真ん中 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2011年12月29日(木)

[]2011年 今年面白かった本 2011年 今年面白かった本を含むブックマーク

今年は少しそそられる本が少なかったように思う。

よって、単行本はあまり買わなかった。

池井戸潤面白さを再認識したし、石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」はよかった。

単行本

ジェノサイド 作者:高野和明

東京難民 作者:福澤徹三


文庫本新書

第四の闇 作者:香納諒一

化身 作者:宮ノ川顕

鉄の骨 作者:池井戸潤

乱反射 作者:貫井徳郎

悪の経典 作者:貴志祐介

オレたち花のバブル組 作者:池井戸潤

骨の記憶 作者:楡周平

素行調査官 作者:笹本稜平

バスのから騒ぎ 作者:山本甲士

大延長 作者:堂場舜一

天使の眠り 作者:岸田るり子

水底の森(上・下) 作者:柴田よしき

最終退行 作者:池井戸潤

流星の絆 作者:東野圭吾

壬生義士伝(上・下) 作者:浅田次郎

いっぺんさん 作者:朱川湊人

汚れた檻 作者:高田

忍びの国 作者:和田

25時のイヴたち 作者:明野照葉

リセット 作者:垣谷美雨

モーニング 作者:小路幸也

2011年12月27日(火)

[]震災後  こんな時だけど、そろそろ未来の話をしようか 震災後  こんな時だけど、そろそろ未来の話をしようかを含むブックマーク

作者:福井晴敏小学館

東日本大震災後の東京に住む家族物語

野田家はサラリーマンの父、パートの母、中学生の息子と小学生の娘、自衛隊を退官した祖父の5人暮らし

震災の日は父の帰宅が多少困難になったものの、家族の安否は早めに取れて、被害はなかった。

だが、頻繁する余震、原発事故、輪番停電で、野田家には暗い影が差してくる。

一番影響を受けたのは、中学生の息子で、祖父と相談した父は、家族そろって気仙沼ボランティアに行く。

ボランティアに参加することで、息子は目的を見出すが、被災地を離れたくないという。

無理やりに連れて帰ってきたが、息子は「フクシマベイビー」という奇形児の合成画像ネットで流すことに加担してしまう。

福島市民団体刑事告発し、息子は補導される対象となってしまった。

ところが祖父の部下の自衛官が、表に出ないよう配慮をしてくれた。

だが祖父のアドバイスで、息子は母親に連れられ、警察に出頭する。

祖父は自衛隊で表に出ない仕事をしており、各所に人脈を持っていた。

その祖父も癌で余命いくばくもないことが発覚し、父は息子を救うために何ができるか考え始める。

父は息子の通う中学校で講演を行うことを決意する。


タイムリーで、未来夢を与えるような講演で締めくくられるが、話としては平凡。


震災後

震災後

2011年12月26日(月)

[]斬 斬を含むブックマーク

作者:綱淵謙錠文春文庫

昭和47年直木賞を受賞した作品。

江戸時代斬首生業とした山田浅右衛門一族の幕末以降の没落を描いている。

元禄時代から200年間斬首を行ってきた山田一族は、武士ではなく浪人の身分で職を遂行していた。

斬首以外に、刀の試し切りと、生き胆の抜き取りによる薬品販売で、莫大な利益を得ていた。

7代目の浅右衛門の吉亮は、12歳の時に初めて斬首を行う。下手人は17歳の少年だった。

大政奉還し、江戸での仕事がどうなるか分からなくなり、吉亮は彰義隊に志願する。

ところが、彰義隊は幕臣だけで構成しており、首切り役人は仲間に入れてもらえなかった。

戦に巻き込まれた吉亮だが、その後また斬首仕事に戻る。

兄2人は斬首仕事に倦み、三男の吉亮だけが斬首仕事を続ける。

明治14年まで斬首は続いた。吉亮は大久保利通の暗殺犯、高橋お伝などの首をはねていく。

6代目の吉利の後妻の素伝が子供を産んだことで、山田家には亀裂が走る。

遺産の生前分与を求めた2人の兄は、金を得て放蕩生活を送り、吉亮は一族の滅びを予感する。



斬首の細やかな描写と、史実をふんだんに持ち出した作品は読みごたえがあった。

ただ、一族の滅びの原因となった素伝の描かれ方が少し弱い。

最後に身内の首を刎ねた吉亮のその後もよくわからないのは不満。


新装版 斬 (文春文庫)

