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2014-03-05

これも三度目!「トリック劇場版 ラストステージ」

題名トリック劇場版 ラストステージ(3回目)
劇場新宿ピカデリー

雑感

1月20日の感想で、ラストシーンは下記の解釈が成り立つと書いた。「視聴者に解釈が委ねられ、制作者側は明示しなかった」とも。

  1. 奈緒子は死んだが、約束を守って、なんらかの方法を使い生きている上田にコンタクトを取った。
  2. 奈緒子に会いたいと願っていた上田の妄想。
  3. 奈緒子は生きていて、上田に会いに日本に戻ってきた。
  4. 奈緒子は生きていたが、記憶喪失になってしまった。たまたま賞金をせしめようと、上田だとは知らずにやってきた。

今は、4番目の解釈しか成り立たないな、と思っている。まず、冒頭のドッキリマジックが「爆発しても脱出できる」という前振り(ただし、島が爆発した時山田が海に投げ出されるのが見えた、という感想を目にしたが、自分にはそれは確認できなかった)。記憶喪失の日本人が見つかったという情報。山田里見の「一度や二度死んだって、人間、そうそう性格が変わるものじゃありません」という言葉、つまり14年前と絵に描いたように同じ行動を取ることは十分考えられるという示唆。素直に考えたら4番しかないだろう。

里見も上田も、奈緒子が生きていて嬉しかっただろうが、記憶を失っているということは、奈緒子であって奈緒子ではない。治るかどうかもわからない。ある意味、最も残酷な結末かも知れない。それでも、これはハッピー・エンドなのだと信じたい。

その他

彼らが向かったのは「赤道スンガイ共和国」だった。こうした重要な地名が、公式サイトのどこにも記載されていない点に強い不満を持つ。この作品に限らないが、いったいに公式サイトの情報量は少な過ぎる。せめてエンドロールでアナウンスしている内容はすべて公式サイトにも置くべきだ。

過去記事

2014-01-20

感動のラストシーン「トリック劇場版 ラストステージ」

二回目を観に行った。もう一回は観たい。

題名トリック劇場版 ラストステージ
劇場TOHOシネマズ スカラ座

ラストシーンの謎

前回観た時は、エンドロールのあとのひと場面の意味がよくわからず、エンディングも唐突のような気がして呆気にとられたが、テレビ編のエピソード1を復習した今、意味がよくわかる。上田が高額の賞金で自称・超能力者に挑戦を表明すること。でもそれは超能力を否定したいからではなく、本当の超能力者と出会いたいからであること。そこに奈緒子が登場し、手品を披露すること。これはすべてエピソード1をなぞったものになっている。

となると、最後のシーンは下記の解釈が成り立つことになる。

  1. 奈緒子は死んだが、約束を守って、なんらかの方法を使い生きている上田にコンタクトを取った。
  2. 奈緒子に会いたいと願っていた上田の妄想。
  3. 奈緒子は生きていて、上田に会いに日本に戻ってきた。
  4. 奈緒子は生きていたが、記憶喪失になってしまった。たまたま賞金をせしめようと、上田だとは知らずにやってきた。

4番目であれば、生きて日本に戻ってきたのに上田にも母親にも連絡を取らなかったことも、上田に14年前と同じ手品で騙そうとしたことも説明できる。しかし、最初の貞子の真似をしたのは、もう死んでいることの暗示だろうか。ここは視聴者に解釈が委ねられ、制作者側は明示しなかった。邪推すれば、万が一続編を作ることになった場合に、いくらでも解釈の余地があるように仕組んでおいたともいえる。

雑感

  • 加賀美慎一が後半、重罪人であるかのように扱われていたが、彼がどんな罪を犯したというのだろう。川島の食事にガラスを入れて口にけがをさせただけではないのか。川島にしろ有田にしろ、ボノイズンミが殺すことがわかっていて、その手助けをしたのだから、殺人幇助が成り立つということなのかも知れない。しかしそもそも有田、川島、それに谷岡は、自分が気に入らない現地の人を殺したり、殺そうとしたりしたわけで、こちらの方が大問題。当人が死んでしまっているからで済む話ではなく、公になったら国際問題に発展するだろう。加賀美がその一味と思われたのだろうか?
  • ムッシュム・ラー村の属する国*1に着いた時、空港にはビッグ・マザー(霧島澄子、テレビ編のエピソード1に登場)の大きな写真がまるで独裁者のように掲げられており、またムッシュム・ラー村の人たちの挨拶の仕草は「母之泉」の連中のそれと同一だった。どういう関係があるのかわからないが、深い関係があるようだ。
  • ミサンガネタがよくわからなかった。どこかで出てきたっけ?(「新作スペシャル3」だという説あり。うーん、それでは今は確かめられないなあ)
  • 前原一輝が登場していたことに前回は気づかなかった。戻ってきてくれてありがとう。
  • エンディング曲が「月光」だというのがよかった。「流星群」(TRICK2)も「私とワルツを」(TRICK3)もいい曲だと思うが、やはり最初のTVシーズン、最初の劇場版で使われた曲のインパクトは大きい。鬼束ちひろ最高。

