人と本との結びつき

えほんのせかい こどものせかい

えほんのせかい こどものせかい

 入学前課題のために読んだ『えほんのせかい こどものせかい』の中に、自分がどーしても言葉にできなかったもやもやした考えをぴたっと言い当ててくれたところがありました。

(1)子どもは、ひとりひとり違うということ
(2)子どもと本の結びつきは、非常に個人的なものだということ

よい本といっても、子どもと別なところに、よい本の一群があるわけでなく、ある本と子どもが結びついたとき、その本が子どもに強く働きかけて、それが子どもにとってよい本になるのだと思います。そのような働きかけを、多くの子どもに対し、ながい間なしつづけた本を、わたしたちは、一般的に、そして客観的によい本と考えていますが、しかし、だからといって、それらの本すべてを、すべての子どもが愛読しなければならないと考えるのはまちがいです。

 子どもに限らず、人と本との結びつきって個人的なものなんだろうな。本だけじゃなくて、音楽とかでもそうなんだろうなー、いろいろ置きかえて考えられるなー。


 あと、「泣ける」と銘打たれて売り出されるさまざまなものたちに違和感を抱いてしまうのは、なんだか人と別なところに「泣けるもの」の一群があって、泣けない人の方がおかしいと判じられてしまうような感じがするからだろうな、と思う。