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餞驟窟誌

2017-07-17

【こよみ 平成29年07月16日(日)旧閏五月廿三日(日)(先負)小潮 晩夏小暑】 32候 蓮始開 小暑次候 籔入り 盆送り火 閻魔賽日,十王詣 閻魔縁日 駅弁記念日 外国人力士の日 国土交通Day カラヤン忌

2017.07.16(日)小暑 七十二候 小暑次候 32候 蓮始開 蓮始めて開く
蓮の花が開き始める 07月12日(水)〜07月16日(日)

籔入り
昔、商店に奉公している人や、嫁入りした娘が、休みをもらって家に帰った日。 この日と1月16日だけ実家に帰ることが許されていました。

送り火
盆の最終日。祖先精霊を送る為に火を焚きます。また、祭壇に供えたものは精霊船に乗せて川や海に流します。

閻魔賽日,十王詣
正月16日と7月16日の閻魔賽日(地獄の釜の蓋が開いて鬼も亡者も休むとされる日)に、寺院で十王図や地獄相変図を拝んだり、閻魔堂に参詣したりすること。 十王とは地獄にいて亡くなった人の罪を裁く10人の判官のことで、特に閻魔王のことを指します。

外国人力士の日
1972(昭和47)年、大相撲名古屋場所で、ハワイ出身の力士高見山大五郎が外国人力士として初めて幕内優勝しました。

駅弁記念日
1885(明治18)年、この日開業した日本鉄道東北本線宇都宮駅で、日本初の駅弁が発売された。宇都宮市で旅館業を営んでいた白木屋嘉平が、その旅館に宿泊していた日本鉄道の重役の薦めで販売した。握り飯2個とたくあんを竹の皮に包んだもので、値段は5銭。

国土交通Day
2003年に「人々の生き生きとした暮らしとこれを支える・・中略・・ハード・ソフトの基盤形成推進」という抽象的なスローガンの元に国土交通省が制定。

閻魔縁日
死者の生前の行いを判定して賞罰を与えるといわれる閻魔大王の縁日(毎月16日)

カラヤン
「楽壇の帝王」と呼ばれたオーストリア指揮者カラヤンの1989年の忌日。
友人でもあったソニー大賀典雄社長とカラヤンの自宅で会談中に心不全となり、大賀の腕に抱かれて亡くなった。

日蓮立正安国論北条時頼に献進(1260)
アメリカ首都ワシントンに決まる(1790)
東北本線宇都宮駅で日本初の駅弁が発売。にぎりめし2個とたくあんを竹の皮に包んだもので、 値段は5銭(1885)
日英通商航海条約、締結(1894)
大阪第一回模型飛行機大会開催(1911)
▲世界初の核実験アメリカニューメキシコにて行われる(1938)
▲伊東絹子がミス・ユニバース3位。「八頭身」が流行語に(1953)
高見山大五郎、名古屋場所で外国人として初優勝(1972)
六価クロム汚染、問題化(1975)
千代の富士北勝海名古屋場所で同部屋横綱決戦(1989)

誕生:サルト(画家1486) コロー(画家1796) アムンゼン(探検家1872)
   加茂さくら(女優1937) 桂三枝(落語家) 松本隆(作詞家1949)
   篠塚和典(元プロ野球選手1957) 古手川祐子(女優1959)
   CHAKA(1960) フィビー・ケイツ(女優1963) 袴田吉彦(俳優1973)
   
誕生花:ストック (Stock)      花言葉:永遠の美



季語刻々 <坪内稔典>  2017.07.16(日)小暑


 浮きながら 蹴りながらキス 海の日


毎日新聞 2017年7月16日 東京朝刊


 ◆今


  浮きながら 蹴りながらキス 海の日は  小西雅子  


解題

 この句、現代の青春の風景か。「海の日」は2003年から7月の第3月曜日になった。明日だ。雅子さんの句は「屋根にのぼる」(創風社出版)から引いた。「チェロとして抱えられたい青葉風」「どんと干すちっちゃな水着もわたくしも」「呼んでビールしゃべってビール家に居る」。これらも1954年生まれの彼女の作。まさに現代の句だ。<坪内稔典



