Hatena::ブログ(Diary)

窓の向こうに このページをアンテナに追加

2008-12-20

風のガーデン 最終話「ナツユキカズラ」

録画しておいたものをようやく観る。

うーん、最終話というのは、本来もっと盛り上がるものだと思うが、全11話の中で一番つまらなかった……というと、言い過ぎか。でも、いろいろなリンクを全部クローズさせようとしているだけで、今回のお話というと、何があったんだろう?

疑似結婚式を実施。前回も書いたが、こんなの、嘘でやるようなことじゃない。ちょっとぶっ飛び過ぎ。貞美(中井貴一)が芝居だということに気づいていたから救われたけど。

しばらく音信不通にしていた内山妙子(伊藤蘭)に手紙を書く。東京での生活は葬り去ったこと、家族と過ごせて幸せだということ、これまでのことに対する感謝の念を伝える。つまり、別れを告げているわけだ。まあ、あれっきりというのもナンなので、きちんと手紙を書いたのは良かったな、と思った。

ところが、その内山が富良野へやってきてしまう。ものすごーく後味が悪い。離婚したわけでもないくせに、旦那を置いてなにやってんだよ。だいたい、富良野で自分の名前を出したら、迷惑がかかると考えないのか? 貞三(緒形拳)は穏やかではあるが、家に入れずに喫茶店で会い、「家族だけで過ごさせてくれ」と拒絶。当然だ。

麻薬で意識が朦朧とした状態でも、少しでも冗談を言って周囲の人を笑わせようとする、そんな貞美の姿を少しだけ映して、あっという間に永眠。永眠の瞬間は見せず、旭川で働く岳(神木隆之介)が貞美の声を聞く……という演出は良かった。

2ヵ月半ほど経って、札幌に来た氷室茜(平原綾香)を訪ねたルイ(黒木メイサ)は、カンパニュラの押し花を渡し、貞美の死を告げる。「私も先生と連絡を取りたかったんですよ」と呑気に話す茜は、貞美の死を知って愕然とするが、半年くらいメールも電話も一切のやりとりがないのに、「連絡を取りたかった……」程度の話なのか? 病院にでも連絡をすれば、病院を辞めたことも、病気のことも、知り得たであろうに。あっさりしているのは今どきの若い子らしい、ともいえるが、それでプロの歌手がステージで歌えなくなるほどショックを受けるというのも解せない。

茜の歌う「カンパニュラの恋」を聞きながら、それにしても救いのない話だなあと嘆息。これでルイは両親を失う。祖父・貞三も、そうそうあと何年もは生きまい。岳は、おそらく一人で生きていくのは難しいだろう。しかも、ここ数ヶ月の父のことは、岳には話せない。何かひとつくらい、希望の持てる話はないのか、と思っていたら、歌が終わってもまだドラマは終わらない。これがラストシーンじゃないのか、と思ったら。

春。富良野に戻ってきた岳が、ほたるを見た気がして、駆けだすと、そこにはエゾエンゴサクが咲き乱れている。カメラが俯瞰した時、キャンピングカーの停まっていた周囲に咲いていることがわかる。貞美が思いを込めて植えた花は、今こうして芽吹き、ルイと岳に伝わっただろう。このラストシーンは良かった。いや、かなり泣かされた。

妙子の話も茜の話も全部飛ばして、貞美の闘病生活、死去、そして翌春のエゾエンゴサク、とこれだけで良かったんじゃないだろうか。

風のガーデン DVD-BOX

風のガーデン DVD-BOX

2008-12-13

風のガーデン 第10話「ユーフォルビア」

二神達也(奥田瑛二)が登場するとは思わなかった。もう出てこないと思っていた。天国から(夢の中で)「早く来い」と呼びかけるのだが……

今回は、貞三(緒形拳)やルイ(黒木メイサ)が、残り時間のわずかな貞美(中井貴一)に、いかに安らかに過ごしてもらうかを画策する話。貞美が、ルイと腕を組んでバージンロードを歩くのが夢だった、などと語ったもので、その話が貞三→ルイ→エリカ(石田えり)と伝わるうちに、実際に結婚式をして、その夢を実現してもらおう! という話に。そんな莫迦な話を思いつくのはやっぱりエリカか、と思ったが意外にルイも貞三もその気になる。

そんなことできるわけないじゃないか。エリカはさかんに「その日一日だけでいい」と強調していたが、それがそもそもおかしい。結婚するのは一日だけの話じゃない。準備も必要だし、当然、結婚すれば新しい生活が始まる。たとえ一緒に暮らさなかったとしても、その日から親子になるのだ。相手の家族とも。親戚や、地域の人みんなを騙し、貞美が亡くなるまでの数か月、偽りの生活を続け切る覚悟があるなら別だが、付き合っているわけでもなんでもない相手と、そこまで運命を共にすることはできまい。