劇場

スカラ座は初めてだが、かなり大きな劇場(654席)で驚いた。日劇のスクリーン1(946席)、スクリーン2(667席)には負けるが。中規模のみゆき座(183席)とペアにしてバランスを取っているのだろう。

月光

月光

過去記事

*1:国名(もちろん架空の国)は、映画の中でははっきりと述べられたが覚えていない。そして公式サイトには一言も記載がない。こうした基本情報が欠けているのはいかがなものかと思う。

2014-01-18

トリックのすべてがここにある「トリック」シーズン1「母之泉」(DVD)

雑感

最初のドラマのエピソード1を見返してみた。すごく面白かった。見始めた時はさほど印象に残らなかったが、最終回が終わった今見ると、すべてがここに集約されていることがわかる。

  1. 奈緒子のマジックショーに客が集まらない(照喜名のみ)
  2. 奈緒子、クビになる
  3. 奈緒子、アパートの家賃を催促されるも払えない
  4. 超常現象の謎解きの依頼が上田にある
  5. 上田が奈緒子を付き合わせる
  6. 何が起きるかわからないのに奈緒子はスカートで出かける。泊まりになるが、夜具はなく、寝る時も昼間の服装のまま
  7. キーになる人があっさり死ぬ
  8. 霊能力といってもやっていることはチャチな手品
  9. 上田は怖いとすぐ気絶
  10. 上田は空手の達人
  11. 上田、奈緒子も命の危機が訪れるが、あまりサスペンスフルではない
  12. 奈緒子の決め台詞「お前らのやったことはお見通しだ!」
  13. 上田の決め(?)台詞「僕もそうだと思っていた」
  14. 上田が奈緒子のことを(時として)ユーと呼びかける
  15. 奈緒子の「エヘヘヘ!」
  16. 貧乳と巨根
  17. 山田里見の習字ギャグ
  18. 照喜名の奈緒子へのストーキング

今見ると、矢部のズラネタも確かにあるが、明確ではなく、初めて見た時は気づかないだろう。照喜名のストーキングはしばらく続くため、上記で挙げておいたが、今では廃れている。山田里見が奈緒子よろしく「エヘヘヘ!」と笑うシーンがあって、これはなかなかいいシーンだったが、これが最初で最後ではなかっただろうか? これは残してもよかった。上田の「フェルマーの名にかけて!」というセリフもあったがこれも今回限り。「やむ落ち」されてしまったが、奈緒子が上田に「賢いじゃん」「前向きじゃん」というシーンも登場している。

上田と奈緒子の距離感は、エピソード1にして形作られ、以後一貫してその距離を保っている。だんだん仲良くなってきたような気がしていたが、こうしてみると当時と現在と全く変わらない。最初は、阿部と仲間も初共演で慣れない部分もあったろうし、スタッフもどういう演技をさせるか迷った部分もあっただろう。現在はすっかり打ち解け、ツーといえばカーという間柄だと思われるが、それが表に出ていないのはむしろすごいことだ。

上田はすぐに見栄を張るが実際には気が弱い。それを見抜いた奈緒子は、最初こそ敬語を使い下手に出ているが、すぐに「上田」と呼びつけにし、命令したり揶揄したり……日常的に、かなり上から物を言うようになる。上田はいちいち腹を立てたりせず、静かに受け流すことが多い。そして得々と自慢話をする。年齢は上田の方がずっと上だが(阿部と仲間の年齢差は15歳)、精神年齢は同レベルのように思われる。上田も奈緒子も、友達は少ないタイプだろう。

危機に陥った時に、相手に「俺は死んでも構わないから、彼女だけは助けてくれ」というなど、普段の言動からは想像もつかないかっこいい場面もあるし、奈緒子が上田の気持ちを勘違いして照れる場面もある。お互い、どこまで自覚していたかは別にして、仲良しだし、惹かれあっていたのは間違いない。