新装版 斬 (文春文庫)

2011年12月25日(日)

[]或るろくでなしの死 或るろくでなしの死を含むブックマーク

作者:平山夢明角川書店

東京伝説や超怖い話など、異色のホラーを書く作家オリジナル短編集。

「或るはぐれ者の死」は道端で見つけた子供死体をホームレス以外は気にもしない話。

「或る嫌われ者の死」は核爆発で激減した日本人を救おうとするレスキューの話。

「或るごくつぶしの死」は幼馴染の間に子供が出来たものの、無責任大学生の話。

「或る愛情の死」は交通事故家族を失った話で、息子が燃え上がるシーンは痛々しい。

「或るろくでなしの死」は殺し屋とその場を目撃した少女の話だが、ろくでなしの末路がグロテスク

「或る英雄の死」は酔っ払って様々な場所に侵入した挙句理不尽に目玉を潰される話。

「或るからっぽの死」は人の姿が見えない男が出会った女と傷つけあう話。


ぶっ飛んだキチガイを作中に登場させるのはこの作家の真骨頂。

でも、元ネタ東京伝説や超怖い話ですでに披露されている。

それでも面白いと思うのは、理不尽を通り越して、身体の損壊もギャグになっているところ。

想像をこえる痛みを描くところがこの作家の真骨頂だが、以前の作品の切れ味は感じなかった。



或るろくでなしの死

或るろくでなしの死

2011年12月24日(土)

[]第四の闇 第四の闇を含むブックマーク

作者:香納諒一光文社文庫

編集者新田の妻はデザイナーだったが、交通事故で顔と腕に重い火傷を負った。

その後、妻はインターネット自殺サークルの書き込みで自殺した。

新田は妻の悲しい事故を思い、自暴自棄となり、アルコール依存症になる。

冒頭、同じく自殺した遺族の弟から、激しい暴力を受ける。

遺族の弟はジローといい、新田が知り合いのライター自殺サークルのことを話したことが気に入らなかった。

新田の知り合いの編集者はその後、バラバラ死体発見され、自殺サークル関係者が次々に殺害される。

新田はジローと、彼の渋谷の仲間と事件の謎を追うことになる。

新田の妻の事故の相手は、警察幹部の息子で、その息子も妻の自殺の後、謎の死を遂げていた。

新田とジローの前に、警察幹部の妨害が発生するが、自殺サークルの核心に迫っていく。


この作家は人との関係を描くのが上手い。ストーリー面白い

もっと評価されていい作家だ。

だが、アル中の末路だとしても、この作品は結末が少しさびしすぎる。



第四の闇 (光文社文庫)

第四の闇 (光文社文庫)

2011年12月22日(木)

