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2012-06-05

息詰る心理戦「交渉人スペシャル」

ようやくツタヤで発見。確かにテレビ版(シーズン1)の続編だ。

出演(レギュラー)

  • 米倉涼子(宇佐木玲子、SIT交渉班主任)
  • 陣内孝則(桐沢圭吾、SIT管理官)
  • 筧利夫(木崎誠一郎、SIT交渉班係長)
  • 高岡蒼甫(甘利祐介、SIT交渉班)
  • 笹野高史(墨田耕平、SIT交渉班係長)
  • 鈴木浩介(長谷部邦男、SIT交渉班主任・無線係)
  • 中山恵(菅原由美、SIT交渉班・巡査部長)
  • 高橋克実(片山一義、SPに異動)
  • 高知東生(蓮見芳樹、警視庁捜査一課刑事)
  • 大杉漣(高林静雄、元警視庁捜査一課課長、警視正)
  • 城田優(真里谷恭介、連続殺人犯・死刑囚)
  • 安めぐみ(三村留美子、玲子の友人)
  • 林丹丹(宇佐木澪、玲子の妹)
  • 伊武雅刀(工藤幹夫、新聞記者)

出演(ゲスト)

  • 風間杜夫(柚原恵一、医師)
  • 原沙知絵(野崎夏乃、誘拐犯)
  • 風間俊介(瀬沼明夫、誘拐犯、狙撃手)
  • 中原丈雄(四乃宮久作、厚生労働大臣)
  • 蛭子能収(坂崎達郎、人質)

放映

2009年2月28日

粗筋

玲子が撃たれ、瀕死の重傷を負うが、たまたまその場に居合わせた医師・柚原の機転で、一命をとりとめる。

元気になったあと、友人の留美子と食事。「あたしもこの間救急車に乗っちゃった」「なにかあったの!?」「ひどい風邪引いて、歩けなかったから」「あんた、風邪ぐらいで救急車なんか使わないでよ。タクシー呼びなさいよ」「だって、タクシー呼ぶとお金かかるじゃん」「……」

都内5ヶ所で2時間ほどの間に5人の男女が拉致されるという事件が起きる。その5人の中には留美子もいた! 玲子との食事のあと一人になったところを襲われたのだ。警察と新聞社に犯行声明が届く。身代金は115億5000万円。大金である上に妙に半端だが、この数字には意味があるのか。

誘拐犯の首謀者はあの献身的な医師・柚原だった。玲子らは5ヶ所の拉致現場の中心に柚原の勤める若葉台記念病院があることをつきとめた。数年前にこの病院の設備が一新され、病床数も拡大する計画があり、申請された予算が115億5000万円。しかしなぜか厚生労働大臣の四乃宮久作がこの計画を握りつぶし、病院を廃してショッピングセンターが作られることになってしまった。犯人グループは、どうやらこの時の四乃宮の責任を追求したいらしい。

ちょうどその時、福島の病院から患者を乗せたドクターヘリが若葉台記念病院に向かう途中で操縦不能に陥る。乗っていた患者は四乃宮の孫娘だった。玲子は柚原恵一に交渉を試みる……

感想

面白かった。かなり緊迫したし、「昼間に病院に行くと待たされるからというだけの理由で夜間に受診する」「たいした病気でもないのにタクシー代わりに救急車を利用する」「医師の些細なミスをあげつらって過大な損害賠償を請求する」ことなどに対する批判もあって、社会的でもある。これを映画にした方が良かったんじゃないの? と思った。ちゃんと「交渉」していましたしね(「交渉人 the movie」では全く「交渉」の場面がなかったので)。

おかしなことは山ほどあった。

  • 玲子を撃った狙撃手は、なぜ狙撃の腕がよかったのか
  • 狙撃後、緊急配備をどのようにすり抜けたのか
  • 狙撃に使った遠距離銃や拉致に使った拳銃はどうやって調達したのか
  • 拉致の実行犯がたった二人では、数時間の間に5人を拉致するのはいくらなんでも無理ではないか

そもそも拉致現場の位置関係から若葉台記念病院を割り出すのはかなり無理があるし、若葉台記念病院には医師や看護師が何百人もいるのに、なぜいきなり柚原恵一に疑惑の目を向けたのか、とか、書き出したらきりがないが、「交渉」による関係者の心理状態の変化を楽しむことに焦点を当てたのだろう。

