冬はあつい

とにかく1日のほとんどを寝て過ごしているお団子たちですが、近頃、わたしが布団に入ると、別の部屋にいても、すぐにとんできて、いっしょにもぐります。少し前までは、夜中寒くなると、「つんつん」と鼻に鼻をくっつけてわたしを起こし(寒くて、布団の端をぐぐっとつめているので)、「入れてちょーだい」と目をぱちくりさせていましたが、最近は、はじめからいっしょ。
おもに、


こんなかっこうです。
ぴと。と、手をそえてくるのが、なんともいえず、かわいい。寝返りをうって背中を向けても、ひたーっと吸いつくようにくっついているので、あついくらい。お団子たちも、ときどき布団から出て涼んだり、顔だけ出して、腕枕で寝たりしています。
そして、

こんなふうに、おなかにあたまをのせていることもよくあります。いつもそうだけど、寝入るまで、ごろごろごろごろとしつこいくらいのどをならしているのが、このかっこうだとよく聞こえるのか、こうしているときは、たまちゃんも、かなりはげしく動きます。重たいといっているのか、うるさいといっているのか……。仲良くコミュニケーションをとってくれているのだといいのだけれど。

おまもり

小学5年生のときに、引越しをした。千葉から広島へ。そのとき、「おまもり」と刺繍で書かれた長靴型の小さな御守りをくれた子がいた。フェルトで手作りされたもので、「つらいことがあったら、これを開けて、中を見てみてね」と、渡してくれた。とんでもないことに、それが誰だったのか、思い出せない。ちいさな小学校だったから、学年を問わず仲良しの子もいて、同級生だったのか、そうではなかったのかさえも思い出せないけれど、ふと、その「おまもり」のことを思い出した。
正直、転校してからは、つらいことがたくさんあった。いじめられたこともあったし、いじめられないようにと、いじめたことも、それはそれでつらかったし、失恋だってつらかったし、家族とうまくいかなくてつらく思ったこともあった。
でも、その「おまもり」は、ひとつしかないから、もしかしたら、この先もっとつらいことがあるかもしれないと思うと、開けられず、ぎゅっとにぎりしめて耐えたことが何度となくあった。あの「おまもり」がなかったら、耐えられなかったかもしれない。もしなかったら、わたしはそのとき、どうやりすごしていたのだろう。
忘れてしまったその子に、ありがとうと言いたくなった。本当にありがとう。今も開けずにいます。一生、中を見ることはないかもしれないけど、ずっと、心の支えです。