[]化身 化身を含むブックマーク

作者:宮ノ川顕|角川ホラー文庫

第16回日本ホラー大賞受賞作。3つの中編を収録。

化身」は大賞の受賞作品。

日本に倦んだ男性が、一人で南の島に旅行に行き、ジャングルを散策中に池に転落する。

その池は地上から10メートルほど垂直に落ち込んでおり、自力では脱出できなかった。

池の中央にある中州で、途方に暮れる男だが、次第に状況に適応していく。

それに伴い彼の体は徐々に変化していく。淡々とした描き方で怖さも絶望もあまり感じない。

でも、その状況の表現力は素晴らしい。

雷魚」は田舎小学生が、町はずれの池で雷魚を釣ろうとしていると、若い女性出会う。

雷魚釣り上げたいという欲求は、次第に女性と会いたいということに代わっていく。

そのころ、口裂け女が町で目撃されるという噂が広がっていた。

幽霊譚だが、すっきりとした内容となっている。

幸せという名のインコ」は北関東でデザイン事務所を営む男の話。

バブルのころに独立したデザイナーは、その後の不景気で、娘の進学資金にも苦労していた。

それでも家族で乗り切ろうと、娘のリクエストオカメインコを飼うことにする。

ハッピーと名付けられたインコ家族に安らぎを与え、男も希望を見出す。

景気は一向に良くならず、男の収入危険水域に近づいてくる。

ハッピーは男に「イサン」と話しかける。すると母が無くなり、遺産を相続した。

男はその金で、株のトレードに手を出し、ハッピーは助言するようになる。

株で利益を出し始めた男は、妻の助言を無視して、デザインの仕事から遠ざかる。


大賞を受賞した「化身」は面白かったが、「雷魚」と「幸せという名のインコ」はもっと面白い

作風は異なるが、朱川湊人デビュー作を読んだ時の雰囲気に似ている。

ストーリー面白さと表現の豊かさは単なるホラー作家の枠にはとどまらない。

今後の作品には注目したい。


化身 (角川ホラー文庫)

化身 (角川ホラー文庫)

2011年12月20日(火)

[]「極」怖い話 遺託 「極」怖い話 遺託を含むブックマーク

作者:加藤一竹書房ホラー文庫

日航ジャンボ墜落事故にまつわる怪談からまり、戦争にまつわる怪談が続く。

最後は老婆の呪い連鎖するという中編で、いずれもオリジナリティに満ちている。

この作者の「弩」怖い話Home Sweet Homeは異様な怖さに満ちていた。

中山市朗の「なまなりさん」に匹敵する内容だった。

で、この作品はそれらにはおよばないが、怪談本の中ではクオリティは高い。

特に竹書房ホラー文庫は表紙に騙されがちで、駄作も多い。

この作家は読むのは2作目だが、信頼できるのかもしれない。


「極」怖い話 遺託 (竹書房恐怖文庫)

「極」怖い話 遺託 (竹書房恐怖文庫)

2011年12月19日(月)

[]殺人鬼フジコの衝動 殺人鬼フジコの衝動を含むブックマーク

作者:真梨幸子徳間文庫

小学生のフジコは、家では虐待され、学校ではいじめられていた。

ある日、フジコを除く家族が殺害される事件が発生する。フジコは叔母夫婦に引き取られる。

犯人は見つからず、あるジャーナリスト小学生のフジコが殺したのではないかと疑う。

フジコは容姿コンプレックスがあり、誰にも嫌われたくないために、誰の言うことも聞くようになる。

叔母はカルト宗教(たぶん創価学会)にハマっていて、フジコのことを気にしている。

そんなフジコは、鳥をいじめているとことを見たクラスメイトを殺してしまう。

殺人は発覚しないまま、高校に進学する。その頃レコード屋の店員の大学生裕也出会い初体験を済ませる。

女子高に進んだフジコは、バイトで知り合った杏奈と仲良くなるが、裕也を取られてしまう。

いじいじと裕也を責めるが、裕也杏奈を殺してしまい、フジコは杏奈死体を片付けることで裕也結婚

だがその生活も長くは続かず、フジコは整形をして、裕也と別れてしまう。

売れっ子ホステスになったフジコは、金持ち実業家結婚するが、その後は暗転。

10人以上を殺害したフジコは死刑となる。

この作品は、冒頭と結末は第三者の視点で描かれる。特に結末の囲みの中に書かれた訃報は衝撃的。

イジメのシーンは陰湿極まりなく、女性作家が描くものとしては珍しい。


殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)

2011年12月17日(土)

[]産地表示 産地表示を含むブックマーク

近くのスーパーは今まで産地表示をきちんとしていた。

ところが今日は、ハラミタンは「国内産」となっていた。

今まで産地表示されていたのに、これは何となく不安だ。

肉を食べたい気分で、美味しそうだったので、買うことにした。

国内のどこの肉か疑問だが、このくらいの量なら大丈夫だろう。

2011年12月16日(金)

[]MIST MISTを含むブックマーク

作者:池井戸潤双葉文庫

中部地方標高500メートルののどか田舎町で、交番勤務する五郎。

彼は近くの中学の教師の菜月に惚れていたが、なかなか距離は縮まらない。

そんな町で一人の経営者死体発見される。自殺か、他殺か?

