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chihiroro77のレビュー日記

2018-02-06

散歩する侵略者

| 22:59

先週、前川知大さん(劇団イキウメ主宰者)のツィッター紀伊國屋演劇賞の授賞式の様子がアップされていました。これです。

イキウメが団体賞受賞。おめでとうございます♪

‥で、それで思い出したわけではないのですが‥。

昨年末に観劇したイキウメのお芝居の感想をアップします。

北九州小倉に観に行きました♪

↓↓


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                          (窓からお城が見えると毎回写真に撮りたくなる)


散歩する侵略者


劇団「イキウメ」

作・演出前川知大 

出演:浜田信也 安井順平 盛 隆二 森下 創 大窪人衛/

   内田 慈 松岡依都美 栩原楽人 天野はな 板垣雄亮 

美術:土岐研一  音楽:ゲイリー芦屋

日時:2017年12月3日(日)14時〜

場所:北九州芸術劇場 中劇場



〜劇団イキウメ 久しぶりの福岡公演〜



ありふれた毎日の 変調のとき


待望のイキウメの北九州公演だった。

ここ数年、なかなか九州には来てくれず、関門海峡を越えての公演は何年ぶりでしょう?

劇団「イキウメ」のお芝居は、静かに淡々と話が進んでいるうちに「あれれ‥?」と気づいたら、違う世界に足を踏み入れている感覚。

日常からの地続きのちょっと向こう側の世界‥と初めて観た時に感じたし、実際そう評されていたり、また主宰者もそう口にしたり、はたまたSFやホラー、オカルトともいわれたりする舞台。

コワいものが苦手な私が、なんでこうもこの劇団のお芝居に惹かれるのか‥というと、表現がどぎつくなく洗練されていることと、あと、観終わった後の解毒作用もその一つ。と、今回の公演を観て改めての感想。(別に宗教っぽいというわけではありません)

そしてその舞台世界は、この世から地続き、というより、緩やかに地滑りしている別の世界‥とも感じた。全く別世界の話ではなく、気づかないうちにそうなるかもしれない‥という警鐘ともとれる。

今回観劇の「散歩する侵略者」、初演は2005年で、2007年、2011年、に続いての再演だそう。(私は2011年の舞台を観ている。)

そして、公演に先立つ2017年9月には、黒沢清監督により映画化された「散歩する侵略者」が公開され、話題を呼んだ。(映像になると表現が直接的になってコワそうなので、コワいものが苦手な私は鑑賞を見送った)



開演前の劇場に入ると、低く波の音が聞こえる。ここは海の近くの町。不穏な空気。

客電が落ち、ステージがゆっくり明るくなる。舞台上ほぼ全域を占めるほどの白い斜面が現われた。傾斜30°くらいで、舞台奥が高くなっている。傾斜のある舞台を“八百屋舞台”というらしいけど、白い八百屋舞台をステージ上に載せているかんじ。(美術:土岐研一)

ここは海岸。そこを裸足でフラフラ歩いている男。そんな彼を心配そうに見ている男もいる。男は男に声をかける‥

この演目を観るのは2回目だが、荒筋以外の細かいところは記憶が薄れていて、初めて見るような気持ちで舞台に引き込まれた。



静かな海岸の町で起こる奇妙な事件


裸足でさまよっていた男は加瀬真治(浜田信也)。三日間行方不明だったという。妻の鳴海(内田慈)は様子が変わってしまった夫に戸惑う。初対面のように他人行儀で敬語で話す彼。もともと不仲だったが、それも忘れているよう。医師(盛隆二)の診断によると、脳に何らかの障害をきたしているらしい。

同じ頃、同じ町で、一家惨殺という物騒な事件が起こる。また、特定の概念を失い、それについて理解できなくなるという奇妙な病気も流行り出す。

海岸で真治に話しかけた男は桜井(安井順平)。ジャーナリスト。基地のあるこの町に、キナ臭さを嗅ぎつけてやって来たのだが、惨殺事件、奇病、そして真治のことを追っていくうちに、自分は“宇宙人”だという少年(大窪人衛)に出会う‥


‥と、こういう風に筋だけだと、突飛なもののように聞こえるかもしれないが、目の前で繰り広げられるストーリーは自然な流れで、背中にぞくっとくるような身近な恐怖。そして膝がかくっとくるような脱力のユーモアが時々あり。

セットは“白い八百屋舞台”のみ。あとは、テーブルや椅子くらい。暗転を繰り返し、シーンが変わると、病院になり、家の中になり、また海岸になったり。シンプルなセットでここまで場面が広がるのかと思った。


“宇宙人”は学習のため、人間から一つずつ概念を奪って自分のものにする。概念を一つ奪われた人間の側は、混乱を極めたり、はたまた逆に幸せになったり‥。

そのやりとりが異文化交流のようで滑稽にも見える。考えてみれば、人の思いや想念、概念など抽象的なものを、舞台上で描くのは挑戦的なことである。

そして、人間の真実にぐぅっと触れてくるラスト。ここは前回の観劇の時と同様にじ〜んときた。


役者たちも自然体の演技。内田慈の鳴海は、初めささくれだっていたのが、夫が変化するにつれて次第に柔らかくなっていき、浜田信也の真ちゃんは、ヤな奴から徐々に人間らしくなっていった。散歩ばかりしていたが、均整のとれた身体での歩行が意外にかっこよかった。

