クリーピー

作者:前川裕|光文社文庫
大学で犯罪心理学を教える高倉は、妻と二人で暮らしている。
帰宅途中に警官から職務質問を受ける。
隣人の西山から、女子中学生が襲われた事件が発生したことを聞く。
その後高倉は、高校の同窓会で刑事になった野上と出会う。
野上は8年前に八王子で起きた一家失踪事件の捜査をしていた。
八王子の事件と、高倉の住居の状況に類似点を見つけた野上だが、行方不明となる。
高倉の隣人の西山家では、不審な叫び声が聞こえる。
高倉の妻が、西山家の娘に声をかけたことが発端で、なりすましが発覚する。
西山は野上の兄弟で、根っからの犯罪者だった。


穏やかと思われた隣人の豹変と、明らかになる猟奇殺人事件。
野上と西山の異常な確執は読みごたえがあったし、ミステリというよりホラーのテイストだ。
第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作だが、これは面白い。


クリーピー (光文社文庫)

クリーピー (光文社文庫)