編は、死者の魂とか呪い殺すとかいうと仰々しいが、どうして殺されなければならなかったのか、殺された事実を認めてどうするのか、という葛藤を描いた人間のドラマ(+ミステリーの味付け少々)だが、本作にドラマはなく、筋立てはオカルト、見どころはアクションシーンというもの。実際、DVDにはアクション・インデックスがあったくらい。大沢たかお+魚谷佳苗のアクションはそれなりに見ごたえがあった。

配役

  • 谷原章介は「新選組!」で伊東甲子太郎役だったらしい。「新選組!」は毎回欠かさず見ていたが、記憶にない。「嫌われ松子の一生」にも出演していたようだが、印象に残っていない(だいたい、柴崎コウが出ていたのも気づいていなかったから、僕の記憶もたいしたことはない)。
  • 椎名のイズコは、演技力という点では釈由美子よりよほどいい。もっとも、主役を張る華があるかといえば別なのであろうが。
  • 谷原章介の上司の刑事役は誰だったんだろう。北見敏之ではないかと思うが、オフィシャルサイトにもWikipediaにも記載がないので不明。北見だと、シーズン1最終話とつながるが、意図的につながりを切っている可能性もある。