ジャーナリスト役の安井順平は、ワンテンポ置いた間の取り方や、抜け感がさすが相変わらず味があると思った。

できる医師役は白衣の盛隆二、世捨て人風な丸尾は森下創、途中で前回も同じ役だったことを思い出した。はまっている。

天野少年も前回と同じく永遠のティーンエイジャー大窪人衛が演じ、不気味さ健在。

鳴海の姉の明日美役は松岡依都美、しゃきしゃきした前半とは打って変わって、後半は神経を病んだような演技で、その夫役の板垣雄亮はシブかった。

丸尾の後輩役の栩原楽人は今風の若者が今風のしゃべり方で驚いたり焦ったりし、天野少年の相棒・立花あきら役の天野はなはケラケラ笑って得体の知れなさを出していた。

前回に私が観た2011年バージョンと、今回と、政治状況や世界情勢は変化しているのだが、前回は前回、今回は今回でお芝居をみていてぞわぞわした。


「解毒作用」といったのだが、毒されている現実に拮抗するほどの強い力を作品が持っているから、“解毒”と感じるくらい観客の心に届くのではないだろうか。とも感じた。(まぁ、この辺になるとイキウメ・ファンの独特の心理かもしれないけど)

シニカルでシリアスな筋運びの末に、なんと直球で胸が熱くなって、この世で起こっていることの引力や重力の法則を、イキウメの視点でまた観てみたい、と、解毒とともに回復力も得られたかんじ。


この公演の、約二週間後に、第52回紀伊國屋演劇賞の団体賞「イキウメ」受賞が決定(‘17.12/19)

「「天の敵」「散歩する侵略者」の優れた舞台成果に対して。」だそう。〜紀伊國屋書店HPより

めでたし。

2018-02-05

かがみのかなたはたなかのなかに

| 16:18

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先月、観に行った舞台@大野城まどかぴあ 1月24日(水)


演劇半分、ダンス半分(ハーフ&ハーフ?)くらいの舞台。

軽妙でユーモラス、でも、どきりという場面もあり‥


チラシには「未来のおとなと、かつての子どもたちへ」とある。

子どもから楽しめる舞台なので、お伽話風な可笑しい話なのかと思ったら、それではすまされず。

さすが「作・演出 長塚圭史(出演も)」

そんなこともひっくるめて面白い舞台だった。

2018-01-07

2017年にみたものリスト

| 18:16

毎年恒例、昨年鑑賞したもののリストです。


●舞台篇

2017年2/10&11『フランケンシュタイン』@キャナルシティ劇場 

   2/25 『キャバレー』@福岡サンパレスホール

   4/29 『BROADWAY MUSICAL きみはいい人、チャーリー・ブラウン

                            @キャナルシティ劇場 

   10/21『関数ドミノ』@北九州芸術劇場 中劇場

   11/16『ハダシの足音』万能グローブ ガラパゴスダイナモス @イムズホール

   12/3 『散歩する侵略者』劇団イキウメ @北九州芸術劇場 中劇場


※印は中川晃教・出演作品。

 2017年は彼の公演が2回ほど福岡であり、友人・知人たちを誘って劇場へ出かけたのでした♪


●映画篇

1月 映画「四十二番街」

四十二番街【淀川長治解説映像付き】 [DVD]


5月 映画「集金旅行」             映画「我が家は楽し

集金旅行 [VHS]                我が家は楽し [VHS]           

          

  映画「NO」

NO (ノー) [DVD]


●ライブ篇

☆音楽

2017年9/8 中洲ジャズ

   12/15 クリスマスマーケット博多2017 MIOSICライブ

☆ダンス

  9/16 コンドルズ日本縦断新未来ツアー2017 『Never Ending Story』 @イムズホール

  

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2017-12-31

年越しは「サザエさん」

| 16:30

              [rakuten:neowing-r:12462372:image]

昨日本屋さんに立ち寄ったら、週刊朝日・臨時増刊号のサザエさん特集を発見。2018年 1/1号。速攻お買い上げ。

過去の膨大な作品(4コマ漫画)からの選り抜きを掲載し1冊にしたもの。


今までもこのタイプの増刊号はたびたび出ていて、確か前回が最終号だったはずだったけど、新シリーズだそう。

なんでも、2年後の2020年が(今日からいえば3年後)、作者の長谷川町子の生誕100年にあたるため、その節目の年に向けて年4回の季刊で増刊号を発行するのだとか。


名目は何であれ、嬉しいことです。

うちには、サザエさん全巻数十巻揃っているので、新しい本を買ってもどの漫画も全てお馴染みの知っているものばかりなんだけど、それでも改めて読むと新鮮。


昭和一桁生まれの両親の世代、昭和二桁生まれの私の世代平成生まれの甥っ子の世代‥言い古されてはいるものの、世代を超え時代を超え、ページをめくってはにんまりしているの図。



