東京に転勤になったとき

自分は大阪出身で、今から9年前に東京転勤を仰せつかった。
ずっと大阪を生活圏にしてきたので、戸惑ったが、嫌ではなかった。
大阪にいた当時、本町に住んでいた。職場までは自転車か徒歩で行ける場所だった。
なので、職場と住居が近いシチュエーションを東京でも探した。
条件は限られているので、物件もそんなに迷わなかった。
で、九段の坂の上にマンションを借り、生活を始めた。
家賃は高かったが、会社の家賃補助をフルに活用させてもらった。
友人はおろか、知り合いも全くいない東京で生活を始めた。
通勤にストレスを感じなかったのは今となっては重要なファクターだった。
職場まで家から歩いて20分。自転車だと10分。雨の日はタクシーで5分足らず。
当初、自転車で都心をウロウロしていたが、東京は坂が多く、自転車は向かない。
結果、歩いて東京を散策するのが楽しくなった。
自分より前に東京に赴任した先輩は通勤のストレスで、職場をやめてしまった。


今、九段のマンションは引き払い、四谷のマンションを自腹で借りて住んでいる。
料理を作るのが好きなので、近くにスーパーのない九段はいずれ離れようと思っていた。
山手線の内側は時間をかけて歩いたので、次に住みたい場所や賃貸の相場はつかめた。
最初の選択は間違いではなかったと思っている。
東京は家賃が高い。だからケチりたくなるかもしれないが、便利なところに住んだ方がいい。
山手線内は歩いていても、面白いところがたくさんある。