そもそも岳君(神木隆之介)にどう説明する。説明しようがないから、貞三はもともと岳はこの騒ぎには巻き込むつもりはなかった。しかし、いくらなんでもたった一人の姉の結婚式に弟が出ないわけがない。だからこそ、岳は呼ばない、と言った時点で貞美は茶番だと気づいたようだったが……

それより、貞美が死ぬ姿を見せたくない、との親心(?)から、岳は旭川のさゆり(森上千絵)のところに預けられることになった。貞美との別れにパニックを起こす岳。数回の邂逅で、そこまでの精神的なつながりができていたのか……。身の回りに貞美くらいの年齢の男性があまりおらず、そういう人にこんな風に親身に接してもらった経験がなかったせいかも知れないが、やはり血のつながりのせいか……

岳は、これで二度とガブさんと会うことはないんだな……。というか、貞美は自分の息子とこれが今生の別れとなるんだな……切ない。

内山妙子(伊藤蘭)から貞三のところに連絡があったようだ。もう一回絡みがあるだろうとは思っていたが、しかし、妙子にも困ったものだ。不治の病を抱え、家族のもとに帰って行った男に対して、人妻ができることはなにもないのだ。まして、貞美の妻の自殺に関わってもいる。地元の人間には不愉快な相手だし、そこでの貞美の立場になぜ思いやらないのだろう。

また、何気なく耳にしたラジオから氷室茜(平原綾香)の歌が聞こえる、というシチュエーションは最終回だと思っていた。今回とは予想しておらず、いきなり彼女の歌が聞こえてかなりキた。

茜の歌う「カンパニュラの恋」は、平原綾香の歌う、この番組の主題歌「ノクターン」と同じ曲なんですね! ドラマの主題歌がドラマの中で歌われたのでびっくりだ。なるほど、だから貞美は茜に「ショパンだね」と言ったわけか(第5話)。ナットク。*1

ノクターン/カンパニュラの恋

ノクターン/カンパニュラの恋

オリジナル・サウンドトラック 風のガーデン

オリジナル・サウンドトラック 風のガーデン

*1:ショパンのノクターン第20番嬰ハ短調。映画「戦場のピアニスト」で使われて有名になりましたね。

2008-12-07

風のガーデン 第9話「ラムズイヤー」

いよいよ貞三(緒方拳)・貞美(中井貴一)親子の和解が成る。

貞三に事情を知られ、家に戻って来い、と言われるのは貞美にとっては想定外のことだったに違いない。しかし、即答せず、「考えさせてください」と答えたのも意外。貞美はどうしたいのか。父親と和解し、ルイ(黒木メイサ)や岳(神木隆之介)といっしょに暮らしたいのではないのか?

さゆり(森上千絵)がルイのいとこだと紹介されていたが、誰の子なのだろう、と疑問に感じたことは以前書いた。今回、貞三の姉の春江(草笛光子)の孫であることがわかった。じゃあいとこじゃない。またいとこだ。

ルイの部屋が映る場面があった。なんとも生活感のない。ホテルの部屋みたい。

ルイがちょっと子供っぽ過ぎる。貞美の昔の友達が貞美を囲んで集会を開いてくれたのは、素直に感謝すべきことだろう。生前葬は確かに趣味が悪いが、病気を知らないのだから文句をいうのは筋違いだ。何歳の設定だったっけ。黒木メイサが20歳だから、同じくらいか……。じゃあ仕方ないのか。

前半のエピソードは不要だった、貞美が富良野に戻ってきてからが本編だ、という人がいたが、僕はそうは思わない。東京で仕事をし、生活をし、……その彼が、東京での仕事や生活を捨てて富良野に戻ってきたところに意味がある。東京でのことをリアルに描かないと富良野の今が生きてこない。

もっとも、冒頭であれほど仰々しく登場した二神達也(奥田瑛二)はなんだったんだ、とは思う。財界の黒幕がどうのと、派手に引っ張ったが、結局貞美と同じ病気で一足先に死ぬ、離婚した妻に引き取られた娘が、気遣って会いに来る、というだけの話ではないか。まあ、そうだろうと思ったので、これまで二神のことはほとんど触れなかったのだけど。