語釈・晦渋語 &出典


雅子さんの句は「屋根にのぼる」(創風社出版)から引いた。「チェロとして抱えられたい青葉風」「どんと干すちっちゃな水着もわたくしも」「呼んでビールしゃべってビール家に居る」。これらも1954年生まれの彼女の作。

鑑賞

この句、現代の青春の風景か。「海の日」は2003年から7月の第3月曜日になった。まさに現代の句だ。<坪内稔典

俳人

小西雅子

1954年10月20日京都市生まれ。2000年カルチャースクール(講師、坪内稔典)にて俳句をはじめる。2002年仲間と俳句グループ「MICOAISA」結成。2002年「船団の会」入会。2009年第1句集『雀食堂』(創風社出版)



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=========晩夏 2017.07.16(日)小暑 (近頃の世情)) ===========
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時代の風 ヒトの思春期総合研究大学院大学長・長谷川眞理子
毎日新聞 2017年7月16日 東京朝刊


失敗だらけでいい
 思春期は人生の中でも難しい時期である。子どもから大人になる橋渡しの時であり、からだも脳も大きな変化を経験する。だいたいにおいてからだは丈夫で健康なのだが、心の中は波瀾(はらん)万丈。15歳から24歳の死因のトップは自殺、2番目は不慮の事故である。精神疾患の最初のきざしが出てくるのも思春期。実に悩み多き時期である。私は、数年前から精神科医たちとともに、ヒトの思春期に何が起こるのかを包括的に調べる大規模な研究に取り組んでいる。

 生物学的な思春期はいつから始まるのだろう? 思春期に最も顕著なのは、性ホルモン分泌の活発化である。女子で12歳ごろ、男子で14歳ごろと言われているが、栄養状態その他、子どもが置かれている状況によって、その年齢は変化し得る。また、ヒトの思春期に特徴的なのは、身長がぐんぐん伸びる「スパート」が存在することだ。これまで着ていた服が翌年には着られなくなるような急成長のピークである。

 では、思春期の終わりはいつかというと、これも定義は難しい。ヒトはいつから「大人」になるのか? 日本の民法では、女性は16歳、男性は18歳から結婚してよいことになっている。この定義によれば、「大人」になるのは男性の方が遅いのだが、生物学的には、実はそうではないのだ。

 身長がぐんぐん伸びるスパートの年齢を基準にすると、女性のからだの形態が大人のようになるのはスパートより前だが、月経周期が成人女性のそれと同じになるのは、スパートよりも数年あとである。

 一方、男性の精子形成はスパートの年齢より前に完成している。が、筋肉がついて大人の男性のようなからだになるのは、スパートよりも数年あとなのである。つまり、女の子は、外見が大人の女性のように見えてもまだ生殖能力は低いのだが、男の子は、外見が大人の男性になる前に、既に生殖能力は十分に備えているのである。

 しかし、性的成熟だけが大人の基準ではないし、法的に結婚できることと、大人であるかどうかということは必ずしも同じではない。生物学的な成長と、社会的文化的要素とが密接に絡み合って「大人」がつくられる。

 さらに、からだの機能の完成と脳の機能の完成とは時期がずれる。18歳ともなれば、男女ともに生殖能力は十分に備えているだろう。しかし、衝動を抑えて全体的な判断ができるようになるのが「大人」だとすると、それを可能にするための脳機能が完成するのは、実に20代半ばなのである。

 つまりヒトの思春期は10年ぐらいも続く。こんなに長い思春期を持つ動物は、ヒトのほかにはいない。なぜそうなのかといえば、それは、ヒトの脳が異様に大きいからだ。脳が大きいゆえに、大人が非常に複雑な社会を営んでいる。生業のための技術もたくさん習得せねばならないし、多様な社会関係も築いていかねばならない。そんなこんなをなんとか1人でこなせるようになるには、10年ほども必要なのである。

