ゲド戦記外伝

(…)こうして人びとはゆるがない確かなもの、遠い昔からある真実、変わることのない単純さを、ファンタジーの領域に求めるのである。
 すると、多額の金がそこに注ぎこまれる。需要に供給が追いつくようになる。ファンタジーはひとつの商品となり、ひとつの産業になっていく。商品化されたファンタジーは危険を冒すことはしない。新しい何かを創り出すことはせず、模倣と矮小化に終始する。商品化されたファンタジーは、昔からある物語から知的で論理的な奥の深さを消し去って、そこに描かれている人間の行為を暴力に変え、登場人物を人形に変え、彼らが語っていた真実のことばを、陳腐な、ありきたりのことばに変えてしまう。ヒーローは剣を、レーザー光線を、はたまた魔法の杖や棒を振りまわし、コンバインが機械的に刈り取りをしていくように、ガッポガッポと金をもうけていく。読む者を根底から揺るがすようなものの考え方はことごとく排除され、作品はひたすらかわいく、安全なものになっていく。すぐれた物語作者たちの、読者の心を熱く揺さぶった発想あるいはものの考え方はまねされ、やがてステレオタイプされて、おもちゃにされ、きれいな色のプラスチックにかたどられ、コマーシャルにのせられ、売られ、こわされ、がらくたの仲間入りをさせられ、ほかのものに置き換えたり、取り替えたりされていく。(pp.8-9)

 午前6時起き午後10時寝の農家生活リズムで育ったせいなのかなんなのか、日が高くなるとぐっすり眠れないんですよね。何度も目が覚めたり悪い夢見たり。
 でも今働いてる時間帯が16時か18時から23時か24時までで、帰った後なんやかややってて寝るの遅くなり午前中嫌な夢見て疲れて目覚めるという大変よろしくないことになっております。うん、実家帰ったら昼間働こう……。

村上春樹 既読本 (読了日)

吉本ばなな/よしもとばなな 既読本

  • 『キッチン』
  • 『哀しい予感』
  • 『白河夜船』
  • TUGUMI
  • 『うたかた/サンクチュアリ
  • 『N・P』
  • 『とかげ』
  • 『マリカの永い夜・バリ夢日記
  • ハチ公の最後の恋人
  • 『SLY』
  • 『ハネムーン』
  • 『体は全部知っている』
  • 『ひな菊の人生』
  • 『王国 その1 アンドロメダ・ハイツ』
  • 『虹』
  • ハゴロモ
  • 『デッドエンドの思い出』
  • なんくるない
  • 『High and dry (はつ恋)』
  • 『海のふた』
  • 『王国 その2 痛み、失われたものの影、そして魔法』
  • 『王国 その3』
  • 『みずうみ』
  • 『イルカ』