夏目漱石 『行人』 新潮文庫

行人 (1952年) (新潮文庫〈第308〉)

行人 (1952年) (新潮文庫〈第308〉)

「噫々女も気狂(きちがい)にして見なくっちゃ、本体は到底解らないのかな」(P.105)

「書物の研究とか心理学の説明とか、そんな廻り遠い研究を指すのじゃない。現在自分の眼前に居て、最も親しかるべき筈の人、その人の心を研究しなければ、居ても立ってもいられないというような必要に出逢った事があるかと聞いてるんだ」(P.122-123)