小さな町には街金の怪しげな連中が宿泊しており、五郎は殺人だと思う。

五郎は数年前に東京で起きた「中野霧事件」という連続殺人事件に共通点を見出す。

だが、捜査陣は五郎の意見を取り入れない。すると、次の殺人事件が発生。

事件の中で描かれるスーパーを営む家族確執不倫関係を続ける中学教師

捜査陣の裏をかき、新たな死体発見される。彼は「中野霧事件」を取材していた新聞記者だった。


この作者には珍しく、猟奇殺人事件を扱っている。

いつもの経済ジャンルではないが、面白く読んだし、犯人は意外だった。

作家としての力量を感じさせる作品。


MIST (双葉文庫)

MIST (双葉文庫)

2011年12月15日(木)

[]それから三国志(上・下) それからの三国志(上・下)を含むブックマーク

作者:内田重久|文芸社文庫

三国志演義は色んな訳があり、国内作家もの孔明が死んだところで終わりのモノが多い。

実際の三国志演義は蜀が滅亡し、晋が魏を乗っ取り、呉を滅ぼすまでの30年間まで続く。

横山光輝の漫画も孔明の後はあっさりと終わらせているが、その後を描いた柴錬などいくつか作品はある。

この作品は始めから孔明の死後から始まっているから新しい取り組みだ。

作者は姜維のことが好きなんだろうな。日本の古武士のように描いている。

また、当時の時代の風俗を織り込んでいるが、これも丁寧でよくわかる。

でも、非常に散漫な出来だった。元々は自費出版で出したらしいが、この内容では仕方が無い。


演義最後まで読んだ人には、あまり読む価値はないな。



【文庫】 それからの三国志 上 烈風の巻 (文芸社文庫)

【文庫】 それからの三国志 上 烈風の巻 (文芸社文庫)

2011年12月14日(水)

[]とんび とんびを含むブックマーク

作者:重松清角川文庫

昭和30年代の瀬戸内の風景から物語が始まる。

トラック運転手のヤスさんは、初めての子供が生まれることで気もそぞろ。

男の子が生まれ、ヤスさんは妻と子供のために懸命に働くことを誓う。

だが、幸せは長続きせず、妻を不幸な事故で失ってしまう。

ヤスさんは男手ひとつで、息子のアキラを育てる。

飲み屋ママさんや幼馴染の僧侶家族のサポートがあり、アキラはすくすくと育っていく。

やがて成長したアキラ故郷を出て、東京大学入学する。

ヤスさんはさびしくてたまらないが、それでもアキラの成長を楽しみにしていた。

その後、東京出版社就職したアキラ婚約者を連れてヤスさんの元に帰郷する。


ストーリーの急展開は無いが、面白く読んだ。

ヤスさんのような大人は今あまりいない。

どこか懐かしさを感じる、昭和ノスタルジックにあふれた作品だ。


とんび (角川文庫)

とんび (角川文庫)

2011年12月13日(火)

[]未解決 封印された五つの捜査報告 未解決 封印された五つの捜査報告を含むブックマーク

作者:一橋文哉|新潮文庫

未だに真相のはっきりしない事件に対して、核心に迫ろうとしたルポ

1.住友銀行名古屋支店長射殺事件。犯人は捕まっているが、胡散臭い事件だった。

2.八王子スーパー強盗殺害事件。オウムテロの直後の3人殺傷事件。犯人は捕まっていない。

3.豊田商事会長惨殺事件。テレビカメラ会長の惨殺死体を捕えた事件。これも謎が多い。

4.ライブドア「懐刀」怪死事件。自殺で処理されたが、他殺も疑われている。

5.神戸連続児童殺傷事件。「酒鬼薔薇」は本当に犯人なのか。

それぞれ、真相推理しているが、真新しさはない。

犯人を決めつけている事件もあるが、未だにその犯人という人物は逮捕されていない。

憶測としては面白いなと思う。だから真相を知りたいと思う。

風化させないという意識を与えるという意味では、悪くない。

でも、怪しい人物をアルファベットで表記すると読みにくい。

配慮もあるのだろうが、自信があるのならちゃんと表記してほしいな。


未解決―封印された五つの捜査報告 (新潮文庫)

未解決―封印された五つの捜査報告 (新潮文庫)

2011年12月12日(月)

