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餞驟窟誌

2016-01-07

【今日は何の日】平成28年01月07日(木)旧暦11月28日(友引)中潮   人日(じんじつ)の節句 七草(七草がゆの日)、七草爪

人日の節句(七草の節句)
江戸時代に定められた五節句の一つ。旧暦正月7日のことで、現行暦でも1月7日があてられる。
古来中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗の日、3日を猪の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日とし、それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていた。そして、7日目を人の日として犯罪者に対する刑罰は行わなかった。
古来中国では,この日7種類の野菜を入れた羹を食べる習慣があり、これが日本に伝わって七草粥となった。日本では平安時代から始められ、江戸時代より一般に定着。江戸時代には幕府の公式行事であり、七草粥を食べて祝ったという。


春の七草
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。
中国で人日の日に、七種類の野菜の羹(あつもの)を食べ、無病を祈る風習が日本に伝わったもの。春の七草を6日の夜から7日の早朝にかけて、まな板の上で包丁でたたき刻んだものを炊き込んだ粥を食べる。

つめ切りの日

新年になって初めて爪を切る日は、昔から七草爪といってこの日に決まっていた。草を浸したお湯につめをつけて柔らかくしてから切ると、その年は風邪をひかないといわれた。

千円札の日
1950年(昭和25年)に初めて聖徳太子の肖像画入り千円札が発行された。

[著名人の誕生日・命日]
夕霧忌

大坂の遊女・夕霧の1678(延宝6)年の忌日。

ガリレオ、初めて望遠鏡を使い木星の衛星発見(1610)
コロラド州アイダホ・スプリングの南クリア・クリークで砂金の鉱床が発見される。第2次ゴールドラッシュのきっかけに(1859)
▲初の切符自動販売機、梅田駅に登場。「自動式入場券発売函」(1911)
▲間島で朝鮮人暴動がおこる(1914)
聖徳太子の千円札初登場。不出来の500億円廃棄(1950)
ポル・ポト政権、首都撤退(1979)
昭和天皇崩御。87歳。元号が平成に(1989)

誕生:グレゴリウス13世(ローマ法王1502) 前島密(郵便制度の創設者1835)
   上田萬年(言語学者1867) プーランク(作曲家1899) 住井すゑ(作家1902)
   宮内順子(女優1927) 柳生博(俳優1937) 吉田日出子(女優1944)
   はしだのりひこ(歌手1945) ケニー・ロギンス(ミュージシャン1948)
   沖田浩之(俳優1963) ニコラス・ケージ(俳優1964) 鍵本景子(女優1969)
   高橋由美子(女優1974)
   、
誕生花:チューリップ(白) (Tulipa)  花言葉:失恋


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==============  2016.01.07(木) 本日の論説) ===============
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木語 香港版拉致事件金子秀敏

毎日新聞 2016年1月7日 東京朝刊

 <moku−go>

 新年に、香港から明るい情報だ。昨年末、アニメ映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」の予告編に北京語を話す謎の香港少女が登場した問題は、封切りしたら広東語になっていた。

 香港ファンの反発を知り、「ありがとう」という「謝々(シェイシェイ)」を、「ニーハオ」(こんにちは)の広東語「レイホウ」にして、めでたし、めでたし。よくぞ短時間に修正できたものだ。

 同時に、香港から暗いニュースも入ってきた。繁華街コーズウェイベイ(銅鑼(どら)湾)にある書店の経営者や店員5人が昨年10月から次々に失踪している。

 この書店は、中国で発行禁止になった共産党批判本や民主化思想書などを専門に扱っている。店の存在自体が、香港の「1国2制度」の指標のひとつだった。

 家族のもとに失踪者が中国からかけたとおぼしき電話が入った−−自分は安全だ、あるルートで中国に入った、騒がないでとふだん使わない北京語で言って切れた。

 香港当局が調べたが、中国へ出境した記録がない。何者かに拉致されたのだ。失踪者のなかに英国パスポート所有者がおり、英国政府も安否確認に乗り出した。中国外務省は「内政干渉だ」と反発した。

 香港メディアは過去の類似事件や状況証拠からこう推測している。5人は中国の秘密警察である「国安」(国家安全省)に連行された可能性がある。書店は、近く習近平国家主席の、過去の女性関係の暴露本を発売する予定だった。それを差し止め、中国国内で裁判にかけようとしているのではないか。

 ただし、中国の公権力が香港域内で権力行使することは1国2制度に違反するので、拉致の実行者は、大陸に密輸ルートを持つ「黒社会」(香港マフィア)だろうという。

 このような事件では、マフィアを少し離れた所から黙って見守る「国安」がいる。国安は、地元の広東語ではなく北京語を話すというのが香港人の多くが抱くイメージだ。

 香港人北京語を話す香港少女のアニメに拒否反応を示した理由は、お国なまり広東語がいいというぬるい話ではない。自称香港少女の北京語秘密警察の影を感じたからだ。

 中国は習近平政権になってから国家安全法、反テロ法などの治安立法を次々に進めてきた。国家の安全を損なう場合には、すでに香港でもマカオでも取り締まりは可能だ。香港に、ひたひたと秘密警察支配の気配がしのびよっているのだ。(客員編集委員

