「リトビネンコ事件捜査は終了しない」英首相G8サミットで

(7/11 AFP)イギリスのブラウン首相は7月10日、G8サミットでのロシアのメドベージェフ大統領との会談で、リトビネンコ毒殺事件について、「捜査はまだ終了しない」と伝えたことを明らかにした。一方でこの会談のあとロシア外務省筋は<両国関係の正常化のために率直な話し合いがあった>とした。

ブラウン首相は英下院で、「リトビネンコ事件の捜査は終了しないということを、明確にメドベージェフ氏に伝えた−イギリス領土において殺害されたのが誰であれ、われわれはそれを許すべきではない」と答弁した。

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ディアスポラのチェチェン

(6/26 プラハ・ウォッチドッグ)1992年にポーランドに出国した、チェチェン 共和国独立貿易ユニオンの会長を務めたラムザン・アンプカエフ氏へのインタビュー。現在はチェチェンディアスポラのリーダーでもある。

PW:あなたは長いことチェチェン戦争による移住者(難民)のために働いていますが、海外にチェチェン人はどれだけいるのでしょうか?

ラムザン・アムブカエフ:ざっと調べたところでは、10万人以上のチェチェン 人がヨーロッパにいますね。独立国家共同体(CIS)にいる人たちは別として。 この人々のほとんどは、ヨーロッパに来てから子どもを設けてもいます。チェ チェンからの難民は毎日のように到着しています。チェチェン人の、歴史的な 領土からの脱出が続いているわけです。4、50人の人が、毎日ポーランドとベ ラルーシの国境をこえてきます。これだけの多くの人々がヨーロッパに来ると 言うのは、もはやチェチェンの歴史的な出来事になったと言ってもいいでしょう。

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廃墟の上でダンス チェチェンの戦火を生き抜いた少女

(ミラーナ・テルローヴァ著/ポプラ社 \1,500 )

 

 もうじき夏休みが来るので、小さな読書家たちにはぜひこの本を読んでほしい。 チェチェンでの戦争を子どもの頃から経験し、今は遠いパリで勉強をしている若い女性の書いた本だ。だまされたと思って読み始めてみれば、きっとタイムマシーンに乗り込んだように、1994年のチェチェンの世界にいるのに気がつくはず。
 14歳のミラーナは、村の学校のダンスパーティーを待ち望む平凡な女の子だ。けれどもパーティーの代わりにやってきたのはロシア軍の戦車で、その年の冬に第一次チェチェン戦争が始まろうとしていた。

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作家アナトーリイ・プリスターフキン死す


(7/11 AP)7月11日、作家で、1990年代を通じて大統領直属の恩赦委員長を務めたアナトーリイ・プリスターフキン氏がモスクワで死亡した。76歳だった。プリスターフキンの死はロシアの国営メディアで広く報道され、プーチン首相も哀悼の意を表明した。死因は報道されていない。
 プリスターフキンは、1992年から2001年までの間、大統領直属の恩赦委員会で委員長を務めたが、プーチン大統領政権になってからこの委員会は廃止された。エリツィン時代、この委員会では人権活動家なども委員となって毎週会合を持ち、過密化した刑務所からの山のような受刑者簿を調べては恩赦の対象者を決めていた。この恩赦委員会により、9年間で7万人が刑を免じられた。

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