M・ナイト・シャマラン特集

こんに痴話っす。



何も起きない生活と言えど、さすがに日記に書きたいことも溜まって来たんですが、書こう書こうと思って書きそびれてた映画の話をとりあえず先に書いちゃいます。



クリストファー・ノーランの次に攻めてみたのはM・ナイト・シャマランという映画監督。俺は、『シックス・センス』と『ハプニング』だけ前に見た事あって、単純に面白いのを撮る人だと思ってたんですが、いろいろ見てくうちに、全くそういう人じゃないという事が分かりました・・・




結論としては、本来はB級映画、趣味的映画の感覚を持った人なのに、シックス・センスでたまたま売れちゃって、お金自由に使えるようになって、ハリウッドの期待にも精一杯応えようとした結果、あのヘンな世界観が生まれたんじゃないか。っていう印象です。


シックス・センスなんて1999年の映画なのに、未だにシャマランって言ったら「シックス・センスの人」って言わないと伝わらない事が多い。実際、あれ以降売れてないらしいっす・・・かわいそう。



でも、何本も観てると、実に心優しい人柄が伝わってくる、そんな監督なんですよ!!大抵はハッピーエンドだし、前半謎だらけ(怪奇現象)なのに、後半で霧が晴れたみたいに謎が全く一つもなくなる(全部犯人が分かって、しかもその動機も説明される)っていう、親切な作りが、ある種の快感を呼び起こします。すごく親切な映画を作る人。





以下、観たやつを一本ずつ。

『翼のない天使』(1997)

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メジャーデビュー作。これーはかなり隠れた名作です。子供の成長を描いたほんわかヒューマン物で、ホラー色は皆無。ちょっと怪現象みたいなことが起こりますが、そういうの関係なしにいい映画。こういうジャンルは特に好きじゃないんですが、それでも感動したんだからいい映画です。子役達の演技がみんな素晴らしい。



っていうかこれ以降シャマラン作品全部に共通して言えるんだけど、ホラー色なしでも十分に良い作品なのに、なぜ心霊現象とか宇宙人とか登場させないと映画を撮れないのか?・・・性癖?
昔の知り合いに、トイレに入る時服を全部脱がないと用を足せないやつがいたけど、それと同じ事か?




シックス・センス』(1999)

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これは有名なので説明いらんでしょ。
俺は、公開当時は全く興味なくて、5年後くらいに観て「すげー良いじゃん!!」感動。こういうパターン多い。




アンブレイカブル』(2002)

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こ・・・これは・・・・一言で言うなら・・・「小品」!!!
さんざん煽ったわりに、オチのスケールが小さいです。ストーリーは自主制作映画のノリなのに、予算使って撮ってるから、演出だけ豪華でなんか異様。よし、これを「シャマラン現象」と名づけよう。
興行収入も、シックス・センスの77億からいきなり29億に落ちたらしい。カワイソス・・・


ただ、これだけ読んでると貶してるみたいですが、「小品」としてみると実はすごく面白いです。俺はすごい楽しめました。
フォローになってないか。




『サイン』(2002)

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はい、これもシャマラン現象全開です。
前半の煽りがすごくて、オチが大した事ねー!!
ここら辺まで見て、僕は気付いてきました。シャマラン監督の本質は他のところにあると。


この監督、とにかく優しい。怖がらせ方も分かりやすい。
前半でやたら人類全体を脅威にさらすのも、スポンサーの期待を背負ってるからしょうがなくやってるんじゃないかって気がしてきた。だって最終的には全然関係ない方向(親子の絆とか)に話進むんだもん。
やっぱり性癖か。



ただ、この映画について一言言わせてもらうなら、「主役、ブルース・ウィリスでいいじゃん!!」
シックス・センス』『アンブレイカブル』とブルースウイリスで来て、この映画でメル・ギブソンに急に変わってますが、役が全く同じ。(一人息子がいるちょっと疲れた感じが渋い中年親父っていう)いっその事小津安二郎みたいに、全映画出てくる俳優が同じみたいにしたら、もっと分かりやすかったかもしれないのに。
大人の事情があるんでしょう。



『ヴィレッジ』(2004)

ヴィレッジ [DVD]

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この映画、興行収入が17億と、相当落ち込んじゃってますが・・・
個人的にすごい好きな映画です。
主役の女の子が、最初全然かわいくない(失礼)のに段々魅力的に見えてくる!!
「どこにあるのか分からない、閉鎖された村で生活する人々」っていう世界観も結構ワクワクしました。
シャマランで『シックス・センス』しか見た事ない人いたら、まずこれオススメします。



レディ・イン・ザ・ウォーター』(2006)

レディ・イン・ザ・ウォーター 特別版 [DVD]

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で、これは誰が見ても失敗作・・・・
見ましたけどね。
今までの作品に共通してた「謎は全てきっちり最後に説明する」これが不十分!!すんごい消化不良。「これはファンタジー映画だから」って監督は言ってるらしいけど、ファンタジーとしても絵的な綺麗さが中途半端。
興行収入10億円。
第27回ゴールデンラズベリー賞の「最低作品賞」受賞。
あ〜あ。



ただ、これには追加のエピソドがありまして。
この話は、シャマランの娘が子供のときに、寝物語として聞かせていたお話を映画化したものらしい。そして映画には、重要人物としてシャマラン本人ががっつり出演してると。
これはもう、ただ自分の娘に贈った映画じゃないかと。映画会社の予算を勝手に使って、売り上げとか完全に無視して。
「お父さん映画監督なんだよ〜〜見て見て〜」って。そういう事をやる人だと思うと、映画自体はつまんなくても、シャマランをより好きになっちゃう訳です。
可愛らしい人だな。





『ハプニング』(2008)

書くの疲れて来たんで省きます。
面白いよ。
普通のサスペンス好きの人だったらシックス・センスよりこっちを先にすすめるよ。



エアベンダー』(2010)

エアベンダー スペシャル・エディション [DVD]

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すいません、TSUTAYAで借りようと手にとったんですが、ジャケ裏見てたらあまりにつまらなそうで、借りるに至りませんでした。



『デビル』(2010)

デビル [DVD]

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エレベーターに閉じ込められる設定のシチュエーションホラー。よくみたら原案・企画がシャマランで、監督は別の人らしい。こういう密室物は、最初は善人っぽかった人が、後から本性が現れてきて凶暴になる、っていうのが定番なんだけど、この話は、最初から全員嫌な奴、っていうところがちょっと面白かった。あと全然怖くないところも、ホラー苦手な自分には点数高いです。
あとは、普通の良くできたサスペンス作品って感じ。



ああ長くなっちゃった。
だからブログ書くのめんどくせーんだ!!




シャマランの映画は、たくさん見てみて、凄く個人的に好きになりました。
でも、人に奨めるかって言うと、そうでもないかも。
そんな、憎めないやつだぜ。





以上!!



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