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社説 2016年を考える 人口減少と経済 タブーにも「挑戦」の時
毎日新聞 2016年1月6日 東京朝刊


 アベノミクスが始まり3年がたつ。その「三本の矢」という処方箋の基となった経済診断は、長引くデフレのせいで低迷が続いている、というものだった。

 では、次のデータをどのように受け止めるべきだろうか。

 2000〜13年の経済成長率を、日米で比較したものだ。国内総生産(GDP)そのものの伸び率ではなく、働き手世代(15〜64歳)1人あたりで計算した成長率を比べると、米国の約11%に対し、日本は20%超もあった。国際決済銀行の報告書などで紹介されている。
現役世代の急減

 生産活動を担う現役世代一人一人のパフォーマンスは、米国をはるかにしのいでいたことになる。にもかかわらず、日本全体が伸び悩んだ背景には、この世代の数の急減があった。00年以降の13年、15〜64歳の人口は米国で12・9%増加したが、日本では8・5%も減少した。

 働き手世代は、消費の担い手でもある。この層が世界に類を見ない速度で縮小していくことにより経済が受ける影響は、専門家の間で指摘されてきたが、政府は正面から取り組んでこなかった。物価下落こそが病巣だとして、大規模な金融緩和やバラマキの景気対策を重ねた。

 だが安倍政権も、ようやく人口の側面に光を当て始めたようだ。将来にわたって1億人を維持するため、合計特殊出生率を現在の1・4程度から1・8に引き上げるという目標を、アベノミクス第2弾に掲げた。

 問題は、出生率1・8の達成が現実的か、そして、仮に実現した場合、それによって1億人の人口維持ができるのか、である。答えはいずれも「ノー」だろう。

 1・8は「希望出生率」と呼ばれるものだ。「結婚できたらいいな」「子どもは何人欲しいな」という希望が完全にかなうことを前提にしている。しかも、完全に希望がかなっても、1・8では1億人維持に足りない。14年2月に内閣府が発表した試算によると、出生率が30年に、第2次ベビーブーム期に匹敵する2・07まで回復し、維持できた場合で、60年の人口は9800万人だ。

 それがどうした、との声もあろう。総人口が1億人を大きく下回っても豊かな国はたくさんある、と。

 日本特有の問題があることを忘れてはならない。単に人口が減るだけでなく、人口の構造が変わっているのである。働き手世代が減る一方、高齢者の比率は増え続ける。現状のままだと、今の20歳が高齢者の仲間入りをする60年には、65歳以上の1人を現役世代1・3人で支えなければならない計算になる。

 今でも国の借金がGDPの2倍以上ある日本だ。借金を加速度的に増やす政策は、もはやとれない。女性の労働参加、高齢者の再雇用促進、少子化対策ロボットなどの技術革新−−。全て追求すべきだが、それでも間に合わないだろう。

 大幅な社会保障の負担増に給付の削減といった手段もあり得るが、それでは働き手も高齢者も疲弊し、生活の質や経済の活力が損なわれかねない。少子化も一段と進むだろう。

 長年タブー視されてきた「政策としての外国人の受け入れ」という選択肢も視野に入れる時ではないか。
外国人の力を生かす

 外国人労働者や移民の受け入れには、批判や反対がいまだに根強い。日本らしさが失われる、犯罪が増える、さらに最近ではテロリストが入ってくる、といった不安が理由として挙げられよう。

 しかし、労働力不足が深刻化する中、現実には外国人の流入は徐々に進んでいる。「外国人技能実習生」が実際には低賃金労働力として利用され、失踪したり、不法就労者となったりするケースが頻発しているが、こうした現状を放置する方が、かえって地域社会とのトラブルや治安悪化につながりかねない。

 日本にも人口の16%以上が外国人という町がある。群馬県大泉町だ。

 同町など外国出身の居住者が多い自治体が集まり先月、浜松市で「外国人集住都市会議」が開かれた。外国人=出稼ぎというとらえ方ではなく、人口減少社会の中で「外国人市民の多様性をどう生かすかを考える段階に入った」(鈴木康友浜松市長)との発信がなされた。戦略的に政策を推進する司令塔として、国に「外国人庁」のような機関の新設を求める「浜松宣言」で締めくくった。

 働き手世代、特に若者の人口減少が問題なのは、社会保障制度が維持できなくなるといった負担の論理からだけではない。イノベーションの担い手として、新しい消費トレンドの先導役として、経済のダイナミズムの支え手として、彼らの層が厚くなることが極めて重要だ。人材は多様であるほど、可能性も高まる。

 「未来へと果敢に挑戦する1年とする」−−。年頭記者会見安倍晋三首相は「挑戦」を連呼した。人口問題ほど、果敢な挑戦が求められているものはない。



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発信箱 自転車の安全対策=北村和巳

毎日新聞 2016年1月6日 東京朝刊

 総務省に行政評価局という組織がある。各役所がきちんと政策を実行しているか評価・監視するのが仕事。ここが国の自転車安全対策について調査し、昨年4月に警察庁国土交通省などに改善を勧告した。昨年暮れには、改善措置が取られたかどうかを発表した。

