『黄色い目の魚』(佐藤多佳子/新潮文庫)より。

なんで、この人はこんなに偉そうなのかなって考えた。須貝さんだけじゃない。文芸部の人は、だいたいこんなふうな口のきき方をしていた。本や漫画や映画についてしゃべる時、自分一人が神様みたいな……。それで、ほかの神様の存在は許せなくて、なりふりかまわず戦おうとするんだ。クソッタレの神々め。(P.129)

 あわー、身に覚えがある。文芸部だったことはないけれど身に覚えがありすぎます。ごめんなさいごめんなさい(土下座)。え、偉そうにならないように気をつけます…。

『黄色い目の魚』(佐藤多佳子/新潮文庫)より。2

ほら、サッカーでさ、リフティングなんかすごいうまいヤツの、足元にピタッとくるパスみたいなんだよ。気持ちいいよ。でも、そいつ、試合じゃ絶対にシュート決まんないの。あ、そういう感じかもしれない。点入らないって感じがするね、ここの絵は、どれもこれも。なんかね。
 いいけど。絵なんだから。(P.33)

 周囲がサッカーの話題でにぎやかだと、この本を思い出すのでした。