講座「現代史を読む」第37回のご案内 色川大吉先生は戦後史をどう生きたか その4 (第2章)安保デモの渦中で

色川大吉先生にとっての60年安保体験

日時 2010年6月5日(土) 午後1時半〜
会場 武蔵野公会堂会議室 (開場 午後1時)
http://www.musashino-culture.or.jp/koukaido/index.html
 (資料代500円)

 前回4月の講座では、「困民党と自由党」について、会員の田中伸さんから詳細なレポートをいただきました。

 この論文は、60年安保デモへ参加した色川大吉先生が体験した「学生・労働者の先鋭な闘いと前衛党の”裏切り”」「大衆と指導者の乖離」への批判的支店から生み出された歴史的論文です。

 ただ、私たちの方で「困民党と自由党」の論文が生まれた背景や、論文の意義や歴史的意味について、まだ十分に説明しないまま論文の内容についてのレポートをしていただいたため、まだ論文の意義や背景が伝わっていないのではないかと思います。

 やはりメインテーマは「歴史家・色川大吉はどうして生まれたのか」ですから、それがあざやかにイメージとして浮かび上がってくるようにしたいと思います。

 そこで今回は、「色川大吉先生にとって60年安保とは何だったのか」「その衝撃をどう受け止め、それがその後の論文や、歴史家・色川大吉の思想の転換や発展にどう転化し反映されて行ったのか」をテーマにレポートしたいと思います。

 それがまた、この歴史的論文の意味をもう一度再確認することでもあります。このあとさらに名著『明治精神史』が生まれていく画期となった論文ですから。

 さらにその上で、時間の余裕があれば、前回話題になり、『困民党と自由党』で取り上げた武相困民党とはまったく異なった劇的展開を生んだ秩父困民党との違いは何か、その意味や意義についてレポートしたいと思います。今もある「秩父事件の評価」についての論争にもつながる面白いテーマです。

 なお、色川先生の著書『若者が主役だったころ』は会場に用意してあります。