[]絆 絆を含むブックマーク

今年の世相を漢字1文字で表すと「絆」とのこと。

何でこんな言葉になったのか、あまり納得できないな。

震災があっても「絆」だけは壊れなかったと表現したいのかもしれないが。

世相を表すのなら「災」か「壊」がだろう。

拠り所を求めたいのかもしれないが、良くないことは続きそうな気がする。

2011年12月11日(日)

[]古着屋総兵衛影始末 一 死闘 古着屋総兵衛影始末 一 死闘を含むブックマーク

作者:佐伯泰英新潮文庫

徳川家康が江戸入りした時に、夜盗をしていた鳶沢は家康に命じられ、江戸治安を保持する。

その後、鳶沢家は古着屋の元締めとなり、何かあった時に、幕府を助ける役目を申しつけられる。

初代の鳶沢から元禄時代は6代目となっており、いくつか隠密の仕事をこなしていた。

6代目の総兵衛は古着屋の仕事も手堅く、武芸の稽古も怠っていない。

ところが、鳶沢家の使用人が次々に殺害される事件が発生する。

鳶沢は影を使い、幕府の首脳に黒幕がいることを突き止める。


時代小説の人気作家の作品だが、自分は読むのは初めてだ。

文字が大きいのは、老人にも配慮しているからだろうか。

先入観を排除して読んだが、面白かった。でも、すぐに次作を読まなきゃというほどではない。

いずれ、次の作品も読もう。水滸伝に影響を受けた作品という作者のあとがきには惹かれた。


2011年12月09日(金)

[]バベル末裔 バベルの末裔を含むブックマーク

2020年日本

大手通信会社に研究員として働く敷島は、意識を持つコンピュータを作りあげた。

敷島東大を出て、その後、米国大学で様々な学問を学んだ。

彼を知る人は「天才」だというが、論文を出すわけではなく、無名存在だった。

彼が、意識を学ぶコンピュータを作ったのは、幼くして命を落とした娘の存在があった。

通信会社のトップは、このコンピュータ生命保険会社とタイアップして商品化を考える。

これから死ぬであろう人のデータを入れ、死んだ後も遺族はコンピュータを通じて、会うことができる。

この研究には倫理的な問題もあり、意識を持つコンピュータに政府は懸念をいだいていた。

それでも通信会社は、モニタを募り、商品化に向けて、計画を進める。

ところが、故人の人格を持ったコンピュータが段々と、別の人格をのぞかせる。

気づいた時には、日本のインフラにトラップを仕掛けられ、コンピュータの反乱がはじまる。


冒頭の通信会社のトップが集まり、「意識とは何か」という議論は少し難しい。

また新聞社政治家タクシーの運転手と、様々な視線で描かれるが、タクシー運転手の暴走は疑問。

ディテールの細かな部分で不満はあるが、面白い話だった。


バベルの末裔 (講談社文庫)

バベルの末裔 (講談社文庫)

2011年12月08日(木)

[]人手は足りている 人手は足りているを含むブックマーク

テクノロジーの進化は今までシェアしていた誰かとの仕事を奪っている。

停滞する経済の中で、情報通信の技術だけが進んでいる。

WEBに関する技術インターネットで調べると、解答はたやすく見つかる。

仕事ボリュームは増える一方だが、自分一人でも対処できる。

自分東京に出てきたときに、迎えてくれたメンバーはもういない。

自分仕事も、代わりはいくらでもいる。

2011年12月07日(水)