 思春期には、性ホルモンが脳にも多大な影響を及ぼす。さまざまな衝動が高まり、同性間の競争が高まる。同時に、同性どうしの信頼関係の構築も大事だ。だから、みえを張った自己顕示もすれば、徒党を組んで悪さをすることもある。からだの奥から湧き上がってくる衝動に、自分自身どうしたらよいのか分からない。それが思春期である。

 この思春期の「はちゃめちゃ」さは、いったい何なのだろうか? 進化人類学的には、これは無くすべきものではなく、必要なものである。人生の道筋は人それぞれにさまざまな可能性があり、社会の中で何をすべきか、一元的に決まるものではない。思春期は、自分なりの生き方を探す「お試し期間」である。どこまで何をするか、どこから以上はだめなのか、自分は何が得意なのか、社会関係はどのように作ればよいのか、異性を愛するとはどういうことか。分からないことだらけなのだから、何でもやってみればいい。いや、やらなくては、先に伸びようがない。失敗だらけで当然なのだ。

 今の社会は過度の安全志向であるが、子ども時代も思春期も安全に「そつなく」過ぎるようにすると、社会の発展性もしぼんでしまうのではないだろうか。=毎週日曜日に掲載

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松尾貴史のちょっと違和感 「加計学園」閉会中審査 「恥の上塗り」だった自民党議員

2017年7月16日 04時03分(最終更新 7月16日 22時40分)
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松尾貴史さん作

 安倍晋三総理大臣の腹心の友でゴルフ仲間、そして総理夫人のフェイスブックによれば「男たちの悪だくみ?」をする間柄の人物が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐる特別扱いに関して、衆参両院の閉会中審査が行われた。参考人として出席した前川喜平前文部科学事務次官の答弁が、あまりにも堂々としていて「この人が嘘(うそ)をつく理由」というものをあれこれ想像してみたのだが、私の想像力が乏しいのか、一切思いつかない。

 対する、「圧力をかけた側」「行政をゆがめた」と指摘されている側のキーパーソンは逃げ、もちろん最も説明責任を果たさなければならない総理大臣は「外遊」を理由に欠席し、本稿執筆時点でいまだ、本人が努めると言っていた「丁寧な説明」は、しようという気配すら感じられない。

 質問に立った自民党議員は、どう客観的に見ても前川氏の人格をおとしめることのみに躍起で、それは以前から菅義偉官房長官が熱心だった「印象操作」の恥を上塗りするばかりだった。

 ある自民党議員は「あなたは『日本に獣医師の不足はないから愛媛県今治市加計学園が新たに獣医学部を作ることは行政をゆがめることだ』と発言されていましたが」云々(うんぬん)と質問したら、前川氏から「違います。規制緩和をすべきかどうかと、加計学園獣医学部を作るべきかは別次元の話。私がゆがめられたと言っているのは加計学園に決まったプロセスのこと」と前提を完全否定する極めて冷静な答弁があると、「……正直、今の発言は僕の予想通りです。でもその話は後にします」と、反論できずに逃げてしまった。その後もいろいろと無根拠なことを投げかけてはぴしゃりと反論され、気の毒なぐらいだった。この議員森友学園の理事長だった籠池泰典氏が証人喚問されたときは、自分が学園の広告塔をしていた経緯に触れられるのを恐れたからか、籠池氏の視野から逃げ続けていた様が滑稽(こっけい)だった(今でもネット上の動画サイトで見られる)が、加計学園には関わりがなかったからなのか、随分と派手に躍り出ていったは良いが、これまた失敗してしまったようだ。

 安倍内閣支持率が、第2次内閣発足以来最低になったようで、各報道機関の調査で軒並み30%台に突入した。そろって不支持率は支持を上回って50%ほどとなり、この政権総理大臣が信用できないということに多くの国民が気づいてきたのは喜ぶべきだけれども、秘密保護法やら戦争法(安保関連法制)やら共謀罪法(改正組織犯罪処罰法)やらを、多数の横暴によって、まともな説明もできずに乱暴で姑息(こそく)で狡猾(こうかつ)な手法を使って強行採決してきたこの国の傷を癒やすには、気の遠くなる時間と代償を費やさなければならない。