 行政評価局は調査の結果、自治体間で自転車対策に温度差があることや交通ルールが十分守られていない現状、交通事故死者に占める自転車乗用中の割合が諸外国より高い状況などを指摘した。

 その上で、各省庁に求めた改善点は4点。(1)市区町村に自転車走行路の整備計画を促すための情報提供(2)警察による中高生らへの街頭指導状況を学校での安全教育に活用(3)市区町村別の自転車事故状況を積極的に提供(4)自転車事故の死傷者減少に向けた数値目標設定の検討−−。報告書では、毎日新聞が独自集計して紙面化した市区別の自転車事故発生ランキングも紹介してもらった。

 改善状況を見ると、(1)〜(3)に関しては各省庁から自治体都道府県警に依頼文書が出されるなどしており、取り組みが進んでいるようだ。ただ、(4)については内閣府の専門家による会議で、国としての具体的な目標設定は見送られることになった。地域ごとで自転車の利用実態に差があり、国全体の目標を定めることは困難との判断らしい。

 そうだろうか。行政評価局も指摘しているが、共通の目標を掲げれば、それに向かって関係する人々がそれぞれの立場で対策を進められる。実際、独自に目標を定めて自転車事故減少に努力している自治体がいくつかある。これを全国に広げ、みんなで悲惨な事故を少しでもなくす方法を考えていきたいと思うのだけれど。(社会部)



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===============  2016.01.07(木) (近頃の世情)=================
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ベッキー 新婚「ゲス乙女」川谷との不倫報道で緊急会見 涙浮かべ「友人関係」強調も
2016年1月7日

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不倫交際報道について会見するベッキースポニチ提供

 タレントのベッキー(31)が、昨年大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場したロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル、川谷絵音(えのん、27)との不倫交際が明らかになった。7日発売の「週刊文春」(文芸春秋)が報じている。ベッキーは6日夜、東京都内で緊急会見し、「お付き合いはしていない。友人関係であるということ」と説明した。


 ベッキーは所属事務所の一室で、深々と頭を下げ「誤解を招くような大変軽率な行為だったと、深く反省しております」と目に涙を浮かべて謝罪。交際を否定し「友人関係であることは間違いありません」と強調した。

 質問は受け付けず、約5分間にわたって1人で語るだけ。一方的に主張する場となったのはCM10本を抱える人気タレントという事情が見え隠れ。後方では大手広告代理店の関係者が見守っており、スポンサー向けの釈明会見に見えた。

 週刊文春はホテルの一室で撮影したとみられるツーショットを掲載し、今月4日に2人で長崎市内の川谷の実家を訪れたことも伝えているが、ベッキーは「お正月にご実家にお邪魔したことは事実。ただ、お付き合いということはありません」などと説明した。

 スポニチ本紙の取材では、川谷は昨年夏、バンドを結成当時から支えた女性と結婚。結婚は公表せず、当初は3人ほどの事務所スタッフにしか伝えていなかった。一方、ベッキーはもともとバンドのファン。「ライブに行き、打ち上げなどでお話もさせていただき、連絡を取るようになりました」と親しくなった経緯を語った。

 週刊文春では2人がやりとりしたとみられる通話アプリ「LINE」の会話履歴などを掲載。2人が離婚届のことを「卒論」と呼び、川谷が妻と離婚に向けた話し合いを持ったことをベッキーに報告するなど、生々しいやりとりを伝えている。

 だが、ベッキーは記事の核になっているLINEにはひと言も触れず、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と頭を下げ続けた。スキャンダル処女で知られ、風紀委員のようなキャラクターで人気だっただけに衝撃をもたらしそうだ。

 ◆ベッキー 本名レベッカ・英里(えり)・レイボーン。1984年(昭59)3月6日、神奈川県生まれ。父親は英国人、母親は日本人で、国籍は日本。98年、テレビ東京の子供向け番組「おはスタ」のおはガールとしてデビュー。2009年には歌手デビューも。現在は、日本テレビ天才!志村どうぶつ園」やフジテレビ系「にじいろジーン」などにレギュラー出演。CMは10本。1メートル57。血液型AB。(スポニチ


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クローズアップ2016 物価目標未達に焦り 日銀、異例の賃上げエール
毎日新聞 2016年1月6日 東京朝刊


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日銀は春闘に強い関心

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主要企業の賃上げ率と物価の推移

 金融政策を担当する中央銀行が、春闘に臨む労働組合に賃金交渉へのエールを送った。日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が5日、連合の会合で異例の呼びかけを行ったのは、デフレ脱却を目指す日銀にとって連合の賃上げ要求が「物足りない」(幹部)ことが背景にある。ただ、労働界にはこの1、2年の春闘で大企業の賃上げに中小企業が追いつけず、格差が広がっていることへの懸念が広がっている。