ただし、今から思うと変わったな、と感じる部分もある。

里見は奈緒子の生活を心配しており、奈緒子が危機に陥ると体調を崩すなど、精神的な結びつきが感じられた。これはシーズン1の「黒門島」エピソードへの布石でもあるが、悪くない関係だった。シーズン2以降は里見の立ち位置がぶれてしまい、強欲なだけの、単なるギャグ要員になってしまったのは残念だ。

矢部は、刑事としてはやる気が感じられない、能力にも欠ける、部下にはやたらに威張るなどの点は今も同じといえば同じだが、エピソード1を見る限りでは、それでも仕事をしようという気持ちは感じられるし、最低限の仕事はしているように見える。近年では仕事のやる気が全く見られないし、そもそも事件に関わらないことも多い。いくらダメ刑事でも、刑事は刑事なのだから、エピソード1程度の立ち位置を続けた方がよかったと思う。

そして最後に。これは女優さんには失礼な物言いだが、ハタチの仲間由紀恵はやはりきれいだ。今でも仲間の顔は変わらないが、化粧が厚い。

過去記事

2014-01-12

これまた傑作!「トリック 新作スペシャル3」

映画公開に合わせてセットでの制作。映画公開の方が(わずかに)早いが、内容は劇場版より少し前のエピソードという位置づけだろう。

公式サイト

出演(レギュラー)

  • 仲間由紀恵(山田奈緒子)
  • 阿部寛(上田次郎)
  • 生瀬勝久(矢部謙三)
  • 池田鉄洋(秋葉原人)
  • 野際陽子(山田里見)
  • 大島蓉子(ハル)
  • アベディン・モハメッド(ジャーミー)
  • 瀬戸陽一朗(照喜名保)

出演(ゲスト)

  • 国生さゆり(水神幸代、水神家長女)
  • 藤田朋子(水神月子、水神家次女)
  • 飯島直子(水神華絵、水神家三女)
  • 冨家規政(水神達郎、幸代の夫/メーカー社長/上田の依頼人)
  • 松岡恵望子(水神冬子、幸代の娘)
  • 森岡豊(水神修介、華絵の夫/県会議員)
  • 福士蒼汰(水神明、華絵の息子)
  • 上條恒彦(佐伯幸三、水神家に仕える弁護士)
  • 朝倉あき(藤崎千佳子、水神家の使用人)
  • 石田太郎(神主)
  • 丸山智己(巡査)

雑感

映画を観る前だったら面白かっただろうが、映画を観てしまったからな……。でもせっかくだからリアルタイムで見ておきたいし……ぐらいの気持ちで見たのだが、なんのなんの、これまた非常に面白かった。劇場版の方が、いかにもラストという作りになっていて、その分、感動も上乗せされた感があるが、これはいつものTRICKでありながら、少なくともテレビ編(スペシャル版を含む)の中では最高の出来なのではないか。本当に、二日続けて堪能させてもらった。

どこがよかったのかというと、まず、ミステリーとしてよくできていた点があげられる。これは映画も含めて、シリーズ最高、それもずば抜けて上質ではないかと思う。TRICKはいわゆるミステリードラマではないので、これまで謎解きの部分にはあまり力を入れてこなかった。しかし、霊能力がどうとかいう部分にばかり焦点を当てるより、まずちゃんとしたミステリードラマを作り、その上で霊能力云々のトッピングを振りかけた方がうまくいく、ということがこれでわかった。

つまりこれからTRICKはこの路線で進めばもっと面白くなる。だから、今回で終わりにしなくてもいいんじゃないかな……

さて、次に良かったのは、国生さゆり、藤田朋子、飯島直子の悪女三人の競演である。役者が悪女なのではなくて、悪女を演じていたわけだが、自分勝手で、強欲で、猜疑心が強い、こういう女を三者三様に演じてくれた。藤田朋子はまあわかるけど、驚いたのは飯島直子だ。「いい女」「カッコいい女」役はこれまで見たことがあるが、こんな役が、ここまで徹底的にできるとは。声も太くて迫力があったし、クレジットを見るまで飯島直子だとはわからなかったよ……

さらによかったのは朝倉あきですね。朝倉あきといえば「神様のカルテ」の看護婦だけど、いい役者になったもんだ。前からかな(かぐや姫の声もやっているしな)。要するに、力のある役者が力を発揮してくれればドラマは面白くなるということだ。