 即刻安倍内閣総辞職しても、この負の遺産、恐怖の種を取り去る過程が待っているかと思うと、安倍氏推し進めてきたことの罪深さは筆舌に尽くし難い。

 もちろん、当人は辞意などかけらも持ち合わせていないようで、8月に内閣改造をして、問題山積の大臣を外して延命しようという「ご意向」らしい。このタイミングで入閣の要請を受けるのは誰なのか興味深い。人気回復のためにイメージアップを図って組閣するのだろうが、ここで入閣して自身の人気を下げるデメリットは大きいだろう。ここで引き受ける人は「大臣である」あるいは将来「大臣であった」ということが目的なのだろうなあ、とすら思う。もちろん、適材適所であればいいのだが、任命する側の政治姿勢があれでは、まっとうな仕事もできないだろう。

 知名度や人気のある(であろう)人物の名前が取りざたされているが、自身のイメージを安倍氏と道連れにしようという人たちの顔ぶれが決まるのを怖いもの見たさで待つ。(放送タレント、イラストも)

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藤原帰一の映画愛 ボンジュール、アン
2017年7月16日 04時03分(最終更新 7月16日 04時03分)

コッポラ夫人が初監督、バカンス気分を楽しむ
 いよいよ夏休み。仕事なんか忘れて、青い海と青い空のもとに行きたいところですが、なかなかそうもゆきません。これは、リゾートには行けなくても、せめて行った気分になりたい人にお勧めの映画です。

 アンは、映画プロデューサーの夫マイケルとともに、国際映画祭の開催されている南仏カンヌを訪れたところ。夫婦で久しぶりのバカンスを楽しむつもりでしたけど、マイケルは仕事ばっかりで、バカンスどころじゃない。おまけに仕事でハンガリーブダペストに行かなくてはいけないと言い出すんですが、耳の具合の悪いアンは飛行機に乗ることができません。困っていると、マイケルと映画の仕事をしているフランス人のジャックが、自分もパリに行くから一緒にどうかと言い出した。夫の勧めもあって、アンはジャックの車に同乗します。

 ところがこのジャック、まっすぐパリに向かわない。せっかくここに来たんならこの料理を食べなくちゃダメだなんて言って、まずはメロンと生ハムのランチ。ジャックの誘うまま名所旧跡を歩き、とびきりのレストランで豪華なお食事。寄り道ばかりしたので日も暮れて、ビエンヌに泊まることになります。

 当然予想がつくように、ジャックにはどうも下心がありそうなんですね。ではジャックはアンを誘うのか、そしてアンはジャックの求めに応じるのか。そんな気楽なお話です。

 最初から最後まで観光旅行みたいな映画ですが、これを監督したのはエレノア・コッポラ。「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」で有名なフランシス・フォード・コッポラの奥さん、そして「ロスト・イン・トランスレーション」のソフィア・コッポラのお母さんですね。このエレノアは「地獄の黙示録」製作の現場を捉えたドキュメンタリーハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」で広く知られる人ですが、実は劇映画を監督するのはこれが初めて。80歳の監督デビューです。

 このお話は、エレノアがフランシス・フォード・コッポラの奥さんだということを抜きにしては理解できないでしょう。せっかく一緒にカンヌに来たのに、奥さんのことなんか何も考えていない。ブダペストに行く予定を勝手に決めちゃうし、仕事仲間がアンをパリに連れて行くと言えば、それを喜ぶだけ。そんなわがままなマイケルの姿は、どうしたってフランシス・フォード・コッポラと重なって見えてきます。

 そこから生まれるのは、おいしいお料理と美しい自然とコッポラ夫妻の私生活のほかには、特に取り柄(え)のない映画。それでも結構楽しめる理由はたったひとつ、主演がダイアン・レインだからです。