ただ、事件が終わったと思ったあと、瀬沼がドクターヘリに乗りこんで逃亡を図るのはいただけない。あの時点でヘリには燃料がほとんど残っていなかったはずだし、いくら空へ逃げても、どこかに降りようとした時に周囲を警官隊が取り囲むのは必至で、逃げられるはずもないのはわかりきっているから。

片山一義がSPになっていたのはびっくり。高橋克実がSPときたら「警護官 内田晋三」(「踊る大捜査線」のスピンオフ作品)だろう。一瞬、ごっちゃになったよ。TV編では桐沢といつも喧嘩ばかりしていたが、四乃宮が桐沢に向かって無能だなんだと罵声を浴びせると、「大臣、お言葉ですが、彼らは無能ではありません」と食ってかかる場面はなかなか良かった。

高林静雄(元警視正)が警察官を辞めたり、病気になっていたりしたとは知らなかった。TV編最終話の事件の影響だと思うが、そういう話だったっけ。この高林と真里谷恭介の会話は、陣内孝則によれば「わずか数分でおいしいところを全部さらっていった」とのことだが、僕はそもそも何の意味があるのかわからず、単なる蛇足としか受け取れなかった。

甘利祐介はTV編最終話で大けがをしたと思ったが、それは回復したらしい。

墨田耕平は、TV編では「セクハラおやじ」という位置づけで、やたらに菅原由美や宇佐木玲子に触る場面があったけど、今回はおさわりは一切なし。

蓮見芳樹は、TV編では片山と一緒になって桐沢班に逆らってばかりいたが、本作品では協力的だった。

配役

中原丈雄は昨年末に「聯合艦隊司令長官 山本五十六」で知ったばかりの人。その後「ワイルド7」「相棒」(プレシーズン第3話)と立て続けに見て記憶に定着した。調べてみると「踊る大捜査線 THE MOVIE2」「官僚たちの夏」(第2話)にも出ているが、印象なし。

原沙知絵は久しぶり。お父さんの六平直政はあちこちで見るけど……いや六平と原が親子なわけじゃないけど(「踊る大捜査線」スペシャル版で、六平直政演じる鮨屋の娘である小学校教諭で出演)。

笹野高史の独特のセリフまわしがいい味を出していた。

高岡蒼甫は、本作品では見せ場はなかったが、TV編を見た時にカッコいいと思ったんだよなー。宮崎あおいの夫だと知って、悔しく思うと同時に、お似合いだとも。「格差婚」だなどと言われてすごく腹が立ったことも。それが今では……

米倉涼子は風間杜夫よりも背が高かった。

2010-02-13

二度も見ちゃったよ!「交渉人 THE MOVIE」

「交渉人 THE MOVIE」、あまり面白かったので、二日続けて二度目を見に行ってしまった。同じ映画を劇場で見るというのは、(ビデオレンタルなどというものが存在しない)学生時代はよくやったが、それ以降はほとんど記憶にない。最近では「アバター」以来だ。って本当につい最近やん!

でも、ここ10年くらいだと、2003年の「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」を2回観ただけである。その前の10年はそもそも映画を観に劇場へ行くなどということはほとんどしていないはず。最近はいろいろな意味で余裕が出てきたということもあるが、それだけ面白かったからだ。

しかし、あれだけ派手に番宣していた割には、観客数が寂しい。僕が行った映画館だけかも知れないけど、休日の昼間だというのに、上映開始15分前に劇場に行ったら一人もいない……。劇場を間違えたかと思った。その後三々五々集まって、最終的には半分くらい埋まったけど。(それにしても始まってから入ってくるヤツって本当に腹が立つ。劇場も、入れるなよ、と思う)

女刑事が主人公のアクション映画というと、「アンフェア THE MOVIE」が思い浮かぶ(主役の女優の名前は奇しくもともに「涼子」だ)が、内容は比較にならない。ハイヒールで走りまわったりしないし、ちゃんとアクションもできる(米倉涼子は長年バレエをやっていたせいか身体が柔らかい。かかと落としは必見)。「アンフェア」では周りの人間が誰も信じられなくなって孤軍奮闘する物語だが、こういう話は後味が悪い。それにテレビ編から「意外な犯人」が続いて、却って犯人の見当がついてしまい醍醐味に欠いた。本作は、テレビ編ではなかった同僚や上司との信頼関係が強く表に出ており、それだけでも心地よい。また、二転三転する犯人像だが、真犯人はその瞬間まで誰もわからないだろうと断言する。