トランプなどを使ったチャチな奇術が登場しなかったのもよかった。

山田里見の書道教室がクローズアップされ、彼女が強欲さを遺憾なく発揮する。映画では、それがなくてよかったと思ったが、まあテレビ編だからそれもありだろう。

映画では観られなかった「エヘヘヘヘ!」が登場。この笑い声は好きだったから、本当はもっともっとやってほしかった。これも見納めなのだろうか。

ラストシーンでは映画を予見させるやりとりがある。だからもう一回劇場版を観に行こう。

リンク

2014-01-11

シリーズ最高傑作!「トリック劇場版 ラストステージ」

公開初日に観に行く。これまでとは一味違う、シリーズ最高傑作だ。

題名トリック劇場版 ラストステージ
監督堤幸彦
出演■レギュラー/仲間由紀恵(山田奈緒子、仲間由紀恵似の美人で巨乳の天才マジシャン)、阿部寛(上田次郎)、生瀬勝久(矢部謙三)、池田鉄洋(秋葉原人)、野際陽子(山田里見)、大島蓉子(ハル)、アベディン・モハメッド(ジャーミー)、瀬戸陽一朗(照喜名保)

■ゲスト/東山紀之(加賀美慎一、村上商事レアアース事業部員)、北村一輝(谷岡将史、医師)、水原希子(呪術師)、中村育二(川島治道、資源開発者)、石丸謙二郎(有田雄一、村上商事レアアース事業部長)、吉田鋼太郎(山本、村上商事ムッシュム・ラー村支社長)、前原一輝(石原達也)、他

公式サイト『トリック劇場版 ラストステージ』OFFICIAL SITE
制作日本(2014年1月11日公開)
時間112分
劇場TOHOシネマズ 六本木ヒルズ

雑感

TRICK特有のギャグは相変わらずだが、隣席に沸点の低い人がいて笑い転げており、その影響でこちらも声を出して笑ってしまった(こういうのも劇場鑑賞の楽しみのひとつだ)。

シリーズ初の海外ロケだ。架空の国の設定だが、なんとなく雰囲気からマレーシアかな、と想像していた(あとで調べたら、確かにマレーシアでの撮影だったそうだ)。風景がワンパターンになりがちで、少々飽きてきただけに、これは目先が変わって楽しめた。アジアというのがTRICK的だが。

キャラクターがしっかり立っていてよかった。特によかったのが水原と北村だ。これまでの北村とは全然違う役柄なのに、最初の一言でその性格が焼き付いてしまい、以後、彼の顔を見るだけでそうとしか思えなくなってしまったことに役者としての力量を感じたが、キャラが立っていると話に深みが出る。中村育二も東山紀之もいい味を出していた。

ワンパターンに徹するからいいところと、ワンパターンではまずい点とあって、キャラ設定に関しては後者だと思うのだが、これまではとかくワンパターンになりがちだった。最後の最後でいい組み合わせができたと思う。

予告編で、山田奈緒子の出生の秘密が明らかになる、とぶちまけられていて、本当かいと思っていたのだが、確かにそうであった。なるほどこういうことにするのかと。これは確かにシリーズ最終作を意識した設定だ。後半、シリアスな運びになっていくのだが、ドラマがちゃんとしているため、ついていかれる。というか、泣いてしまったよ。まさかトリックを見て泣く日がくるとはね。

ラストは上田の顔のアップで終わるのだが、この時の阿部の表情も特筆もの。それにかぶさる鬼束ちひろの「月光」が素晴らしい。

個人的にいえば、山田里見の悪ノリのギャグがなかったのもよかった。

とにかく、いくつもの点で過去のレベルを大きく上回っていた。こんなすごいものが作れるのかと正直なところ驚いた。

その他

劇場はとても混んでいた。3時間以上前にチケットを購入した時に既に残りわずかとなっており、始まる前に確認したらその次の上映会も既に残りわずか。前日封切の「大脱出」よりも混んでいるようだ。

これだけ人気があって、こんなクオリティの作品が作れるなら、今回で最後といわず、また続編を作ってほしい、と思うが、阿部寛は今年50歳、仲間由紀恵も35歳になる。二人の関係を進展させないままこれ以上歳を取らせるのも不自然だが(このあたりが小説や漫画と大きく違うところだ)、二人の関係が進んでしまっても困る。阿部も仲間も堤監督も、いつまでもTRICKではなく次のステージにいきたいだろうし、ここで終わりというのはいいセンなのかも知れない。

でもあのラストは、やろうと思えば続編は作れますよという含みを持たせたものではないか。観客動員次第?

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