 子役として「リトル・ロマンス」で注目されて以来いつも第一線にあった印象を受けますが、ダイアン・レインの女優としての力が認められたのは2002年の「運命の女」から後のこと。それまでは綺麗(きれい)なプリンセスという印象でしたが、この「運命の女」では夫がありながら別の男に心が動く女性、その心の揺れを、観客がそのまま触ることができるほど生々しく捉えていました。

 その後は「トスカーナの休日」とか「最後の初恋」とか、もうあきれるほど型どおりの映画にも平気で出演してきました。この「ボンジュール、アン」も同じですね。気が抜けるほど素朴な脚本ですが、エレノア・コッポラがアンの役柄に思いを込めているので、映画最後の20分はぐっと濃くなった。ダイアン・レインでなければできない役ですね。

 とはいっても、褒めすぎるのは禁物。つくっている方もバカンスを楽しんでいるような映画ですから、難しい講釈は野暮(やぼ)というもの。フランスの夏休みをお楽しみ下さい。(東京大教授)

       ◇

 次回は「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」です。

■監督 エレノア・コッポラ

■出演 ダイアン・レイン/アルノー・ビアール/アレック・ボールドウィン

■92分、アメリカ

東京・TOHOシネマズシャンテ、大阪大阪ステーションシネマほかで公開中

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さあこれからだ /142 長寿県、地道に続けた7カ条=鎌田實
毎日新聞 2017年7月16日 東京朝刊

 厚生労働省から2015年の都道府県別の年齢調整死亡率が先月、公表された。最も低かったのは男女ともに長野県だった。長野県が全国一長生きしているということである。

 この長寿県を作ってきたのは、住民が地道に続けてきた生活習慣のたまものだろう。

 (1)減塩

 (2)野菜をたっぷり食べる

 長野県は野菜摂取量日本一。おかげで脳卒中も減り、がんの死亡率は日本一少なくなった。

 (3)いい油を取る

 エゴマ等のオメガ3の油で血液をサラサラにした。

 (4)運動する

 (5)生きがいをもつ

という五つの習慣である。

 暑い! 近年の暑さは、夏だから暑くても仕方ないと悠長なことを言っていられないほど暑い。例えば、熱中症。気温が上がりかけの時期など特に、体が暑さになじめずに熱中症になりやすい。熱中症になると体温の調節機能がうまく働かなくなる。重症になるとけいれんや意識障害が起こり、死に至ることもある危険な疾患だ。

 脳卒中心筋梗塞(こうそく)も要注意。血管が収縮する冬に起こりやすいが、夏も意外に多い。脱水症状で血液がドロドロになり、血管がつまりやすくなるためだ。

 熱中症予防には、水分の補給が大事である。のどが渇いていなくても、こまめに水分を取るようにしよう。

 猛暑による食欲不振で痩せてしまうことも、高齢者には命取りになりかねない。体重減少は筋肉や骨が痩せ、フレイルと呼ばれる虚弱状態に陥らせてしまう。寝たきりにならないためには「今」が大事。

ここが大切なポイントだ。

 (6)香辛料や薬味で食欲増進を

 食欲が落ちたときには香辛料を上手に使おう。カレーには食欲を増進させるスパイスが使われている。カレールーが胃に重たいという人は、スープカレーなどがさっぱりと食べられるのではないか。カレー認知機能を改善するというデータもある。

 ショウガ、ワサビ、コショウ、ネギ、トウガラシなどの薬味も食欲を増進させる。トウガラシカプサイシンは血管を拡張してくれるので、循環がよくなる。汗が出てきて、代謝効率もよくなる。

 夏は冷たい飲み物が多くなりがちだが、ホットショウガはちみつなどもおすすめだ。生のショウガをすりおろし、はちみつを入れてお湯で割る。

 特にショウガは、アディポネクチンというホルモンを増やしてくれる。アディポネクチンには、血管の内側にできた傷を修復する作用があり、血管がつまる病気の予防が期待できる。