 黒田総裁はこの日のあいさつで、「賃金上昇は日本経済の成長に不可欠だ」と訴えた。2%の物価上昇目標を掲げてきた黒田総裁はこれまで、記者会見や講演で賃金上昇の重要さを訴えてきた。ただ、賃上げについては昨年10月の記者会見で「直接的に働きかけることは日銀の権限、責務とは離れている」と、距離を置く発言を行っていた。それでも今回、自ら労組の会合に乗り込み、2%の物価目標実現に向けて「できることは何でもする」という姿勢を改めて示した格好だ。しかし、東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「それだけ2%目標の達成が容易ではないということだ」と、日銀の焦りを代弁する。

 個人消費国内総生産(GDP)の6割を占めており、日本経済を苦しめてきたデフレからの脱却のカギを握る。しかし、個人消費は2014年の消費増税によって落ち込んだ後、回復のペースが鈍い。消費停滞の背景にあるのが、賃金上昇の鈍さだ。賃上げは、安倍晋三政権が直接労使に呼びかけたこともあって、15年春闘の主要企業の賃上げ率(定期昇給ベースアップ=ベア=の合計)は2・38%で、1998年以来17年ぶりの高水準だった。しかし、賃上げ率から物価上昇の影響を差し引くと、実質的な賃金の上昇率は10月時点で前年比プラス0・4%の微増にとどまっている。食料品を中心に家計を圧迫する値上げが続いたためだ。

 日銀が描く物価上昇のメカニズムは、企業の利益が賃上げに回り、個人消費が回復する「所得から支出への好循環」。しかし、企業収益が過去最高の水準にあるにもかかわらず、16年春闘での連合の要求方針は、賃金を底上げするベアを「2%程度を基準」としており、前年の「2%以上」から後退した。政府内でも批判の声が上がっており、日銀内では「連合は弱気」とため息が漏れている。物価上昇が2%を超えていた90年代前半は、賃金は4〜5%伸びていた。このため、「2%の物価上昇を実現するには4〜5%の賃上げが必要」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の嶋中雄二景気循環研究所長)との見方もある。【中井正裕】
連合は「底上げ」訴え

 連合がベアの要求で「2%程度を基準」という方針を打ち出した背景には、14年から2年連続でベアを獲得したものの、中小企業の賃上げが大企業に追いつかず、大企業と中小企業の間で格差が拡大したことへの危機感がある。政府や日銀は大幅な賃上げを求めているが、それを要求すれば、さらに格差が広がる恐れもあり、連合側は「中小企業も含めて、働く人全体の底上げが大事」と訴えている。

 神津里季生(こうづりきお)会長は5日の記者会見で「全ての経営者に月例賃金で対応することを求めたい」と述べ、企業業績に左右されない基本給の上昇の重要さを訴えた。

 連合幹部は「自動車など輸出型産業が大きな賃上げを獲得し、けん引することに意味はあるが、それだけでは広がりに欠ける。中小、非正規を含めた全体の底上げを実現しなければならない」と話す。そのため、要求を「2%程度」とすることで大企業労組の要求に幅を持たせたうえで、系列会社や関連の中小、下請けなどの底上げの支援にも取り組むことを求めている。

 金属機械の中小企業の労組が多く加入する産業別組合「JAM」の幹部は「3%とか5%とか大きな数字を出されると、中小の経営者は『大企業の話、俺たちは関係ないや』と思って賃上げにつながらない」と語り、「要求水準が低い」との批判に反論する。

 また、連合としてはベア2%の要求の前提として、「定期昇給相当(賃金カーブ維持分)の確保」を掲げている。定昇確保で2%相当の賃上げになるため、神津会長は「要求は2%プラス2%で4%。決して低い数字ではない。こだわりをもって実現する数字だ」と訴える。神津会長は毎日新聞の取材に「政府や日銀が本当に言わなきゃならないのは『底上げの実現が大事』ということ。高い数字を訴えるスタンドプレーではないはずだ」と語った。【東海林智、古関俊樹】


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もとをたどれば 大同生命保険 「あさが来た」主人公創業
毎日新聞2016年1月6日 東京朝刊

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広岡浅子
 NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の主人公のモデル、広岡浅子が創業に関わった大同生命保険。1902年、東京、名古屋北海道の生保3社が合併し、大阪で誕生した。社名は中国の故事「小異を捨てて大同につく」にちなむ。当時は生保の草創期で数十社が乱立。競争激化による経営難を乗り切るための策だった。「営業地域などの違いはあっても一緒に頑張ろうという思いから、大同と名付けられたのだろう」と同社の小川琢磨広報部長は語る。

 大同生命を創業したのは大阪の豪商「加島屋」を営んでいた広岡家だ。明治維新後、銀行や炭鉱など近代的なビジネスに乗り出した同家に対し、名古屋の生保会社が支援を求めた。加島屋当主の久右衛門正秋がこの会社を引き継ぎ、経営安定化のため他社と合併して規模を拡大し生き残る道を選択。大同生命の初代社長となった。

 当時の加島屋は正秋と、その兄で分家の養子に出ていた信五郎、信五郎の妻で豪商・三井家から嫁いだ浅子の3人が切り盛りしていた。大同生命の創業者もこの3人だ。

 商売をする一家の大黒柱を失ったら残された家族は路頭に迷う。浅子らは生命保険を「人々の生活上の安定を得るための事業」と考え、「加入者本位」「堅実経営」を社是とした。