[rakuten:neowing-r:12462372:detail]

2017-11-29

ホークス・パレード 2017

| 22:42

パレードの日取りを知ったその日から“そわそわ”は始まっていた。

そわそわ。

四六時中、持続するというわけではなかったけれど、ふとした時に思い出しては、そわそわ。


いらいらや、へとへとの合間に、そわそわ。

きゅうきゅう(困って縮こまっている音)やギガギガ(歯の治療中)の合間に、そわそわ。

そして、ついにその日が。


11月26日(日) ソフトバンクホークス優勝パレード 

開始予定時刻は11時。


いそいそと出かけ、そわそわ、ざわざわと待って。

ぱたぱたぱたとヘリコプターの音。

きゃ〜、わぁ〜、きゃ〜という歓声の中、あれよあれよという間に、パレードの隊列は過ぎ去って行った‥



開始30分前、陣取ったのはパレード出発点・呉服町交差点から西へ進んで、博多座までは行かないあたり。

車道の両脇は既に4,5列の人垣ができていたので、そこへ連なるより、ちょっと下がって、歩道の建物側で、段が上がっているところで見ることにした。

街路樹や人の頭にも遮られず視界良好に思えたので。

が、実際に車がくると、自分がイメージしていたより距離があって、この場所取りを若干悔やんだ。


ものものしい中継車が通ったあとに、黒いオープンカーがすぅっと近づいてくる気配。

うわぁ〜、きゃ〜

見物の子どもたちがそれ!とばかりに肩車されている。可愛い。


「あ、長谷川、長谷川」

「内川だ、内川」

右隣にいた30〜40代カップルの男性が興奮して、見えた選手の名前を次々に口に出す。

「あ、ほんとだ、長谷川だ〜」「内川だ〜」と、心の中の私の声。

黒いジャンパーを着ている孫さんは、目立っていてよくわかる。


「ギータ(柳田)!」「岩嵜!」「まっち(松田)!」

見ず知らずの隣人の声おかげで、選手たちのシルエットが確認できている私。くっきりは見えないけど、それらしい人影。

中村晃今宮、東浜、千賀‥


選手や関係者2,3人ずつが分乗した、黒いオープンカーは、4,5台だった。

車に乗っている選手たちの位置が思っていたよりも低く、前方の見物の人の間から見ることになり、その点でもこの場所取りを若干悔やんだ。

(写真は撮れず)


続いて登場の、オープンバスをパチリ。

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選手の顔がはっきりしないくらい小さいのは、肖像権のため‥ではなく、こういうふうにしか撮れなかったから。

私のカメラ(ガラケー)の性能もあるけど‥ ズームにすればよかった。

「‥本一奪還!!」の文字が。

投手が乗っていました。


もう一台も、パチリ。

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自分の旗が写り込んでいる? が、バスの「祝・日本一奪還!!」は、はっきり写っている。

ぽんちゃん(本多選手)が乗っていました。



そして、行ってしまいました。二十歩くらい追いかけたけど、諦めた。

なので、ゆっくり天神まで歩くことにした。途中、選手たちを撮ったスマホの写真を見せ合う人たちを何人も見かけた。


この沿道の大群、老若男女全ての人が、ひとつの野球チームのファンだということに思い至り、感心したりする。自分もその只中にいるくせに。

「鳥越さん、残念ですね。」パレードを待つ間、左隣の女性と言葉を交わしたが、彼女がそう言った。見ず知らずの初対面の人と、いきなりコーチの去就についての話題が通じ合うのも考えてみれば不思議。


私が苦手なクライマックス・シリーズ、そして、日本シリーズと、ひりひりするような10月を経て、この日を迎えられたと思うと、ふぅ〜と大きく息を吐いて一仕事終えたような‥ 自分がプレーしたわけじゃないのに。


☆☆☆


うちで録画しておいたパレード中継を見て、晩に映像で復習した。

こんなに近くではっきり撮れているなんて、TV局はすごい。

工藤監督、王会長、甲斐捕手は、向こう側にいたので、私の場所からは見えなかったことが判明。


ところで、この日の夜7時のNHKの全国ニュースでは、日本ハムファン感謝デーが映り、大谷選手のムーンウォークや清宮選手の日ハム・ユニフォーム姿が紹介されていた。

が、ホークスの「ホ」もパレードの「パ」もなかった。なぜ。日本一なのに。大谷選手や清宮くんの動向には私も興味あるんですけどね。けど、今年のプロ野球日本一チームのパレードが、ローカルニュースのみでしか取り上げられないとは。(もやもや)




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パレードでみんなに配られた、つるつるの紙でできている金のフラッグを、フローリングの上で写真に収めたら、なんとなく床に同化

(文中、敬称略)