あ、それと、セクシーな衣装や、場面は一切出てこない。また、シリアスなサスペンス&アクションなのだが、思わず笑える場面も何か所かある。家族連れでも楽しめる映画だと思う。

ちなみに、タイトルは「交渉人」だが、この映画においては別に交渉はしていない。いつも交渉を行なうSIT所属の刑事がハイジャックに巻き込まれた。さて、……という映画だ。

交渉人 THE MOVIE OFFICIAL BOOK (ぴあMOOK)

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交渉人 THE MOVIE (小学館文庫)

交渉人 THE MOVIE (小学館文庫)

まだ見ていない人は、以下は読まないように。

米倉涼子が試写会の際に「ハリウッドに負けない」と言ったそうだが、それはいくらなんでも言い過ぎだ。なにしろ、ハリウッドの有名作品に対する……遠回しに言えば、リンクがいろいろ貼られているというか……率直に言えば「パクリ」と言われても言い返せないのでは? そのくらいあからさまなのだから。

ストーリーの骨格は「エアフォース・ワン」だろう。飛行機を舞台にした点はもちろん、ハイジャック犯の要求が拘留中の被疑者の解放であること、携帯電話を利用した地上とのライン確保、上客名簿にない「ネズミ」の活躍、ハイジャック犯による人質を利用しての「ネズミ」のあぶり出し、ハッチから外に放り出されそうになるシーン、そして操縦士が撃たれ、「ネズミ」が運転を代わることなど……。

これはテレビ編からだが、真里谷恭介との関係はもちろん「羊たちの沈黙」だろうし、木崎が間違って爆弾のスイッチを入れてしまい手が離せなくなるのは「踊る大捜査線」テレビ編の第二話を彷彿させる。ついでに、この映画における木崎役の筧利夫の演技は、「踊る大捜査線」テレビ編における真下正義にそっくりである。さらに、拘留中の被疑者を釈放するようにかけあって、これで助かる、と思ったところが、警察署から出た瞬間に撃たれる(そのためにわざわざ外に出した)、というのは、ゴルゴ13にあったネタ。とまあ、ちょっと気付いただけでもこのくらい有名作品から集めている。

それが悪いことだとは言わないけど、そのことが、さまざまなインタビューや紹介記事などで、どこにもひとことも出てないのがちょっと不満。はっきり言えばいいのに。

テレビ編(シーズン2は見てないので知らないが)に出てくる登場人物が、一通り映画でも登場し、出番が短い人もそれぞれ印象的な役回りだったのは、うまく作ったなと思う。三村留美子も、蓮見芳樹も、片山一義も、存在感があった。

また、主役の宇佐木玲子だけでなく、桐沢圭吾にも、墨田耕平にも、工藤幹夫にも、それぞれ見せ場があった。カッコいい、と思わせてくれた。それなのに、なぜ木崎誠一郎だけお笑いキャラになってしまったのだろうか? 前半では、事件前に怪しい匂いを感じ取ったり、パイロットなら衛星電話を持っていることを知っていたり、などちょっとした見せ場はあるのだが、宇佐木と同じ機内に居合わせながら、なぜ宇佐木一人が獅子奮迅なのか……。筧利夫は好きな役者だけに、残念である。あんなに笑わせてくれる人だとは思わなかったけど。

でも真里谷恭介は、シーズン1最終話で、誰も殺していないことが明らかになったのでは? なぜいまだに死刑囚なのか? 確かに、彼とウサギとの対話から始まるのが「交渉人」のスタイルではあるんだが。

反町隆史が出演するドラマなり映画なりは初めて見るが、うまいね。こんなにうまい人だとは思わなかった。津川雅彦が出演する作品は、大昔に大河ドラマ「勝海舟」で一橋慶喜役をやったのが記憶にあるだけだったが、さすがに存在感がある。若者へのアジテーションもうまく、墨田耕平や工藤幹夫に対する態度は本当に憎々しげで……。成宮寛貴もまた味のあるところを見せてくれたが、林遣都が一本調子で残念。

それにしても、宇佐木がジャンボ機の操縦までしてしまうなんて、いくらなんでもでき過ぎだろう。自動車教習所で初めて路上に出た時のことを思い出してみれば、隣席に指導者が座り、逐一指示を出してくれても、誰もスムーズな運転などできないのだ。ここは一発、撃たれた加納機長が、かすれゆく意識と闘いながら必死で……とかの方が、リアリティがあったと思うが。

ところで、御堂啓一郎がそもそも現金輸送車を襲い、立て籠もったのは(そして、金を置いたまま投降したのは)、なぜだったんだろう? もしかして、これは聞いてはいけない質問か?