2008-10-30

「風のガーデン」第4話「ゲラニウム」

  • 内山妙子って、やーな女だ。伊藤欄という役者は好きだし、うまく役作りできていると思う。あくまで役の話だが、いい人揃いのこのドラマの中で……重罪で間もなく逮捕されようとしている二神達也(奥田瑛二)すらいい人に見える中で……本当にうざい女だと思う。女房気取りで勝手に部屋に上がり込んだり、貞美が秘密にしておきたかったであろう院長にペラペラしゃべったり。あなたのことを心配しているから、と理由をつければ何をやっても許されると思っているのか?
  • 今日もまた貞美(中井貴一)の高校時代の旧悪(16歳の時にクラスの人気者だった女の子をヤっちゃった)が、クラスメートだった(?)佐伯智美(ふせえり)にからかわれるなど、女関係にはとにかくだらしなかったということをこれでもかと印象付けようとしているけれど、貞美の妻・冴子の自殺の原因は、少なからず妙子にもある。そのことをどう考えているのか? 貞美の心配も結構だが、自分の夫の事は心配しないのか? 仮にも看護師長という立場にありながら、同じ病院内の医師との個人的な付き合いをいつまでも続けるとか、ちょっとおかしいよ。
  • 貞美は娘のルイ(黒木メイサ)に会いに札幌に行くが、ルイは不倫相手の宮内(白石雄大)に会う約束があり、結局親子の再会は果たせずじまい。なるほどね。しかもルイはルイで相手にすっぽかされるという。ルイの従姉の上原さゆり(森上千絵)は宮内と親しいようだが、同じ職場なのか? もしかしてルイはさゆりの紹介で宮内と知り合ったのかなあ。だとしてもさゆりに責任があるわけじゃないが、とにかく、あまり狭い世界の中で変なことをするなよなあ……知れば傷つくことって、あるんだからさ。
  • 貞美は、友人の医師・水木三郎(布施博)のもとで腹腔神経叢ブロックを処置してもらう。6年ぶりに富良野へも足を延ばし、妻の墓参りをし、花のガーデンをそっとのぞき、岳の姿を垣間見る。
  • 貞美は、病院を抜け出して株をやりたがる二神に対し、「そんなにお金が欲しいんですか、命はお金では買えませんよ」などと話をするが、自分だって末期癌を患っているくせに、勤め先には内緒にして仕事を続けている。仕事を続けていることが唯一、支えになっているのだろう。二神も同じなのではないか。あんな言い方をしなくても、とちょっと思った。
  • また、二神が「誰も見舞いに来やしねえ」ともらした時に黙っていたが、「娘さんはきていますよ」となぜ教えてあげなかったのだろう。教えてあげてほしかったな。

2008-10-24

「風のガーデン」第3話「タイム」

前回で物語のテーマらしきものが見えてきた。今回は、これまで「?」だったいろいろな事情が明らかにされた。

  • 白鳥貞美(中井貴一)は、アメリカから日本に戻ってきたあと、妻と二人の子供は富良野に、自分は東京に単身赴任していたらしい。子育て、特に岳のことなど、奥さんはいろいろ悩みを抱えていたが、すべてを奥さんに押し付けて家庭は顧みず、富良野に戻らず、相談にも乗らなかった。
  • ある日、奥さんが自殺する。その知らせを聞いたのは、内山妙子(伊藤欄)と情事に耽っているときだった。前回の回想シーンでもこの場面だけあったが、情事の相手が誰だかわからず、部屋のドアを叩いて「貞美! 貞美! いるんでしょ」と怒鳴っている女は別の愛人かと思った。これは姉の谷口冬美(木内みどり)で、義妹の自死の連絡にきたのであった。
  • あわてて妻の葬式に戻った貞美に、貞三(緒形拳)が、「お前には親の資格はない、今日限りで親子の縁を切る。ルイと岳はわたしが富良野で育てる」と怒鳴るのだった。以来、家族と絶縁。妙子とも関係を清算。
  • 内山妙子には夫がいる。貞美の同僚の医師で、現在は金沢へ赴任中。準教授である貞美に教授昇格の打診があるが、貞美は「内山君を先に」といって辞退する。院長(小野武彦)は「まだ妙子と付き合っているのか? そうでないなら、気にすることはない。この話を受けろ」と迫る。貞美と妙子の関係は院長も知っているのか? そんなにバレバレだったのか? 妙子の夫は知らないのか?
  • 関係を清算したはずなのに、いまだに妙子は貞美の部屋にやってきて、食事の支度をしたり、何かと世話を焼こうとする。何を考えているんだこのバカ女は? 何もセックスをしなくたって、こうして部屋へきて、世話を焼いていれば、誰が見たって付き合っているのかと思う。少しは自重しろよ。
  • 今日も貞美はオヤジギャグ炸裂。「アメリカと月とどっちが遠いか知ってる?」
  • ルイの従姉(貞美の姪)の上原さゆり(森上千絵)が登場。思ったより年上だった。「バツイチの熟女」と言っていたけど、旦那と死別したんだったらバツイチじゃないよね?*1 ところで、さゆりの親は誰なんだろう。冬美の子にしては年齢がいき過ぎていると思う。冬美の上にさらに兄弟がいるのか。
  • さゆりはルイが妻子ある男性と付き合っていることを知っていた。それって笑い話にできるようなことなのか? そもそもなんでこんなにみんな知っているんだ? 奥さんの耳にも入っているんじゃないの? 不倫がいいとはいわないが、もしやるなら秘密厳守は鉄則。脇が甘すぎる。
  • 次回予告によれば、貞美は病院を辞めて北海道に帰るっぽい。ああ、よかった、とほっとした。親子絶縁したまま死を迎えるなんて、つら過ぎる。

*1:さゆりが自分で「バツイチの熟女」と言った後で、貞美が「旦那さんが亡くなったのはいつ?」と訊くのだが、もしかして「旦那さんがいなくなったのは……」と訊いているのだろうか?