ちょス飯の読書日記

 『向田理髪店』     ★★★☆☆

向田理髪店

向田理髪店

 夕張をモデルにしたような、炭鉱が閉山された後の寂れゆく過疎の村の人々の暮らしを、浮世床のような理髪店の店主の目を通して語られる。東京に住む息子が、祭りで帰郷したとき、父親が倒れてしまうが、なかなか死なない。村人はこの家族を支えようとするが・・・。
 なかなか死なない寝たきりの親をどう介護するか。離れて住む長男の誰もが、いつかこうなることを予感しながら都会で働いている現実。また、女性のたくましさ、おかしさ。

 しかし、全章に渡り、作者独特の哀愁のユーモアがあり、暖かい眼差しが感じられる。穏やかな物語だ。

 ただ、村人がほぼ善人ばかりで、つまらない。過疎の村の絶対的貧困家庭は描かれていない。凡作だ。

 

友と母に写真入り手紙を

 お正月の女子会に誘わなかったKに、会の様子を知らせる。中学卒業以来45年ぶりに見る、Nちゃんも写っている写真を同封。

 母には、ひ孫たちと一緒に写した写真を入れて手紙を書いた。母は心底嫁を憎んでいるが、彼女こそが息子のこどもを産み育ててくれ、今日ひ孫まで見られる源となったのに。

 自分の気に喰わぬからと、嫁を許せないのだろうか。確かに至らぬところは多々あるが、chosu-manmaとたいして変わらない至らなさだ。母は、chosu-manmaのことも、憎いのだろうが・・・。憎まれても、相手を許し愛することはできる。

 義姉とchosu-manmaが二人仲良くおどけて写っている写真も母に送った。