過去記事

リンク

2010-02-12

邦画アクション映画のレベルを超えた!?「交渉人 THE MOVIE」

実に面白い。最後の最後まではらはら、ドキドキを堪能した。どんでん返しがさらにひっくり返され、話がどうなるのか予測不可能。というか、こうなる(のかな)……と思ったら、全く違う方向に、という場面が何度もある。邦画でここまでのスケールのものは、なかなかない、のではないかと思うけど、どうだろう。

題名交渉人 THE MOVIE
監督松田秀知
出演■TVドラマからの登場/米倉涼子(宇佐木玲子、SIT交渉班主任)、陣内孝則(桐沢圭吾、SIT管理官)、筧利夫(木崎誠一郎、SIT交渉班係長)、笹野高史(墨田耕平、SIT交渉班係長)、塚地武雄(桜庭健二、SIT交渉班主任・音響係)、八神蓮(王子隼人、SIT交渉班)、中山恵(菅原由美、SIT総務課・巡査部長)、高橋克実(片山一義、警視庁警備部SP)、高知東生(蓮見芳樹、警視庁捜査一課)、城田優(真里谷恭介、死刑囚)、安めぐみ(三村留美子、玲子の友人)、林丹丹(宇佐木澪、玲子の妹)、伊武雅刀(工藤幹夫、新聞記者)

■本作初登場/反町隆史(中川伸也、ハイジャック犯)、林遣都(木元祐介)、川野直輝(木元和樹、祐介の兄)、成宮寛貴(沢木秀二、ITベンチャー企業社長)、小野真弓(水原理沙、沢木の恋人)、柳葉敏郎(加納俊彦、パイロット)、橋爪功(栗原周五郎、経済産業大臣)、津川雅彦(御堂啓一郎)、星野真里(堂ノ上由佳、木崎の婚約者)、他

制作日本(2010年2月11日公開)

感想

テレビドラマの映画化だが、テレビ編を知らなくても、たぶん、映画を見るのに支障はない。とにかく意外な展開となるので、見ようと思っている人は、できるだけ予備知識を持たずに映画館へ行くことをお薦めする。

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2010-02-10

「交渉人」劇場版は明日封切り

今年は「交渉人」と「トリック」が映画化される(「トリック」は3度目だが)のを楽しみにしていた。トリックはそれまでにテレビ編およびmovie 1 & 2を見なければと、せっせと消化しているのだが……「交渉人」がもう上映されるとは知らなかった。ついこの間テレビで「交渉人2」が終わったばっかりじゃないか(最終話の放映は昨年12月17日)。ビデオレンタルが始まってからだと思っていた。僕はテレビが見られなかったから、レンタル開始を待っていたのに……昨年2月に放映されたテレビスペシャルですら、まだ販売されていない。

「交渉人2」の人気と興奮冷めやらぬうちに、ということだろうか。しかしテレビの撮影と映画の撮影を並行して行なっていたわけじゃなかろうし、いつ映画を作ったのかなあ。映画に「交渉人2」からのリンクがあったらイヤだなあ。でも「交渉人1」で組織が解体・再編があったはずだから、SITのメンバーは変わらないとしても、周りの人からして2をふまえているはず。

調べてみたら、SP版および「交渉人2」のDVDは3月17日に発売されるらしい。レンタルも同時に解禁されるだろう。映画はそれを見てからにしようかな?

リンク

2009-12-02

当たり役

「交渉人」のメイキングで、陣内孝則が「100の演技よりもひとつの当たり役」と言っていたのが印象に残った。これは、このドラマのウサギ役は米倉涼子の当たり役だ、それほどハマっているしカッコいい、と褒め言葉で使っていた。

で、当たり役について、さっきからだらだらと長文を書いていたのだが、結局、最近少し見るようになったとはいえ、ドラマや映画をあまり見ず、俳優さんもたいして知らない僕が書くことではないなと思い返した。陣内の言葉だけ記することにする。