[]鉄の骨 鉄の骨を含むブックマーク

作者:池井戸潤講談社文庫

吉川英治文学新人賞受賞作。

平太は東京大学を出て、中堅ゼネコンで働いている。

学生時代から付き合い始めた彼女の萌は大手都銀に勤めていて、話題が合わなくなっている。

平太は現場で働いていたが、業務課への異動となり、いきなり談合現場に投入される。

談合に疑問を持つ平太だが、業務課のメンバーの凄腕に驚かされる。

平太は大型の地下鉄工事をとるため、談合とりまとめ役への接近を常務から命じられる。

談合とりまとめ役は、平太の同郷の三橋という大手ゼネコン専務だった。

一方、萌の前には先輩行員の園田が接近してきて、平太との付き合いにも亀裂が入り始める。

また、平太の母が病に倒れ、平太は公私ともども打ちのめされてしまう。

ただ、談合の悪習を破ろうとする業務課のメンバーと共に、画期的技術力を導入する。


談合は悪だけど、多くの従業員の生活を守るために仕方が無い。

その考えに揺れ動く、平太とその仲間の行動は面白い

平凡だが情熱がある平太と、冷めたようで能力の高い先輩、上司

不可能のように思われた談合を打ち破るクライマックスは痛快だ。

それに加えて、平太や萌を取り巻く人たちの人物造詣も上手い。


鉄の骨 (講談社文庫)

鉄の骨 (講談社文庫)

2011年12月06日(火)

[]イナリの野球流儀 イナリの野球流儀を含むブックマーク

八尾フレンド、PL学園、中央大学野球をしてきた人のサイト

アマチュア野球に集中して丁寧に書かれ、100話以上あるが、読みやすい。

福留と同期なので、甲子園の出場経験もあり、その話しも臨場感があるが、練習のエピソードがいい。

また、大学に進んでから野球に対するモチベーションを失う話も面白い

それぞれのエピソードの中に当時の世相を上手くからめているのが効果的だ。

書き手には少し失礼だが、文章が予想外に上手いのに驚いた。

野球をしたことを無い人にも面白いサイトだと思う。


イナリの野球流儀

2011年12月05日(月)

[]女子 女子を含むブックマーク

女子力とか女子会という言葉に気持ちの悪さを感じる。

高校生大学生までならその言葉は使ってもいい。

でも、社会人になってまでその言葉おかしいと思うな。

30歳を過ぎた女性自分たちをそのように呼ぶのは自分が幼稚なのを認めているのか?

若く見られたいのはわかるが、子供扱いしてほしいわけではないだろう。

レディに当てはまるちょうどいい日本語がないからかな。

これこそマスコミが作るべきだろう。

2011年12月02日(金)

[]横浜DeNA 横浜DeNAを含むブックマーク

TBSから球団譲渡を受けたが、GMと監督の人事を見ていると、先行きは暗そう。

監督としては巨人貯金箱だった高田がGMで、選手として浪人をしている中年工藤監督

新参者で、人脈がなかったのだろうが、これで決まるとすれば、横浜も明るい未来はないような気がする。

先に参入したIT企業の楽天もそうだけど、何か人事に関しては旧態依然としているように思う。

DeNAゲーム会社なのだから、自社でパラメータを作って、GMを決めたらいいのに。

日本野球機構から、しきたりのようなものを押し付けられているとすれば、老害がいるな。

ナベツネはもう死んだ方がいいな。

2011年12月01日(木)

[]架空通貨 架空通貨を含むブックマーク

作者:池井戸潤講談社文庫

商社退職し、高校教師となった辛島は、教え子の真紀から悩みを打ち明けられる。

父親の会社が1回目の不渡りを出し、会社の存続が危ういという。

真紀の会社の財務状況を見た辛島は、高額な社債を引き受けていることに疑問を持った。

社債の発行先の田神亜鉛という会社に、社債の返還を求めるために訪れる。

中部地方にあるその会社は、町全体を支配しており、田神札という独自の紙幣が流通していた。

田神亜鉛の支配下に置かれた異様な町で、辛島は加賀という女性コンサルタントに出会う。

真紀の父親の会社を守るため、加賀を通し、田神亜鉛の社長と交渉するが、不発に終わる。

東京に戻った辛島は、田神亜鉛という会社を徹底的に調べ、やがて社長の目論見に気付く。


今年の直木賞作家で、昔の作品も平積みになっている。

この作品はデビュー2作目で、江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作を踏襲している。

最近の作品と少し毛色が違うが、「果つる底なき」と同様に経済問題より、ミステリの要素が強い。

企業城下町の閉鎖的な雰囲気と、暴動の描写は今の作者の作品とは異なる魅力があった。

ただ、辛島の事件を探ろうとする動機が今一つはっきりしないし、加賀目的も弱い。


架空通貨 (講談社文庫)

架空通貨 (講談社文庫)

Connection: close