 その思いは、中小企業経営者向け保険を強みとする現在の同社に受け継がれている。【土屋渓】



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記者の目 慰安婦問題 日韓合意=米村耕一(ソウル支局)


毎日新聞2016年1月6日 東京朝刊

誠意持ち、負の連鎖断て

 慰安婦問題に関する昨年12月28日の日韓合意は、両国間だけでなく国際社会においても20年以上にわたって論争や批判を引き起こしてきた問題に一応の決着をつけようとした画期的なものだった。日韓両政府による踏み込んだ決断だったが、それだけに「もう少しこうしておけば」と残念な思いも抱かざるを得ない。

 日本政府は合意で「責任を痛感する」とこれまでより一歩進んだ表現を使った。韓国政府も日本側の取り組みを評価し、ともに「最終的かつ不可逆的に解決」と確認した。日本側が懸案としていたソウルの日本大使館前の少女像撤去についても、韓国側は「努力する」と述べた。予想以上に踏み込んだ内容で、韓国のテレビは会見を生中継した後、驚きを隠せないコメンテーターの表情を映し出した。

 しかし合意の翌日、元慰安婦が共同生活を送るソウル郊外の民間施設「ナヌムの家」で、韓国外務省の趙兌烈(チョテヨル)第2次官が合意内容を説明するのを見ながら、私の中で落胆が広がった。元慰安婦たちの反発は一言で言えば「なぜ当事者の私たちに相談もなく、勝手に合意したのか」ということに尽きた。

丁寧さ欠く対応、残る当事者不満

 韓国外務省関係者は昨年だけでも何度か「ナヌムの家」を訪問しており、元慰安婦支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」の幹部と意思疎通を図っていることも聞いていた。しかし、それはあくまで意思疎通であって「根回し」と言えるものではなかったということが目の前ではっきりしたからだ。その場のやりとりで、元慰安婦の一人は「日本政府は年に3、4回も私のところに人を送っている」とつぶやいた。アジア女性基金の「フォローアップ事業」として日本政府が続ける医療・福祉支援を指したものだが、「この問題であなた方は何回、私のところに来たのか」という韓国外務省への不満がのぞいた気がした。

 もちろん日本側とぎりぎりの交渉を続けていた韓国外務省にその余裕はなかったのかもしれない。しかし、元慰安婦と支援団体が声を上げ続けてきた問題で、当事者を意思決定に参与させる「演出」すらなく、合意の結果だけ説明に来るというのは、どう考えても丁寧さを欠いたと思う。元慰安婦の納得が得にくくなり、韓国社会の評価を二分する状況を招いた面は小さくないのではないか。

 もう一つ気になるのは今回の合意に象徴的な「絵」がなかったことだ。2012年に日本側が非公式に提示した案では、日本の駐韓国大使が直接、元慰安婦に謝罪を表明するというアイデアが含まれていたとされる。しかし、これまでのところ、そうした場面は見られない。

 これは二重の意味で残念だと思う。一つには元慰安婦にとって、「日本政府が自分に謝った」との実感を持てる場面を作れなかったことだ。元慰安婦が求めていた「名誉回復」は、淡々とした合意の読み上げだけでは難しく、元慰安婦の心に直接届くやり方が必要だった。

 もう一つは日本のイメージ戦略上の問題だ。現代に生きる日本人にとって不名誉なのは、70年以上前に起きた出来事そのものよりも、「謝罪も反省もしていない」というイメージだと思う。安倍晋三首相が明確な謝罪を改めて行う決断をしたのは、そうした国際社会における印象を払拭(ふっしょく)しようとの戦略的判断があったはずだ。そうであれば、なおのこと「絵」になる謝罪の場面があった方がよかった。

 とはいえ、今回の合意そのものは評価すべきだと考えている。外交問題となった慰安婦問題の行方は、日韓関係が安定できるかどうかに直結する。利害関係者は両国民全体に広がっており、当事者の納得が直ちに得られないからといって合意が無意味だということにはならないはずだ。

「棚上げ」で当面安定続く両国間

 今回の合意により、日韓の外交問題としては最低限、「棚上げ」された状況が続くだろう。また、合意の背景には、過去3年弱の日韓関係の悪化が両国政府に不便さを強いたことがあり、政権が代わっても、慰安婦問題のために首脳会談が行われないといった事態は繰り返されない可能性が高いと思う。

 合意は歴史認識問題で保守的な姿勢が目立った安倍政権による決断だ。日本政府慰安婦問題で謝罪すると国内の保守派が反発し、それが韓国側からの批判との相乗効果を生んで「日本の反省や謝罪には誠意がない」とのイメージが国際社会に広がるという「負の連鎖」は、もう終わりにしたい。そのためには、韓国側が今後、どう出ようとも、日本政府は今回の合意を守り続ける立場を堅持することが重要だ。それが日本の国益にかなう戦略でもあると思う。

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東証 終値182円安の1万8191円 北朝鮮発表嫌気

毎日新聞2016年1月6日 15時20分(最終更新 1月6日 15時20分)


