寒っ!

11月も後半に入り、寒さが増してきたように思います。今から寒がってちゃ2月が過ごせやしないと自分を戒めてなるべく「今日は温かな日だね☆」というように心がける今日この頃。しかれども、体は正直なもので指先はひんやりとかじかむのでした。やはり寄る年波には勝てぬということか…。

ふちなしのかがみ

ふちなしのかがみ

ふちなしのかがみ

初のホラー小説という触れ込みだったので、さぞかし怖いのだろうと思って読んでみたらそんなに怖くありませんでした。昔はホラーって大の苦手だったのになあ。もしかして克服しちゃった? たぶん、年を重ねてお化けよりも生きてる人間のほうのが何倍も恐ろしいと思うようになっちゃったからなんでしょうね。それはそれでなんだかさみしい。
5つの短編が収録されてるけど、どれも世にも奇妙な物語でやるのにふさわしい感じだと思います。ホラー色が一番強いのが「踊り場の花子さん」。まさにホラーの王道って感じ。これを頭に持ってきたのは正解です。
「ブランコをこぐ足」は辻村深月っぽい学校の閉鎖性を描いてます。ひとつの「事故」を巡って色んな人の視点から語られるのは私の好きなスタイルなので面白かったです。
「おとうさん、したいがあるよ」はうーん…あんまりよくわからなかったです。ただ、作品全体に流れる空気は好きなので、こういうのもありだとは思うけど。5作の中で唯一、読者を選ぶお話だと思いました。
「ふちなしのかがみ」はよくある話っちゃよくある話だけど、少しずつ少しずつためていってやっぱりこう来たかーという感じでした。面白かったです。雰囲気作るのうまいなあ。
「八月の天変地異」はファンタジックなお話で、この短編集をしめるのによい話だったと思います。ラストシーンも美しいし、読後感もよいです。
作中、こっくりさんをする子どもたちの話が出てくるのですが、私も例によってやったことあります。

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