 (7)たんぱく質をたっぷりと

 暑さのために、そうめんばかり食べている人がいるが、それでは栄養が偏ってしまう。暑い時ほど、たんぱく質を取るように心がけよう。

 若い世代ではたんぱく質や脂肪分は比較的足りているが、野菜が足りない。反対に中高年世代は野菜はよく食べるが、たんぱく質が足りない傾向がある。肉、魚、卵、大豆製品、ヨーグルトなど積極的に食べよう。良質なたんぱく質を取ることで、寝たきりの原因でもあるフレイルを防ぐことができる。

 たんぱく質を取った上で、適度に運動することも大事である。暑いと日中の外出をひかえ、ごろごろと横になってしまいがちだが、筋肉は使わないとすぐに落ちる。筋肉が落ちると、ちょっと動いただけでも疲れやすくなり、ますます運動しないようになっていく。

 涼しい時間帯にウオーキングしたり、冷房の利いた室内でスクワットなどをしたりして、筋肉が落ちないように心がけるようにしたい。

 この夏を元気に乗り切っていくためにも、この7カ条をぜひ目標に。目標や、生きがいを持っている人の方が、健康で長生きするというデータもある。いよいよ夏本番。猛暑に負けずにお元気で!(医師・作家、題字も)=次回は8月20日に掲載

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走り続けて 「塞翁が馬」「おかげさま」 予想外も研究開発の要=山中伸弥
毎日新聞 2017年7月16日 東京朝刊


 「人間万事塞翁(さいおう)が馬」という言葉があります。中国の故事に由来する、人生の幸不幸は予測できないことの例えです。

 私が医師として最初に勤務したのは威風堂々とした最先端の病院で「こんなところで働けるとは、なんて幸運なんだろう」と喜びました。ところが、働き出すと、厳格な指導医に連日のように叱られ、すっかり自信を失ってしまいました。人生であれほど怒られた経験は後にも先にもありません。

 しかし、その苦しい経験が「臨床医ではなく研究者を目指す」という新しい道に導いてくれました。また、指導医から繰り返し言われた「考えてばかりいないで、手を動かせ!」という教えは、研究をする上での私のモットーとなりました。論文や教科書を読んで考えることも大切ですが、実際に実験をしない限り、新しい発見をすることはできないからです。

 実験では、自分の予想通りの結果にならないことが多く、落ち込むこともあります。逆に、思い通りの実験結果有頂天になったものの、間違いに気づいて奈落の底に落ちたような気分になることもあります。しかし、予想とは違う結果が大発見につながることもあります。また、失敗と思った実験が、その後の研究に役立つこともあります。iPS細胞の開発の過程でも、失敗に思えた実験で生まれたマウスが、実はiPS細胞がきちんとできたかどうか確認するために役立つことが分かり、そのおかげで開発を成功させることができました。

 このような経験から、私は物事が順調に進んでいるときは「悪いことの始まりではないか」と用心し、思うように進まないときや、好ましくない出来事が起きたときは「これがどんな良いことにつながるのだろう」と考えるように心がけています。ジャンプするとき、低くかがむほど高く跳べます。人生も同じだと思います。

 もう一つ心がけていることは「良いことはおかげさま。悪いことは身から出たさび」です。良い成果は、多くの人の協力があって初めて出すことができます。「おかげさま」は私が大好きな日本語の一つです。片や、悪いことが起きると他の人のせいにしたくなってしまいますが、原因は必ず自分の中にあります。

 高校生の時、教育実習の大学生と柔道練習をし、私は腕の骨を折ってしまいました。その夜、大学生からのおわびの電話に、母は「うちの息子がちゃんと受け身をしなかったんだと思います。こちらこそご迷惑をおかけしました」と謝っていました。母から大切なことを教わったと感謝しています。

 iPS細胞の研究開発でもいろいろなことが起きます。「塞翁が馬」と「おかげさま」の気持ちを忘れずに一歩一歩前進していきたいと思います。(京都大iPS細胞研究所所長、題字は石飛博光氏)=次回は8月20日掲載

 ■人物略歴

やまなか・しんや
 1962年大阪府生まれ。87年神戸大卒大阪市立大、米グラッドストーン研究所、奈良先端科学技術大学院大などを経て2004年に京都大教授、10年から現職。12年にノーベル医学生理学賞を受賞。

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