 6日の東京株式市場北朝鮮による水爆実験実施の発表を嫌気した売り注文が優勢となり、日経平均株価(225種)は3日続落した。下げ幅は一時300円を超えた。

 終値は前日比182円68銭安の1万8191円32銭。東証株価指数(TOPIX)は15.87ポイント安の1488.84。出来高は約20億7600万株だった。


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東証 続落、終値76円安 世界的株安の流れ引き継ぐ

毎日新聞2016年1月5日 15時41分(最終更新 1月5日 15時41分)

 5日の東京株式市場は中国景気の失速や中東情勢緊迫化の懸念による世界的な株安の流れを引き継ぎ、日経平均株価(225種)は続落した。

 終値は前日比76円98銭安の1万8374円00銭。東証株価指数(TOPIX)は4.96ポイント安の1504.71。出来高は約19億2300万株だった。(共同)


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大衆音楽月評 「国民的」前提に無理=専門編集委員・川崎浩
毎日新聞 2016年1月6日 東京夕刊


 テレビの音楽番組で、1年を締めくくるという年の越し方は、きっと日本だけであろう。12月30日のTBS系「レコード大賞」と31日NHK「紅白歌合戦」は、ともに半世紀を超える長寿番組であり、紅白に至っては、年間最高視聴率番組の座を守り続けている。ただ、想像した通り、昨年は異変が起きた。

 まず、視聴率である。レコ大は、大みそかから30日に移行した2006年以降最低の13・0%を記録。紅白も第1部34・8%、第2部39・2%と、2部制になった1989年以降で最低を記録した(関東、ビデオリサーチ調べ)。

 この数字低迷の理由を、休日カレンダーや温暖化に見る向きもあるが、やはり「国民的ヒット」「国民的番組」という前提を基にした原理に無理が出てきたと考える方が自然ではないか。

 「その年度の名曲や名歌唱を顕彰する」というレコ大は、まさにその「国民的ヒット」の壁にぶつかる。歌に接するタイミングは、今や、価値の多様化した受け手に委ねられていると考えた方が適当である。好きな歌手は好きな時に聴く、あえて年末の忙しい時期にテレビで聴く必要はない、という意識が定着しているのである。

 ただ、興味深いのは「レースに勝った」という“物言い”は魅力らしく、14年レコ大受賞の「三代目J Soul Brothers」が、15年1年をかけて認知度を上げ、15年も連続受賞となった。レコ大は「年度賞」という「枷(かせ)」を外し、逆に「ヒット」の定義を明確にした方が、今後に可能性を残すのではないか。

 紅白はもっと深刻かもしれない。

 記者は92年から、13年まで22回取材をした。

 が、14年、事前取材を「忙しい」と初めて断られた。当日取材もやめた。最初から行かなかった15年の取材規制はさらに厳しくなり、とうとう、紅白名物だった打ち上げからも報道陣は締め出されたという。

 もちろん、打ち上げは、出演者やスタッフが互いに労をねぎらう場であるが、これまでNHKは「日本最大の生番組を報道してきた」活字報道陣も「バックアップしてくれる仲間」として扱ってきた。締め出しの理由について非公式に「マスコミがいると参加しない歌手がいるので」と回答している。秋には「普通の番組なんだから新聞は騒ぎ過ぎ」と言ったNHK幹部もいた。しかし、紅白を“特別”と思っているからこんな驕慢(きょうまん)な態度が生まれる。

 歌以外は、番組宣伝。ジャニーズ系、AKB系、アミューズ系で出場歌手の基礎を固め、ベテランには懐メロを歌わせる。これで全方位抜かりなしと考えているのだとすれば、余りにもこの誇り高き番組を認識していない。いや、大衆音楽そのものをぞんざいに扱い過ぎている。マスコミだけでなく音楽界からもソッポを向かれかねない危うさを、NHKは気が付くべきであろう。



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くらしの明日 私の社会保障論 医療の質 高める改定を=村上正泰
毎日新聞 2016年1月6日 東京朝刊
診療報酬の課題 山形大教授・村上正泰

 病院の経営は悪化傾向にある。厚生労働省が2015年に実施した「医療経済実態調査」によると、一般病院の経営指標となる、収入から支出を差し引いた差額の割合はマイナス1・7%から同3・1%へと赤字が大きくなっている。こうした厳しい経営環境の中、来年度の予算編成では、診療報酬は全体で0・84%引き下げられ、実質2回連続でマイナス改定となった。

 診療報酬消費税が非課税だが、医療機関は仕入れに対して消費税を支払っており、患者に転嫁できない消費税医療機関の負担となっている。それを補填(ほてん)する目的で診療報酬上の対応がされているものの、不適切かつ不十分になっているのだ。診療報酬の水準が低く抑えられているうえに、消費税の負担も加わり、特に多額の設備投資などをしている医療機関では経営が圧迫されている。

 しかも、医療には医師や看護師など300万人以上が従事しており、その数は毎年増えている。製造業などでは1人当たりの給与水準が緩やかながらも回復しつつあるが、医療では伸びていない。医療機関の安定的な経営に必要な費用が手当てされなければ、医療従事者の待遇の改善や質の向上なども難しい。超高齢社会を支える医療制度を再構築するには、適切な財源の確保が不可欠だ。

 その観点から見れば、私は本体部分をもっと引き上げるべきであったと考える。

 全体で実質2回連続のマイナス改定は残念だと言わざるを得ない。しかも、今回は計算方法を変えており、従来の方法で計算すると「全体で1・03%のマイナス」になると塩崎恭久厚労相は説明する。何とも分かりにくいが、薬価の引き下げの一部が別枠扱いされているためだ。それ以外にも別枠扱いされた「制度改正に伴うもの」を含めると、実質的なマイナス幅がさらに拡大する。

 とはいえ、財務省などから、本体部分も引き下げるべきだとの声さえあったことを考えると、本体部分の引き上げ幅が前回(実質プラス0・1%)を上回ったことは、辛うじて評価できる。

 改定率以上に重要なのが2月中旬までに決まる具体的な改定内容だ。医療体制を整備する上で、がん、救急医療、認知症かかりつけ医機能の強化など、充実が求められる領域がある一方、適正化が必要な項目もある。例えば、改定率の別枠だが、チェーン調剤薬局など「大型門前薬局」の評価が見直される。調剤医療費の伸びが著しく、これらの薬局が多くの処方箋を受け付け、薬剤を渡すだけで多額の収益を上げているという批判が出ているからだ。期待される専門性を発揮し、医療の質を高める方向で、メリハリのある診療報酬改定が望まれる。

 ■ことば
診療報酬の本体部分

 医療機関が患者に提供する医療の公定価格のうち、医師や薬剤師の技術料など。2016年度の診療報酬改定で政府は0・49%引き上げる。薬や医療材料の薬価部分は逆に1・33%下げる。


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林中無策 スーパーカー・ジャパン=倉本聰
毎日新聞2016年1月6日 東京朝刊


 戦後70年。いろいろあったがあの焼け跡のゼロからスタートして、曲がりなりにも日本という国は、経済の面ではジャパンという名のスーパーカーを作ってしまった。だが最近この奇跡のスーパーカーについて考え込むことがしばしばある。このスーパーカー、実は装置し忘れた大事な部品がもともと二つあったのではあるまいか。

 それはブレーキとバックギアである。

 たまには少し運転を休止し、あるいは戻って道を確かめたい。だが止まれない、後戻りができない。

 そもそもこの車、ダッシュボードにメーターが一つしかついていない。「経済指標」という巨大なメーター。この車の燃料は「国民の消費」。

 そんなことを次々に考えているうちに、段々興奮して眠れなくなってきた。

 タイヤは「血税」ハンドルはアメリカの「遠隔操作」。潤滑油は「補助金」冷却水は「国債発行」。シートベルトは「安保条約エアバッグは「軍備」。フロントガラスにぶら下がったお守りは「憲法9条」。もっと良いたとえがあるかもしれないからそれは皆様でお考えいただきたい。

 ともかくこの車際限なく加速し、誰もその加速にさからおうとしない。

 森をなぎ倒し山を削り、川をせきとめて世論をもひき殺す。これまでずいぶん人をはねたが、秘密保護法がそれを隠蔽(いんぺい)する。それでもばれかけるとトカゲのしっぽ切り。車道をよく見れば尾のないトカゲが、アスファルトの隙間(すきま)をモゾモゾ動いている。

 倫理をひき殺し、道徳をはねとばし、交通標識もどんどんへし折って、信号機までも押しつぶしてしまう。

 そんなジャパンというスーパーカーが、傍若無人に突っ走っているのに、みんなそのスピードに狂喜している。

 怖い。(脚本家。題字と点描画も筆者。次回は2月3日掲載)



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鳥の目虫の目 夢物語に見切りをつけよ=大島秀利
毎日新聞 2016年1月6日 大阪夕刊


 今から約25年前の1990〜93年、毎日新聞福井支局・敦賀駐在(福井県敦賀市)で勤務した。取材範囲の敦賀半島の突端には、開発段階の高速増殖炉もんじゅ」が建設中だった。いったい何物なのか、海外の現状は?と調べていった。

 何物−−原発の一種だ。特長は、地元のパンフレットがターバンを巻いた魔法使い風の老人を登場させて説明していた。「これは不思議だ。10本のまきを燃やすと、12本のまきができるよ」。まきにあたるのが核燃料のプルトニウムで、燃やすと、プルトニウムが増えていくという宣伝だ。実現するなら、高速増殖炉は「魔法のランプ」のような「夢の原発」というわけだ。

 しかし、海外に目を転じると、悪夢のような過酷な現実があった。赴任翌年の91年には、ドイツが建設した高速増殖炉を放棄した。米国も83年に、やはり建設途中で放棄していた。危険性などが影響していた。後に英国とフランスも増殖炉を放棄する。

 敦賀を訪れた米国の核問題専門家に取材すると、「ファスト・ブリーダー(高速増殖)ではなく、コスト・ブリーダー・リアクター(コスト増殖炉)だ」と強調した。

 当時、もんじゅの建設費は約6000億円。ところが、運転開始翌年の95年にナトリウム火災の事故を起こし、今日までほとんど動いていない。その後、維持費など判明したコストは膨らみ、来年度末には総コストが1兆2000億円を超えると予想される。米国の専門家の指摘は的を射ていたと言えるだろう。

 注目すべきは、国による高速増殖炉の実用化の見通しだ。1967年に「昭和60年(85年)代初期」とされたが、その後、6回先延ばしの方向で見直され、最新の2005年には「2050年ごろ」とされた。当初の見通しから65年延長されたことになる。その後、深刻なトラブルが起き、昨年11月、運営主体の安全管理の能力も否定された。

 時間がたてばたつほど、実用化の時期が遠く離れ去っているのが現実だ。このような科学技術は、「時間」や「お金」をかければ実現するといえるのか。客観的な判断と決断が必要だろう。(社会部編集委員)=次回は2月3日



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経済観測 先進国経済を読み解く二つの論点=リコー経済社会研究所長・稲葉延雄

毎日新聞2016年1月6日 東京朝刊

 年末年始の海外論調をみると、本年の世界経済は緩やかな回復傾向が続くという見方が大勢であった。

 すなわち、新興国は中国を筆頭に減速下にあり、資源輸出国の停滞も続く。一方、先進国では米国を中心に比較的良好な景気展開が続くほか、欧州や日本でも資源価格の下落がプラスに働いて緩やかながらも拡大が維持される、というものである。

 ただ、その中で気になった論調は、先進国経済における最近の生産性の頭打ち(成長鈍化)傾向は構造的なものではないかとの懸念が散見されたことである。実際、人口減の影響下にある日本を除いても、欧州の成長率は1%程度だし、良好な米国でも成長率は金融危機前に戻っていない。

 その要因としては、金融危機の影響が残存しているとの見方のほか、企業部門における投資意欲の低迷や、背後にある技術革新の小粒化、さらには政府の規制緩和策の不徹底など、さまざまな仮説が挙げられている。また、経済の高度化などに経済統計作成が追いつかず、実態把握が過小評価になっているのではないか、との疑問も呈されている。今後、解明に向けて議論が活発化しよう。

 関連するもう一つの論点は、世界の景気拡大維持のための金融政策対応の在り方だ。米国の景気拡大はすでに7年目に入っているが、米国を含め主要国経済は、現在の極めて低い金利で何とか支えられているのが実態である。一方こうした超低金利が継続すると、金融資産バブルや金融システム問題の再燃を招きかねず、かえって景気を短命化させるリスクが高まる。

 昨年末の米国のゼロ金利解除も、この兼ね合いに配慮したものなのであろう。主要先進国の政策は、景気拡大維持に向けて難しい対応が続くというのが大方の見方だ。


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北朝鮮 政府声明「堂々とした水素爆弾保有国になった」

毎日新聞2016年1月6日 13時24分(最終更新 1月6日 17時18分)


 北朝鮮は政府声明で「堂々とした水素爆弾保有国になり、核抑止力を持つことになった」と発表。「責任ある核保有国として、敵対勢力が我々の自主権を侵害しない限り(他国より)先に核兵器を使用することはない」と発表した。

 朝鮮中央通信によると、金第1書記が昨年12月15日に初の水爆実験の実施を命令し、今月3日に「最終命令書」にサインしたという。

水素爆弾

 放射性核物質のウランプルトニウムの核分裂の連鎖反応でエネルギーを発生させる原子爆弾に対し、水素など軽い原子核を融合させる核融合反応によって、広島・長崎級の原爆の数百倍のエネルギーを発生させることができる。水素と陽子の数が同じ同位体の重水素や三重水素トリチウム)を高温・高圧で融合させるが、技術的に原爆より製造が難しい。1954年に米国が太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁で水爆実験を行い、日本の漁船「第五福竜丸」の船員が被ばくし、被害を受けたことで知られる。

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憂楽帳 アートの力
毎日新聞 2016年1月6日 大阪夕刊


 因州和紙の仕事をしている知人に誘われ、岡山県真庭市の毎来(まいらい)寺へ。岩垣正道住職(74)の200点を超える版画がふすまや天井を彩り、イサムノグチの柔らかい和紙の明かりと調和して、丸ごとギャラリーのようだ。

 鳥取県出身の岩垣さんは一度は首都圏に出るも、縁あって1976年に毎来寺へ入山した。当時35歳、屋根から草が生えた荒れ寺で「『参らん寺』って言われてね」。心の安定を求めて般若心経を板に彫り、和紙に刷ったのが最初の作品になった。棟方志功ゴッホが大好きで、画風は仏教的なものから自然の力強さ、抽象的なものへと自在に変遷。「ふすまに貼っているうちに人が来るようになった」。ニューヨークなど海外にも招かれて作品を発表している。「板画(はんが)山」の看板を掲げて観光スポットになり、集まってきた人々の力で隅々まで整った。

 家庭や仕事に行き詰まりを感じた時、アートの力に救われることがある。夢中になって時間を忘れるうちに視点が変わる。いつも屋根ばかり気にしているんじゃないか。山里の小さなお寺の復興に、元気をいただいた。【松本博子】


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